詩篇・明治訳
詩篇 Psalms
Blessed is the man Who walks not in the counsel of the ungodly, Nor stands in the path of sinners, Nor sits in the seat of the scornful;
1.1惡きものの謀略にあゆまず つみびとの途にたたず 嘲るものの座にすわらぬ者はさいはひなり
1.2かかる人はヱホバの法をよろこびて日も夜もこれをおもふ
1.3かかる人は水流のほとりにうゑし樹の期にいたりて實をむすび 葉もまた凋まざるごとく その作ところ皆さかえん
1.4あしき人はしからず 風のふきさる粃糠のごとし
1.5然ばあしきものは審判にたへず罪人は義きものの會にたつことを得ざるなり
1.6そはヱホバはただしきものの途をしりたまふ されど惡きものの途はほろびん
2.1何なればもろもろの國人はさわぎたち諸民はむなしきことを謀るや
2.2地のもろもろの王はたちかまへ群伯はともに議り ヱホバとその受膏者とにさからひていふ
2.3われらその械をこぼち その繩をすてんと
2.4天に坐するもの笑ひたまはん 主かれらを嘲りたまふべし
2.5かくて主は忿恚をもてものいひ大なる怒をもてかれらを怖まどはしめて宣給ふ
2.6しかれども我わが王をわがきよきシオンの山にたてたりと
2.7われ詔命をのべんヱホバわれに宣まへり なんぢはわが子なり今日われなんぢを生り
2.8われに求めよ さらば汝にもろもろの國を嗣業としてあたへ地の極をなんぢの有としてあたへん
2.9汝くろがねの杖をもて彼等をうちやぶり陶工のうつはもののごとくに打碎かんと
2.10されば汝等もろもろの王よ さとかれ地の審士輩をしへをうけよ
2.11畏をもてヱホバにつかへ戰慄をもてよろこべ
2.12子にくちつけせよ おそらくはかれ怒をはなちなんぢら途にほろびんその忿恚はすみやかに燃べければなり すべてかれに依賴むものは福ひなり
ダビデその子アブサロムを避しときのうた
3.1ヱホバよ我にあたする者のいかに蔓延れるや 我にさからひて起りたつもの多し
3.2わが霊魂をあげつらひて かれは神にすくはるることなしといふ者ぞおほき セラ
3.3されどヱホバよ なんぢは我をかこめる盾わが榮わが首をもたげ給ふものなり
3.4われ聲をあげてヱホバによばはればその聖山より我にこたへたまふ セラ
3.5われ臥していね また目さめたり ヱホバわれを支へたまへばなり
3.6われをかこみて立かまへたる千萬の人をも我はおそれじ
3.7ヱホバよねがはくは起たまへ わが神よわれを救ひたまへ なんぢ曩にわがすべての仇の頬骨をうち惡きものの歯ををりたまへり
3.8救はヱホバにあり ねがはくは恩惠なんぢの民のうへに在んことを セラ
琴にあはせて伶長にうたはしめたるダビデの歌
4.1わが義をまもりたまふ神よ ねがはくはわが呼るときに答へたまへ わがなやみたる時なんぢ我をくつろがせたまへり ねがはくは我をあはれみ わが祈をききたまへ
4.2人の子よなんぢらわが榮をはぢしめて幾何時をへんとするか なんぢらむなしき事をこのみ虚偽をしたひていくそのときを經んとするか セラ
4.3然どなんぢら知れ ヱホバは神をうやまふ人をわかちて己につかしめたまひしことを われヱホバによばはらば聽たまはん
4.4なんぢら愼みをののきて罪ををかすなかれ 臥床にておのが心にかたりて默せ セラ
4.5なんぢら義のそなへものを献てヱホバに依賴め
4.6おほくの人はいふたれか嘉事をわれらに見するものあらんやと ヱホバよねがはくは聖顔の光をわれらの上にのぼらせたまへ
4.7なんぢのわが心にあたへたまひし歓喜はかれらの穀物と酒との豊かなる時にまさりき
4.8われ安然にして臥またねぶらん ヱホバよわれを獨にて坦然にをらしむるものは汝なり
簫にあはせて伶長にうたはしめたるダビデのうた
5.1ヱホバよねがはくは我がことばに耳をかたむけ わが思にみこころを注たまへ
5.2わが王よわが神よ わが號呼のこゑをききたまへ われ汝にいのればなり
5.3ヱホバよ朝になんぢわが聲をききたまはん 我あしたになんぢの爲にそなへして俟望むべし
5.4なんぢは惡きことをよろこびたまふ神にあらず 惡人はなんぢの賓客たるを得ざるなり
5.5たかぶる者はなんぢの目前にたつをえず なんぢはすべて邪曲をおこなふものを憎みたまふ
5.6なんぢは虚偽をいふ者をほろぼしたまふ 血をながすものと詭計をなすものとは ヱホバ憎みたまふなり
5.7然どわれは豊かなる仁慈によりてなんぢの家にいらん われ汝をおそれつつ聖宮にむかひて拝まん
5.8ヱホバよ願くはわが仇のゆゑになんぢの義をもて我をみちびき なんぢの途をわが前になほくしたまへ
5.9かれらの口には眞實なく その衷はよこしま その喉はあばける墓 その舌はへつらひをいへばなり
5.10神よねがはくはかれらを刑なひ その謀略によりてみづから仆れしめ その愆のおほきによりて之をおひいだしたまへ かれらは汝にそむきたればなり
5.11されど凡てなんぢに依賴む者をよろこばせ永遠によろこびよばはらせたまへ なんぢ斯る人をまもりたまふなり 名をいつくしむ者にもなんぢによりて歓喜をえしめたまへ
5.12ヱホバよなんぢに義者にさいはひし盾のごとく恩惠をもて之をかこみたまはん
八音ある琴にあはせて伶長にうたはしめたるダビデのうた
6.1ヱホバよねがはくは忿恚をもて我をせめ烈しき怒をもて我をこらしめたまふなかれ
6.2ヱホバよわれを憐みたまへ われ萎みおとろふなり ヱホバよ我を醫したまへ わが骨わななきふるふ
6.3わが霊魂さへも甚くふるひわななく ヱホバよかくて幾何時をへたまふや
6.4ヱホバよ歸りたまへ わがたましひを救ひたまへ なんぢの仁慈の故をもて我をたすけたまへ
6.5そは死にありては汝をおもひいづることなし 陰府にありては誰かなんぢに感謝せん
6.6われ歎息にてつかれたり 我よなよな床をただよはせ涙をもてわが衾をひたせり
6.7わが目うれへによりておとろへ もろもろの仇ゆゑに老ぬ
6.8なんぢら邪曲をおこなふ者ことごとく我をはなれよ ヱホバはわが泣こゑをききたまひたり
6.9ヱホバわが懇求をききたまへり ヱホバわが祈をうけたまはん
6.10わがもろもろの仇ははぢて大におぢまどひ あわただしく恥てしりぞきぬ
ベニヤミンの人クシの言につきダビデ、ヱホバに對ひてうたへるシガヨンの歌
7.1わが神ヱホバよわれ汝によりたのむ 願くはすべての逐せまるものより我をすくひ我をたすけたまへ
7.2おそらくはかれ獅の如くわが霊魂をかきやぶり援るものなき間にさきてずたずたに爲ん
7.3わが神ヱホバよ もしわれ此事をなししならんには わが手によこしまの纏りをらんには
7.4故なく仇ずるものをさへ助けしに禍害をもてわが友にむくいしならんには
7.5よし仇人わがたましひを逐とらへ わが生命をつちにふみにじりわが榮を塵におくとも その作にまかせよ セラ
7.6ヱホバよなんぢの怒をもて起わが仇のいきどほりにむかひて立たまへ わがために目をさましたまへ なんぢは審判をおほせ出したまへり
7.7もろもろの國人の會がなんぢのまはりに集はしめ 其上なる高座にかへりたまへ
7.8ヱホバはもろもろの民にさばきを行ひたまふ ヱホバよわが正義とわが衷なる完全とにしたがひて我をさばきたまへ
7.9ねがはくは惡きものの曲事をたちて義しきものを堅くしたまへ ただしき神は人のこころと腎とをさぐり知たまふ
7.10わが盾をとるものは心のなほきものをすくふ神なり
7.11神はただしき審士ひごとに忿恚をおこしたまふ神なり
7.12人もしかへらずば神はその劍をとぎ その弓をはりてかまへ
7.13これに死の器をそなへ その矢に火をそへたまはん
7.14視よその人はよこしまを產んとしてくるしむ 殘害をはらみ虚偽をうむなり
7.15また坑をほりてふかくし己がつくれるその溝におちいれり
7.16その殘害はおのが首にかへり その強暴はおのが頭上にくだらん
7.17われその義によりてヱホバに感謝し いとたかきヱホバの名をほめうたはん
ギデトの琴にあはせて伶長にうたはしめたるダビデの歌
8.1われらの主ヱホバよなんぢの名は地にあまねくして尊きかな その榮光を天におきたまへり
8.2なんぢは嬰兒ちのみごの口により力の基をおきて敵にそなへたまへり こは仇人とうらみを報るものを鎭靜めんがためなり
8.3我なんぢの指のわざなる天を觀なんぢの設けたまへる月と星とをみるに
8.4世人はいかなるものなればこれを聖念にとめたまふや 人の子はいかなるものなればこれを顧みたまふや
8.5只すこしく人を神よりも卑つくりて榮と尊貴とをかうぶらせ
8.6またこれに手のわざを治めしめ萬物をその足下におきたまへり
8.7すべての羊うしまた野の獣
8.8そらの鳥うみの魚もろもろの海路をかよふものをまで皆しかなせり
8.9われらの主ヱホバよなんぢの名は地にあまねくして尊きかな
ムツラベン(調子の名)にあはせて伶長にうたはしめたるダビデのうた
9.1われ心をつくしてヱホバに感謝し そのもろもろの奇しき事迹をのべつたへん
9.2われ汝によりてたのしみ且よろこばん 至上者よなんぢの名をほめうたはん
9.3わが仇しりぞくとき躓きたふれて御前にほろぶ
9.4なんぢわが義とわが訟とをまもりたまへばなり なんぢはだしき審判をしつつ寳座にすわりたまへり
9.5またもろもろの國をせめ惡きものをほろぼし 世々かぎりなくかれらが名をけしたまへり
9.6仇はたえはてて世々あれすたれたり 汝のくつがへしたまへるもろもろの邑はうせてその跡だにもなし
9.7ヱホバはとこしへに聖位にすわりたまふ 審判のためにその寳座をまうけたまひたり
9.8ヱホバは公義をもて世をさばき 直をもてもろもろの民に審判をおこなひたまはん
9.9ヱホバは虐げらるるものの城また難みのときの城なり
9.10聖名をしるものはなんぢに依賴ん そはヱホバよなんぢを尋るものの棄られしこと斷てなければなり
9.11シオンに住たまふヱホバに對ひてほめうたへ その事迹をもろもろの民のなかにのべつたへよ
9.12血を問糺したまふものは苦しむものを心にとめてその號呼をわすれたまはず
9.13ヱホバよ我をあはれみたまへ われを死の門よりすくひいだしたまへる者よ ねがはくは仇人のわれを難むるを視たまへ
9.14さらば我なんぢのすべての頌美をのぶるを得またシオンのむすめの門にてなんぢの救をよろこばん
9.15もろもろの國民はおのがつくれる阱におちいり そのかくしまうけたる網におのが足をとらへらる
9.16ヱホバは己をしらしめ審判をおこなひたまへり あしき人はおのが手のわざなる羂にかかれり ヒガイオン セラ
9.17あしき人は陰府にかへるべし 神をわするるもろもろの國民もまたしからん
9.18貧者はつねに忘らるるにあらず苦しむものの望はとこしへに滅ぶるにあらず
9.19ヱホバよ起たまへ ねがはくは勝を人にえしめたまふなかれ御前にてもろもろのくにびとに審判をうけしめたまヘ
9.20ヱホバよ願くはかれらに懼をおこさしめたまへ もろもろの國民におのれただ人なることを知しめたまヘ セラ
10.1ああヱホバよ何ぞはるかに立たまふや なんぞ患難のときに匿れたまふや
10.2あしき人はたかぶりて苦しむものを甚だしくせむ かれらをそのくはだての謀略にとらはれしめたまへ
10.3あしきひとは己がこころの欲望をほこり貪るものを祝してヱホバをかろしむ
10.4あしき人はほこりかにいふ 神はさぐりもとむることをせざるなりと 凡てそのおもひに神なしとせり
10.5かれの途はつねに堅く なんぢの審判はその眼よりはなれてたかし 彼はそのもろもろの敵をくちさきらにて吹く
10.6かくて己がこころの中にいふ 我うごかさるることなく世々われに禍害なかるべしと
10.7その口にはのろひと虚偽としへたげとみち その舌のしたには殘害とよこしまとあり
10.8かれは村里のかくれたる處にをり隠やかなるところにて罪なきものをころす その眼はひそかに倚仗なきものをうかがひ
10.9窟にをる獅のごとく潜みまち苦しむものをとらへんために伏ねらひ 貧しきものをその網にひきいれてとらふ
10.10また身をかがめて蹲まるその強勁によりて依仗なきものは仆る
10.11かれ心のうちにいふ 神はわすれたり神はその面をかくせり神はみることなかるべしと
10.12ヱホバよ起たまへ 神よ手をあげたまへ 苦しむものを忘れたまふなかれ
10.13いかなれば惡きもの神をいやしめて心中になんぢ探求むることをせじといふや
10.14なんぢは鍳たまへりその殘害と怨恨とを見てこれに手をくだしたまへり 倚仗なきものは身をなんぢに委ぬ なんぢは昔しより孤子をたすけたまふ者なり
10.15ねがはくは惡きものの臂ををりたまへあしきものの惡事を一つだにのこらぬまでに探究したまへ
10.16ヱホバはいやとほながに王なり もろもろの國民はほろびて神の國より跡をたちたり
10.17ヱホバよ汝はくるしむものの懇求をききたまへり その心をかたくしたまはん なんぢは耳をかたぶけてきき
10.18孤子と虐げらる者とのために審判をなし地につける人にふたたび恐嚇をもちひざらしめ給はん
うたのかみに謳はしめたるダビデのうた
11.1われヱホバに依賴めり なんぢら何ぞわが霊魂にむかひて鳥のごとくなんぢの山にのがれよといふや
11.2視よあしきものは暗處にかくれ心なほきものを射んとて弓をはり絃に矢をつがふ
11.3基みなやぶれたらんには義者なにをなさんや
11.4ヱホバはその聖宮にいます ヱホバの寳座は天にありその目はひとのこを鑒 その眼瞼はかれらをこころみたまふ
11.5ヱホバは義者をこころむ そのみこころは惡きものと強暴をこのむ者とをにくみ
11.6羂をあしきもののうへに降したまはん火と硫磺ともゆる風とはかれらの酒杯にうくべきものなり
11.7ヱホバはただしき者にして義きことを愛したまへばなり 直きものはその聖顔をあふぎみん
八音にあはせて伶長にうたはしめたるダビデのうた
12.1ああヱホバよ助けたまへ そは神をうやまふ人はたえ誠あるものは人の子のなかより消失るなり
12.2人はみな虚偽をもてその隣とあひかたり滑なるくちびると貳心とをもてものいふ
12.3ヱホバはすべての滑なるくちびると大なる言をかたる舌とをほろぼし給はん
12.4かれらはいふ われら舌をもて勝をえん この口唇はわがものなり誰かわれらに主たらんやと
12.5ヱホバのたまはく 苦しむもの掠められ貧しきもの歎くがゆゑに我いま起てこれをその慕ひもとむる平安におかん
12.6ヱホバの言はきよきことばなり 地にまうけたる爐にてねり七次きよめたる白銀のごとし
12.7ヱホバよ汝はかれらをまもり之をたすけてとこしへにこの類より免れしめたまはん
12.8人の子のなかに穢しきことの崇めらるるときは惡者ここやかしこにあるくなり
伶長にうたはしめたるダビデのうた
13.1ああヱホバよ かくて幾何時をへたまふや 汝とこしへに我をわすれたまふや 聖顔をかくしていくそのときを歴たまふや
13.2われ心のうちに終日かなしみをいだき籌畫をたましひに用ひて幾何時をふべきか わが仇はわがうへに崇められて幾何時をふべきか
13.3わが神ヱホバよ我をかへりみて答をなしたまへ わが目をあきらかにしたまへ 恐らくはわれ死の睡につかん
13.4おそらくはわが仇いはん 我かれに勝りと おそらくはわが敵わがうごかさるるによりて喜ばん
13.5されど我はなんぢの憐憫によりたのみ わが心はなんぢの救によりてよろこばん
13.6ヱホバはゆたかに我をあしらひたまひたれば われヱホバに對ひてうたはん
うたのかみに謳はしめたるダビデのうた
14.1愚なるものは心のうちに神なしといへり かれらは腐れたり かれらは憎むべき事をなせり 善をおこなふ者なし
14.2ヱホバ天より人の子をのぞみみて悟るもの神をたづぬる者ありやと見たまひしに
14.3みな逆きいでてことごとく腐れたり 善をなすものなし一人だになし
14.4不義をおこなふ者はみな智覺なきか かれらは物くふごとくわが民をくらひ またヱホバをよぶことをせざるなり
14.5視よかかる時かれらは大におそれたり 神はただしきものの類のなかに在せばなり
14.6なんぢらは苦しめるものの謀略をあなどり辱かしむ されどヱホバはその避所なり
14.7ねがはくはシオンよりイスラエルの救のいでんことを ヱホバその民のとらはれたるを返したまふときヤコブはよろこびイスラエルは樂まん
ダビデのうた
15.1ヱホバよなんぢの帷幄のうちにやどらん者はたれぞ なんぢの聖山にすまはんものは誰ぞ
15.2直くあゆみ義をおこなひ そのこころに眞實をいふものぞその人なる
15.3かかる人は舌をもてそしらず その友をそこなはず またその隣をはぢしむる言をあげもちひず
15.4惡にしづめるものを見ていとひかろしめ ヱホバをおそるるものをたふとび 誓ひしことはおのれに禍害となるも變ることなし
15.5貨をかして過たる利をむさぼらず 賄賂をいれて無辜をそこなはざるなり 斯ることどもを行ふものは永遠にうごかさるることなかるべし
ダビデがミクタムの歌
16.1神よねがはくは我を護りたまへ 我なんぢに依賴む
16.2われヱホバにいへらくなんぢはわが主なり なんぢのほかにわが福祉はなしと
16.3地にある聖徒はわが極めてよろこぶ勝れしものなり
16.4ヱホバにかへて他神をとるものの悲哀はいやまさん 我かれらがささぐる血の御酒をそそがず その名を口にとなふることをせじ
16.5ヱホバはわが嗣業またわが酒杯にうくべき有なり なんぢはわが所領をまもりたまはん
16.6準繩はわがために樂しき地におちたり 宜われよき嗣業をえたるかな
16.7われは訓諭をさづけたまふヱホバをほめまつらん 夜はわが心われををしふ
16.8われ常にヱホバをわが前におけり ヱホバわが右にいませばわれ動かさるることなかるべし
16.9このゆゑにわが心はたのしみ わが榮はよろこぶ わが身もまた平安にをらん
16.10そは汝わがたましひを陰府にすておきたまはず なんぢの聖者を墓のなかに朽しめたまはざる可ればなり
16.11なんぢ生命の道をわれに示したまはん なんぢの前には充足るよろこびあり なんぢの右にはもろもろの快樂とこしへにあり
ダビデの祈祷
17.1ああヱホバよ公義をききたまへ わが哭聲にみこころをとめたまへ いつはりなき口唇よりいづる我がいのりに耳をかたぶけたまへ
17.2ねがはくはわが宣告みまへよりいでてなんぢの目公平をみたまはんことを
17.3なんぢわが心をこころみ また夜われにのぞみたまへり 斯てわれを糺したまへど我になにの惡念あるをも見出たまはざりき わが口はつみを犯すことなからん
17.4人の行爲のことをいはば我なんぢのくちびるの言によりて暴るものの途をさけたり
17.5わが歩はかたくなんぢの途にたちわが足はよろめくことなかりき
17.6神よなんぢ我にこたへたまふ 我なんぢをよべり ねがはくは汝の耳をかたぶけてわが陳るところをききたまへ
17.7なんぢに依賴むものを右手をもて仇するものより救ひたまふ者よ ねがはくはなんぢの妙なる仁慈をあらはしたまへ
17.8願くはわれを瞳のごとくにまもり汝のつばさの蔭にかくし
17.9我をなやむるあしき者また我をかこみてわが命をそこなはんとする仇よりのがれしめ給へ
17.10かれらはおのが心をふさぎ その口をもて誇かにものいへり
17.11いづこにまれ往ところにてわれらを打圍み われらを地にたふさんと目をとむ
17.12かれは抓裂んといらだつ獅のごとく隠やかなるところに潜みまつ壯獅のごとし
17.13ヱホバよ起たまへ ねがはくはかれに立對ひてこれをたふし御劍をもて惡きものよりわが霊魂をすくひたまへ
17.14ヱホバよ手をもて人より我をたすけいだしたまへ おのがうくべき有をこの世にてうけ 汝のたからにてその腹をみたさるる世人より我をたすけいだし給へ かれらはおほくの子にあきたり その富ををさなごに遺す
17.15されどわれは義にありて聖顔をみ目さむるとき容光をもて飽足ることをえん
伶長にうたはしめたるヱホバの僕ダビデの歌、このうたの詞はもろもろの仇およびサウルの手より救れしときヱホバに對ひてうたへるなり 云く
18.1ヱホバわれの力よ われ切になんぢを愛しむ
18.2ヱホバはわが巌 わが城 われをすくふ者 わがよりたのむ神 わが堅固なるいはほ わが盾 わがすくひの角 わがたかき櫓なり
18.3われ讃稱ふべきヱホバをよびて仇人よりすくはるることをえん
18.4死のつな我をめぐり惡のみなぎる流われをおそれしめたり
18.5陰間のなは我をかこみ死のわな我にたちむかへり
18.6われ窮苦のうちにありてヱホバをよび又わが神にさけびたり ヱホバはその宮よりわが聲をききたまふ その前にてわがよびし聲はその耳にいれり
18.7このときヱホバ怒りたまひたれば地はふるひうごき山の基はゆるぎうごきたり
18.8烟その鼻よりたち火その口よりいでてやきつくし炭はこれがために燃あがれり
18.9ヱホバは天をたれて臨りたまふ その足の下はくらきこと甚だし
18.10かくてケルブに乗りてとび風のつばさにて翔り
18.11闇をおほひとなし水のくらきとそらの密雲とをそのまはりの幕となしたまへり
18.12そのみまへの光輝よりくろくもをへて雹ともえたる炭とふりきたれり
18.13ヱホバは天に雷鳴をとどろかせたまへり 至上者のこゑいでて雹ともえたる炭とふりきたり
18.14ヱホバ矢をとばせてかれらを打ちらし數しげき電光をはなちてかれらをうち敗りたまへり
18.15ヱホバよ斯るときになんぢの叱咤となんぢの鼻のいぶきとによりて水の底みえ地の基あらはれいでたり
18.16ヱホバはたかきより手をのべ我をとりて大水よりひきあげ
18.17わがつよき仇とわれを憎むものとより我をたすけいだしたまへり かれらは我にまさりて最強かりき
18.18かれらはわが災害の日にせまりきたれり 然どヱホバはわが支柱となりたまひき
18.19ヱホバはわれを悦びたまふがゆゑにわれをたづさへ廣處にだして助けたまへり
18.20ヱホバはわが正義にしたがひて恩賜をたまひ わが手のきよきにしたがひて報賞をたれたまへり
18.21われヱホバの道をまもり惡をなしてわが神よりはなれしことなければなり
18.22そのすべての審判はわがまへにありて われその律法をすてしことなければなり
18.23われ神にむかひて缺るところなく己をまもりて不義をはなれたり
18.24この故にヱホバはわがただしきとその目前にわが手のきよきとにしたがひて我にむくいをなし給へり
18.25なんぢ憐憫あるものには憐みあるものとなり完全ものには全きものとなり
18.26きよきものには潔きものとなり僻むものにはひがむ者となりたまふ
18.27そは汝くるしめる民をすくひたまへど高ぶる目をひくくしたまふ可ればなり
18.28なんぢわが燈火をともし給ふべければなり わが神ヱホバわが暗をてらしたまはん
18.29我なんぢによりて軍の中をはせとほり わが神によりて垣ををどりこゆ
18.30神はしもその途またくヱホバの言はきよし ヱホバはすべて依賴むものの盾なり
18.31そはヱホバのほかに神はたれぞや われらの神のほかに巌はたれぞや
18.32神はちからをわれに帶しめ わが途を全きものとなしたまふ
18.33神はわが足を麀のあしのごとくし我をわが高處にたたせたまふ
18.34神はわが手をたたかひにならはせてわが臂に銅弓をひくことを得しめたまふ
18.35又なんぢの救の盾をわれにあたへたまへり なんぢの右手われをささへなんぢの謙卑われを大ならしめたまへり
18.36なんぢわが歩むところを寛濶ならしめたまひたれば わが足ふるはざりき
18.37われ仇をおひてこれに追及かれらのほろぶるまでは歸ることをせじ
18.38われかれらを撃てたつことを得ざらしめん かれらはわが足の下にたふるべし
18.39そはなんぢ戰爭のために力をわれに帶しめ われにさからひておこりたつ者をわが下にかがませたまひたればなり
18.40我をにくむ者をわが滅しえんがために汝またわが仇の背をわれにむけしめ給へり
18.41かれら叫びたれども救ふものなく ヱホバに對ひてさけびたれども答へたまはざりき
18.42我かれらを風のまへの塵のごとくに搗碎き ちまたの坭のごとくに打棄たり
18.43なんぢわれを民のあらそひより助けいだし我をたててもろもろの國の長となしたまへり わがしらざる民われにつかへん
18.44かれらわが事をききて立刻われにしたがひ異邦人はきたりて佞りつかへん
18.45ことくにびとは衰へてその城よりをののきいでん
18.46ヱホバは活ていませり わが磐はほむべきかな わがすくひの神はあがむべきかな
18.47わがために讎をむくい異邦人をわれに服はせたまふはこの神なり
18.48神はわれを仇よりすくひたまふ實になんぢは我にさからひて起りたつ者のうへに我をあげ あらぶる人より我をたすけいだし給ふ
18.49この故にヱホバよ われもろもろの國人のなかにてなんぢに感謝し なんぢの名をほめうたはん
18.50ヱホバはおほいなる救をその王にあたへ その受膏者ダビデとその裔とに世々かぎりなく憐憫をたれたまふ
うたのかみに謳はしめたるダビデのうた
19.1もろもろの天は神のえいくわうをあらはし 穹蒼はその手のわざをしめす
19.2この日ことばをかの日につたへこのよ知識をかの夜におくる
19.3語らずいはずその聲きこえざるに
19.4そのひびきは全地にあまねく そのことばは地のはてにまでおよぶ 神はかしこに帷幄を日のためにまうけたまへり
19.5日は新婿がいはひの殿をいづるごとく勇士がきそひはしるをよろこぶに似たり
19.6そのいでたつや天の涯よりし その運りゆくや天のはてにいたる 物としてその和喣をかうぶらざるはなし
19.7ヱホバの法はまたくして霊魂をいきかへらしめ ヱホバの證詞はかたくして愚なるものを智からしむ
19.8ヱホバの訓諭はなほくして心をよろこばしめ ヱホバの誡命はきよくして眼をあきらかならしむ
19.9ヱホバを惶みおそるる道はきよくして世々にたゆることなく ヱホバのさばきは眞實にしてことごとく正し
19.10これを黄金にくらぶるもおほくの純精金にくらぶるも 彌増りてしたふべく これを蜜にくらぶるも蜂のすの滴瀝にくらぶるもいやまさりて甘し
19.11なんぢの僕はこれらによりて儆戒をうく これらをまもらば大なる報賞あらん
19.12たれかおのれの過失をしりえんや ねがはくは我をかくれたる愆より解放ちたまへ
19.13願くはなんぢの僕をひきとめて故意なる罪ををかさしめず それをわが主たらしめ給ふなかれ さればわれ玷なきものとなりて大なる愆をまぬかるるをえん
19.14ヱホバわが磐わが贖主よ わがくちの言わがこころの思念なんぢのまへに悦ばるることを得しめたまへ
伶長にうたはしめたるダビデのうた
20.1ねがはくはヱホバなやみの日になんぢにこたヘヤユブのかみの名なんぢを高にあげ
20.2聖所より援助をなんぢにおくりシオンより能力をなんぢにあたへ
20.3汝のもろもろの献物をみこころにとめ なんぢの燔祭をうけたまはんことを セラ
20.4ねがはくはなんちがこころの願望をゆるし なんぢの謀略をことごとく遂しめたまはんことを
20.5我儕なんぢの救によりて歓びうたひ われらの神の名によりて旗をたてん ねがはくはヱホバ汝のもろもろの求をとげしめたまはんことを
20.6われ今ヱホバその受膏者をすくひたまふを知る ヱホバそのきよき天より右手なるすくひの力にてかれに應へたまはん
20.7あるひは車をたのみあるひは馬をたのみとする者あり されどわれらはわが神ヱホバの名をとなへん
20.8かれらは屈みまた仆るわれらは起てかたくたてり
20.9ヱホバよ王をすくひたまへ われらがよぶとき應へたまへ
伶長にうたはしめたるダビデのうた
21.1ヱホバよ王はなんぢの力によりてたのしみ汝のすくひによりて奈何におほいなる歓喜をなさん
21.2なんぢ彼がこころの願望をゆるし そのくちびるの求をいなみ給はざりき セラ
21.3そはよきたまものの惠をもてかれを迎へ まじりなきこがねの冕弁をもてかれの首にいただかせ給ひたり
21.4かれ生命をもとめしに汝これをあたへてその齢の日を世々かぎりなからしめ給へり
21.5なんぢの救によりてその榮光おほいなり なんぢは尊貴と稜威とをかれに衣せたまふ
21.6そは之をとこしへに福ひなるものとなし聖顔のまへの歓喜をもて樂しませたまへばなり
21.7王はヱホバに依賴み いとたかき者のいつくしみを蒙るがゆゑに動かさるることなからん
21.8なんぢの手はそのもろもろの仇をたづねいだし 汝のみぎの手はおのれを憎むものを探ねいだすべし
21.9なんぢ怒るときは彼等をもゆる爐のごとくにせんヱホバはげしき怒によりてかれらを呑たまはん 火はかれらを食つくさん
21.10汝かれらの裔を地よりほろぼし かれらの種を人の子のなかよりほろぼさん
21.11かれらは汝にむかひて惡事をくはだて遂がたき謀略をおもひまはせばなり
21.12汝かれらをして背をむけしめ その面にむかひて弓絃をひかん
21.13ヱホバよ能力をあらはしてみづからを高くしたまへ 我儕はなんぢの稜威をうたひ且ほめたたへん
あけぼのの鹿の調にあはせて伶長にうたはしめたるダビデの歌
22.1わが神わが神なんぞ我をすてたまふや 何なれば遠くはなれて我をすくはず わが歎きのこゑをきき給はざるか
22.2ああわが神われ晝よばはれども汝こたへたまはず 夜よばはれどもわれ平安をえず
22.3然はあれイスラエルの讃美のなかに住たまふものよ汝はきよし
22.4われらの列祖はなんぢに依賴めり かれら依賴みたればこれを助けたまへり
22.5かれら汝をよびて援をえ汝によりたのみて恥をおへることなかりき
22.6然はあれどわれは蟲にして人にあらず 世にそしられ民にいやしめらる
22.7すべてわれを見るものはわれをあざみわらひ 口唇をそらし首をふりていふ
22.8かれはヱホバによりたのめりヱホバ助くべし ヱホバかれを悦びたまふが故にたすくべしと
22.9されど汝はわれを胎内よりいだし給へるものなり わが母のふところにありしとき旣になんぢに依賴ましめたまへり
22.10我うまれいでしより汝にゆだねられたり わが母われを生しときより汝はわが神なり
22.11われに遠ざかりたまふなかれ 患難ちかづき又すくふものなければなり
22.12おほくの牡牛われをめぐりバサンの力つよき牡牛われをかこめり
22.13かれらは口をあけて我にむかひ物をかきさき吼うだく獅のごとし
22.14われ水のごとくそそぎいだされ わがもろもろの骨ははづれ わが心は蝋のごとくなりて腹のうちに鎔たり
22.15わが力はかわきて陶器のくだけのごとく わが舌は齶にひたつけり なんぢわれを死の塵にふさせたまへり
22.16そは犬われをめぐり惡きものの群われをかこみてわが手およびわが足をさしつらぬけり
22.17わが骨はことごとく數ふるばかりになりぬ 惡きものの目をとめて我をみる
22.18かれらたがひにわが衣をわかち我がしたぎを鬮にす
22.19ヱホバよ遠くはなれ居たまふなかれ わが力よねがはくは速きたりてわれを授けたまへ
22.20わがたましひを劍より助けいだし わが生命を犬のたけきいきほひより脱れしめたまへ
22.21われを獅の口また野牛のつのより救ひいだしたまへ なんぢ我にこたへたまへり
22.22われなんぢの名をわが兄弟にのべつたへ なんぢを會のなかにて讃たたへん
22.23ヱホバを懼るるものよヱホバをほめたたへよ ヤコブのもろもろの裔よヱホバをあがめよ イスラエルのもろもろのすゑよヱホバを畏め
22.24ヱホバはなやむものの辛苦をかろしめ棄たまはず これに聖顔をおほふことなくしてその叫ぶときにききたまへばなり
22.25大なる會のなかにてわが汝をほめたたふるは汝よりいづるなり わが誓ひしことはヱホバをおそるる者のまへにてことごとく償はん
22.26謙遜者はくらひて飽ことをえ ヱホバをたづねもとむるものはヱホバをほめたたへん 願くはなんぢらの心とこしへに生んことを
22.27地のはては皆おもひいだしてヱホバに歸りもろもろの國の族はみな前にふしをがむべし
22.28國はヱホバのものなればなり ヱホバはもろもろの國人をすべをさめたまふ
22.29地のこえたるものは皆くらひてヱホバををがみ塵にくだるものと己がたましひを存ふること能はざるものと皆そのみまへに拝跪かん
22.30たみの裔のうちにヱホバにつかる者あらん 主のことは代々にかたりつたへらるべし
22.31かれら來りて此はヱホバの行爲なりとてその義を後にうまるる民にのべつたへん
ダビデのうた
23.1ヱホバは我が牧者なり われ乏しきことあらじ
23.2ヱホバは我をみどりの野にふさせ いこひの水濱にともなひたまふ
23.3ヱホバはわが霊魂をいかし名のゆゑをもて我をただしき路にみちびき給ふ
23.4たとひわれ死のかげの谷をあゆむとも禍害をおそれじ なんぢ我とともに在せばなり なんぢの笞なんぢの杖われを慰む
23.5なんぢわが仇のまへに我がために筵をまうけ わが首にあぶらをそそぎたまふ わが酒杯はあふるるなり
23.6わが世にあらん限りはかならず恩惠と憐憫とわれにそひきたらん 我はとこしへにヱホバの宮にすまん
ダビデのうた
24.1地とそれに充るもの世界とその中にすむものとは皆ヱホバのものなり
24.2ヱホバはそのもとゐを大海のうへに置これを大川のうへに定めたまへり
24.3ヱホバの山にのぼるべきものは誰ぞ その聖所にたつべき者はたれぞ
24.4手きよく心いさぎよき者そのたましひ虚きことを仰ぎのぞまず偽りの誓をせざるものぞ その人なる
24.5かかる人はヱホバより福祉をうけ そのすくひの神より義をうけん
24.6斯のごとき者は神をしたふものの族類なり ヤコブの神よなんぢの聖顔をもとむる者なり セラ
24.7門よなんぢらの首をあげよ とこしへの戸よあがれ 榮光の王いりたまはん
24.8えいくわうの王はたれなるか ちからをもちたまふ猛きヱホバなり 戰闘にたけきヱホバなり
24.9門よなんぢらの首をあげよ とこしへの戸よあがれ 榮光の王いりたまはん
24.10この榮光の王はたれなるか 萬軍のヱホバ是ぞえいくわうの王なる セラ
ダビデのうた
25.1ああヱホバよ わがたましひは汝をあふぎ望む
25.2わが神よわれなんぢに依賴めり ねがはくはわれに愧をおはしめたまふなかれ わが仇のわれに勝誇ることなからしめたまへ
25.3實になんぢを俟望むものははぢしめられず 故なくして信をうしなふものは愧をうけん
25.4ヱホバよなんぢの大路をわれにしめし なんぢの徑をわれにをしへたまへ
25.5我をなんぢの眞理にみちびき我ををしへたまへ 汝はわがすくひの神なり われ終日なんぢを俟望む
25.6なんぢのあはれみと仁慈とはいにしへより絶ずあり ヱホバよこれを思ひいだしたまへ
25.7わがわかきときの罪とわが愆とはおもひいでたまふなかれ ヱホバよ汝のめぐみの故になんぢの仁慈にしたがひて我をおもひいでたまへ
25.8ヱホバはめぐみ深くして直くましませり 斯るがゆゑに道をつみびとにをしへ
25.9謙だるものを正義にみちびきたまはん その道をへりくだる者にしめしたまはん
25.10ヱホバのもろもろの道はそのけいやくと證詞とをまもるものには仁慈なり眞理なり
25.11わが不義はおほいなり ヱホバよ名のために之をゆるしたまへ
25.12ヱホバをおそるる者はたれなるか 之にそのえらぶべき道をしめしたまはん
25.13かかる人のたましひは平安にすまひ その裔はくにをつぐべし
25.14ヱホバの親愛はヱホバをおそるる者とともにあり ヱホバはその契約をかれらに示したまはん
25.15わが目はつねにヱホバにむかふ ヱホバわがあしを網よりとりいだしたまふ可ればなり
25.16ねがはくは歸りきたりて我をあはれみたまへ われ獨わびしくまた苦しみをるなり
25.17願くはわが心のうれへをゆるめ我をわざはひより脱かれしめたまへ
25.18わが患難わが辛苦をかへりみ わがすべての罪をゆるしたまへ
25.19わが仇をみたまへ かれらの數はおほし情なき憾をもてわれをにくめり
25.20わがたましひをまもり我をたすけたまへ われに愧をおはしめたまふなかれ 我なんぢに依賴めばなり
25.21われなんぢを挨望むねがはくは完全と正直とわれをまもれかし
25.22神よすべての憂よりイスラエルを贖ひいだしたまへ
ダビデの歌
26.1ヱホバよねがはくはわれを鞫きたまへわれわが完全によりてあゆみたり 然のみならず我たゆたはずヱホバに依賴めり
26.2ヱホバよわれを糺しまた試みたまへ わが腎とこころとを錬きよめたまへ
26.3そは汝のいつくしみわが眼前にあり 我はなんぢの眞理によりてあゆめり
26.4われは虚しき人とともに座らざりき 惡をいつはりかざる者とともにはゆかじ
26.5惡をなすものの會をにくみ惡者とともにすわることをせじ
26.6われ手をあらひて罪なきをあらはす ヱホバよ斯てなんぢの祭壇をめぐり
26.7感謝のこゑを聞えしめ すべてなんぢの奇しき事をのべつたへん
26.8ヱホバよ我なんぢのまします家となんぢが榮光のとどまる處とをいつくしむ
26.9願くはわがたましひを罪人とともに わが生命を血をながす者とともに取收めたまふなかれ
26.10かかる人の手にはあしきくはだてあり その右の手は賄賂にてみつ
26.11されどわれはわが完全によりてあゆまん願くはわれをあがなひ我をあはれみたまへ
26.12わがあしは平坦なるところにたつ われもろもろの會のなかにてヱホバを讃まつらん
ダビデの歌
27.1ヱホバはわが光わが救なり われ誰をかおそれん ヱホバはわが生命のちからなり わが懼るべきものはたれぞや
27.2われの敵われの仇なるあしきもの襲ひきたりてわが肉をくらはんとせしが蹶きかつ仆れたり
27.3縦ひいくさびと營をつらねて我をせむるともわが心おそれじ たとひ戰ひおこりて我をせむるとも我になほ恃あり
27.4われ一事をヱホバにこへり我これをもとむ われヱホバの美しきを仰ぎその宮をみんがためにわが世にあらん限りはヱホバの家にすまんとこそ願ふなれ
27.5ヱホバはなやみの日にその行宮のうちに我をひそませその幕屋のおくにわれをかくし巌のうへに我をたかく置たまふべければなり
27.6今わが首はわれをめぐれる仇のうへに高くあげらるべし この故にわれヱホバのまくやにて歓喜のそなへものを献ん われうたひてヱホバをほめたたへん
27.7わが聲をあげてさけぶときヱホバよきき給へ また憐みてわれに應へたまへ
27.8なんぢらわが面をたづねもとめよと(斯る聖言のありしとき)わが心なんぢにむかひてヱホバよ我なんぢの聖顔をたづねんといへり
27.9ねがはくは聖顔をかくしたまふなかれ 怒りてなんぢの僕をとほざけたまふなかれ汝はわれの助なり 噫わがすくひの神よ われをおひいだし我をすてたまふなかれ
27.10わが父母われをすつるともヱホバわれを迎へたまはん
27.11ヱホバよなんぢの途をわれにをしへ わが仇のゆゑに我をたひらかなる途にみちびきたまへ
27.12いつはりの證をなすもの暴厲を吐もの我にさからひて起りたてり 願くはわれを仇にわたしてその心のままに爲しめたまふなかれ
27.13われもしヱホバの恩寵をいけるものの地にて見るの侍なからましかば奈何ぞや
27.14ヱホバを俟望ぞめ雄々しかれ汝のこころを堅うせよ 必ずやヱホバをまちのぞめ
ダビデの歌
28.1ああヱホバよわれ汝をよばん わが磐よねがはくは我にむかひて暗唖となりたまふなかれ なんぢ默したまはば恐らくはわれ墓にいるものとひとしからん
28.2われ汝にむかひてさけび聖所の奧にむかひて手をあぐるときわが懇求のこゑをききたまへ
28.3あしき人また邪曲をおこなふ者とともに我をとらへてひきゆき給ふなかれ かれらはその隣にやはらぎをかたれども心には殘害をいだけり
28.4その事にしたがひそのなす惡にしたがひて彼等にあたへ その手の行爲にしたがひて與へこれにその受べきものを報いたまへ
28.5かれらはヱホバのもろもろの事とその手のなしわざとをかへりみず この故にヱホバかれらを毀ちて建たまふことなからん
28.6ヱホバは讃べきかな わが祈のこゑをききたまひたり
28.7ヱホバはわが力わが盾なり わがこころこれに依賴みたれば我たすけをえたり 然るゆゑにわが心いたくよろこぶ われ歌をもてほめまつらん
28.8ヱホバはその民のちからなり その受膏者のすくひの城なり
28.9なんぢの民をすくひなんぢの嗣業をさきはひ且これをやしなひ之をとこしなへに懐きたすけたまへ
ダビデの歌
29.1なんぢら神の子らよ ヱホバに獻げまつれ榮と能とをヱホバにささげまつれ
29.2その名にふさはしき榮光をヱホバにささげ奉れ きよき衣をつけてヱホバを拝みまつれ
29.3ヱホバのみこゑは水のうへにあり えいくわうの神は雷をとどろかせたまふ ヱホバは大水のうへにいませり
29.4ヱホバの聲はちからあり ヱホバのみこゑは稜威あり
29.5ヱホバのみこゑは香柏ををりくだく ヱホバ、レバノンのかうはくを折くだきたまふ
29.6これを犢のごとくをどらせレバノンとシリオンとをわかき野牛のごとくをどらせたまふ
29.7ヱホバのみこゑは火焔をわかつ
29.8ヱホバのみこゑは野をふるはせヱホバはカデシの野をふるはせたまふ
29.9ヱホバのみこゑは鹿に子をうませ また林木をはだかにす その宮にあるすべてのもの呼はりて榮光なるかなといふ
29.10ヱホバは洪水のうへに坐したまへり ヱホバは寳座にざして永遠に王なり
29.11ヱホバはその民にちからをあたへたまふ 平安をもてその民をさきはひたまはん
殿をささぐるときに謳へるダビデのうた
30.1ヱホバよわれ汝をあがめん なんぢ我をおこしてわが仇のわがことによりて喜ぶをゆるし給はざればなり
30.2わが神ヱホバよわれ汝によばはれば汝我をいやしたまへり
30.3ヱホバよ汝わがたましひを陰府よりあげ我をながらへしめて墓にくだらせたまはざりき
30.4ヱホバの聖徒よ ヱホバをほめうたへ奉れ きよき名に感謝せよ
30.5その怒はただしばしにてその惠はいのちとともにながし 夜はよもすがら泣かなしむとも朝にはよろこびうたはん
30.6われ安けかりしときに謂く とこしへに動かさるることなからんと
30.7ヱホバよなんぢ惠をもてわが山をかたく立せたまひき 然はあれどなんぢ面をかくしたまひたれば我おぢまどひたり
30.8ヱホバよわれ汝によばはれり 我ひたすらヱホバにねがへり
30.9われ墓にくだらばわが血なにの益あらん 塵はなんぢを讃たたへんや なんぢの眞理をのべつたへんや
30.10ヱホバよ聽たまへ われを憐みたまへ ヱホバよ願くはわが助となりたまへ
30.11なんぢ踴躍をもてわが哀哭にかへわが麁服をとき歓喜をもてわが帶としたまへり
30.12われ榮をもてほめうたひつつ默すことなからんためなり わが神ヱホバよわれ永遠になんぢに感謝せん
伶長にうたはしめたるダビデのうた
31.1ヱホバよわれ汝によりたのむ 願くはいづれの日までも愧をおはしめたまふなかれ なんぢの義をもてわれを助けたまへ
31.2なんぢの耳をかたぶけて速かにわれをすくひたまへ 願くはわがためにかたき磐となり我をすくふ保障の家となりたまへ
31.3なんぢはわが磐わが城なり されば名のゆゑをもてわれを引われを導きたまへ
31.4なんぢ我をかれらが密かにまうけたる網よりひきいだしたまへ なんぢはわが保砦なり
31.5われ霊魂をなんぢの手にゆだぬ ヱホバまことの神よなんぢはわれを贖ひたまへり
31.6われはいつはりの虚きことに心をよする者をにくむ われは獨ヱホバによりたのむなり
31.7我はなんぢの憐憫をよろこびたのしまん なんぢわが艱難をかへりみ わがたましひの禍害をしり
31.8われを仇の手にとぢこめしめたまはず わが足をひろきところに立たまへばなり
31.9われ迫りくるしめり ヱホバよ我をあはれみたまへ わが目はうれひによりておとろふ 霊魂も身もまた衰へぬ
31.10わが生命はかなしみによりて消えゆき わが年華はなげきによりて消ゆけばなり わが力はわが不義によりておとろへ わが骨はかれはてたり
31.11われもろもろの仇ゆゑにそしらる わが隣にはわけて甚だし相識ものには忌憚られ衢にてわれを見るもの避てのがる
31.12われは死たるもののごとく忘られて人のこころに置れず われはやぶれたる器もののごとくなれり
31.13そは我おほくの人のそしりをきい到るところに懼あり かれら我にさからひて互にはかりしが わが生命をさへとらんと企てたり
31.14されどヱホバよわれ汝によりたのめり また汝はわが神なりといへり
31.15わが時はすべてなんぢの手にあり ねがはくはわれを仇の手よりたすけ われに追迫るものより助けいだしたまへ
31.16なんぢの僕のうへに聖顔をかがやかせ なんぢの仁慈をもて我をすくひたまへ
31.17ヱホバよわれに愧をおはしめ給ふなかれ そは我なんぢをよべばなり 願くはあしきものに恥をうけしめ陰府にありて口をつぐましめ給へ
31.18傲慢と軽侮とをもて義きものにむかひ妄りにののしるいつはりの口唇をつぐましめたまへ
31.19汝をおそるる者のためにたくはへ なんぢに依賴むもののために人の子のまへにてほどこしたまへる汝のいつくしみは大なるかな
31.20汝かれらを御前なるひそかなる所にかくして人の謀略よりまぬかれしめ また行宮のうちにひそませて舌のあらそひをさけしめたまはん
31.21讃べきかなヱホバは堅固なる城のなかにて奇しまるるばかりの仁慈をわれに顯したまへり
31.22われ驚きあわてていへらく なんぢの目のまへより絶れたりと 然どわれ汝によびもとめしとき汝わがねがひの聲をききたまへり
31.23なんぢらもろもろの聖徒よヱホバをいつくしめ ヱホバは眞實あるものをまもり傲慢者におもく報をほどこしたまふ
31.24すべてヱホバを俟望むものよ雄々しかれ なんぢら心をかたうせよ
ダビデの訓諭のうた
32.1その愆をゆるされその罪をおほはれしものは福ひなり
32.2不義をヱホバに負せられざるもの心にいつはりなき者はさいはひなり
32.3我いひあらはさざりしときは終日かなしみさけびたるが故にわが骨ふるびおとろへたり
32.4なんぢの手はよるも晝もわがうへにありて重し わが身の潤澤はかはりて夏の旱のごとくなれり セラ
32.5斯てわれなんぢの前にわが罪をあらはしわが不義をおほはざりき 我いへらくわが愆をヱホバにいひあらはさんと 斯るときしも汝わがつみの邪曲をゆるしたまへり セラ
32.6されば神をうやまふ者はなんぢに遇ことをうべき間になんぢに祈らん 大水あふれ流るるともかならずその身におよばじ
32.7汝はわがかくるべき所なり なんぢ患難をふせぎて我をまもり救のうたをもて我をかこみたまはん セラ
32.8われ汝ををしへ汝をあゆむべき途にみちびき わが目をなんぢに注てさとさん
32.9汝等わきまへなき馬のごとく驢馬のごとくなるなかれ かれらは鑣たづなのごとき具をもてひきとめずば近づききたることなし
32.10惡者はかなしみ多かれどヱホバに依賴むものは憐憫にてかこまれん
32.11ただしき者よヱホバを喜びたのしめ 凡てこころの直きものよ喜びよばふべし
33.1ただしき者よヱホバによりてよろこべ 讃美はなほきものに適はしきなり
33.2琴をもてヱホバに感謝せよ 十絃のことをもてヱホバをほめうたへ
33.3あたらしき歌をヱホバにむかひてうたひ歓喜の聲をあげてたくみに琴をかきならせ
33.4ヱホバのことばは直く そのすべて行ひたまふところ眞實なればなり
33.5ヱホバは義と公平とをこのみたまふ その仁慈はあまねく地にみつ
33.6もろもろの天はヱホバのみことばによりて成り てんの萬軍はヱホバの口の氣によりてつくられたり
33.7ヱホバはうみの水をあつめてうづだかくし深淵を庫にをさめたまふ
33.8全地はヱホバをおそれ世にすめるもろもろの人はヱホバをおぢかしこむべし
33.9そはヱホバ言たまへば成り おほせたまへば立るがゆゑなり
33.10ヱホバはもろもろの國のはかりごとを虚くし もろもろの民のおもひを徒勞にしたまふ
33.11ヱホバの謀略はとこしへに立ち そのみこころのおもひは世々にたつ
33.12ヱホバをおのが神とする國はさいはひなり ヱホバ嗣業にせんとて撰びたまへるその民はさいはひなり
33.13ヱホバ天よりうかがひてすべての人の子を見
33.14その在すところより地にすむもろもろの人をみたまふ
33.15ヱホバはすべてかれらの心をつくり その作ところをことごとく鑒みたまふ
33.16王者いくさびと多をもて救をえず勇士ちから大なるをもて助をえざるなり
33.17馬はすくひに益なく その大なるちからも人をたすくることなからん
33.18視よヱホバの目はヱホバをおそるるもの並その憐憫をのぞむもののうへにあり
33.19此はかれらのたましひを死よりすくひ饑饉たるときにも世にながらへしめんがためなり
33.20われらのたましひはヱホバを侯望めり ヱホバはわれらの援われらの盾なり
33.21われらはきよき名にりたのめり 斯てぞわれらの心はヱホバにありてよろこばん
33.22ヱホバよわれら汝をまちのぞめり これに循ひて憐憫をわれらのうへに垂たまへ
ダビデ、アビメレクのまへにて狂へる状をなし逐れていでさりしときに作れるうた
34.1われつねにヱホバを祝ひまつらんその頌詞はわが口にたえじ
34.2わがたましひはヱホバによりて誇らん 謙だるものは之をききてよろこばん
34.3われとともにヱホバを崇めよ われらともにその名をあげたたへん
34.4われヱホバを尋ねたればヱホバわれにこたへ我をもろもろの畏懼よりたすけいだしたまへり
34.5かれらヱホバを仰ぎのぞみて光をかうぶれり かれらの面ははぢあからむことなし
34.6この苦しむもの叫びたればヱホバこれをきき そのすべての患難よりすくひいだしたまへり
34.7ヱホバの使者はヱホバをおそるる者のまはりに營をつらねてこれを援く
34.8なんぢらヱホバの恩惠ふかきを嘗ひしれ ヱホバによりたのむ者はさいはひなり
34.9ヱホバの聖徒よヱホバを畏れよヱホバをおそるるものには乏しきことなければなり
34.10わかき獅はともしくして饑ることあり されどヱホバをたづぬるものは嘉物にかくることあらじ
34.11子よきたりて我にきけ われヱホバを畏るべきことを汝等にをしへん
34.12福祉をみんがために生命をしたひ存へんことをこのむ者はたれぞや
34.13なんぢの舌をおさへて惡につかしめず なんぢの口唇をおさへて虚偽をいはざらしめよ
34.14惡をはなれて善をおこなひ和睦をもとめて切にこのことを勉めよ
34.15ヱホバの目はただしきものをかへりみ その耳はかれらの號呼にかたぶく
34.16ヱホバの聖顔はあくをなす者にむかひてその跡を地より斷滅したまふ
34.17義者さけびたればヱホバ之をききてそのすべての患難よりたすけいだしたまへり
34.18ヱホバは心のいたみかなしめる者にちかく在してたましひの悔頽れたるものをすくひたまふ
34.19ただしきものは患難おほし されどヱホバはみなその中よりたすけいだしたまふ
34.20ヱホバはかれがすべての骨をまもりたまふ その一つだに折らるることなし
34.21惡はあしきものをころさん 義人をにくむものは刑なはるべし
34.22ヱホバはその僕等のたましひを贖ひたまふ ヱホバに依賴むものは一人だにつみなはるることなからん
ダビデのうた
35.1ヱホバよねがはくは我にあらそふ者とあらそひ我とたたかふものと戰ひたまへ
35.2干と大盾とをとりてわが援にたちいでたまへ
35.3戟をぬきいだしたまひて我におひせまるものの途をふさぎ且わが霊魂にわれはなんぢの救なりといひたまへ
35.4願くはわが霊魂をたづぬるものの恥をえていやしめられ 我をそこなはんと謀るものの退けられて惶てふためかんことを
35.5ねがはくはかれらが風のまへなる粃糠のごとくなりヱホバの使者におひやられんことを
35.6願くはかれらの途をくらくし滑らかにしヱホバの使者にかれらを追ゆかしめたまはんことを
35.7かれらは故なく我をとらへんとて網をあなにふせ 故なくわが霊魂をそこなはんとて阱をうがちたればなり
35.8願くはかれらが思ひよらぬ間にほろびきたり己がふせたる網にとらへられ自らその滅におちいらんことを
35.9然ときわが霊魂はヱホバによりてよろこび その救をもて樂しまん
35.10わがすべての骨はいはん ヱホバよ汝はくるしむものを之にまさりて力つよきものより並くるしむもの貧しきものを掠めうばふ者よりたすけいだし給ふ 誰かなんぢに比ふべき者あらんと
35.11こころあしき證人おこりてわが知ざることを詰りとふ
35.12かれらは惡をもてわが善にむくい我がたましひを依仗なきものとせり
35.13然どわれかれらが病しときには麁服をつけ糧をたちてわが霊魂をくるしめたり わが祈はふところにかへれり
35.14わがかれに作ることはわが友わが兄弟にことならず母の喪にありて痛哭がごとく哀しみうなたれたり
35.15然どかれらはわが倒れんとせしとき喜びつどひわが知ざりしとき匪類あつまりきたりて我をせめ われを裂てやめざりき
35.16かれらは洒宴にて穢きことをのぶる嘲笑者のごとく我にむかひて歯をかみならせり
35.17主よいたづらに見るのみにして幾何時をへたまふや 願くはわがたましひの彼等にほろぼさるるを脱れしめ わが生命をわかき獅よりまぬかれしめたまへ
35.18われ大なる會にありてなんぢに感謝し おほくの民のなかにて汝をほめたたへん
35.19虚偽をもてわれに仇するもののわが故によろこぶことを容したまなかれ 故なくして我をにくむ者のたがひに眴せすることなからしめたまへ
35.20かれらは平安をかたらず あざむきの言をつくりまうけて國内におだやかにすまふ者をそこなはんと謀る
35.21然のみならず我にむかひて口をあけひろげ ああ視よや視よやわれらの眼これをみたりといへり
35.22ヱホバよ汝すでにこれを視たまへり ねがはくは默したまふなかれ主よわれに遠ざかりたまふなかれ
35.23わが神よわが主よ おきたまへ醒たまへ ねがはくはわがために審判をなしわが訟ををさめたまへ
35.24わが神ヱホバよなんぢの義にしたがひて我をさばきたまへ わが事によりてかれらに歓喜をえしめたまふなかれ
35.25かれらにその心裡にて ああここちよきかな觀よこれわが願ひしところなりといはしめたまふなかれ 又われらかれを呑つくせりといはしめたまふなかれ
35.26願くはわが害なはるるを喜ぶもの皆はぢて惶てふためき 我にむかひてはこりかに高ぶるものの愧とはづかしめとを衣んことを
35.27わが義をよみする者をばよろこび謳はしめ大なるかなヱホバその僕のさいはひを悦びたまふと恒にいはしめたまへ
35.28わが舌は終日なんぢの義となんぢの譽とをかたらん
伶長にうたはしめたるヱホバの僕ダビデのうた
36.1あしきものの愆はわが心のうちにかたりて その目のまへに神をおそるるの畏あることなしといふ
36.2かれはおのが邪曲のあらはるることなく憎まるることなからんとて自からその目にて謟る
36.3その口のことばは邪曲と虚偽となり智をこばみ善をおこなふことを息たり
36.4かつその寝床にてよこしまなる事をはかり よからぬ途にたちとまりて惡をきらはず
36.5ヱホバよなんぢの仁慈は天にあり なんぢの眞實は雲にまでおよぶ
36.6汝のただしきは神の山のごとく なんぢの審判はおほいなる淵なり ヱホバよなんぢは人とけものとを護りたまふ
36.7神よなんぢの仁慈はたふときかな 人の子はなんぢの翼の蔭にさけどころを得
36.8なんぢの屋のゆたかなるによりてことごとく飽ことをえん なんぢはその歓樂のかはの水をかれらに飮しめたまはん
36.9そはいのちの泉はなんぢに在り われらはなんぢの光によりて光をみん
36.10ねがはくはなんぢを知るものにたえず憐憫をほどこし心なほき者にたえず正義をほどこしたまへ
36.11たかぶるものの足われをふみ惡きものの手われを逐去ふをゆるし給ふなかれ
36.12邪曲をおこなふ者はかしこに仆れたり かれら打伏られてまた起ことあたはざるべし
ダビデのうた
37.1惡をなすものの故をもて心をなやめ 不義をおこなふ者にむかひて嫉をおこすなかれ
37.2かれらはやがて草のごとくかりとられ靑菜のごとく打萎るべければなり
37.3ヱホバによりたのみて善をおこなへ この國にとどまり眞實をもて糧とせよ
37.4ヱホバによりて歓喜をなせ ヱホバはなんぢが心のねがひを汝にあたへたまはん
37.5なんぢの途をヱホバにゆだねよ 彼によりたのまば之をなしとげ
37.6光のごとくなんぢの義をあきらかにし午日のごとくなんぢの訟をあきらかにしたまはん
37.7なんぢヱホバのまへに口をつぐみ忍びてこれを俟望め おのが途をあゆみて榮るものの故をもて あしき謀略をとぐる人の故をもて心をなやむるなかれ
37.8怒をやめ忿恚をすてよ 心をなやむるなかれ これ惡をおこなふ方にうつらん
37.9そは惡をおこなふものは斷滅され ヱホバを俟望むものは國をつぐべければなり
37.10あしきものは久しからずしてうせん なんぢ細密にその處をおもひみるともあることなからん
37.11されど謙だるものは國をつぎ また平安のゆたかなるを樂まん
37.12惡きものは義きものにさからはんとて謀略をめぐらし之にむかひて切歯す
37.13主はあしきものを笑ひたまはん かれが日のきたるを見たまへばなり
37.14あしきものは劍をぬき弓をはりて苦しむものと貧しきものとをたふし行ひなほきものを殺さんとせり
37.15されどその劍はおのが胸をさしその弓はをらるべし
37.16義人のもてるもののすくなきは多くの惡きものの豊かなるにまされり
37.17そは惡きものの臂はをらるれどヱホバは義きものを扶持たまへばなり
37.18ヱホバは完全もののもろもろの日をしりたまふ かれらの嗣業はかぎりなく久しからん
37.19かれらは禍害にあふとき愧をおはず饑饉の日にもあくことを得ん
37.20あしき者ははろびヱホバのあたは牧場のさかえの枯るがごとくうせ烟のごとく消ゆかん
37.21あしき者はものかりて償はず 義きものは惠ありて施しあたふ
37.22神のことほぎたまふ人は國をつぎ 神ののろひたまふ人は斷滅さるべし
37.23人のあゆみはヱホバによりて定めらる そのゆく途をヱホバよろこびたまへり
37.24縦ひその人たふるることありとも全くうちふせらるることなし ヱホバかれが手をたすけ支へたまへばなり
37.25われむかし年わかくして今おいたれど 義者のすてられ或はその裔の糧こひありくを見しことなし
37.26ただしきものは終日めぐみありて貸あたふ その裔はさいはひなり
37.27惡をはなれて善をなせ 然ばなんぢの住居とこしへならん
37.28ヱホバは公平をこのみ その聖徒をすてたまはざればなり かれらは永遠にまもりたすけらるれど惡きもののすゑは斷滅さるべし
37.29ただしきものは國をつぎ その中にすまひてとこしへに及ばん
37.30ただしきものの口は智慧をかたり その舌は公平をのぶ
37.31かれが神の法はそのこころにあり そのあゆみは一歩だにすべることあらじ
37.32あしきものは義者をひそみうかがひて之をころさんとはかる
37.33ヱホバは義者をあしきものの手にのこしおきたまはず 審判のときに罰ひたまふことなし
37.34ヱホバを俟望みてその途をまもれ さらば汝をあげて國をつがせたまはん なんぢ惡者のたちほろぼさるる時にこれをみん
37.35我あしきものの猛くしてはびこれるを見るに生立たる地にさかえしげれる樹のごとし
37.36然れどもかれは逝ゆけり 視よたちまちに無なりぬ われ之をたづねしかど邁ことをえざりき
37.37完人に目をそそぎ直人をみよ 和平なる人には後あれど
37.38罪ををかすものらは共にほろぼされ惡きものの後はかならず斷るべければなり
37.39ただしきものの救はヱホバよりいづ ヱホバはかれらが辛苦のときの保砦なり
37.40ヱホバはかれらを助け かれらを解脱ちたまふ ヱホバはかれらを惡者よりときはなちて救ひたまふ かれらはヱホバをその避所とすればなり
記念のためにつくれるダビデのうた
38.1ヱホバよねがはくは忿恚をもて我をせめ はげしき怒をもて我をこらしめ給ふなかれ
38.2なんぢの矢われにあたり なんぢの手わがうへを壓へたり
38.3なんぢの怒によりてわが肉には全きところなく わが罪によりてわが骨には健かなるところなし
38.4わが不義は首をすぎてたかく重荷のごとく負がたければなり
38.5われ愚なるによりてわが傷あしき臭をはなちて腐れただれたり
38.6われ折屈みていたくなげきうなたれたり われ終日かなしみありく
38.7わが腰はことごとく燒るがごとく肉に全きところなければなり
38.8我おとろへはて甚くきずつけられわが心のやすからざるによりて欷歔さけべり
38.9ああ主よわがすべての願望はなんぢの前にあり わが嘆息はなんぢに隠るることなし
38.10わが胸をどりわが力おとろへ わが眼のひかりも亦われをはなれたり
38.11わが友わが親めるものはわが痍をみて遥にたち わが隣もまた遠かりてたてり
38.12わが生命をたづぬるものは羂をまうけ我をそこなはんとするものは惡言をいひ また終日たばかりを謀る
38.13然はあれどわれは聾者のごとくきかず われは口をひらかぬ唖者のごとし
38.14如此われはきかざる人のごとく口にことあげせぬ人のごときなり
38.15ヱホバよ我なんぢを俟望めり 主わが神よなんぢかならず答へたまふべければなり
38.16われ曩にいふ おそらくはかれらわが事によりて喜び わが足のすべらんとき我にむかひて誇りかにたかぶらんと
38.17われ仆るるばかりになりぬ わが悲哀はたえずわが前にあり
38.18そは我みづから不義をいひあらはし わが罪のためにかなしめばなり
38.19わが仇はいきはたらきてたけく故なくして我をうらむるものおほし
38.20惡をもて善にむくゆるものはわれ善事にしたがふが故にわが仇となれり
38.21ヱホバよねがはくは我をはなれたたまふなかれ わが神よわれに遠かりたまふなかれ
38.22主わがすくひよ速きたりて我をたすけたまへ
伶長エドトンにうたはしめたるダビデのうた
39.1われ曩にいへり われ舌をもて罪ををかさざらんために我すべての途をつつしみ惡者のわがまへに在るあひだはわが口に衝をかけんと
39.2われ默して唖となり善言すらことばにいださず わが憂なほおこれり
39.3わが心わがうちに熱し おもひつづくるほどに火もえぬればわれ舌をもていへらく
39.4ヱホバよ願くはわが終とわが日の數のいくばくなるとを知しめたまへ わが無常をしらしめたまへ
39.5觀よなんぢわがすべての日を一掌にすぎさらしめたまふ わがかいのち主前にてはなきにことならず 實にすべての人は皆その盛時だにもむなしからざるはなし セラ
39.6人の世にあるは影にことならず その思ひなやむことはむなしからざるなし その積蓄ふるものはたが手にをさまるをしらず
39.7主よわれ今なにをかまたん わが望はなんぢにあり
39.8ねがはくは我ぞすべて愆より助けいだしたまへ 愚なるものに誹らるることなからしめたまへ
39.9われは默して口をひらかず 此はなんぢの成したまふ者なればなり
39.10願くはなんぢの責をわれよりはなちたまへ 我なんぢの手にうちこらさるるによりて亡ぶるばかりになりぬ
39.11なんぢ罪をせめて人をこらし その慕ひよろこぶところのものを蠧のくらふがごとく消うせしめたまふ 實にもろもろの人はむなしからざるなし セラ
39.12ああヱホバよねがはくはわが祈をきき わが號呼に耳をかたぶけたまへ わが涙をみて默したまふなかれ われはなんぢに寄る旅客すべてわが列祖のごとく宿れるものなり
39.13我ここを去てうせざる先になんぢ面をそむけてわれを爽快ならしめたまへ
伶長にうたはしめたるダビデのうた
40.1我たへしのびてヱホバを俟望みたり ヱホバ我にむかひてわが號呼をききたまへり
40.2また我をほろびの阱より泥のなかよりとりいだしてわが足を磐のうへにおきわが歩をかたくしたまへり
40.3ヱホバはあたらしき歌をわが口にいれたまへり此はわれらの神にささぐる讃美なり おほくの人はこれを見ておそれ かつヱホバによりたのまん
40.4ヱホバをおのが賴となし高るものによらず虚偽にかたぶく者によらざる人はさいはひなり
40.5わが神ヱホバよなんぢの作たまへる奇しき迹と われらにむかふ念とは甚おほくして汝のみまへにつらねいふことあたはず 我これをいひのべんとすれどその數かぞふることあたはず
40.6なんぢ犠牲と祭物とをよろこびたまはず汝わが耳をひらきたまへり なんぢ燔祭と罪祭とをもとめたまはず
40.7そのとき我いへらく 觀よわれきたらんわがことを書の巻にしるしたり
40.8わが神よわれは聖意にしたがふことを樂む なんぢの法はわが心のうちにありと
40.9われ大なる會にて義をつげしめせり 視よわれ口唇をとぢず ヱホバよなんぢ之をしりたまふ
40.10われなんぢの義をわが心のうちにひめおかず なんぢの眞實となんぢの拯救とをのべつたへたり 我なんぢの仁慈となんぢの眞理とをおほいなる會にかくさざりき
40.11ヱホバよなんぢ憐憫をわれにをしみたまふなかれ 仁慈と眞理とをもて恒にわれをまもりたまへ
40.12そはかぞへがたき禍害われをかこみ わが不義われに追及てあふぎみること能はぬまでになりぬ その多きことわが首の髮にもまさり わが心きえうするばかりなればなり
40.13ヱホバよ願くはわれをすくひたまへ ヱホバよ急ぎきたりて我をたすけたまへ
40.14願くはわが霊魂をたづねほろぼさんとするものの皆はぢあわてんことを わが害はるるをよろこぶもののみな後にしりぞきて恥をおはんことを
40.15われにむかひて ああ視よや視よやといふ者おのが恥によりておどろきおそれんことを
40.16願くはなんぢを尋求むるものの皆なんぢによりて樂みよろこばんことを なんぢの救をしたふものの恒にヱホバは大なるかなととなへんことを
40.17われはくるしみ且ともし 主われをねんごろに念ひたまふ なんぢはわが助なり われをすくひたまふ者なり ああわが神よねがはくはためらひたまふなかれ
うたのかみに謳はしめたるダビデのうた
41.1よわき人をかへりみる者はさいはひなり ヱホバ斯るものを禍ひの日にたすけたまはん
41.2ヱホバ之をまもり之をながらへしめたまはん かれはこの地にありて福祉をえん なんぢ彼をその仇ののぞみにまかせて付したまふなかれ
41.3ヱホバは彼がわづらひの床にあるをたすけ給はん なんぢかれが病るときその衾裯をしきかへたまはん
41.4我いへらくヱホバよわれを憐みわがたましひを醫したまへ われ汝にむかひて罪ををかしたりと
41.5わが仇われをそしりていへり 彼いづれのときに死いづれのときにその名ほろびんと
41.6かれ又われを見んとてきたるときは虚偽をかたり邪曲をその心にあつめ 外にいでてはこれを述ぶ
41.7すべてわれをにくむもの互ひにささやき我をそこなはんとて相謀る
41.8かつ云 かれに一のわざはひつきまとひたれば仆れふしてふたたび起ることなからんと
41.9わが恃みしところ わが糧をくらひしところのわが親しき友さへも我にそむきてその踵をあげたり
41.10然はあれどヱホバよ汝ねがはくは我をあはれみ我をたすけて起したまへ されば我かれらに報ることをえん
41.11わが仇われに打勝てよろこぶこと能はざるをもて汝がわれを愛いつくしみたまふを我しりぬ
41.12わが事をいはば なんぢ我をわが完全うちにてたもち我をとこしへに面のまへに置たまふ
41.13イスラエルの神ヱホバはとこしへより永遠までほむべきかな アーメン アーメン
伶長にうたはしめたるコラの子のをしへの歌
42.1ああ神よしかの渓水をしたひ喘ぐがごとく わが霊魂もなんぢをしたひあへぐなり
42.2わがたましひは渇けるごとくに神をしたふ 活神をぞしたふ 何れのときにか我ゆきて神のみまへにいでん
42.3かれらが終日われにむかひて なんぢの神はいづくにありやとののしる間はただわが涙のみ晝夜そそぎてわが糧なりき
42.4われむかし群をなして祭日をまもる衆人とともにゆき歓喜と讃美のこゑをあげてかれらを神の家にともなへり 今これらのことを追想してわが衷よりたましひを注ぎいだすなり
42.5ああわが霊魂よ なんぢ何ぞうなたるるや なんぞわが衷におもひみだるるや なんぢ神をまちのぞめ われに聖顔のたすけありて我なほわが神をほめたたふべければなり
42.6わが神よわがたましひはわが衷にうなたる 然ばわれヨルダンの地よりヘルモンよりミザルの山より汝をおもひいづ
42.7なんぢの大瀑のひびきによりて淵々よびこたへ なんぢの波なんぢの猛浪ことごとくわが上をこえゆけり
42.8然はあれど晝はヱホバその憐憫をほどこしたまふ 夜はその歌われとともにあり 此うたはわがいのちの神にささぐる祈なり
42.9われわが磐なる神にいはん なんぞわれを忘れたまひしや なんぞわれは仇のしへたげによりて悲しみありくや
42.10わが骨もくだくるばかりにわがてきはひねもす我にむかひて なんぢの神はいづくにありやといひののしりつつ我をそしれり
42.11ああわがたましひよ 汝なんぞうなたるるや 何ぞわがうちに思ひみだるるや なんぢ神をまちのぞめ われ尚わがかほの助なるわが神をほめたたふべければなり
43.1神よねがはくは我をさばき 情しらぬ民にむかひてわが訟をあげつらひ詭計おほきよこしまなる人より我をたすけいだし給へ
43.2なんぢはわが力の神なり なんぞ我をすてたまひしや 何ぞわれは仇の暴虐によりてかなしみありくや
43.3願くはなんぢの光となんぢの眞理とをはなち我をみちびきてその聖山とその帷幄とにゆかしめたまへ
43.4さらばわれ神の祭壇にゆき又わがよろこびよろこぶ神にゆかん ああ神よわが神よわれ琴をもてなんぢを讃たたへん
43.5ああわが霊魂よなんぢなんぞうなたるるや なんぞわが衷におもひみだるるや なんぢ神によりて望をいだけ 我なほわが面のたすけなるわが神をほめたたふべければなり
伶長にうたはしめたるコラの子のをしへの歌
44.1ああ神よむかしわれらの列祖の日になんぢがなしたまひし事迹をわれら耳にきけり 列祖われらに語れり
44.2なんぢ手をもてもろもろの國人をおひしりぞけ われらの列祖をうゑ並もろもろの民をなやましてわれらの列祖をはびこらせたまひき
44.3かれらはおのが劍によりて國をえしにあらず おのが臂によりて勝をえしにあらず 只なんぢの右の手なんぢの臂なんぢの面のひかりによれり 汝かれらを惠みたまひたればなり
44.4神よなんぢはわが王なり ねがはくはヤコブのために救をほどこしたまへ
44.5われらは汝によりて敵をたふし また我儕にさからひて起りたつものをなんぢの名によりて踐壓ふべし
44.6そはわれわが弓によりたのまず わが劍もまた我をすくふことあたはざればなり
44.7なんぢわれらを敵よりすくひ またわれらを惡むものを辱かしめたまへり
44.8われらはひねもす神によりてほこり われらは永遠になんぢの名に感謝せん セラ
44.9しかるに今はわれらをすてて恥をおはせたまへり われらの軍人とともに出ゆきたまはず
44.10われらを敵のまへより退かしめたまへり われらを惡むものその任意にわれらを掠めうばへり
44.11なんぢわれらを食にそなへらるる羊のごとくにあたへ斯てわれらをもろもろの國人のなかにちらし
44.12得るところなくしてなんぢの民をうり その價によりてなんぢの富をましたまはざりき
44.13汝われらを隣人にそしらしめ われらを環るものにあなどらしめ 嘲けらしめたまへり
44.14又もろもろの國のなかにわれらを談柄となし もろもろの民のなかにわれらを頭ふらるる者となしたまへり
44.15わが凌辱ひねもす我がまへにあり わがかほの恥われをおほへり
44.16こは我をそしり我をののしるものの聲により我にあだし我にうらみを報るものの故によるなり
44.17これらのこと皆われらに臨みきつれどわれらなほ汝をわすれず なんぢの契約をいつはりまもらざりき
44.18われらの心しりぞかずわれらの歩履なんぢの道をはなれず
44.19然どなんぢは野犬のすみかにてわれらをきずつけ死蔭をもてわれらをおほひ給へり
44.20われらもしおのれの神の名をわすれ或はわれらの手を異神にのべしことあらんには
44.21神はこれを糺したまはざらんや 神はこころの隠れたることをも知たまふ
44.22われらは終日なんぢのために死にわたされ屠られんとする羊の如くせられたり
44.23主よさめたまへ何なればねぶりたまふや起たまへ われらをとこしへに棄たまふなかれ
44.24いかなれば聖顔をかくしてわれらがうくる苦難と虐待とをわすれたまふや
44.25われらのたましひはかがみて塵にふし われらの腹は土につきたり
44.26ねがはくは起てわれらをたすけたまへ なんぢの仁慈のゆゑをもてわれらを贖ひたまへ
百合花のしらべにあはせて伶長にうたはしめたるコラの子のをしへのうた 愛のうた
45.1わが心はうるはしき事にてあふる われは王のために詠たるものをいひいでん わが舌はすみやけく寫字人の筆なり
45.2なんぢは人の子輩にまさりて美しく文雅そのくちびるにそそがる このゆゑに神はとこしへに汝をさいはひしたまへり
45.3英雄よなんぢその劍その榮その威をこしに佩べし
45.4なんぢ眞理と柔和とただしきとのために威をたくましくし勝をえて乗すすめ なんぢの右手なんぢに畏るべきことををしへん
45.5なんぢの矢は鋭して王のあたの胸をつらぬき もろもろの民はなんぢの下にたふる
45.6神よなんぢの寳座はいやとほ永くなんぢの國のつゑは公平のつゑなり
45.7なんぢは義をいつくしみ惡をにくむ このゆゑに神なんぢの神はよろこびの膏をなんぢの侶よりまさりて汝にそそぎたまへり
45.8なんぢの衣はみな沒薬蘆薈肉桂のかをりあり 琴瑟の音ざうげの諸殿よりいでて汝をよろこばしめたり
45.9なんぢがたふとき婦のなかにはもろもろの王のむすめあり 皇后はオフルの金をかざりてなんぢの右にたつ
45.10女よきけ目をそそげ なんぢの耳をかたぶけよ なんぢの民となんぢが父の家とをわすれよ
45.11さらば王はなんぢの美麗をしたはん 王はなんぢの主なりこれを伏拝め
45.12ツロの女は贈物をもてきたり民間のとめるものも亦なんぢの惠をこひもとめん
45.13王のむすめは殿のうちにていとど榮えかがやき そのころもは金をもて織なせり
45.14かれは鍼繍せる衣をきて王のもとにいざなはる 之にともなへる處女もそのあとにしたがひて汝のもとにみちびかれゆかん
45.15かれらは歓喜と快樂とをもていざなはれ斯して王の殿にいらん
45.16なんぢの子らは列祖にかはりてたち なんぢはこれを全地に君となさん
45.17我なんぢの名をよろづ代にしらしめん この故にもろもろの民はいやとほ永くなんぢに感謝すべし
女音のしらべにしたがひて伶長にうたはしめたるコラの子のうた
46.1神はわれらの避所また力なり なやめるときの最ちかき助なり
46.2さればたとひ地はかはり山はうみの中央にうつるとも我儕はおそれじ
46.3よしその水はなりとどろきてさわぐとも その溢れきたるによりて山はゆるぐとも何かあらん セラ
46.4河ありそのながれは神のみやこをよろこばしめ至上者のすみたまふ聖所をよろこばしむ
46.5神そのなかにいませば都はうごかじ 神は朝つとにこれを助けたまはん
46.6もろもろの民はさわぎたち もろもろの國はうごきたり 神その聲をいだしたまへば地はやがてとけぬ
46.7萬軍のヱホバはわれらとともなり ヤコブの神はわれらのたかき櫓なり セラ
46.8きたりてヱホバの事跡をみよ ヱホバはおほくの懼るべきことを地になしたまへり
46.9ヱホバは地のはてまでも戰闘をやめしめ弓ををり戈をたち戰車を火にてやきたまふ
46.10汝等しづまりて我の神たるをしれ われはもろもろの國のうちに崇められ全地にあがめらるべし
46.11萬軍のヱホバはわれらと偕なり ヤコブの神はわれらの高きやぐらなり セラ
伶長にうたはしめたるコラの子のうた
47.1もろもろのたみよ手をうち歓喜のこゑをあげ神にむかひてさけべ
47.2いとたかきヱホバはおそるべく また地をあまねく治しめす大なる王にてましませばなり
47.3ヱホバはもろもろの民をわれらに服はせ もろもろの國をわれらの足下にまつろはせたまふ
47.4又そのいつくしみたまふヤコブが譽とする嗣業をわれらのために選びたまはん セラ
47.5神はよろこびさけぶ聲とともにのぼり ヱホバはラッパの聲とともにのぼりたまへり
47.6ほめうたへ神をほめうたへ 頌歌へわれらの王をほめうたへ
47.7かみは地にあまねく王なればなり 敎訓のうたをうたひてほめよ
47.8神はもろもろの國をすべをさめたまふ 神はそのきよき寳座にすわりたまふ
47.9もろもろのたみの諸侯はつどひきたりてアブラハムの神の民となれり 地のもろもろの盾は神のものなり神はいとたふとし
コラの子のうたなり讃美なり
48.1ヱホバは大なり われらの神の都そのきよき山のうへにて甚くほめたたへられたまふべし
48.2シオンの山はきたの端たかくしてうるはしく喜悦を地にあまねくあたふ ここは大なる王のみやこなり
48.3そのもろもろの殿のうちに神はおのれをたかき櫓としてあらはしたまへり
48.4みよ王等はつどひあつまりて偕にすぎゆきぬ
48.5かれらは都をみてあやしみ且おそれて忽ちのがれされり
48.6戰慄はかれらにのぞみ その苦痛は子をうまんとする婦のごとし
48.7なんぢは東風をおこしてタルシシの舟をやぶりたまふ
48.8曩にわれらが聞しごとく今われらは萬軍のヱホバの都われらの神のみやこにて之をみることをえたり 神はこの都をとこしへまで固くしたまはん セラ
48.9神よ我らはなんぢの宮のうちにて仁慈をおもへり
48.10神よなんぢの譽はその名のごとく地の極にまでおよべり なんぢの右手はただしきにて充り
48.11なんぢのもろもろの審判によりてシオンの山はよろこびユダの女輩はたのしむべし
48.12シオンの周圍をありき徧くめぐりてその櫓をかぞへよ
48.13その石垣に目をとめよ そのもろもろの殿をみよ なんぢらこれを後代にかたりつたへんが爲なり
48.14そはこの神はいや遠長にわれらの神にましましてわれらを死るまでみちびきたまはん
伶長にうたはしめたるコラの子のうた
49.1 49.2もろもろの民よきけ賤きも貴きも富るも貧きもすべて地にすめる者よ なんぢらともに耳をそばだてよ
49.3わが口はかしこきことをかたり わが心はさときことを思はん
49.4われ耳を喩言にかたぶけ琴をならしてわが幽玄なる語をときあらはさん
49.5わが踵にちかかる不義のわれを打圍むわざはひの日もいかで懼るることあらんや
49.6おのが富をたのみ財おほきを誇るもの
49.7たれ一人おのが兄弟をあがなふことあたはず之がために贖價を神にささげ
49.8 49.9之をとこしへに生存へしめて朽ざらしむることあたはず(霊魂をあがなふには費いとおほくして此事をとこしへに捨置ざるを得ざればなり)
49.10そは智きものも死 おろかものも獣心者もひとしくほろびてその富を他人にのこすことは常にみるところなり
49.11かれら竊におもふ わが家はとこしへに存りわがすまひは世々にいたらんと かれらはその地におのが名をおはせたり
49.12されど人は譽のなかに永くとどまらず亡びうする獣のごとし
49.13斯のごときは愚かなるものの途なり 然はあれど後人はその言をよしとせん セラ
49.14かれらは羊のむれのごとくに陰府のものと定めらる 死これが牧者とならん直きもの朝にかれらををさめん その美容は陰府にほろぼされて宿るところなかるべし
49.15されど神われを接たまふべければわが霊魂をあがなひて陰府のちからより脱かれしめたまはん セラ
49.16人のとみてその家のさかえくははらんとき汝おそるるなかれ
49.17かれの死るときは何一つたづさへゆくことあたはず その榮はこれにしたがひて下ることをせざればなり
49.18かかる人はいきながらふるほどに己がたましひを祝するとも みづからを厚うするがゆゑに人々なんぢをほむるとも
49.19なんぢ列祖の世にゆかん かれらはたえて光をみざるべし
49.20尊貴なかにありて暁らざる人はほろびうする獣のごとし
アサフのうた
50.1ぜんのうの神ヱホバ詔命して日のいづるところより日のいるところまであまねく地をよびたまへり
50.2かみは美麗の極なるシオンより光をはなちたまへり
50.3われらの神はきたりて默したまはじ火その前にものをやきつくし暴風その四周にふきあれん
50.4神はその民をさばかんとて上なる天および地をよびたまへり
50.5いはく祭物をもて我とけいやくをたてしわが聖徒をわがもとに集めよと
50.6もろもろの天は神の義をあらはせり 神はみづから審士たればなり セラ
50.7わが民よきけ我ものいはんイスラエルよきけ我なんぢにむかひて證をなさん われは神なんぢの神なり
50.8わがなんぢを責るは祭物のゆゑにあらず なんぢの燔祭はつねにわが前にあり
50.9我はなんぢの家より牡牛をとらず なんぢの牢より牡山羊をとらず
50.10林のもろもろのけもの山のうへの千々の牲畜はみなわが有なり
50.11われは山のすべての鳥をしる 野のたけき獣はみなわがものなり
50.12世界とそのなかに充るものとはわが有なれば縦ひわれ饑るともなんぢに告じ
50.13われいかで牡牛の肉をくらひ牡山羊の血をのまんや
50.14感謝のそなへものを神にささげよ なんぢのちかひを至上者につくのへ
50.15なやみの日にわれをよべ我なんぢを援けん而してなんぢ我をあがむべし
50.16 50.17然はあれど神あしきものに言給く なんぢは敎をにくみ わが言をその後にすつるものなるに何のかかはりありてわが律法をのべ わがけいやくを口にとりしや
50.18なんぢ盗人をみれば之をよしとし姦淫をおこなふものの伴侶となれり
50.19なんぢその口を惡にわたす なんぢの舌は詭計をくみなせり
50.20なんぢ坐りて兄弟をそしり己がははの子を誣ののしれり
50.21汝これらの事をなししをわれ默しぬれば なんぢ我をおのれに恰にたるものとおもへり されど我なんぢを責めてその罪をなんぢの目前につらぬべし
50.22神をわするるものよ今このことを念へ おそらくは我なんぢを抓さかんとき助るものあらじ
50.23感謝のそなへものを献るものは我をあがむ おのれの行爲をつつしむ者にはわれ神の救をあらはさん
ダビデがバテセバにかよひしのち預言者ナタンの來れるときよみて伶長にうたはしめたる歌
51.1ああ神よねがはくはなんぢの仁慈によりて我をあはれみ なんぢの憐憫のおほきによりてわがもろもろの愆をけしたまへ
51.2わが不義をことごとくあらひさり我をわが罪よりきよめたまへ
51.3われはわが愆をしる わが罪はつねにわが前にあり
51.4我はなんぢにむかひて獨なんぢに罪ををかし聖前にあしきことを行へり されば汝ものいふときは義とせられ なんぢ鞫くときは咎めなしとせられ給ふ
51.5視よわれ邪曲のなかにうまれ罪ありてわが母われをはらみたりき
51.6なんぢ眞實をこころの衷にまでのぞみ わが隠れたるところに智慧をしらしめ給はん
51.7なんぢヒソブをもて我をきよめたまへ さらばわれ淨まらん 我をあらひたまへ さらばわれ雪よりも白からん
51.8なんぢ我によろこびと快樂とをきかせ なんぢが碎きし骨をよろこばせたまへ
51.9ねがはくは聖顔をわがすべての罪よりそむけ わがすべての不義をけしたまへ
51.10ああ神よわがために清心をつくり わが衷になほき霊をあらたにおこしたまへ
51.11われを聖前より棄たまふなかれ 汝のきよき霊をわれより取りたまふなかれ
51.12なんぢの救のよろこびを我にかへし自由の霊をあたへて我をたもちたまへ
51.13さらばわれ愆ををかせる者になんぢの途ををしへん罪人はなんぢに歸りきたるべし
51.14神よわが救のかみよ血をながしし罪より我をたすけいだしたまへ わが舌は聲たからかになんぢの義をうたはん
51.15主よわが口唇をひらきたまへ 然ばわが口なんぢの頌美をあらはさん
51.16なんぢは祭物をこのみたまはず もし然らずば我これをささげん なんぢまた燔祭をも悦びたまはず
51.17神のもとめたまふ祭物はくだけたる霊魂なり 神よなんぢは碎けたる悔しこころを藐しめたまふまじ
51.18ねがはくは聖意にしたがひてシオンにさいはひし ヱルサレムの石垣をきづきたまへ
51.19その時なんぢ義のそなへものと燔祭と全きはんさいとを悦びたまはん かくて人々なんぢの祭壇に牡牛をささぐべし
エドム人ドエグ、サウルにきたりてダビデはアビメレクの家にきぬと告しときダビデがよみて伶長にうたはしめたる敎訓のうた
52.1猛者よなんぢ何なればあしき企圖をもて自らほこるや神のあはれみは恒にたえざるなり
52.2なんぢの舌はあしきことをはかり利き剃刀のごとくいつはりをおこなふ
52.3なんぢは善よりも惡をこのみ正義をいふよりも虚偽をいふをこのむ セラ
52.4たばかりの舌よなんぢはすべての物をくひほろぼす言をこのむ
52.5されば神とこしへまでも汝をくだき また汝をとらへてその幕屋よりぬきいだし生るものの地よりなんぢの根をたやしたまはん セラ
52.6義者はこれを見ておそれ彼をわらひていはん
52.7神をおのが力となさず その富のゆたかなるをたのみ その惡をもて己をかたくせんとする人をみよと
52.8然はあれどわれは神の家にあるあをき橄欖の樹のごとし 我はいやとほながに神のあはれみに依賴まん
52.9なんぢこの事をおこなひ給ひしによりて我とこしへになんぢに感謝し なんぢの聖徒のまへにて聖名をまちのぞまん こは宜しきことなればなり
マハラツ(樂器の名、あるひはいふ調べの名)にあはせて伶長にうたはしめたるダビデの敎訓のうた
53.1愚かなるものは心のうちに神なしといへり かれらは腐れたりかれらは憎むべき不義をおこなへり善をおこなふ者なし
53.2神は天より人の子をのぞみて悟るものと神をたづぬる者とありやなしやを見たまひしに
53.3みな退ぞきてことごとく汚れたり善をなすものなし一人だになし
53.4不義をおこなふものは知覺なきか かれらは物くふごとくわが民をくらひ また神をよばふことをせざるなり
53.5かれらは懼るべきことのなきときに大におそれたり 神はなんぢにむかひて營をつらぬるものの骨をちらしたまへばなり 神かれらを棄たまひしによりて汝かれらを辱かしめたり
53.6願くはシオンよりイスラエルの救のいでんことを 神その民のとらはれたるを返したまふときヤコブはよろこびイスラエルは樂まん
ジフ人のサウルにきたりてダビデはわれらの處にかくれをるにあらずやといひたりしとき ダビデうたのかみに琴にてうたはしめたる敎訓のうた
54.1神よねがはくは汝の名によりて我をすくひ なんぢの力をもて我をさばきたまへ
54.2神よわが祈をききたまへ わが口のことばに耳をかたぶけたまへ
54.3そは外人はわれにさからひて起りたち強暴人はわがたましひを索むるなり かれらは神をおのが前におかざりき セラ
54.4みよ神はわれをたすくるものなり 主はわがたましひを保つものとともに在せり
54.5主はわが仇にそのあしきことの報をなしたまはん 願くはなんぢの眞實によりて彼等をほろぼしたまへ
54.6我よろこびて祭物をなんぢに献ん ヱホバよ我なんぢの名にむかひて感謝せん こは宜しきことなればなり
54.7そはヱホバはすべての患難より我をすくひたまへり わが目はわが仇につきての願望をみたり
ダビデうたのかみに琴にてうたはしめたる敎訓のうた
55.1神よねがはくは耳をわが祈にかたぶけたまへ わが懇求をさけて身をかくしたまふなかれ
55.2われに聖意をとめ 我にこたへたまへ われ歎息によりてやすからず悲みうめくなり
55.3これ仇のこゑと惡きものの暴虐とのゆゑなり そはかれら不義をわれに負せ いきどほりて我におひせまるなり
55.4わが心わがうちに憂ひいたみ死のもろもろの恐懼わがうへにおちたり
55.5おそれと戰慄とわれにのぞみ甚だしき恐懼われをおほへり
55.6われ云ねがはくは鴿のごとく羽翼のあらんことを さらば我とびさりて平安をえん
55.7みよ我はるかにのがれさりて野にすまん セラ
55.8われ速かにのがれて暴風と狂風とをはなれん
55.9われ都のうちに強暴とあらそひとをみたり 主よねがはくは彼等をほろぼしたまへ かれらの舌をわかれしめたまへ
55.10彼等はひるもよるも石垣のうへをあるきて邑をめぐる 邑のうちには邪曲とあしき企圖とあり
55.11また惡きこと邑のうちにあり しへたげと欺詐とはその街衢をはなるることなし
55.12われを謗れるものは仇たりしものにあらず もし然りしならば尚しのばれしなるべし 我にむかひて己をたかくせし者はわれを恨たりしものにあらず若しかりしならば身をかくして彼をさけしなるべし
55.13されどこれ汝なり われとおなじきもの わが友われと親しきものなり
55.14われら互にしたしき語らひをなし また會衆のなかに在てともに神の家にのぼりたりき
55.15死は忽然かれらにのぞみ その生るままにて陰府にくだらんことを そは惡事その住處にありその中にあればなり
55.16されど我はただ神をよばんヱホバわれを救ひたまふべし
55.17夕にあしたに晝にわれなげき且かなしみうめかん ヱホバわが聲をききたまふべし
55.18ヱホバは我をせむる戰闘よりわが霊魂をあがなひいだして平安をえしめたまへり そはわれを攻るもの多かりければなり
55.19太古よりいます者なる神はわが聲をききてかれらを惱めたまべし セラ かれらには變ることなく神をおそるることなし
55.20かの人はおのれと睦みをりしものに手をのべてその契約をけがしたり
55.21その口はなめらかにして乳酥のごとくなれどもその心はたたかひなり その言はあぶらに勝りてやはらかなれどもぬきたる劍にことならず
55.22なんぢの荷をヱホバにゆだねよさらば汝をささへたまはん ただしき人のうごかさるることを常にゆるしたまふまじ
55.23かくて神よなんぢはかれらを亡の坑におとしいれたまはん血をながすものと詭計おほきものとは生ておのが日の半にもいたらざるべし 然はあれどわれは汝によりたのまん
ダビデがガテにてペリシテ人にとらへられしとき詠て「遠きところにをる音をたてぬ鴿」のしらべにあはせて伶長にうたはしめたるミクタムの歌
56.1ああ神よねがはくは我をあはれみたまへ 人いきまきて我をのまんとし終日たたかひて我をしへたぐ
56.2わが仇ひねもす急喘てわれをのまんとす誇りたかぶりて我とたたかふものおほし
56.3われおそるるときは汝によりたのまん
56.4われ神によりてその聖言をほめまつらん われ神に依賴みたればおそるることあらじ肉體われになにをなし得んや
56.5かれらは終日わがことばを曲るなり その思念はことごとくわれにわざはひをなす
56.6かれらは群つどひて身をひそめ わが歩に目をとめてわが霊魂をうかがひもとむ
56.7かれらは不義をもてのがれんとおもへり 神よねがはくは憤ほりてもろもろの民をたふしたまへ
56.8汝わがあまた土の流離をかぞへたまへり なんぢの革嚢にわが涙をたくはへたまへ こは皆なんぢの冊にしるしあるにあらずや
56.9わがよびもとむる日にはわが仇しりぞかん われ神のわれを守りたまふことを知る
56.10われ神によりてその聖言をはめまつらん 我ヱホバによりてそのみことばを讃まつらん
56.11われ神によりたのみたれば懼るることあらじ 人はわれに何をなしえんや
56.12神よわがなんぢにたてし誓はわれをまとへり われ感謝のささげものを汝にささげん
56.13汝わがたましひを死よりすくひたまへばなり なんぢ我をたふさじとわが足をまもり生命の光のうちにて神のまへに我をあゆませ給ひしにあらずや
ダビデが洞にいりてサウルの手をのがれしとき詠て「ほろぼすなかれ」にといふ調にあはせて伶長にうたはしめたるミクタムのうた
57.1我をあはれみたまへ神よわれをあはれみたまへ わが霊魂はなんぢを避所とす われ禍害のすぎさるまではなんぢの翼のかげを避所とせん
57.2我はいとたかき神によばはん わがために百事をなしをへたまふ神によばはん
57.3神はたすけを天よりおくりて我をのまんとする者のそしるときに我を救ひたまはん セラ 神はその憐憫その眞實をおくりたまはん
57.4わがたましひは群ゐる獅のなかにあり 火のごとくもゆる者 その歯は戈のごとく矢のごとくその舌はとき劍のごとき人の子のなかに我ふしぬ
57.5神よねがはくはみづからを天よりも高くしみさかえを全地のうへに擧たまへ
57.6かれらはわが足をとらへんとて網をまうく わが霊魂はうなたる かれらはわがまへに阱をほりたり而してみづからその中におちいれり セラ
57.7わが心さだまれり神よわがこころ定まれり われ謳ひまつらん頌まつらん
57.8わが榮よさめよ 筝よ琴よさめよ われ黎明をよびさまさん
57.9主よわれもろもろの民のなかにてなんぢに感謝し もろもろの國のなかにて汝をほめうたはん
57.10そは汝のあはれみは大にして天にまでいたり なんぢの眞實は雲にまでいたる
57.11神よねがはくは自からを天よりも高くし光榮をあまねく地のうへに擧たまへ
ダビデがよみて「ほろぼすなかれ」といふ調にあはせて伶長にうたはしめたるミクタムのうた
58.1なんぢら默しゐて義をのべうるか 人の子よなんぢらなほき審判をおこなふや
58.2否なんぢらは心のうちに惡事をおこなひ その手の強暴をこの地にはかりいだすなり
58.3あしきものは胎をはなるるより背きとほざかり生れいづるより迷ひていつはりをいふ
58.4 58.5かれらの毒は蛇のどくのごとし かれらは蠱術をおこなふものの甚たくみにまじなふその聲をだにきかざる耳ふさぐ聾ひの蝮のごとし
58.6神よかれらの口の歯ををりたまヘ ヱホバよ壯獅の牙をぬきくだきたまへ
58.7願くはかれらを流れゆく水のごとくに消失しめ その矢をはなつときは折れたるごとくなし給はんことを
58.8また融てきえゆく蝸牛のごとく婦のときならず產たる目をみぬ嬰のごとくならしめ給へ
58.9なんぢらの釜いまだ荊蕀の火をうけざるさきに靑をも燃たるをもともに狂風にて吹さりたまはん
58.10義者はかれらが讎かへさるるを見てよろこび その足をあしきものの血のなかにてあらはん
58.11かくて人はいふべし實にただしきものに報賞あり實にさばきをほどこしたまふ神はましますなりと
サウル、ダビデを殺さんとし人をおくりてその家をうかがはしめし時ダビデがよみて「ほろぼすなかれ」といふ調にあはせて伶長にうたはしめたるミクタムの歌
59.1わが神よねがはくは我をわが仇よりたすけいだし われを高處におきて我にさからひ起立つものより脱かれしめたまへ
59.2邪曲をおこなふものより我をたすけいだし血をながす人より我をすくひたまへ
59.3視よかれらは潜みかくれてわが霊魂をうかがひ猛者むれつどひて我をせむ ヱホバよ此はわれに愆あるにあらず われに罪あるにあらず
59.4かれら趨りまはりて過失なきに我をそこなはんとて備をなす ねがはくは我をたすくるために目をさまして見たまへ
59.5なんぢヱホバ萬軍の神イスラエルの神よ ねがはくは目をさましてもろもろの國にのぞみたまへ あしき罪人にあはれみを加へたまふなかれ セラ
59.6かれらは夕にかへりきたり犬のごとくほえて邑をへありく
59.7視よかれらは口より惡をはく そのくちびるに劍あり かれらおもへらく誰ありてこの言をきかんやと
59.8されどヱホバよ汝はかれらをわらひ もろもろの國をあざわらひたまはん
59.9わが力よわれ汝をまちのぞまん 神はわがたかき櫓なり
59.10憐憫をたまふ神はわれを迎へたまはん 神はわが仇につきての願望をわれに見させたまはん
59.11願くはかれらを殺したまふなかれ わが民つひに忘れやはせん 主われらの盾よ 大能をもてかれらを散し また卑したまへ
59.12かれらがくちびるの言はその口のつみなり かれらは詛と虚偽とをいひいづるによりてその傲慢のためにとらへられしめたまへ
59.13忿恚をもてかれらをほろぼしたまへ 再びながらふることなきまでに彼等をほろぼしたまへ ヤコブのなかに神いまして統治めたまふことをかれらに知しめて地の極にまでおよぼしたまへ セラ
59.14かれらは夕にかへりきたり犬のごとくほえて邑をへありくべし
59.15かれらはゆききして食物をあさり もし飽ことなくば終夜とどまれり
59.16されど我はなんぢの大能をうたひ清晨にこゑをあげてなんぢの憐憫をうたひまつらん なんぢわが迫りくるしみたる日にたかき櫓となり わが避所となりたまひたればなり
59.17わがちからよ我なんぢにむかひて頌辭をうたひまつらん 神はわがたかき櫓われにあはれみをたまふ神なればなり
ダビデ、ナハライムのアラムおよびゾバのアラムとたたかひをりしがヨアブかへりゆき鹽谷にてエドム人一萬二千をころししとき敎訓をなさんとてダビデがよみて「證詞の百合花」といふ調にあはせて伶長にうたはしめたるミクタムの歌
60.1神よなんぢわれらを棄われらをちらし給へり なんぢは憤ほりたまへり ねがはくは再びわれらを歸したまへ
60.2なんぢ國をふるはせてこれを裂たまへり ねがはくはその多くの隙をおぎなひたまへ そは國ゆりうごくなり
60.3なんぢはその民にたへがたきことをしめし 人をよろめかする酒をわれらに飮しめ給へり
60.4なんぢ眞理のために擧しめんとて汝をおそるるものに一つの旗をあたへたまへり セラ
60.5ねがはくは右の手をもて救をほどこし われらに答をなして愛しみたまふものに助をえしめたまへ
60.6神はその聖をもていひたまへり われ甚くよろこばん われシケムをわかちスコテの谷をはからん
60.7ギレアデはわがもの マナセはわが有なり エフライムも亦わが首のまもりなり ユダはわが杖
60.8モアブはわが足盥なり エドムにはわが履をなげん ベリシテよわが故によりて聲をあげよと
60.9たれかわれを堅固なる邑にすすましめんや 誰かわれをみちびきてエドムにゆきたるか
60.10神よなんぢはわれらを棄たまひしにあらずや 神よなんぢはわれらの軍とともにいでゆきたまはず
60.11ねがはくは助をわれにあたへて敵にむかはしめたまへ 人のたすけは空しければなり
60.12われらは神によりて勇しくはたらかん われらの敵をみたまふものは神なればなり
琴にあはせて伶長にうたはしめたるダビデのうた
61.1ああ神よねがはくはわが哭聲をききたまへ わが祈にみこころをとめたまへ
61.2わが心くづほるるとき地のはてより汝をよばん なんぢ我をみちびきてわが及びがたきほどの高き磐にのぼらせたまへ
61.3なんぢはわが避所われを仇よりのがれしむる堅固なる櫓なればなり
61.4われ永遠になんぢの帷幄にすまはん我なんぢの翼の下にのがれん セラ
61.5神よなんぢはわがもろもろの誓をきき名をおそるるものにたまふ嗣業をわれにあたへたまへり
61.6なんぢは王の生命をのばし その年を幾代にもいたらせたまはん
61.7王はとこしへに神のみまへにとどまらん ねがはくは仁慈と眞實とをそなへて彼をまもりたまへ
61.8さらば我とこしへに名をほめうたひて日ごとにわがもろもろの誓をつくのひ果さん
エドトンの體にしたがひて伶長にうたはしめたるダビデのうた
62.1わがたましひは默してただ神をまつ わがすくひは神よりいづるなり
62.2神こそはわが磐わがすくひなれ またわが高き櫓にしあれば我いたくは動かされじ
62.3なんぢらは何のときまで人におしせまるや なんぢら相共にかたぶける石垣のごとく搖ぎうごける籬のごとくに人をたふさんとするか
62.4かれらは人をたふとき位よりおとさんとのみ謀り いつはりをよろこびまたその口にてはいはひその心にてはのろふ セラ
62.5わがたましひよ默してただ神をまて そはわがのぞみは神よりいづ
62.6神こそはわが磐わがすくひなれ 又わがたかき櫓にしあれば我はうごかされじ
62.7わが救とわが榮とは神にあり わがちからの磐わがさけどころは神にあり
62.8民よいかなる時にも神によりたのめ その前になんぢらの心をそそぎいだせ 神はわれらの避所なり セラ
62.9實にひくき人はむなしくたかき人はいつはりなり すべてかれらを權衡におかば上にあがりて虚しきものよりも軽きなり
62.10暴虐をもて恃とするなかれ 掠奪ふをもてほこるなかれ 富のましくははる時はこれに心をかくるなかれ
62.11ちからは神にあり神ひとたび之をのたまへり われ二次これをきけり
62.12ああ主よあはれみも亦なんぢにあり なんぢは人おのおのの作にしたがひて報をなしたまへばなり
ユダの野にありしときに詠るダビデのうた
63.1ああ神よなんぢはわが神なり われ切になんぢをたづねもとむ 水なき燥きおとろへたる地にあるごとくわが霊魂はかわきて汝をのぞみ わが肉體はなんぢを戀したふ
63.2曩にも我かくのごとく大權と榮光とをみんことをねがひ聖所にありて目をなんぢより離れしめざりき
63.3なんぢの仁慈はいのちにも勝れるゆゑにわが口唇はなんぢを讃まつらん
63.4斯われはわが生るあひだ汝をいはひ名によりてわが手をあげん
63.5 63.6われ床にありて汝をおもひいで夜の更るままになんぢを深くおもはん時 わがたましひは髓と脂とにて饗さるるごとく飽ことをえ わが口はよろこびの口唇をもてなんぢを讃たたへん
63.7そはなんぢわが助となりたまひたれば 我なんぢの翼のかげに入てよろこびたのしまん
63.8わがたましひはなんぢを慕追ふ みぎの手はわれを支ふるなり
63.9然どわがたましひを滅さんとて尋ねもとむるものは地のふかきところにゆき
63.10又つるぎの刃にわたされ野犬の獲るところとなるべし
63.11しかれども王は神をよろこばん 神によりて誓をたつるものはみな誇ることをえん 虚偽をいふものの口はふさがるべければなり
伶長にうたはしめたるダビデのうた
64.1神よわがなげくときわが聲をききたまへ わが生命をまもりて仇のおそれより脱かれしめたまへ
64.2ねがはくは汝われをかくして惡をなすものの陰かなる謀略よりまぬかれしめ不義をおこなふものの喧嘩よりまぬかれしめ給へ
64.3かれらは劍のごとくおのが舌をとぎ その弓をはり矢をつがへるごとく苦言をはなち
64.4隠れたるところにて全者を射んとす俄かにこれを射ておそるることなし
64.5また彼此にあしき企圖をはげまし共にはかりてひそかに羂をまうく 斯ていふ誰かわれらを見んと
64.6かれらはさまざまの不義をたづねいだして云われらは懇ろにたづね終れりと おのおのの衷のおもひと心とはふかし
64.7然はあれど神は矢にてかれらを射たまふべし かれらは俄かに傷をうけん
64.8斯てかれらの舌は其身にさからふがゆゑに遂にかれらは蹟かん これを見るものみな逃れさるべし
64.9もろもろの人はおそれん而して神のみわざをのべつたへ その作たまへることを考ふべし
64.10義者はヱホバをよろこびて之によりたのまん すべて心のなほきものは皆ほこることを得ん
伶長にうたはしめたる歌ダビデの讃美なり
65.1ああ神よさんびはシオンにて汝をまつ 人はみまへにて誓をはたさん
65.2祈をききたまふものよ諸人こぞりて汝にきたらん
65.3不義のことば我にかてり なんぢ我儕のもろもろの愆をきよめたまはん
65.4汝にえらばれ汝にちかづけられて大庭にすまふ者はさいはひなり われらはなんぢの家なんぢの宮のきよき處のめぐみにて飽ことをえん
65.5われらが救のかみよ 地と海とのもろもろの極なるきはめて遠ものの恃とするなんぢは公義によりて畏るべきことをもて我儕にこたへたまはん
65.6かみは大能をおび その權力によりてもろもろの山をかたくたたしめ
65.7海のひびき狂瀾のひびき もろもろの民のかしがましきを鎮めたまへり
65.8されば極遠にすめる人々もなんぢのくさぐさの豫兆をみておそる なんぢ朝夕のいづる處をよろこび謳はしめたまふ
65.9なんぢ地にのぞみて漑そぎおほいに之をゆたかにしたまへり 神のかはに水みちたり なんぢ如此そなへをなして穀物をかれらにあたへたまへり
65.10なんぢ畎をおほいにうるほし畝をたひらにし白雨にてこれをやはらかにし その萌芽るを祝し
65.11また恩惠をもて年の冕弁としたまへり なんぢの途には膏したたれり
65.12その恩滴は野の牧場をうるほし小山はみな歓びにかこまる
65.13牧場はみな羊のむれを衣もろもろの谷は穀物におほはれたり かれらは皆よろこびてよばはりまた謳ふ
伶長にうたはしめたる讃美なり 歌なり
66.1全地よ神にむかひて歓びよばはれ
66.2その名の榮光をうたへその頌美をさかえしめよ
66.3かみに告まつれ 汝のもろもろの功用はおそるべきかな大なる力によりてなんぢの仇はなんぢに畏れしたがひ
66.4全地はなんぢを拝みてうたひ名をほめうたはんと セラ
66.5來りて神のみわざをみよ 人の子輩にむかひて作たまふことはおそるべきかな
66.6神はうみをかへて乾ける地となしたまへり ひとびと歩行にて河をわたりき その處にてわれらは神をよろこべり
66.7神はその大能をもてとこしへに統治め その目は諸國をみたまふ そむく者みづからを崇むべからず セラ
66.8もろもろの民よ われらの神をほめまつれ神をほめたたふる聲をきこえしめよ
66.9神はわれらの霊魂をながらへしめ われらの足のうごかさるることをゆるしたまはず
66.10神よなんぢはわれらを試みて白銀をねるごとくにわれらを錬たまひたればなり
66.11汝われらを網にひきいれ われらの腰におもき荷をおき
66.12人々をわれらの首のうへに騎こえしめたまひき われらは火のなか水のなかをすぎゆけり されど汝その中よりわれらをひきいたし豊盛なる處にいたらしめたまへり
66.13 66.14われ燔祭をもてなんぢの家にゆかん 迫りくるしみたるときにわが口唇のいひいでわが口ののべし誓をなんぢに償はん
66.15われ肥たるものを燔祭とし牡羊を馨香として汝にささげ牡牛と牡山羊とをそなへまつらん セラ
66.16神をおそるる人よ みな來りてきけ われ神のわがたましひのために作たまへることをのべん
66.17われわが口をもて神によばはり また舌をもてあがむ
66.18然るにわが心にしれる不義あらば主はわれにききたまふまじ
66.19されどまことに神はききたまへり聖意をわがいのりの聲にとめたまへり
66.20神はほむべきかな わが祈をしりぞけず その憐憫をわれよりとりのぞきたまはざりき
琴にあはせて伶長にうたはしめたる歌なり 讃美なり
67.1ねがはくは神われらをあはれみ われらをさきはひてその聖顔をわれらのうへに照したまはんことを セラ
67.2此はなんぢの途のあまねく地にしられ なんぢの救のもろもろの國のうちに知れんがためなり
67.3かみよ庶民はなんぢに感謝し もろもろの民はみな汝をほめたたへん
67.4もろもろの國はたのしみ又よろこびうたふべし なんぢ直をもて庶民をさばき地のうへなる萬の國ををさめたまべければなり セラ
67.5神よたみらはなんぢに感謝し もろもろの民はみな汝をほめたたへん
67.6地は產物をいだせり 神わが神はわれらを福ひたまはん
67.7神われらをさきはひたまふべし かくて地のもろもろの極ことごとく神をおそれん
伶長にうたはしめたるダビデのうたなり 讃美なり
68.1ねがはくは神おきたまへ その仇はことごとくちり 神をにくむものは前よりにげさらんことを
68.2烟のおひやらるるごとくかれらを驅逐たまへ 惡きものは火のまへに蝋のとくるごとく 神のみまへにてほろぶべし
68.3されど義きものには歓喜あり かれら神の前にてよろこびをどらん實にたのしみて喜ばん
68.4神のみまへにうたへ その名をほめたたへよ 乗て野をすぐる者のために大道をきづけ かれの名をヤハとよぶ その前によろこびをどれ
68.5きよき住居にまします神はみなしごの父やもめの審士なり
68.6神はよるべなきものを家族の中にをらしめ囚人をとき福祉にみちびきたまふ されど悖逆者はうるほひなき地にすめり
68.7神よなんぢは民にさきだちいでて野をすすみゆきたまひき セラ
68.8そのとき地ふるひ天かみのみまへに漏る シナイの山すら神イスラエルの神の前にふるひうごけり
68.9神よなんぢの嗣業の地のつかれおとろへたるとき豊かなる雨をふらせて之をかたくしたまへり
68.10曩になんぢの公會はその中にとどまれり 神よなんぢは惠をもて貧きもののために預備をなしたまひき
68.11主みことばを賜ふ その佳音をのぶる婦女はおほくして群をなせり
68.12もろもろの軍旅の王たちはにげさる 逃去りたれば家なる婦女はその掠物をわかつ
68.13なんぢら羊の牢のうちにふすときは鴿のつばさの白銀におほはれその毛の黄金におほはるるがごとし
68.14全能者かしこにて列王をちらし給へるときはサルモンの山に雪ふりたるがごとくなりき
68.15バシャンのやまは神の山なりバシャンのやまは峰かさなれる山なり
68.16峰かさなれるもろもろの山よ なんぢら何なれば神の住所にえらびたまへる山をねたみ見るや 然れヱホバは永遠にこの山にすみたまはん
68.17神の戰車はよろづに萬をかさね千にちぢをくはふ 主その中にいませり 聖所にいますがごとくシナイの山にいまししがごとし
68.18なんぢ高處にのぼり虜者をとりこにしてひきゐ禮物を人のなかよりも叛逆者のなかよりも受たまへり ヤハの神ここに住たまはんが爲なり
68.19日々にわれらの荷をおひたまふ主われらのすくひの神はほむべきかな セラ
68.20神はしばしばわれらを助けたまへる神なり 死よりのがれうるは主ヱホバに由る
68.21神はその仇のかうべを撃やぶりたまはん 愆のなかにとどまるものの髮おほき顱頂をうちやぶりたまはん
68.22主いへらく我バシャンよりかれらを携へかへり海のふかき所よりたづさへ歸らん
68.23斯てなんぢの足をそのあたの血にひたし之をなんぢの犬の舌になめしめん
68.24神よすべての人はなんぢの進行きたまふをみたり わが神わが王の聖所にすすみゆきたまふを見たり
68.25鼗うつ童女のなかにありて謳ふものは前にゆき琴ひくものは後にしたがへり
68.26なんぢらすべての會にて神をほめよイスラエルのみなもとより出るなんぢらよ 主をほめまつれ
68.27彼處にかれらを統るとしわかきベニヤミンあり ユダの諸侯とその群衆とありまたゼブルンのきみたちナフタリの諸侯あり
68.28なんぢの神はなんぢの力をたてたまへり 神よなんぢ我儕のためになしたまひし事をかたくしたまヘ
68.29ヱルサレムなるなんぢの宮のために列王なんぢに禮物をささげん
68.30ねがはくは葦間の獣むらがれる牯犢のごときもろもろの民をいましめてかれらに白銀をたづさへきたり みづから服ふことを爲しめたまへ 神はたたかひを好むもろもろの民をちらしたまへり
68.31諸侯はエジプトよりきたり エテオピアはあわただしく神にむかひて手をのべん
68.32地のもろもろのくによ神のまへにうたへ主をほめうたへ セラ
68.33上古よりの天の天にのりたま者にむかひてうたへ みよ主はみこゑを發したまふ勢力ある聲をいだしたまふ
68.34なんぢらちからを神に歸せよその稜威はイスラエルの上にとどまり その大能は雲のなかにあり
68.35神のおそるべき状はきよき所よりあらはる イスラエルの神はその民にちからと勢力とをあたへたまふ 神はほむべきかな
百合花にあはせて伶長にうたはしめたるダビデのうた
69.1神よねがはくは我をすくひたまへ 大水ながれきたりて我がたましひにまでおよべり
69.2われ立止なきふかき泥の中にしづめり われ深水におちいるおほみづわが上をあふれすぐ
69.3われ歎息によりてつかれたり わが喉はかわき わが目はわが神をまちわびておとろへぬ
69.4故なくしてわれをにくむ者わがかしらの髮よりもおほく謂なくしてわが仇となり我をほろぼさんとするものの勢力つよし われ掠めざりしものをも償はせらる
69.5神よなんぢはわが愚なるをしりたまふ わがもろもろの罪はなんぢにかくれざるなり
69.6萬軍のヱホバ主よ ねがはくは汝をまちのぞむ者をわが故によりて辱かしめらるることなからしめたまへ イスラエルの神よねがはくはなんぢを求むる者をわが故によりて恥をおはしめらるることなからしめたまへ
69.7我はなんぢのために謗をおひ恥はわが面をおほひたればなり
69.8われわが兄弟には旅人のごとく わが母の子には外人のごとくなれり
69.9そはなんぢの家をおもふ熱心われをくらひ汝をそしるものの謗われにおよべり
69.10われ涙をながして食をたち わが霊魂をなげかすれば反てこれによりて謗をうく
69.11われ麁布をころもとなししにかれらが諺語となりぬ
69.12門にすわる者はわがうへをかたる われは酔狂たるものに謳ひはやされたり
69.13然はあれどヱホバよわれは惠のときに汝にいのる ねがはくは神よなんぢの憐憫のおほきによりて汝のすくひの眞實をもて我にこたへたまへ
69.14ねがはくは泥のなかより我をたすけいだして沈ざらしめたまへ 我をにくむものより深水よりたすけいだしたまへ
69.15大水われを淹ふことなく淵われをのむことなく坑その口をわがうへに閉ることなからしめたまへ
69.16ヱホバよねがはくは我にこたへたまへ なんぢの仁慈うるはしければなり なんぢの憐憫はおほしわれに歸りきたりたまへ
69.17面をなんぢの僕にかくしたまふなかれ われ迫りくるしめり ねがはくは速かに我にこたへたまへ
69.18わがたましひに近くよりて之をあがなひわが仇のゆゑに我をすくひたまへ
69.19汝はわがうくる謗とはぢと侮辱とをしりたまへり わが敵はみな汝のみまへにあり
69.20譭謗わが心をくだきぬれば我いたくわづらへり われ憐憫をあたふる者をまちたれど一人だになく慰むるものを俟たれど一人をもみざりき
69.21かれら苦草をわがくひものにあたへ わが渇けるときに醋をのませたり
69.22ねがはくは彼等のまへなる筵は網となり そのたのむ安逸はつひに羂となれ
69.23その目をくらくして見しめず その腰をつねにふるはしめたまへ
69.24願くはなんぢの忿恚をかれらのうへにそそぎ汝のいかりの猛烈をかれらに追及せたまへ
69.25かれらの屋をむなしくせよ その幕屋に人をすまはするなかれ
69.26かれらはなんぢが撃たまひたる者をせめ なんぢが傷けたまひたるものの痛をかたりふるればなり
69.27ねがはくはれらの不義に不義をくはへてなんぢの義にあづからせ給ふなかれ
69.28かれらを生命の册よりけして義きものとともに記さるることなからしめたまへ
69.29斯てわれはくるしみ且うれひあり 神よねがはくはなんぢの救われを高處におかんことを
69.30われ歌をもて神の名をほめたたへ 感謝をもて神をあがめまつらん
69.31此はをうしまたは角と蹄とある力つよき牡牛にまさりてヱホバよろこびたまはん
69.32謙遜者はこれを見てよろこべり 神をしたふ者よなんぢらの心はいくべし
69.33ヱホバは乏しきものの聲をきき その俘囚をかろしめたまはざればなり
69.34天地はヱホバをほめ蒼海とその中にうごくあらゆるものとはヱホバを讃まつるべし
69.35神はシオンをすくひユダのもろもろの邑を建たまふべければなり かれらは其處にすみ且これをおのが有とせん
69.36その僕のすゑも亦これを嗣その名をいつくしむ者その中にすまん
伶長にうたはしめたるダビデが記念のうた
70.1神よねがはくは我をすくひたまヘ ヱホバよ速きたりて我をたすけたまへ
70.2わが霊魂をたづぬるものの恥あわてんことを わが害はるるをよろこぶものの後にしりぞきて恥をおはんことを
70.3ああ視よや視よやといふもののおのが恥によりて後にしりぞかんことを
70.4すべて汝をたづねもとむる者のなんぢによりて樂みよろこばんことを なんぢの救をしたふもののつねに神は大なるかなととなへんことを
70.5われは苦しみ且ともし神よいそぎて我にきたりたまへ 汝はわが助われを救ふものなり ヱホバよねがはくは猶豫たまふなかれ
71.1ヱホバよ我なんぢに依賴む ねがはくは何の日までも恥うくることなからしめ給へ
71.2なんぢの義をもて我をたすけ我をまぬかれしめたまへ なんぢの耳をわれに傾けて我をすくひたまへ
71.3ねがはくは汝わがすまひの磐となりたまへ われ恒にそのところに往ことを得ん なんぢ我をすくはんとて勅命をいだしたまへり そは汝はわが磐わが城なり
71.4わが神よあしきものの手より不義殘忍なる人のてより 我をまぬかれしめたまへ
71.5主ヱホバよなんぢはわが望なり わが幼少よりの恃なり
71.6われ胎をはなるるより汝にまもられ母の腹にありしときより汝にめぐまれたり 我つねに汝をほめたたへん
71.7我おほくの人にあやしまるるごとき者となれり 然どなんぢはわが堅固なる避所なり
71.8なんぢの頌辭となんぢの頌美とは終日わが口にみちん
71.9わが年老ぬるとき我をすてたまふなかれ わが力おとろふるとき我をはなれたまなかれ
71.10わが仇はわがことを論ひ ひわが霊魂をうかがふ者はたがひに議ていふ
71.11神かれを離れたり彼をたすくる者なし かれを追てとらへよと
71.12神よわれに遠ざかりたまふなかれ わが神よとく來りて我をたすけたまへ
71.13わがたましひの敵ははぢ且おとろへ我をそこなはんとするものは謗と辱とにおほはれよ
71.14されど我はたえず望をいだきていやますます汝をほめたたへん
71.15わが口はひねもす汝の義となんぢの救とをかたらん われその數をしらざればなり
71.16われは主ヱホバの大能の事跡をたづさへゆかん われは只なんぢの義のみをかたらん
71.17神よなんぢわれを幼少より敎へたまへり われ今にいたるまで汝のくすしき事跡をのべつたへたり
71.18神よねがはくはわれ老て頭髮しろくなるとも我がなんぢの力を次代にのべつたへ なんぢの大能を世にうまれいづる凡のものに宣傳ふるまで我をはなれ給ふなかれ
71.19神よなんぢの義もまた甚たかし なんぢは大なることをなしたまへり 神よたれか汝にひとしき者あらんや
71.20汝われらを多のおもき苦難にあはせたまへり なんぢ再びわれらを活しわれらを地の深所よりあげたまはん
71.21ねがはくは我をいよいよ大ならしめ歸りきたりて我をなぐさめ給へ
71.22わが神よさらばわれ筝をもて汝をほめ なんぢの眞實をほめたたへん イスラエルの聖者よわれ琴をもてなんぢを讃うたはん
71.23われ聖前にうたときわが口唇よろこびなんぢの贖ひたまへるわが霊魂おほいに喜ばん
71.24わが舌もまた終日なんぢの義をかたらん われを害はんとするもの愧惶つればなり
ソロモンのうた
72.1神よねがはくは汝のもろもろの審判を王にあたへ なんぢの義をわうの子にあたへたまへ
72.2かれは義をもてなんぢの民をさばき公平をもて苦しむものを鞫かん
72.3義によりて山と岡とは民に平康をあたふべし
72.4かれは民のくるしむ者のために審判をなし乏しきものの子輩をすくひ虐ぐるものを壞きたまはん
72.5かれらは日と月とのあらんかぎり世々おしなべて汝をおそるべし
72.6かれは苅とれる牧にふる雨のごとく地をうるほす白雨のごとくのぞまん
72.7かれの世にただしき者はさかえ平和は月のうするまで豊かならん
72.8またその政治は海より海にいたり河より地のはてにおよぶべし
72.9野にをる者はそのまへに屈み そり仇は塵をなめん
72.10タルシシおよび島々の王たちは貢ををさめ シバとセバの王たちは禮物をささげん
72.11もろもろの王はそのまへに俯伏し もろもろの國はかれにつかへん
72.12かれは乏しき者をその叫ぶときにすくひ 助けなき苦しむ者をたすけ
72.13弱きものと乏しき者とをあはれみ乏しきものの霊魂をすくひ
72.14かれらのたましひを暴虐と強暴とよりあがなひたまふ その血はみまへに貴かるべし
72.15かれらは存ふべし 人はシバの黄金をささげてかれのために恒にいのり終日かれをいははん
72.16國のうち五穀ゆたかにしてその實はレバノンのごとく山のいただきにそよぎ 邑の人々は地の草のごとく榮ゆべし
72.17かれの名はつねにたえず かれの名は日の久しきごとくに絶ることなし 人はかれによりて福祉をえん もろもろの國はかれをさいはひなる者ととなへん
72.18ただイスラエルの神のみ奇しき事跡をなしたまへり 神ヱホバはほむべきかな
72.19その榮光の名はよよにほむべきかな全地はその榮光にて滿べしアーメン アーメン
72.20ヱッサイの子ダビデの祈はをはりぬ
アサフのうた
73.1神はイスラエルにむかひ心のきよきものに對ひてまことに惠あり
73.2然はあれどわれはわが足つまづくばかりわが歩すべるばかりにてありき
73.3こはわれ惡きものの榮ゆるを見てその誇れる者をねたみしによる
73.4かれらは死るに苦しみなくそのちからは反てかたし
73.5かれらは人のごとく憂にをらず人のごとく患難にあふことなし
73.6このゆゑに傲慢は妝飾のごとくその頸をめぐり強暴はころものごとく彼等をおほへり
73.7かれら肥ふとりてその目とびいで心の欲にまさりて物をうるなり
73.8また嘲笑をなし惡をもて暴虐のことばをいだし高ぶりてものいふ
73.9その口を天におきその舌を地にあまねく往しむ
73.10このゆゑにかれの民はここにかへり水のみちたる杯をしぼりいだして
73.11いへらく神いかで知たまはんや至上者に知識あらんやと
73.12視よかれらは惡きものなるに常にやすらかにしてその富ましくははれり
73.13誠に我はいたづらに心をきよめ罪ををかさずして手をあらひたり
73.14そはわれ終日なやみにあひ朝ごとに責をうけしなり
73.15われもし斯ることを述んといひしならば我なんぢが子輩の代をあやまらせしならん
73.16われこれらの道理をしらんとして思ひめぐらししにわが眼いたく痛たり
73.17われ神の聖所にゆきてかれらの結局をふかく思へるまでは然りき
73.18誠になんぢはかれらを滑かなるところにおきかれらを滅亡におとしいれ給ふ
73.19かれらは瞬間にやぶれたるかな彼等は恐怖をもてことごとく滅びたり
73.20主よなんぢ目をさましてかれらが像をかろしめたまはんときは夢みし人の目さめたるがごとし
73.21わが心はうれへ わが腎はさされたり
73.22われおろかにして知覺なし聖前にありて獣にひとしかりき
73.23されど我つねになんぢとともにあり汝わが右手をたもちたまへり
73.24なんぢその訓諭をもて我をみちびき後またわれをうけて榮光のうちに入たまはん
73.25汝のほかに我たれをか天にもたん地にはなんぢの他にわが慕ふものなし
73.26わが身とわが心とはおとろふ されど神はわがこころの磐わがとこしへの嗣業なり
73.27視よなんぢに遠きものは滅びん 汝をはなれて姦淫をおこなふ者はみななんぢ之をほろぼしたまひたり
73.28神にちかづき奉るは我によきことなり われは主ヱホバを避所としてそのもろもろの事跡をのべつたへん
アサフの敎訓のうた
74.1神よいかなれば汝われらをかぎりなく棄たまひしや 奈何ばなんぢの草苑の羊にみかいかりの煙あがれるや
74.2ねがはくは往昔なんぢが買求めたまへる公會ゆづりの支派となさんとて贖ひたまへるものを思ひいでたまへ又なんぢが住たまふシオンの山をおもひいで給へ
74.3とこしへの滅亡の跡にみあしを向たまへ仇は聖所にてもろもろの惡きわざをおこなへり
74.4なんぢの敵はなんぢの集のなかに吼たけびおのが旗をたてて誌とせり
74.5かれらは林のしげみにて斧をあぐる人の状にみゆ
74.6いま鉞と鎚とをもて聖所のなかなる彫刻めるものをことごとく毀ちおとせり
74.7かれらはなんぢの聖所に火をかけ名の居所をけがして地におとしたり
74.8かれら心のうちにいふ われらことごとく之をこぼちあらさんと かくて國内なる神のもろもろの會堂をやきつくせり
74.9われらの誌はみえず預言者も今はなし 斯ていくその時をかふべき われらのうちに知るものなし
74.10神よ敵はいくその時をふるまでそしるや 仇はなんぢの名をとこしへに汚すならんか
74.11いかなれば汝その手みぎの手をひきたまふや ねがはくは手をふところよりいだしてかれらを滅したまへ
74.12神はいにしへよりわが王なり すくひを世の中におこなひたまへり
74.13なんぢその力をもて海をわかち水のなかなる龍の首をくだき
74.14鰐のかうべをうちくだき野にすめる民にあたへて食となしたまへり
74.15なんぢは泉と水流とをひらき又もろもろの大河をからしたまへり
74.16晝はなんぢのもの夜も又汝のものなり なんぢは光と日とをそなへ
74.17あまねく地のもろもろの界をたて夏と冬とをつくりたまへり
74.18ヱホバよ仇はなんぢをそしり愚かなる民はなんぢの名をけがせり この事をおもひいでたまへ
74.19願くはなんぢの鴿のたましひを野のあらき獣にわたしたまふなかれ 苦しむものに命をとこしへに忘れたまふなかれ
74.20契約をかへりみたまへ地のくらきところは強暴の宅にて充たればなり
74.21ねがはくは虐げらるるものを慚退かしめ給ふなかれ 惱るものと苦しむものとに聖名をほめたたへしめたまへ
74.22神よおきてなんぢの訟をあげつらひ愚かなるものの終日なんぢを謗れるをみこころに記たまへ
74.23なんぢの敵の聲をわすれたまふなかれ 汝にさからひて起りたつ者のかしがましき聲はたえずあがれり
「滅すなかれ」といふ調にあはせて伶長にうたはしめたるアサフの歌なり讃美なり
75.1神よわれら汝にかんしやす われら感謝すなんぢの名はちかく坐せばなり もろもろの人はなんぢの奇しき事跡をかたりあへり
75.2定りたる期いたらば我なほき審判をなさん
75.3地とすべての之にすむものと消去しとき我そのもろもろの柱をたてたり セラ
75.4われ誇れるものに誇りかにおこなふなかれといひ 惡きものに角をあぐるなかれといへり
75.5なんぢらの角をたかく擧るなかれ頸をかたくして高りいふなかれ
75.6擧ることは東よりにあらず西よりにあらずまた南よりにもあらざるなり
75.7ただ神のみ審士にましませば此をさげ彼をあげたまふ
75.8ヱホバの手にさかづきありて酒あわだてり その中にものまじりてみつ 神これをそそぎいだせり 誠にその滓は地のすべてのあしき者しぼりて飮むべし
75.9されど我はヤコブの神をのべつたへん とこしへに讃うたはん
75.10われ惡きもののすべての角をきりはなたん 義きものの角はあげらるべし
琴にあはせて伶長にうたはしめたるアサフの歌なり讃美なり
76.1神はユダにしられたまへり その名はイスラエルに大なり
76.2またサレムの中にその幕屋あり その居所はシオンにあり
76.3彼所にてかれは弓の火矢ををり盾と劍と戰陣とをやぶりたまひき セラ
76.4なんぢ榮光あり掠めうばふ山よりもたふとし
76.5心のつよきものは掠めらる かれらは睡にしづみ勇ましきものは皆その手を見うしなへり
76.6ヤコブの神よなんぢの叱咤によりて戰車と馬とともに深睡につけり
76.7神よなんぢこそ懼るべきものなれ 一たび怒りたまふときは誰かみまへに立えんや
76.8 76.9なんぢ天より宣告をのりたまへり 地のへりくだる者をみなすくはんとて神のさばきに立たまへるとき地はおそれて默したり セラ
76.10實に人のいかりは汝をほむべし 怒のあまりは汝おのれの帶としたまはん
76.11なんぢの神ヱホバにちかひをたてて償へ そのまはりなるすべての者はおそるべきヱホバに禮物をささぐべし
76.12ヱホバはもろもろの諸侯のたましひを絶たまはん ヱホバは地の王たちのおそるべき者なり
エドトンの體にしたがひて伶長にうたはしめたるアサフのうた
77.1我わがこゑをあげて神によばはん われ聲を神にあげなばその耳をわれにかたぶけたまはん
77.2わがなやみの日にわれ主をたづねまつれり 夜わが手をのべてゆるむることなかりき わがたましひは慰めらるるをいなみたり
77.3われ神をおもひいでて打なやむ われ思ひなげきてわが霊魂おとろへぬ セラ
77.4なんぢはわが眼をささへて閉がしめたまはず 我はものいふこと能はぬほどに惱みたり
77.5われむかしの日いにしへの年をおもへり
77.6われ夜わが歌をむもひいづ 我わが心にてふかくおもひわが霊魂はねもころに尋ねもとむ
77.7主はとこしへに棄たまふや 再びめぐみを垂たまはざるや
77.8その憐憫はのこりなく永遠にさり そのちかひは世々ながく廢れたるや
77.9神は恩をほどこすことを忘れたまふや 怒をもてそのあはれみを絨たまふや セラ
77.10斯るときに我いへらく此はただわが弱きがゆゑのみいで至上者のみぎの手のもろもろの年をおもひいでん
77.11われヤハの作爲をのべとなへん われ往古よりありし汝がくすしきみわざを思ひいたさん
77.12また我なんぢのすべての作爲をおもひいで汝のなしたまへることを深くおもはん
77.13神よなんぢの途はいときよし 神のごとく大なる神はたれぞや
77.14なんぢは奇きみわざをなしたまへる神なり もろもろの民のあひだにその大能をしめし
77.15その臂をもてヤコブ、ヨセフの子輩なんぢの民をあがなひたまへり セラ
77.16かみよ大水なんぢを見たり おほみづ汝をみてをののき淵もまたふるへり
77.17雲はみづをそそぎいだし空はひびきをいだし なんぢの矢ははしりいでたり
77.18なんぢの雷鳴のこゑは暴風のうちにありき 電光は世をてらし地はふるひうごけり
77.19なんぢの大道は海のなかにあり なんぢの徑はおほみづの中にあり なんぢの蹤跡はたづねがたかりき
77.20なんぢその民をモーセとアロンとの手によりて羊の群のごとくみちびきたまへり
アサフの敎訓のうた
78.1わが民よわが敎訓をきき、わが口のことばになんぢらの耳をかたぶけよ
78.2われ口をひらきて譬喩をまうけ いにしへの玄幽なる語をかたりいでん
78.3是われらが曩にききしところ知しところ又われらが列祖のかたりつたへし所なり
78.4われら之をその子孫にかくさずヱホバのもろもろの頌美と能力とそのなしたまへる奇しき事跡とをきたらんとする世につげん
78.5そはヱホバ證詞をヤコブのうちにたて律法をイスラエルのうちに定めてその子孫にしらすべきことをわれらの列祖におほせたまひたればなり
78.6これ來らんとする代のちに生るる子孫がこれを知みづから起りてそのまた子孫につたへ
78.7かれらをして神によりたのみ神のみわざを忘れずその誡命をまもらしめん爲なり
78.8またその列祖のごとく頑固にしてそむくものの類となり そのこころ修まらず そのたましひ神に忠ならざる類とならざらん爲なり
78.9エフライムのこらは武具ととのへ弓をたづさへしに戰ひの日にうしろをそむけたり
78.10かれら神のちかひをまもらず そのおきてを履ことをいなみ
78.11ヱホバのなしたまへることとかれらに示したまへる奇しき事跡とをわすれたり
78.12神はエジプトの國にてゾアンの野にて妙なる事をかれらの列祖のまへになしたまへり
78.13すなはち海をさきてかれらを過ぎしめ水をつみて堆かくしたまへり
78.14ひるは雲をもてかれらをみちびき夜はよもすがら火の光をもてこれを導きたまへり
78.15神はあれのにて磐をさき大なる淵より汲がごとくにかれらに飮しめ
78.16また磐より流をひきて河のごとくに水をながれしめたまへり
78.17然るにかれら尚たえまなく罪ををかして神にさからひ荒野にて至上者にそむき
78.18またおのが慾のために食をもとめてその心のうちに神をこころみたり
78.19然のみならずかれらは神にさからひていへり 神は荒野にて筵をまうけたまふを得んや
78.20みよ神いはを撃たまへば水ほどばしりいで流あぶれたり 糧をもあたへたまふを得んや神はその民のために肉をそなへたまはんやと
78.21この故にヱホバこれを聞ていきどほりたまひき 火はヤコブにむかひてもえあがり怒はイスラエルにむかひて立騰れり
78.22こはかれら神を信ぜずその救にたのまざりし故なり
78.23されどなほ神はうへなる雲に命じて天の戸をひらき
78.24彼等のうへにマナをふらせて食はしめ天の穀物をあたへたまへり
78.25人みな勇士の糧をくらへり 神はかれらに食物をおくりて飽足らしめたまふ
78.26神は天に東風をふかせ大能もて南の風をみちびきたまへり
78.27神はかれらのうへに塵のごとく肉をふらせ海の沙のごとく翼ある鳥をふらせて
78.28その營のなかその住所のまはりに落したまへり
78.29斯てかれらは食ひて飽たりぬ 神はこれにその欲みしものを與へたまへり
78.30かれらが未だその慾をはなれず食物のなほ口のうちにあるほどに
78.31神のいかり旣にかれらに對ひてたちのぼり彼等のうちにて最もこえたる者をころしイスラエルのわかき男をうちたふしたまへり
78.32これらの事ありしかど彼等はなほ罪ををかしてその奇しきみわざを信ぜざりしかば
78.33神はかれらの日を空しくすぐさせ その年をおそれつつ過させたまへり
78.34神かれらを殺したまへる時かれら神をたづね歸りきたりて懇ろに神をもとめたり
78.35かくて神はおのれの磐いとたかき神はおのれの贖主なることをおもひいでたり
78.36然はあれど彼等はただその口をもて神にへつらひその舌をもて神にいつはりをいひたりしのみ
78.37そはかれらのこころは神にむかひて堅からず その契約をまもるに忠信ならざりき
78.38されど神はあはれみに充たまへばかれらの不義をゆるして亡したまはず屡ばそのみいかりを轉してことごとくは忿恚をふりおこし給はざりき
78.39又かれがただ肉にして過去ばふたたび歸りこぬ風なるをおもひいで給へり
78.40かれらは野にて神にそむき荒野にて神をうれへしめしこと幾次ぞや
78.41かれらかへすがへす神をこころみイスラエルの聖者をはづかしめたり
78.42かれらは神の手をも敵より贖ひたまひし日をもおもひいでざりき
78.43神はそのもろもろの豫兆をエジプトにあらはしその奇しき事をゾアンの野にあらはし
78.44かれらの河を血にかはらせてその流を飮あたはざらしめ
78.45また蝿の群をおくりてかれらをくはしめ蛙をおくりてかれらを亡させたまへり
78.46神はかれらの田產を蟊賊にわたし かれらの勤勞を蝗にあたへたまへり
78.47神は雹をもてかれらの葡萄の樹をからし霜をもてかれらの桑の樹をからし
78.48その家畜をへうにわたしその群をもゆる閃電にわたし
78.49かれらの上にはげしき怒といきどほりと怨恨となやみと禍害のつかひの群とをなげいだし給へり
78.50神はその怒をもらす道をまうけ かれらのたましひを死よりまぬかれしめず そのいのちを疫癘にわたし
78.51エジプトにてすべての初子をうちハムの幕屋にてかれらの力の始をうちたまへり
78.52されどおのれの民を羊のごとくに引いだし かれらを曠野にてけだものの群のごとくにみちびき
78.53かれらをともなひておそれなく安けからしめ給へり されど海はかれらの仇をおほへり
78.54神はその聖所のさかひ その右の手にて購たまへるこの山に彼らを携へたまへり
78.55又かれらの前にてもろもろの國人をおもひいだし準縄をもちゐ その地をわかちて嗣業となし イスラエルの族をかれらの幕屋にすまはせたまへり
78.56然はあれど彼等はいとたかき神をこころみ之にそむきてそのもろもろの證詞をまもらず
78.57叛きしりぞきてその列祖の如く眞實をうしなひ くるへる弓のごとくひるがへりて逸ゆけり
78.58高處をまうけて神のいきどほりをひき刻める像にて神の嫉妬をおこしたり
78.59神ききたまひて甚だしくいかり大にイスラエルを憎みたまひしかば
78.60人々の間におきたまひし幕屋なるシロのあげばりを棄さり
78.61その力をとりことならしめ その榮光を敵の手にわたし
78.62その民を劍にあたへ その嗣業にむかひて甚だしく怒りたまへり
78.63火はかれらのわかき男をやきつくし かれらの處女はその婚姻の歌によりて譽らるることなく
78.64かれらの祭司はつるぎにて仆れ かれらの寡婦は喪のなげきだにせざりき
78.65斯るときに主はねぶりし者のさめしごとく勇士の酒によりてさけぶがごとく目さめたまひて
78.66その敵をうちしりぞけ とこしへの辱をかれらに負せたまへり
78.67またヨセフの幕屋をいなみエフライムの族をえらばず
78.68ユダの族そのいつくしみたまふシオンの山をえらびたまへり
78.69その聖所を山のごとく永遠にさだめたまへる地のごとくに立たまへり
78.70またその僕ダビデをえらびて羊の牢のなかよりとり
78.71乳をあたふる牝羊にしたがひゆく勤のうちより携へきたりてその民ヤコブその嗣業イスラエルを牧はせたまへり
78.72斯てダビデはそのこころの完全にしたがひてかれらを牧ひ その手のたくみをもて之をみちびけり
アサフのうた
79.1ああ神よもろもろの異邦人はなんぢの嗣業の地ををかし なんぢの聖宮をけがしヱルサレムをこぼちて礫堆となし
79.2なんぢの僕のしかばねをそらの鳥に與へて餌となし なんぢの聖徒の肉を地のけものにあたへ
79.3その血をヱルサレムのめぐりに水のごとく流したりされど之をはうむる人なし
79.4われらは隣人にそしられ四周のひとびとに侮られ嘲けらるるものとなれり
79.5ヱホバよ斯て幾何時をへたまふや 汝とこしへに怒たまふや なんぢのねたみは火のごとく燃るか
79.6願くはなんぢを識ざることくにびと聖名をよばざるもろもろの國のうへに烈怒をそそぎたまへ
79.7かれらはヤコブを呑その住處をあらしたればなり
79.8われらにむかひて先祖のよこしまなるわざを記念したまふなかれ願くはなんぢの憐憫をもて速かにわれらを迎へたまへ われらは貶されて甚だしく卑くなりたればなり
79.9われらのすくひの神よ名のえいくわうのために我儕をたすけ名のためにわれらを救ひ われらの罪をのぞきたまへ
79.10いかなれば異邦人はいふ かれらの神はいづくにありやと 願くはなんぢの僕等がながされし血の報をわれらの目前になして異邦人にしらしめたまへ
79.11ねがはくは汝のみまへにとらはれびとの嘆息のとどかんことを なんぢの大なる能力により死にさだめられし者をまもりて存へしめたまへ
79.12主よわれらの隣人のなんぢをそしりたる謗を七倍ましてその懐にむくいかへしたまへ
79.13然ばわれらなんぢの民なんぢの草苑のひつじは永遠になんぢに感謝しその頌辭を世々あらはさん
證詞の百合花といへる調にあはせて伶長にうたはしめたるアサフの歌
80.1イスラエルの牧者よひつじの群のごとくヨセフを導きたまものよ 耳をかたぶけたまへ ケルビムのうへに坐したまふものよ 光をはなちたまへ
80.2エフライム、ベニヤミン、マナセの前になんぢの力をふりおこし來りてわれらを救ひたまへ
80.3神よふたたびわれらを復し なんぢの聖顔のひかりをてらしたまへ 然ばわれら救をえん
80.4ばんぐんの神ヱホバよなんぢその民の祈にむかひて何のときまで怒りたまふや
80.5汝かれらになみだの糧をくらはせ涙を量器にみちみつるほどあたへて飮しめ給へり
80.6汝われらを隣人のあひあらそふ種料となしたまふ われらの仇はたがひにあざわらへり
80.7萬軍の神よふたたびわれらを復したまへ 汝のみかほの光をてらしたまへ さらばわれら救をえん
80.8なんぢ葡萄の樹をエジプトより携へいだしもろもろの國人をおひしりぞけて之をうゑたまへり
80.9汝そのまへに地をまうけたまひしかば深く根して國にはびこれり
80.10その影はもろもろの山をおほひ そのえだは神の香柏のごとくにてありき
80.11その樹はえだを海にまでのべ その若枝を河にまでのべたり
80.12汝いかなればその垣をくづして路ゆくすべての人に嫡取らせたまふや
80.13はやしの猪はこれをあらし野のあらき獣はこれをくらふ
80.14ああ萬軍の神よねがはくは歸りたまへ 天より俯視てこの葡萄の樹をかへりみ
80.15なんぢが右の手にてうゑたまへるもの自己のために強くなしたまへる枝をまもりたまへ
80.16その樹は火にて燒れまた斫たふさる かれらは聖顔のいかりにて亡ぶ
80.17ねがはくはなんぢの手をその右の手の人のうへにおき自己のためにつよくなしたまへる人の子のうへにおきたまへ
80.18さらばわれら汝をしりぞき離るることなからん 願くはわれらを活したまへ われら名をよばん
80.19ああ萬軍の神ヱホバよふたたび我儕をかへしたまへ なんぢの聖顔のひかりを照したまへ 然ばわれら救をえん
ギテトの琴にあはせて伶長にうたはしめたるアサフのうた
81.1われらの力なる神にむかひて高らかにうたひヤコブの神にむかひてよろこびの聲をあげよ
81.2歌をうたひ鼓とよき音のことと筝とをもちきたれ
81.3新月と滿月とわれらの節會の日とにラッパをふきならせ
81.4これイスラエルの律法ヤコブのかみの格なり
81.5神さきにエジプトを攻たまひしときヨセフのなかに之をたてて證となしたまへり 我かしこにて未だしらざりし方言をきけり
81.6われかれの肩より重荷をのぞき かれの手を籃よりまぬかれしめたり
81.7汝なやめるとき呼しかば我なんぢをすくへり われ雷鳴のかくれたるところにて汝にこたへメリバの水のほとりにて汝をこころみたり セラ
81.8わが民よきけ我なんぢに證せん イスラエルよ汝がわれに從はんことをもとむ
81.9汝のうちに他神あるべからず なんぢ他神ををがむべからず
81.10われはエジプトの國よりなんぢを携へいでたる汝の神ヱホバなり なんぢの口をひろくあけよ われ物をみたしめん
81.11されどわが民はわか聲にしたがはず イスラエルは我をこのまず
81.12このゆゑに我かれらが心のかたくななるにまかせ彼等がその任意にゆくにまかせたり
81.13われはわが民のわれに從ひイスフルのわが道にあゆまんことを求む
81.14さらば我すみやかにかれらの仇をしたがへ わが手をかれらの敵にむけん
81.15斯てヱホバをにくみし者もかれらに從ひ かれらの時はとこしへにつづかん
81.16神はむぎの最嘉をもてかれらをやしなひ 磐よりいでたる蜜をもて汝をあかしむべし
アサフのうた
82.1かみは神のつどひの中にたちたまふ 神はもろもろの神のなかに審判をなしたまふ
82.2なんぢらは正からざる審判をなし あしきものの身をかたよりみて幾何時をへんとするや セラ
82.3よわきものと孤兒とのためにさばき苦しむものと乏しきものとのために公平をほどこせ
82.4弱きものと貧しきものとをすくひ彼等をあしきものの手よりたすけいだせ
82.5かれらは知ることなく悟ることなくして暗中をゆきめぐりぬ 地のもろもろの基はうごきたり
82.6我いへらく なんぢらは神なりなんぢらはみな至上者の子なりと
82.7然どなんぢらは人のごとくに死もろもろの侯のなかの一人のごとく仆れん
82.8神よおきて全地をさばきたまへ 汝もろもろの國を嗣たまふべければなり
アサフの歌なり讃美なり
83.1神よもだしたまふなかれ神よものいはで寂靜たまふなかれ
83.2視よなんぢの仇はかしがきしき聲をあげ汝をにくむものは首をあげたり
83.3かれらはたくみなる謀略をもてなんぢの民にむかひ相共にはかりて汝のかくれたる者にむかふ
83.4かれらいひたりき 來かれらを斷滅してふたたび國をたつることを得ざらしめイスラエルの名をふたたび人にしられざらしめんと
83.5かれらは心を一つにしてともにはかり互にちかひをなしてなんぢに逆ふ
83.6こはエドムの幕屋にすめる人イシマエル人モアブ、ハガル人
83.7ゲバル、アンモン、アマレク、ペリシテおよびツロの民などなり
83.8アッスリヤも亦かれらにくみせり 斯てロトの子輩のたすけをなせり セラ
83.9なんぢ曩にミデアンになしたまへる如くキションの河にてシセラとヤビンとに作たまへるごとく彼等にもなしたまへ
83.10かれらはエンドルにてほろび地のために肥料となれり
83.11かれらの貴人をオレブ、ゼエブのごとくそのもろもろの侯をゼバ、ザルムンナのごとくなしたまへ
83.12かれらはいへり われら神の草苑をえてわが有とすべしと
83.13わが神よかれらをまきあげらるる塵のごとく風のまへの藁のごとくならしめたまへ
83.14林をやく火のごとく山をもやす熖のごとく
83.15なんぢの暴風をもてかれらを追ひなんぢの旋風をもてかれらを怖れしめたまへ
83.16かれらの面に恥をみたしめたまへ ヱホバよ然ばかれらなんぢの名をもとめん
83.17かれらをとこしへに恥おそれしめ惶てまどひて亡びうせしめたまへ
83.18然ばかれらはヱホバてふ名をもちたまふ汝のみ全地をしろしめす至上者なることを知るべし
ギテトの琴にあはせて伶長にうたはしめたるコラの子のうた
84.1萬軍のヱホバよなんぢの帷幄はいかに愛すべきかな
84.2わが霊魂はたえいるばかりにヱホバの大庭をしたひ わが心わが身はいける神にむかひて呼ふ
84.3誠やすずめは窩をえ燕子はその雛をいるる巣をえたり萬軍のヱホバわが王わが神よ これなんぢの祭壇なり
84.4なんぢの家にすむものは福ひなり かかるひとはつねに汝をたたへまつらん セラ
84.5その力なんぢにあり その心シオンの大路にある者はさいはひなり
84.6かれらは涙の谷をすぐれども其處をおほくの泉あるところとなす また前の雨はもろもろの惠をもて之をおほへり
84.7かれらは力より力にすすみ遂におのおのシオンにいたりて神にまみゆ
84.8ばんぐんの神ヱホバよわが祈をききたまへ ヤコブの神よ耳をかたぶけたまへ セラ
84.9われらの盾なる神よ みそなはして なんぢの受膏者の顔をかへりみたまへ
84.10なんぢの大庭にすまふ一日は千日にもまされり われ惡の幕屋にをらんよりは 寧ろわが神のいへの門守とならんことを欲ふなり
84.11そは神ヱホバは日なり盾なり ヱホバは恩とえいくわうとをあたへ直くあゆむものに善物をこばみたまふことなし
84.12萬軍のヱホバよなんぢに依賴むものはさいはひなり
伶長にうたはしめたるコラの子のうた
85.1ヱホバよなんぢは御國にめぐみをそそぎたまへり なんぢヤコブの俘囚をかへしたまひき
85.2なんぢおのが民の不義をゆるしそのもろもろの罪をおほひたまひき セラ
85.3汝すべての怒をすてその烈しきいきどほりを遠けたまへり
85.4われらのすくひの神よかへりきたり我儕にむかひて忿怒をやめたまへ
85.5なんぢ永遠にわれらをいかり萬世にみいかりをひきのべたまふや
85.6汝によりてなんぢの民の喜悦をえんが爲に我儕を活したまはざるか
85.7ヱホバよなんぢの憐憫をわれらにしめし汝のすくひを我儕にあたへたまへ
85.8わが神ヱホバのいたりたまふ事をきかん ヱホバはその民その聖徒に平和をかたりたまへばなり さればかれらは愚かなる行爲にふたたび歸るなかれ
85.9實にそのすくひは神をおそるる者にちかし かくて榮光はわれらの國にとどまらん
85.10あはれみと眞實とともにあひ義と平和とたがひに接吻せり
85.11まことは地よりはえ義は天よりみおろせり
85.12ヱホバ善物をあたへたまへばわれらの國は物產をいださん
85.13義はヱホバのまへにゆきヱホバのあゆみたまふ跡をわれに踏しめん
ダビデの祈祷
86.1ヱホバよなんぢ耳をかたぶけて我にこたへたまへ 我はくるしみかつ乏しければなり
86.2ねがはくはわが霊魂をまもりたまへ われ神をうやまふ者なればなり わが神よなんぢに依賴める汝のしもべを救ひ給へ
86.3主よわれを憐みたまへ われ終日なんぢによばふ
86.4なんぢの僕のたましひを悦ばせたまへ 主よわが霊魂はなんぢを仰ぎのぞむ
86.5主よなんぢは惠ふかくまた赦をこのみたまふ 汝によばふ凡てのものを豊かにあはれみたまふ
86.6ヱホバよわがいのりに耳をかたぶけ わが懇求のこゑをききたまへ
86.7われわが患難の日になんぢに呼はん なんぢは我にこたへたまふべし
86.8主よもろもろの神のなかに汝にひとしきものはなく汝のみわざに侔しきものはなし
86.9主よなんぢの造れるもろもろの國はなんぢの前にきたりて伏拝まん かれらは聖名をあがむべし
86.10なんぢは大なり奇しき事跡をなしたまふ 唯なんぢのみ神にましませり
86.11ヱホバよなんぢの道をわれに敎へたまへ我なんぢの眞理をあゆまん ねがはくは我をして心ひとつに聖名をおそれしめたまへ
86.12主わが神よ我心をつくして汝をほめたたへ とこしへに聖名をあがめまつらん
86.13そはなんぢの憐憫はわれに大なり わがたましひを陰府のふかき處より助けいだしたまへり
86.14神よたかぶれるものは我にさからひて起りたち暴ぶる人の會はわがたましひをもとめ 斯てなんぢを己がまへに置ざりき
86.15されど主よなんぢは憐憫とめぐみとにとみ怒をおそくし愛しみと眞實とにゆたかなる神にましませり
86.16我をかへりみ我をあはれみたまへ ねがはくは汝のしもべに能力を與へ汝のはしための子をすくひたまへ
86.17我にめぐみの憑據をあらはしたまへ 然ばわれをにくむ者これをみて恥をいだかん そはヱホバよなんぢ我をたすけ我をなぐさめたまへばなり
コラの子のうたなり讃美なり
87.1ヱホバの基はきよき山にあり
87.2ヱホバはヤコブのすべての住居にまさりてシオンのもろもろの門を愛したまふ
87.3神の都よなんぢにつきておほくの榮光のことを語りはやせり セラ
87.4われはラハブ、バビロンをも我をしるものの中にあげん ペリシテ、ツロ、エテオピアを視よこの人はかしこに生れたりといはん
87.5シオンにつきては如此いはん 此もの彼ものその中にうまれたり至上者みづからシオンを立たまはんと
87.6ヱホバもろもろの民をしるしたまふ時このものは彼處にうまれたりと算へあげたまはん セラ
87.7うたふもの踊るもの皆いはん わがもろもろの泉はなんぢの中にありと
マハラテ、レアノテの調にあはせて伶長にうたはしめたるコラの子のうたなり 讃美なり、エズフ人ヘマンのをしへの歌なり
88.1わがすくひの神ヱホバよわれ晝も夜もなんぢの前にさけべり
88.2願くはわが祈をみまへにいたらせ汝のみみをわが號呼のこゑにかたぶけたまへ
88.3わがたましひは患難にてみち我がいのちは陰府にちかづけり
88.4われは穴にいるものとともにかぞへられ依仗なき人のごとくなれり
88.5われ墓のうちなる殺されしもののごとく死者のうちにすてらる汝かれらを再びこころに記たまはず かれらは御手より斷滅されしものなり
88.6なんぢ我をいとふかき穴 くらき處 ふかき淵におきたまひき
88.7なんぢの怒はいたくわれにせまれり なんぢそのもろもろの浪をもて我をくるしめ給へり セラ
88.8わが相識ものを我よりとほざけ我をかれらに憎ませたまへり われは錮閉されていづることあたはず
88.9わが眼はなやみの故をもておとろへぬ われ日ごとに汝をよべり ヱホバよなんぢに向ひてわが兩手をのべたり
88.10なんぢ死者にくすしき事跡をあらはしたまはんや 亡にしもの立てなんぢを讃たたへんや セラ
88.11汝のいつくしみは墓のうちに汝のまことは滅亡のなかに宣傳へられんや
88.12汝のくすしきみわざは幽暗になんぢの義は忘失のくにに知るることあらんや
88.13されどヱホバよ我なんぢに向ひてさけべり わがいのりは朝にみまへに達らん
88.14ヱホバよなんぢ何なればわが霊魂をすてたまふや何なればわれに面をかくしたまふや
88.15われ幼稚よりなやみて死るばかりなり我なんぢの恐嚇にあひてくるしみまどへり
88.16汝のはげしき怒わがうへをすぐ汝のおびやかし我をほろぼせり
88.17これらの事ひねもす大水のごとく我をめぐり ことごとく來りて我をかこみふさげり
88.18なんぢ我をいつくしむ者とわが友とをとほざけ わが相識るものを幽暗にいれたまへり
エズラ人エタンのをしへの歌
89.1われヱホバの憐憫をとこしへにうたはん われ口もてヱホバの眞實をよろづ代につげしらせん
89.2われいふ あはれみは永遠にたてらる 汝はその眞實をかたく天にさだめたまはんと
89.3われわが撰びたるものと契約をむすびわが僕ダビデにちかひたり
89.4われなんぢの裔をとこしへに固うしなんぢの座位をたてて代々におよばしめん セラ
89.5ヱホバよもろもろの天はなんぢの奇しき事跡をほめん なんぢの眞實もまた潔きものの會にてほめらるべし
89.6蒼天にてたれかヱホバに類ふものあらんや 神の子のなかに誰かヱホバのごとき者あらんや
89.7神はきよきものの公會のなかにて畏むべきものなり その四周にあるすべての者にまさりて懼るべきものなり
89.8萬軍の神ヱホバよヤハよ汝のごとく大能あるものは誰ぞや なんぢの眞實はなんぢをめぐりたり
89.9なんぢ海のあるるををさめ その浪のたちあがらんときは之をしづめたまふなり
89.10なんぢラハブを殺されしもののごとく撃碎きおのれの仇どもを力ある腕をもて打散したまへり
89.11もろもろの天はなんぢのもの地もまた汝のものなり世界とその中にみつるものとはなんぢの基したまへるなり
89.12北と南はなんぢ造りたまへり タボル、ヘルモンはなんぢの名によりて歓びよばふ
89.13なんぢは大能のみうでをもちたまふ なんぢの手はつよく汝のみぎの手はたかし
89.14義と公平はなんぢの寳座のもとゐなり あはれみと眞實とは聖顔のまへにあらはれゆく
89.15よろこびの音をしる民はさいはひなり ヱホバよかれらはみかほの光のなかをあゆめり
89.16かれらは名によりて終日よろこび 汝の義によりて高くあげられたり
89.17かれらの力の榮光はなんぢなり 汝の惠によりてわれらの角はたかくあげられん
89.18そはわれらの盾はヱホバに屬われらの王はイスラエルの聖者につけり
89.19そのとき異象をもてなんぢの聖徒につげたまはく われ佑助をちからあるものに委ねたり わが民のなかより一人をえらびて高くあげたり
89.20われわが僕ダビデをえて之にわが聖膏をそそげり
89.21わが手はかれとともに堅くわが臂はかれを強くせん
89.22仇かれをしへたぐることなし惡の子かれを苦しむることなからん
89.23われかれの前にそのもろもろの敵をたふし彼をにくめるものを撃ん
89.24されどわが眞實とわが憐憫とはダビデとともに居り わが名によりてその角はたかくあげられん
89.25われ亦かれの手を海のうへにおき そのみぎの手を河のうへにおかん
89.26ダビデ我にむかひて汝はわが父わが神わがすくひの岩なりとよばん
89.27われまた彼をわが初子となし地の王たちのうち最もたかき者となさん
89.28われとこしへに憐憫をかれがためにたもち 之とたてし契約はかはることなかるべし
89.29われまたその裔をとこしへに存へ そのくらゐを天の日數のごとくながらへしめん
89.30もしその子わが法をはなれ わが審判にしたがひて歩まず
89.31わが律法をやぶりわが誡命をまもらずば
89.32われ杖をもてかれらの愆をただし鞭をもてその邪曲をただすべし
89.33されど彼よりわが憐憫をことごとくはとりさらず わが眞實をおとろへしむることなからん
89.34われおのれの契約をやぶらず己のくちびるより出しことをかへじ
89.35われ曩にわが聖をさして誓へり われダビデに虚偽をいはじ
89.36その裔はとこしへにつづきその座位は日のごとく恒にわが前にあらん
89.37また月のごとく永遠にたてられん空にある證人はまことなり セラ
89.38されどその受膏者をとほざけて棄たまへり なんぢ之をいきどほりたまへり
89.39なんぢ己がしもべの契約をいみ 其かんむりをけがして地にまでおとし給へり
89.40またその垣をことごとく倒し その保砦をあれすたれしめたまへり
89.41その道をすぐるすべての者にかすめられ隣人にののしらる
89.42なんぢかれが敵のみぎの手をたかく擧そのもろもろの仇をよろこばしめたまへり
89.43なんぢかれの劍の刃をふりかへして戰闘にたつに堪へざらしめたまひき
89.44またその光輝をけしその座位を地になげおとし
89.45その年若き日をちぢめ恥をそのうへに覆たまへり セラ
89.46ヱホバよかくて幾何時をへたまふや自己をとこしへに隠したまふや忿怒は火のもゆるごとくなるべきか
89.47ねがはくはわが時のいかに短かきかを思ひたまへ 汝いたづらにすべての人の子をつくりたまはんや
89.48誰かいきて死をみず又おのがたましひを陰府より救ひうるものあらんや セラ
89.49主よなんぢが眞實をもてダビデに誓ひたまへる昔日のあはれみはいづこにありや
89.50 89.51主よねがはくはなんぢの僕のうくる謗をみこころにとめたまへ ヱホバよ汝のもろもろの仇はわれをそしりなんぢの受膏者のあしあとをそしれり 我もろもろの民のそしりをわが懐中にいだく
89.52ヱホバは永遠にほむべきかな アーメン アーメン
神の人モーセの祈祷
90.1主よなんぢは往古より世々われらの居所にてましませり
90.2山いまだ生いでず汝いまだ地と世界とをつくりたまはざりしとき 永遠よりとこしへまでなんぢは神なり
90.3なんぢ人を塵にかへらしめて宣はく 人の子よなんぢら歸れと
90.4なんぢの目前には千年もすでにすぐる昨日のごとく また夜間のひとときにおなじ
90.5なんぢこれらを大水のごとく流去らしめたまふ かれらは一夜の寝のごとく朝にはえいづる靑草のごとし
90.6朝にはえいでてさかえ夕にはかられて枯るなり
90.7われらはなんぢの怒によりて消うせ 汝のいきどほりによりて怖まどふ
90.8汝われらの不義をみまへに置 われらの隠れたるつみを聖顔のひかりのなかにおきたまへり
90.9われらのもろもろの日はなんぢの怒によりて過去り われらがすべての年のつくるは一息のごとし
90.10われらが年をふる日は七十歳にすぎず あるひは壯やかにして八十歳にいたらん されどその誇るところはただ勤勞とかなしみとのみ その去ゆくこと速かにしてわれらもまた飛去れり
90.11誰かなんぢの怒のちからを知らんや たれか汝をおそるる畏にたくらべて汝のいきどほりをしらんや
90.12願くはわれらにおのが日をかぞふることををしへて智慧のこころを得しめたまへ
90.13ヱホバよ歸りたまへ斯ていくそのときを歴たまふや ねがはくは汝のしもべらに係れるみこころを變へたまへ
90.14ねがはくは朝にわれらを汝のあはれみにてあきたらしめ 世をはるまで喜びたのしませたまへ
90.15汝がわれらを苦しめたまへるもろもろの日と われらが禍害にかかれるもろもろの年とにたくらべて我儕をたのしませたまへ
90.16なんぢの作爲をなんぢの僕等に なんぢの榮光をその子等にあらはしたまへ
90.17斯てわれらの神ヱホバの佳美をわれらのうへにのぞましめ われらの手のわざをわれらのうへに確からしめたまへ 願くはわれらの手のわざを確からしめたまへ
91.1至上者のもとなる隠れたるところにすまふその人は全能者の蔭にやどらん
91.2われヱホバのことを宣て ヱホバはわが避所わが城わがよりたのむ神なりといはん
91.3そは神なんぢを狩人のわなと毒をながす疫癘よりたすけいだしたまふべければなり
91.4かれその翮をもてなんぢを庇ひたまはん なんぢその翼の下にかくれん その眞實は盾なり干なり
91.5夜はおどろくべきことあり晝はとびきたる矢あり
91.6幽暗にはあゆむ疫癘あり日午にはそこなふ勵しき疾あり されどなんぢ畏るることあらじ
91.7千人はなんぢの左にたふれ萬人はなんぢの右にたふる されどその災害はなんぢに近づくことなからん
91.8なんぢの眼はただこの事をみるのみ なんぢ惡者のむくいを見ん
91.9なんぢ曩にいへりヱホバはわが避所なりと なんぢ至上者をその住居となしたれば
91.10災害なんぢにいたらず苦難なんぢの幕屋に近づかじ
91.11そは至上者なんぢのためにその使者輩におほせて 汝があゆむもろもろの道になんぢを守らせ給へばなり
91.12彼ら手にてなんぢの足の石にふれざらんために汝をささへん
91.13なんぢは獅と蝮とをふみ壯獅と蛇とを足の下にふみにじらん
91.14彼その愛をわれにそそげるがゆゑに我これを助けん かれわが名をしるがゆゑに我これを高處におかん
91.15かれ我をよはば我こたへん 我その苦難のときに偕にをりて之をたすけ之をあがめん
91.16われ長寿をもてかれを足はしめ且わが救をしめさん
安息日にもちゐる歌なり 讃美なり
92.1いとたかき者よヱホバにかんしやし聖名をほめたたふるは善かな
92.2あしたに汝のいつくしみをあらはし 夜々なんぢの眞實をあらはすに
92.3十絃のなりものと筝とをもちゐ 琴の妙なる音をもちゐるはいと善かな
92.4そはヱホバよ なんぢその作爲をもて我をたのしませたまへり 我なんぢの手のわざをよろこびほこらん
92.5ヱホバよ汝のみわざは大なるかな汝のもろもろの思念はいとふかし
92.6無知者はしることなく愚なるものは之をさとらず
92.7惡きものは草のごとくもえいで 不義をおこなふ衆庶はさかゆるとも 遂にはとこしへにほろびん
92.8されどヱホバよ汝はとこしへに高處にましませり
92.9ヱホバよ吁なんぢの仇ああなんぢの仇はほろびん 不義をおこなふ者はことごとく散されん
92.10されど汝わが角をたかくあげて 野の牛のつののごとくならしめたまへり 我はあたらしき膏をそそがれたり
92.11又わが目はわが仇につきて願へることを見わが耳はわれにさからひておこりたつ惡をなすものにつきて願へることをききたり
92.12義しきものは棕櫚の樹のごとく榮え レバノンの香柏のごとくそだつべし
92.13ヱホバの宮にうゑられしものはわれらの神の大庭にさかえん
92.14かれらは年老てなほ果をむすび豊かにうるほひ緑の色みちみちて
92.15ヱホバの直きものなることを示すべし ヱホバはわが巌なりヱホバには不義なし
93.1ヱホバは統治たまふ ヱホバは稜威をきたまへり ヱホバは能力をころもとなし帶となしたまへり さればまた世界もかたくたちて動かさるることなし
93.2なんぢの寳座はいにしへより堅くたちぬ 汝はとこしへより在せり
93.3大水はこゑをあげたり ヱホバよおほみづは聲をあげたり おほみづは浪をあぐ
93.4ヱホバは高處にいましてその威力はおほくの水のこゑ海のさかまくにまさりて盛んなり
93.5なんぢの證詞はいとかたし ヱホバよ聖潔はなんぢの家にとこしへまでも適應なり
94.1ヱホバよ仇をかへすは汝にあり神よあたを報すはなんぢにあり ねがはくは光をはなちたまへ
94.2世をさばきたまふものよ 願くは起てたかぶる者にそのうくべき報をなしたまへ
94.3ヱホバよ惡きもの幾何のときを經んとするや あしきもの勝誇りていくそのとしを經るや
94.4かれらはみだりに言をいだして誇りものいふ すべて不義をおこなふ者はみづから高ぶれり
94.5ヱホバよ彼等はなんぢの民をうちくだき なんぢの業をそこなふ
94.6かれらは嫠婦と旅人との生命をうしなひ孤子をころす
94.7かれらはいふ ヤハは見ずヤコブの神はさとらざるべしと
94.8民のなかなる無知よ なんぢらさとれ 愚かなる者よ いづれのときにか智からん
94.9みみを植るものきくことをせざらんや 目をつくれるもの見ることをせざらんや
94.10もろもろの國ををしふる者ただすことを爲ざらんや 人に知識をあたふる者しることなからんや
94.11ヱホバは人の思念のむなしきを知りたまふ
94.12ヤハよなんぢの懲めたまふ人なんぢの法ををしへらるる人は さいはひなるかな
94.13かかる人をわざはひの日よりのがれしめ 惡きもののために坑のほらるるまで これに平安をあたへたまはん
94.14そはヱホバその民をすてたまはず その嗣業をはなれたまはざるなり
94.15審判はただしきにかへり心のなほき者はみなその後にしたがはん
94.16誰かわがために起りたちて惡きものを責んや 誰か我がために立て不義をおこなふ者をせめんや
94.17もしヱホバ我をたすけたまはざりせば わが霊魂はとくに幽寂ところに住ひしならん
94.18されどわが足すべりぬといひしとき ヱホバよなんぢの憐憫われをささへたまへり
94.19わがうちに憂慮のみつる時 なんぢの安慰わがたましひを喜ばせたまふ
94.20律法をもて害ふことをはかる惡の位はなんぢに親むことを得んや
94.21彼等はあひかたらひて義人のたましひをせめ罪なき血をつみに定む
94.22然はあれどヱホバはわがたかき櫓 わが神はわが避所の磐なりき
94.23神はかれらの邪曲をその身におはしめ かれらをその惡き事のなかに滅したまはん われらの神ヱホバはこれを滅したまはん
95.1率われらヱホバにむかひてうたひ すくひの磐にむかひてよろこばしき聲をあげん
95.2われら感謝をもてその前にゆき ヱホバにむかひ歌をもて歓ばしきこゑをあげん
95.3そはヱホバは大なる神なり もろもろの神にまされる大なる王なり
95.4地のふかき處みなその手にあり 山のいただきもまた神のものなり
95.5うみは神のものその造りたまふところ旱ける地もまたその手にて造りたまへり
95.6いざわれら拝みひれふし我儕をつくれる主ヱホバのみまへに曲跪くべし
95.7彼はわれらの神なり われらはその草苑の民その手のひつじなり 今日なんぢらがその聲をきかんことをのぞむ
95.8なんぢらメリバに在りしときのごとく 野なるマサにありし日の如く その心をかたくなにするなかれ
95.9その時なんぢらの列祖われをこころみ我をためし 又わがわざをみたり
95.10われその代のためにうれへて四十年を歴 われいへり かれらは心あやまれる民わが道を知ざりきと
95.11このゆゑに我いきどほりて彼等はわが安息にいるべからずと誓ひたり
96.1あたらしき歌をヱホバにむかひてうたへ 全地よヱホバにむかひて謳ふべし
96.2ヱホバに向ひてうたひその名をほめよ 日ごとにその救をのべつたへよ
96.3もろもろの國のなかにその榮光をあらはし もろもろの民のなかにその奇しきみわざを顯すべし
96.4そはヱホバはおほいなり大にほめたたふべきものなり もろもろの神にまさりて畏るべきものなり
96.5もろもろの民のすべての神はことごとく虚し されどヱホバはもろもろの天をつくりたまへり
96.6尊貴と稜威とはその前にあり能と善美とはその聖所にあり
96.7もろもろの民のやからよ榮光とちからとをヱホバにあたへよヱホバにあたへよ
96.8その聖名にかなふ榮光をもてヱホバにあたへ 献物をたづさへてその大庭にきたれ
96.9きよき美しきものをもてヱホバををがめ 全地よその前にをののけ
96.10もろもろの國のなかにいへ ヱホバは統治たまふ世界もかたくたちて動かさるることなし ヱホバは正直をもてすべての民をさばきたまはんと
96.11天はよろこび地はたのしみ海とそのなかに盈るものとはなりどよみ
96.12田畑とその中のすべての物とはよろこぶべし かくて林のもろもろの樹もまたヱホバの前によろこびうたはん
96.13ヱホバ來りたまふ地をさばかんとて來りたまふ 義をもて世界をさばきその眞實をもてもろもろの民をさばきたまはん
97.1ヱホバは統治たまふ 全地はたのしみ多くの島々はよろこぶべし
97.2雲とくらきとはそり周環にあり 義と公平とはその寳座のもとゐなり
97.3火ありそのみまへにすすみ その四周の敵をやきつくす
97.4ヱホバのいなびかりは世界をてらす 地これを見てふるへり
97.5もろもろの山はヱホバのみまへ全地の主のみまへにて蝋のごとくとけぬ
97.6もろもろの天はその義をあらはし よろづの民はその榮光をみたり
97.7すべてきざめる像につかへ虚しきものによりてみづから誇るものは恥辱をうくべし もろもろの神よみなヱホバをふしをがめ
97.8ヱホバよなんぢの審判のゆゑによりシオンはききてよろこびユダの女輩はみな樂しめり
97.9ヱホバよなんぢ全地のうへにましまして至高く なんぢもろもろの神のうへにましまして至貴とし
97.10ヱホバを愛しむものよ惡をにくめ ヱホバはその聖徒のたましひをまもり 之をあしきものの手より助けいだしたまふ
97.11光はただしき人のためにまかれ 欣喜はこころ直きもののために播れたり
97.12義人よヱホバにより喜べ そのきよき名に感謝せよ
歌なり
98.1あたらしき歌をヱホバにむかひてうたへ そは妙なる事をおこなひその右の手そのきよき臂をもて 己のために救をなし畢たまへり
98.2ヱホバはそのすくひを知しめ その義をもろもろの國人の目のまへにあらはし給へり
98.3又その憐憫と眞實とをイスラエルの家にむかひて記念したまふ 地の極もことごとくわが神のすくひを見たり
98.4全地よヱホバにむかひて歓ばしき聲をあげよ 聲をはなちてよろこびうたへ讃うたへ
98.5琴をもてヱホバをほめうたへ 琴の音と歌のこゑとをもてせよ
98.6ラッパと角笛をふきならし 王ヱホバのみまへによろこばしき聲をあげよ
98.7海とそのなかに盈るもの 世界とせかいにすむものと鳴響むべし
98.8大水はその手をうち もろもろの山はあひともにヱホバの前によろこびうたふべし
98.9ヱホバ地をさばかんために來りたまへばなり ヱホバ義をもて世界をさばき 公平をもてもろもろの民をさばきたまはん
99.1ヱホバは統治たまふ もろもろの民はをののくべし ヱホバはケルビムの間にいます 地ふるはん
99.2ヱホバはシオンにましまして大なり もろもろの民にすぐれてたふとし
99.3かれらは汝のおほいなる畏るべき名をほめたたふべし ヱホバは聖なるかな
99.4王のちからは審判をこのみたまふ 汝はかたく公平をたてヤコブのなかに審判と公義とをおこなひたまふ
99.5われらの神ヱホバをあがめ その承足のもとにて拝みまつれ ヱホバは聖なるかな
99.6その祭司のなかにモーセとアロンとあり その名をよぶ者のなかにサムエルあり かれらヱホバをよびしに應へたまへり
99.7ヱホバ雲の柱のうちにましましてかれらに語りたまへり かれらはその證詞とその賜はりたる律法とを守りたりき
99.8われらの神ヱホバよなんぢ彼等にこたへたまへり かれらのなしし事にむくいたまひたれど また赦免をあたへたまへる神にてましませり
99.9われらの神ヱホバを崇めそのきよき山にてをがみまつれ そはわれらの神ヱホバは聖なるなり
感謝のうた
100.1全地よヱホバにむかひて歡ばしき聲をあげよ
100.2欣喜をいだきてヱホバに事へ うたひつつその前にきたれ
100.3知れヱホバこそ神にますなれ われらを造りたまへるものはヱホバにましませば我儕はその屬なり われらはその民その草苑のひつじなり
100.4感謝しつつその門にいり ほめたたへつつその大庭にいれ 感謝してその名をほめたたへよ
100.5ヱホバはめぐみふかくその憐憫かぎりなく その眞實よろづ世におよぶべければなり
ダビデのうた
101.1われ憐憫と審判とをうたはん ヱホバよ我なんぢを讃うたはん
101.2われ心をさとくして全き道をまもらん なんぢいづれの時われにきたりたまふや 我なほき心をもてわが家のうちをありかん
101.3われわが眼前にいやしき事をおかず われ叛くものの業をにくむ そのわざは我につかじ
101.4僻めるこころは我よりはなれん 惡きものを知ることをこのまず
101.5隠にその友をそしるものは我これをほろぼさん 高ぶる眼また驕れる心のものは我これをしのばじ
101.6わが眼は國のうちの忠なる者をみて之をわれとともに住はせん 全き道をあゆむ人はわれに事へん
101.7欺くことをなす者はわが家のうちに住むことをえず 虚偽をいふものはわが目前にたつことを得じ
101.8われ朝な朝なこの國のあしき者をことごとく滅し ヱホバの邑より不義をおこなふ者をことごとく絶除かん
なやみたる者おもひくづほれてその歎息をヱホバの前にそそぎいだせるときの祈祷
102.1ヱホバよわが祈をききたまへ 願くはわが號呼のこゑの御前にいたらんことを
102.2わが窮苦の日みかほを蔽ひたまふなかれ なんぢの耳をわれにかたぶけ 我がよぶ日にすみやかに我にこたへたまへ
102.3わがもろもろの日は煙のごとくきえ わが骨はたきぎのごとく焚るるなり
102.4わがこころは草のごとく撃れてしほれたり われ糧をくらふを忘れしによる
102.5わが歎息のこゑによりてわが骨はわが肉につく
102.6われは野の鸅鸕のごとく荒たる跡のふくろふのごとくになりぬ
102.7われ醒てねぶらず ただ友なくして屋蓋にをる雀のごとくなれり
102.8わが仇はひねもす我をそしる 猖狂ひて我をせむるもの我をさして誓ふ
102.9われは糧をくらふごとくに灰をくらひ わが飮ものには涙をまじへたり
102.10こは皆なんぢの怒と忿恚とによりてなり なんぢ我をもたげてなげすて給へり
102.11わが齡はかたぶける日影のごとし またわれは草のごとく萎れたり
102.12されどヱホバよなんぢは永遠にながらへ その名はよろづ世にながらへん
102.13なんぢ起てシオンをあはれみたまはん そはシオンに恩惠をほどこしたまふときなり そのさだまれる期すでに來れり
102.14なんぢの僕はシオンの石をもよろこび その塵をさへ愛しむ
102.15もろもろの國はヱホバの名をおそれ 地のもろもろの王はその榮光をおそれん
102.16ヱホバはシオンをきづき榮光をもてあらはれたまへり
102.17ヱホバは乏しきものの祈をかへりみ彼等のいのりを藐しめたまはざりき
102.18來らんとするのちの世のためにこの事をしるさん 新しくつくられたる民はヤハをほめたたふべし
102.19ヱホバその聖所のたかき所よりみおろし天より地をみたまへり
102.20こは俘囚のなげきをきき死にさだまれる者をときはなち
102.21人々のシオンにてヱホバの名をあらはしヱルサレムにてその頌美をあらはさんが爲なり
102.22かかる時にもろもろの民もろもろの國つどひあつまりてヱホバに事へまつらん
102.23ヱホバはわがちからを途にておとろへしめ わが齢をみじかからしめ給へり
102.24我いへりねがはくはわが神よわがすべての日のなかばにて我をとりさりたまふなかれ 汝のよはひは世々かぎりなし
102.25汝いにしへ地の基をすゑたまへり 天もまたなんぢの手の工なり
102.26これらは亡びん されど汝はつねに存らへたまはん これらはみな衣のごとくふるびん 汝これらを袍のごとく更たまはん されば彼等はかはらん
102.27然れども汝はかはることなし なんぢの齢はをはらざるなり
102.28汝のしもべの子輩はながらへん その裔はかたく前にたてらるべし
ダビデのうた
103.1わが霊魂よヱホバをほめまつれ わが衷なるすべてのものよそのきよき名をほめまつれ
103.2わがたましひよヱホバを讃まつれ そのすべての恩惠をわするるなかれ
103.3ヱホバはなんぢがすべての不義をゆるし汝のすべての疾をいやし
103.4なんぢの生命をほろびより贖ひいだし 仁慈と憐憫とを汝にかうぶらせ
103.5なんぢの口を嘉物にてあかしめたまふ 斯てなんぢは壯ぎて鷲のごとく新になるなり
103.6ヱホバはすべて虐げらるる者のために公義と審判とをおこなひたまふ
103.7おのれの途をモーセにしらしめ おのれの作爲をイスラエルの子輩にしらしめ給へり
103.8ヱホバはあはれみと恩惠にみちて怒りたまふことおそく仁慈ゆたかにましませり
103.9恒にせむることをせず永遠にいかりを懐きたまはざるなり
103.10ヱホバはわれらの罪の量にしたがひて我儕をあしらひたまはず われらの不義のかさにしたがひて報いたまはざりき
103.11ヱホバをおそるるものにヱホバの賜ふそのあはれみは大にして 天の地よりも高きがごとし
103.12そのわれらより愆をとほざけたまふことは東の西より遠きがごとし
103.13ヱホバの己をおそるる者をあはれみたまふことは父がその子をあはれむが如し
103.14ヱホバは我儕のつくられし状をしり われらの塵なることを念ひ給へばなり
103.15人のよはひは草のごとく その榮はのの花のごとし
103.16風すぐれば失てあとなくその生いでし處にとへど尚しらざるなり
103.17然はあれどヱホバの憐憫はとこしへより永遠まで ヱホバをおそるるものにいたり その公義は子孫のまた子孫にいたらん
103.18その契約をまもりその訓諭を心にとめて行ふものぞその人なる
103.19ヱホバはその寳座をもろもろの天にかたく置たまへり その政權はよろづのもののうへにあり
103.20ヱホバにつかふる使者よ ヱホバの聖言のこゑをきき その聖言をおこなふ勇士よ ヱホバをほめまつれ
103.21その萬軍よ その聖旨をおこなふ僕等よ ヱホバをほめまつれ
103.22その造りたまへる萬物よ ヱホバの政權の下なるすべての處にてヱホバをほめよ わがたましひよヱホバを讃まつれ
104.1わが霊魂よヱホパをほめまつれ わが神ヱホバよなんぢは至大にして尊貴と稜威とを衣たまへり
104.2なんぢ光をころものごとくにまとひ天を幕のごとくにはり
104.3水のなかにおのれの殿の棟梁をおき 雲をおのれの車となし 風の翼にのりあるき
104.4かぜを使者となし熖のいづる火を僕となしたまふ
104.5ヱホバは地を基のうへにおきて 永遠にうごくことなからしめたまふ
104.6衣にておほふがごとく大水にて地をおほひたまへり 水たたへて山のうへをこゆ
104.7なんぢ叱咤すれば水しりぞき 汝いかづちの聲をはなてば水たちまち去ぬ
104.8あるひは山にのぼり或ひは谷にくだりて 汝のさだめたまへる所にゆけり
104.9なんぢ界をたてて之をこえしめず ふたたび地をおほふことなからしむ
104.10ヱホバはいづみを谷にわきいだし給ふ その流は山のあひだにはしる
104.11かくて野のもろもろの獣にのましむ 野の驢馬もその渇をやむ
104.12空の鳥もそのほとりにすみ 樹梢の間よりさえづりうたふ
104.13ヱホバはその殿よりもろもろの山に灌漑たまふ 地はなんぢのみわざの實によりて飽足ぬ
104.14ヱホバは草をはえしめて家畜にあたへ 田產をはえしめて人の使用にそなへたまふ かく地より食物をいだしたまふ
104.15人のこころを歓ばしむる葡萄酒 ひとの顔をつややかならしむるあぶら 人のこころを強からしむる糧どもなり
104.16ヱホバの樹とその植たまへるレバノンの香柏とは飽足ぬべし
104.17鳥はそのなかに巣をつくり鶴は松をその棲とせり
104.18たかき山は山羊のすまひ磐石は山鼠のかくるる所なり
104.19ヱホバは月をつくりて時をつかさどらせたまへり 日はその西にいることをしる
104.20なんぢ黑暗をつくりたまへば夜あり そのとき林のけものは皆しのびしのびに出きたる
104.21わかき獅ほえて餌をもとめ神にくひものをもとむ
104.22日いづれば退きてその穴にふす
104.23人はいでて工をとりその勤勞はゆふべにまでいたる
104.24ヱホバよなんぢの事跡はいかに多なる これらは皆なんぢの智慧にてつくりたまへり 汝のもろもろの富は地にみつ
104.25かしこに大なるひろき海あり そのなかに數しられぬ匍ふもの小なる大なる生るものあり
104.26舟そのうへをはしり汝のつくりたまへる鰐そのうちにあそびたはぶる
104.27彼ら皆なんぢを俟望む なんぢ宜時にくひものを之にあたへたまふ
104.28彼等はなんぢの予へたまふ物をひろふ なんぢ手をひらきたまへばかれら嘉物にあきたりぬ
104.29なんぢ面をおほひたまへば彼等はあわてふためく 汝かれらの氣息をとりたまへばかれらは死て塵にかへる
104.30なんぢ霊をいだしたまへば百物みな造らるなんぢ地のおもてを新にしたまふ
104.31願くはヱホバの榮光とこしへにあらんことを ヱホバそのみわざを喜びたまはんことを
104.32ヱホバ地をみたまへば地ふるひ山にふれたまへば山は煙をいだす
104.33生るかぎりはヱホバに向ひてうたひ 我ながらふるほどはわが神をほめうたはん
104.34ヱホバをおもふわが思念はたのしみ深からん われヱホバによりて喜ぶべし
104.35罪人は地より絶滅され あしきものは復あらざるべし わが霊魂よヱホバをほめまつれヱホバを讃稱へよ
105.1ヱホバに感謝してその名をよび そのなしたまへる事をもろもろの民輩のなかにしらしめよ
105.2ヱホバにむかひてうたへヱホバを讃うたへ そのもろもろの妙なる事跡をかたれ
105.3そのきよき名をほこれ ヱホバをたづねもとむるものの心はよろこぶべし
105.4ヱホバとその能力とをたづねもとめよ つねにその聖顔をたづねよ
105.5 105.6その僕アブラムの裔よヤコブの子輩よ そのえらびたまひし所のものよ そのなしたまへる妙なるみわざと奇しき事跡とその口のさばきとを心にとむれ
105.7彼はわれらの神ヱホバなり そのみさばきは全地にあり
105.8ヱホバはたえずその契約をみこころに記たまへり 此はよろづ代に命じたまひし聖言なり
105.9アブラハムとむすびたまひし契約イサクに與へたまひし誓なり
105.10之をかたくしヤコブのために律法となし イスラエルのためにとこしへの契約となして
105.11言たまひけるは我なんぢにカナンの地をたまひてなんぢらの嗣業の分となさん
105.12この時かれらの數おほからず甚すくなくしてかしこにて旅人となり
105.13この國よりかの國にゆき この國よりほかの民にゆけり
105.14人のかれらを虐ぐるをゆるし給はず かれらの故によりて王たちを懲しめて
105.15宣給くわが受膏者たちにふるるなかれ わが預言者たちをそこなふなかれ
105.16ヱホバは饑饉たを地にまねき 人の杖とする糧をことごとく碎きたまへり
105.17又かれらの前にひとりを遣したまへり ヨセフはうられて僕となりぬ
105.18かれら足械をもてヨセフの足をそこなひ くろかねの鏈をもてその霊魂をつなげり
105.19斯てそのことばの驗をうるまでに及ぶ ヱホバのみことば彼をこころみたまへり
105.20王は人をつかはしてこれを解き もろもろの民の長はこれをゆるし
105.21之をその家司となし その財寶をことごとく司どらせ
105.22その心のままにかの國のきみたちを縛しめ 長老たちに智慧ををしへしむ
105.23イスラエルも亦エジプトにゆき ヤコブはハムの地にやどれり
105.24ヱホバはその民を大にましくはへ之をその敵よりも強くしたまへり
105.25また敵のこころをかへておのれの民をにくましめ おのれの僕輩をあざむき待さしめたまへり
105.26又そのしもべモーセとその選びたまへるアロンとを遣したまへり
105.27かれらはヱホバの預兆をハムの地におこなひ またその國にくすしき事をおこなへり
105.28ヱホバは闇をつかはして暗くしたまへり かれらその聖言にそむくことをせざりき
105.29彼等のすべての水を血にかへてその魚をころしたまへり
105.30かれらの國は蛙むれいでて王の殿のうちにまでみちふさがりぬ
105.31ヱホバいひたまへば蝿むらがり蚤そのすべての境にいりきたりぬ
105.32また雨にかへて霰をかれらに與へもゆる火をかれらの國にふらし
105.33かれらの葡萄の樹といちじくの樹とをうちその境のもろちろの樹ををりくだきたまへり
105.34ヱホバいひたまへば算しられぬ蝗と蟊賊きたり
105.35かれらの國のすべての田產をはみつくしその地のすべての實を食つくせり
105.36ヱホバはかれらの國のすべての首出者をうち かれらのすべての力の始をうちたまへり
105.37しろかね黄金をたづさへて彼等をいでゆかしめたまへり その家族のうちに一人のよわき者もなかりき
105.38エジプトはかれらの出るをよろこべり かれらをおそるるの念そのうちにおこりたればなり
105.39ヱホバは雲をしきて蓋となし夜は火をもて照したまへり
105.40又かれらの求によりて鶉をきたらしめ天の餅にてかれらを飽しめたまへり
105.41磐をひらきたまへば水ほどばしりいで 潤ひなきところに川をなして流れいでたり
105.42ヱホバそのきよき聖言とその僕アブラハムとをおもひいでたまひたればなり
105.43その民をみちびきて歓びつついでしめ そのえらべる民をみちびきて謳ひつついでしめたまへり
105.44もろもろの國人の地をかれらに與へたまひしかば 彼等もろもろのたみの勤勞をおのが有とせり
105.45こは彼等がその律にしたがひその法をまもらんが爲なり ヱホバをほめたたへよ
106.1ヱホバをほめたたへヱホバに感謝せよ そのめぐみはふかくその憐憫はかぎりなし
106.2たれかヱホバの力ある事跡をかたり その讃べきことを悉とくいひあらはし得んや
106.3審判をまもる人々つねに正義をおこなふ者はさいはひなり
106.4ヱホバよなんぢの民にたまふ惠をもて我をおぼえ なんぢの救をもてわれに臨みたまへ
106.5さらば我なんぢの撰びたまへる者のさいはひを見 なんぢの國の歓喜をよろこび なんぢの嗣業とともに誇ることをせん
106.6われら列祖とともに罪ををかせり 我儕よこしまをなし惡をおこなへり
106.7われらの列祖はなんぢがエジプトにてなしたまへる奇しき事跡をさとらず 汝のあはれみの豊かなるを心にとめず 海のほとり即ち紅海のほとりにて逆きたり
106.8されどヱホバはその名のゆゑをもて彼等をすくひたまへり こは大なる能力をしらしめんとてなり
106.9また紅海を叱咤したまひたれば乾きたり かくて民をみちびきて野をゆくがごとくに淵をすぎしめ
106.10恨むるものの手よりかれらをすくひ 仇の手よりかれらを贖ひたまへり
106.11水その敵をおほひたればその一人だにのこりし者なかりき
106.12このとき彼等そのみことばを信じその頌美をうたへり
106.13彼等しばしがほどにその事跡をわすれその訓誨をまたず
106.14野にていたくむさぼり荒野にて神をこころみたりき
106.15ヱホバはかれらの願欲をかなへたまひしかど その霊魂をやせしめたまへり
106.16たみは營のうちにてモーセを嫉みヱホパの聖者アロンをねたみしかば
106.17地ひらけてダタンを呑みアビラムの黨類をおほひ
106.18火はこのともがらの中にもえおこり熖はあしき者をやきつくせり
106.19かれらはホレブの山にて犢をつくり鑄たる像ををがみたり
106.20かくの如くおのが榮光をかへて草をくらふ牛のかたちに似す
106.21救主なる神はエジプトにて大なるわざをなし
106.22ハムの地にて奇しき事跡をなし紅海のほとりにて懼るべきことを爲たまへり かれは斯る神をわすれたり
106.23この故にヱホバかれらを亡さんと宣まへり されど神のえらみたまへる者モーセやぶれの間隙にありてその前にたちその烈怒をひきかへして滅亡をまぬかれしめたり
106.24かれら美しき地を蔑しそのみことばを信ぜず
106.25剰さへその幕屋にてつぶやきヱホバの聲をもきかざりき
106.26この故に手をあげて彼等にむかひたまへり これ野にてかれらを斃れしめんとし
106.27又もろもろの國のうちにてその裔をたふれしめ もろもろの地にかれらを散さんとしたまへるなり
106.28彼らはバアルベオルにつきて死るものの祭物をくらひたり
106.29斯のごとくその行爲をもてヱホバの烈怒をひきいだしければえやみ侵しいりたり
106.30そのときピネハスたちて裁判をなせり かくて疫癘はやみぬ
106.31ピネハスは萬代までとこしへにこのことを義とせられたり
106.32民メリバの水のほとりにてヱホバの烈怒をひきおこししかば かれらの故によりてモーセも禍害にあへり
106.33かれら神の霊にそむきしかばモーセその口唇にて妄にものいひたればなり
106.34かれらはヱホバの命じたまへる事にしたがはずしてもろもろの民をほろぼさず
106.35反てもろもろの國人とまじりをりてその行爲にならひ
106.36おのが羂となりしその偶像につかへたり
106.37かれらはその子女を鬼にささぐ
106.38罪なき血すなはちカナンの偶像にささげたる己がむすこむすめの血をながしぬ 斯てくには血にてけがされたり
106.39またそのわざは自己をけがし そのおこなふところは姦淫なり
106.40このゆゑにヱホバの怒その民にむかひて起り その嗣業をにくみて
106.41かれらをもろもろの國の手にわたしたまへり 彼等はおのれを恨るものに制へられ
106.42おのれの仇にしへたげられ その手の下にうちふせられたり
106.43ヱホバはしばしば助けたまひしかどかれらは謀略をまうけて逆き そのよこしまに卑くせられたり
106.44されどヱホバはかれらの哭聲をききたまひしとき その患難をかへりみ
106.45その契約をかれらの爲におもひいだし その憐憫のゆたかなるにより聖意をかへさせ給ひて
106.46かれらを己がとりこにせられたる者どもに憐まるることを得しめたまへり
106.47われらの神ヱホバよ われらをすくひて列邦のなかより取集めたまへ われらは聖名に謝し なんぢのほむべき事をほこらん
106.48イスラエルの神ヱホバはとこしへより永遠までほむべきかな すべての民はアーメンととなふべし ヱホバを讃稱へよ
107.1ヱホバに感謝せよ ヱホバは惠ふかくましましてその憐憫かぎりなし
107.2ヱホバの救贖をかうぶる者はみな然いふべきなり
107.3ヱホバは敵の手よりかれらを贖ひもろもろの地よ東西北南よりとりあつめたまへり
107.4かれら野にてあれはてたる路にさまよひその住ふべき邑にあはざりき
107.5かれら饑また渇きそのうちの霊魂おとろへたり
107.6斯てその困苦のうちにてヱホバをよばはりたればヱホバこれを患難よりたすけいだし
107.7住ふべき邑にゆかしめんとて直き路にみちびきたまへり
107.8願くはすべての人はヱホバの惠により人の子になしたまへる奇しき事跡によりてヱホバを讃稱へんことを
107.9ヱホバは渇きしたふ霊魂をたらはせ饑たるたましひを嘉物にてあかしめ給へばなり
107.10くらきと死の蔭とに居るもの患難とくろがねとに縛しめらるるもの
107.11神の言にそむき至高者のをしへを蔑しめければ
107.12勤勞をもてその心をひくうしたまへり かれら仆れたれど助くるものもなかりき
107.13斯てその困苦のうちにてヱホバをよばはりたればヱホバこれを患難よりすくひ
107.14くらきと死のかげより彼等をみちびき出してその械をこぼちたまへり
107.15願くはすべての人はヱホバの惠により人の子になしたまへる奇しき事跡によりてヱホバを讃稱へんことを
107.16そはあかがねの門をこぼち くろがねの關木をたちきりたまへり
107.17愚かなる者はおのが愆の道により己がよこしまによりて惱めり
107.18かれらの霊魂はすべての食物をきらひて死の門にちかづく
107.19かくてその困苦のうちにてヱホバをよばふ ヱホバこれを患難よりすくひたまふ
107.20その聖言をつかはして之をいやし之をその滅亡よりたすけいだしたまふ
107.21願くはすべての人ヱホバのめぐみにより人の子になしたまへる奇しき事跡によりてヱホバをほめたたへんことを
107.22かれらは感謝のそなへものをささげ喜びうたひてその事跡をいひあらはすべし
107.23舟にて海にうかび大洋にて事をいとなむ者は
107.24ヱホバのみわざを見また淵にてその奇しき事跡をみる
107.25ヱホバ命じたまへばあらき風おこりてその浪をあぐ
107.26かれら天にのぼりまた淵にくだり患難によりてその霊魂とけさり
107.27左た右たにかたぶき酔たる者のごとく踉蹌てなす所をしらず
107.28かくてその困苦のうちにてヱホバをよばふ ヱホバこれを患難よりたづさへいで
107.29狂風をしづめて浪をおだやかになし給へり
107.30かれらはおのが靜かなるをよろこぶ 斯てヱホバはかれらをその望むところの湊にみちびきたまふ
107.31願くはすべての人ヱホバの惠により人の子になしたまへる奇しき事跡によりてヱホバをほめたたへんことを
107.32かれら民の會にてこれをあがめ長老の座にてこれを讃稱ふべし
107.33ヱホバは河を野にかはらせ泉をかわける地に變らせ
107.34また豊かなる地にすめる民の惡によりてそこを鹵の地にかはらせ給ふ
107.35野を池にかはらせ乾ける地をいづみにかはらせ
107.36ここに餓たるものを住はせたまふ されば彼らは己がすまひの邑をたて
107.37畠にたねをまき葡萄園をまうけてそのむすべる實をえたり
107.38ヱホバはかれらの甚くふえひろごれるまでに惠をあたへ その牲畜のへることをも許したまはず
107.39されどまた虐待くるしみ悲哀によりて減ゆき且うなたれたり
107.40ヱホバもろもろの君に侮辱をそそぎ道なき荒地にさまよはせたまふ
107.41然はあれど貧しきものを患難のうちより擧てその家族をひつじの群のごとくならしめたまふ
107.42直きものは之をみて喜びもろもろの不義はその口をふさがん
107.43すべて慧者はこれらのことに心をよせヱホバの憐憫をさとるべし
ダビデの歌なり讃美なり
108.1神よわが心はさだまれり われ謳ひまつらん 稱まつらん わが榮をもてたたへまつらん
108.2筝よ琴よさむべし われ黎明をよびさまさん
108.3ヱホバよ我もろもろの民のなかにてなんぢに感謝し もろもろの國のなかにてなんぢをほめうたはん
108.4そは汝のあはれみは大にして天のうへにあがり なんぢの眞實は雲にまでおよぶ
108.5神よねがはくはみづからを天よりもたかくし榮光を全地のうへに擧たまへ
108.6ねがはくは右の手をもて救をほどこし われらに答をなして愛しみたまふものに助をえしめたまへ
108.7神はその聖をもていひたまへり われ甚くよろこばん我シケムをわかちスコテの谷をはからん
108.8ギレアデはわがものマナセはわが有なりエフライムも亦わが首のまもりなりユダはわが杖
108.9モアブはわが足盥なりエドムにはわが履をなげんペリシテよわが故によりて聲をあげよと
108.10誰かわれを堅固なる邑にすすましめんや 誰かわれをみちびきてエドムにゆきしや
108.11神よなんぢはわれらを棄たまひしにあらずや 神よなんぢはわれらの軍とともに出ゆきたまはず
108.12ねがはくは助をわれにあたへて敵にむかはしめたまへ 人のたすけは空しければなり
108.13われらは神によりて勇しくはたらかん われらの敵をふみたまふものは神なればなり
伶長にうたはしめたるダビデのうた
109.1わが讃たたふる神よもだしたまふなかれ
109.2かれらは惡の口とあざむきの口とをあけて我にむかひ いつはりの舌をもて我にかたり
109.3うらみの言をもて我をかこみ ゆゑなく我をせめて闘ふことあればなり
109.4われ愛するにかれら反りてわが敵となる われただ祈るなり
109.5かれらは惡をもてわが善にむくい恨をもてわが愛にむくいたり
109.6ねがはくは彼のうへに惡人をたてその右方に敵をたたしめたまへ
109.7かれが鞫かるるときはその罪をあらはにせられ又そのいのりは罪となり
109.8その日はすくなく その職はほかの人にえられ
109.9その子輩はみなしごとなり その妻はやもめとなり
109.10その子輩はさすらひて乞丐 そのあれたる處よりいできたりて食をもとむべし
109.11彼のもてるすべてのものは債主にうばはれ かれの勤勞は外人にかすめらるべし
109.12かれに惠をあたふる人ひとりだになく かれの孤子をあはれむ者もなく
109.13その裔はたえその名はつぎの世にきえうすべし
109.14その父等のよこしまはヱホバのみこころに記され その母のつみはきえざるべし
109.15かれらは恒にヱホバの前におかれ その名は地より斷るべし
109.16かかる人はあはれみを施すことをおもはず反りて貧しきもの乏しきもの心のいためる者をころさんとして攻たりき
109.17かかる人は詛ふことをこのむ この故にのろひ己にいたる惠むことをたのしまず この故にめぐみ己にとほざかれり
109.18かかる人はころものごとくに詛をきる この故にのろひ水のごとくにおのれの衷にいり油のごとくにおのれの骨にいれり
109.19ねがはくは詛をおのれのきたる衣のごとく帶のごとくなして恒にみづから纏はんことを
109.20これらの事はわが敵とわが霊魂にさからひて惡言をいふ者とにヱホバのあたへたまふ報なり
109.21されど主ヱホバよなんぢの名のゆゑをもて我をかへりみたまへ なんぢの憐憫はいとふかし ねがはくは我をたすけたまへ
109.22われは貧しくして乏し わが心うちにて傷をうく
109.23わがゆく状はゆふ日の影のごとく また蝗のごとく吹さらるるなり
109.24わが膝は斷食によりてよろめき わが肉はやせおとろふ
109.25われは彼等にそしらるる者となれり かれら我をみるときは首をふる
109.26わが神ヱホバよねがはくは我をたすけその憐憫にしたがひて我をすくひたまへ
109.27ヱホバよこれらは皆なんぢの手よりいで 汝のなしたまへることなるを彼等にしらしめたまへ
109.28かれらは詛へども汝はめぐみたまふ かれらの立ときは恥かしめらるれどもなんぢの僕はよろこばん
109.29わがもろもろの敵はあなどりを衣おのが恥を外袍のごとくにまとふべし
109.30われはわが口をもて大にヱホバに謝し おほくの人のなかにて讃まつらむ
109.31ヱホバはまづしきものの右にたちてその霊魂を罪せんとする者より之をすくひたまへり
ダビデのうた
110.1ヱホバわが主にのたまふ 我なんぢの仇をなんぢの承足とするまではわが右にざすべし
110.2ヱホバはなんぢのちからの杖をシオンよりつきいださしめたまはん 汝はもろもろの仇のなかに王となるべし
110.3なんぢのいきほひの日になんぢの民は聖なるうるはしき衣をつけ 心よりよろこびて己をささげん なんぢは朝の胎よりいづる壯きものの露をもてり
110.4ヱホバ誓をたてて聖意をかへさせたまふことなし 汝はメルキセデクの状にひとしくとこしへに祭司たり
110.5主はなんぢの右にありてそのいかりの日に王等をうちたまへり
110.6主はもろもろの國のなかにて審判をおこなひたまはん 此處にも彼處にも屍をみたしめ 寛濶なる地をすぶる首領をうちたまへり
110.7かれ道のほとりの川より汲てのみ斯てかうべを擧ん
111.1ヱホバを讃たたへよ 我はなほきものの會あるひは公會にて心をつくしてヱホバに感謝せん
111.2ヱホバのみわざは大なりすべてその事跡をしたふものは之をかんがへ究む
111.3その行ひたまふところは榮光ありまた稜威あり その公義はとこしへに失することなし
111.4ヱホバはその奇しきみわざを人のこころに記しめたまへり ヱホバはめぐみと憐憫とにて充たまふ
111.5ヱホバは己をおそるるものに糧をあたへたまへり またその契約をとこしへに心にとめたまはん
111.6ヱホバはもろもろの國の所領をおのれの民にあたへてその作爲のちからを之にあらはしたまへり
111.7その手のみわざは眞實なり公義なり そのもろもろの訓諭はかたし
111.8これらは世々かぎりなく堅くたち眞實と正直とにてなれり
111.9ヱホバはそのたみに救贖をほどこし その契約をとこしへに立たまへり ヱホバの名は聖にしてあがむべきなり
111.10ヱホバをおそるるは智慧のはじめなり これらを行ふものは皆あきらかなる聰ある人なり ヱホバの頌美はとこしへに失ることなし
112.1ヱホバを讃まつれヱホバを畏れてそのもろもろの誡命をいたく喜ぶものはさいはひなり
112.2かかる人のすゑは地にてつよく直きものの類はさいはひを得ん
112.3富と財とはその家にあり その公義はとこしへにうすることなし
112.4直き者のために暗きなかにも光あらはる 彼は惠ゆたかに憐憫にみつる義しきものなり
112.5惠をほどこし貸ことをなす者はさいはひなり かかる人は審判をうくるときおのが訴をささへうべし
112.6又とこしへまで動かさるることなからん義者はながく忘れらるることなかるべし
112.7彼はあしき音信によりて畏れず その心ヱホバに依賴みてさだまれり
112.8その心かたくたちて懼るることなく敵につきての願望をつひに見ん
112.9彼はちらして貧者にあたふ その正義はとこしへにうすることなし その角はあがめをうけて擧られん
112.10惡者はこれを見てうれへもだえ切歯しつつ消さらん また惡きものの願望はほろぶべし
113.1ヱホバをほめまつれ汝等ヱホバの僕よほめまつれヱホバの名をほめまつれ
113.2今より永遠にいたるまでヱホバの名はほむべきかな
113.3日のいづる處より日のいる處までヱホバの名はほめらるべし
113.4ヱホバはもろもろの國の上にありてたかく その榮光は天よりもたかし
113.5 113.6われらの神ヱホバにたぐふべき者はたれぞや 寳座をその高處にすゑ己をひくくして天と地とをかへりみ給ふ
113.7まづしきものを塵よりあげ乏しきものを糞土よりあげて
113.8もろもろの諸侯とともにすわらせ その民のきみたちと共にすわらせたまはん
113.9又はらみなき婦に家をまもらせ おほくの子女のよろこばしき母たらしめたまふ ヱホバを讃まつれ
114.1イスラエルの民エジプトをいで ヤコブのいへ異言の民をはなれしとき
114.2ユダはヱホバの聖所となりイスラエルはヱホバの所領となれり
114.3海はこれを見てにげヨルダンは後にしりぞき
114.4山は牡羊のごとくをどり小山はこひつじのごとく躍れり
114.5海よなんぢ何とてにぐるやヨルダンよなんぢ何とて後にしりぞくや
114.6山よなにとて牡羊のごとくをどるや小山よなにとて小羊のごとく躍るや
114.7地よ主のみまへヤコブの神の前にをののけ
114.8主はいはを池にかはらせ石をいづみに變らせたまへり
115.1ヱホバよ榮光をわれらに歸するなかれ われらに歸するなかれ なんぢのあはれみと汝のまこととの故によりてただ名にのみ歸したまへ
115.2もろもろの國人はいかなればいふ 今かれらの神はいづくにありやと
115.3然どわれらの神は天にいます 神はみこころのままにすべての事をおこなひ給へり
115.4かれらの偶像はしろかねと金にして人の手のわざなり
115.5その偶像は口あれどいはず目あれどみず
115.6耳あれどきかず鼻あれどかがず
115.7手あれどとらず脚あれどあゆまず喉より聲をいだすことなし
115.8此をつくる者とこれに依賴むものとは皆これにひとしからん
115.9イスラエルよなんぢヱホバに依賴め ヱホバはかれらの助かれらの盾なり
115.10アロンの家よなんぢらヱホバによりたのめ ヱホバはかれらの助かれらの盾なり
115.11ヱホバを畏るるものよヱホバに依賴め ヱホバはかれらの助かれらの盾なり
115.12ヱホバは我儕をみこころに記たまへり われらを惠みイスラエルの家をめぐみアロンのいへをめぐみ
115.13また小なるも大なるもヱホバをおそるる者をめぐみたまはん
115.14願くはヱホバなんぢらを増加へ なんぢらとなんぢらの子孫とをましくはへ給はんことを
115.15なんぢらは天地をつくりたまへるヱホバに惠まるる者なり
115.16天はヱホバの天なり されど地は人の子にあたへたまへり
115.17死人も幽寂ところに下れるものもヤハを讃稱ふることなし
115.18然どわれらは今より永遠にいたるまでヱホバを讃まつらむ 汝等ヱホバをほめたたへよ
116.1われヱホバを愛しむ そはわが聲とわが願望とをききたまへばなり
116.2ヱホバみみを我にかたぶけたまひしが故に われ世にあらんかぎりヱホバを呼まつらむ
116.3死の繩われをまとひ陰府のくるしみ我にのぞめり われは患難とうれへとにあへり
116.4その時われヱホバの名をよべり ヱホバよ願くはわが霊魂をすくひたまへと
116.5ヱホバは恩惠ゆたかにして公義ましませり われらの神はあはれみ深し
116.6ヱホバは愚かなるものを護りたまふ われ卑くせられしがヱホバ我をすくひたまへり
116.7わが霊魂よなんぢの平安にかへれ ヱホバは豊かになんぢを待ひたまへばなり
116.8汝はわがたましひを死より わが目をなみだより わが足を顛蹶よりたすけいだしたまひき
116.9われは活るものの國にてヱホバの前にあゆまん
116.10われ大になやめりといひつつもなほ信じたり
116.11われ惶てしときに云らく すべての人はいつはりなりと
116.12我いかにしてその賜へるもろもろの恩惠をヱホバにむくいんや
116.13われ救のさかづきをとりてヱホバの名をよびまつらむ
116.14我すべての民のまへにてヱホバにわが誓をつくのはん
116.15ヱホバの聖徒の死はそのみまへにて貴とし
116.16ヱホバよ誠にわれはなんぢの僕なり われはなんぢの婢女の子にして汝のしもべなり なんぢわが縲絏をときたまへり
116.17われ感謝をそなへものとして汝にささげん われヱホバの名をよばん
116.18我すべての民のまへにてヱホバにわがちかひを償はん
116.19ヱルサレムよ汝のなかにてヱホバのいへの大庭のなかにて此をつくのふべし ヱホバを讃まつれ
117.1もろもろの國よなんぢらヱホバを讃まつれ もろもろの民よなんぢらヱホバを稱へまつれ
117.2そはわれらに賜ふその憐憫はおほいなり ヱホバの眞實はとこしへに絶ることなし ヱホバをほめまつれ
118.1ヱホバに感謝せよヱホバは恩惠ふかくその憐憫とこしへに絶ることなし
118.2イスラエルは率いふべし その憐憫はとこしへにたゆることなしと
118.3アロンの家はいざ言ふべし そのあはれみは永遠にたゆることなしと
118.4ヱホバを畏るるものは率いふべし その憐憫はとこしへにたゆることなしと
118.5われ患難のなかよりヱホバをよべば ヱホバこたへて我をひろき處におきたまへり
118.6ヱホバわが方にいませばわれにおそれなし 人われに何をなしえんや
118.7ヱホバはわれを助くるものとともに我がかたに坐す この故にわれを憎むものにつきての願望をわれ見ることをえん
118.8ヱホバに依賴むは人にたよるよりも勝りてよし
118.9ヱホバによりたのむはもろもろの侯にたよるよりも勝りてよし
118.10もろもろの國はわれを圍めり われヱホバの名によりて彼等をほろぼさん
118.11かれらは我をかこめり我をかこめりヱホバの名によりて彼等をほろぼさん
118.12かれらは蜂のごとく我をかこめり かれらは荊の火のごとく消たり われはヱホバの名によりてかれらを滅さん
118.13汝われを倒さんとしていたく剌つれど ヱホバわれを助けたまへり
118.14ヱホバはわが力わが歌にしてわが救となりたまへり
118.15歓喜とすくひとの聲はただしきものの幕屋にあり ヱホバのみぎの手はいさましき動作をなしたまふ
118.16ヱホバのみぎの手はたかくあがりヱホバの右の手はいさましき動作をなしたまふ
118.17われは死ることなからん 存へてヤハの事跡をいひあらはさん
118.18ヤハはいたく我をこらしたまひしかど死には付したまはざりき
118.19わがために義の門をひらけ 我そのうちにいりてヤハに感謝せん
118.20こはヱホバの門なりただしきものはその内にいるべし
118.21われ汝に感謝せん なんぢ我にこたへてわが救となりたまへばなり
118.22工師のすてたる石はすみの首石となれり
118.23これヱホバの成たまへる事にしてわれらの目にあやしとする所なり
118.24これヱホバの設けたまへる日なり われらはこの日によろこびたのしまん
118.25ヱホバよねがはくはわれらを今すくひたまへ ヱホバよねがはくは我儕をいま榮えしめたまヘ
118.26ヱホバの名によりて來るものは福ひなり われらヱホバの家よりなんぢらを祝せり
118.27ヱホバは神なり われらに光をあたへたまへり 繩をもて祭壇の角にいけにへをつなげ
118.28なんぢはわが神なり我なんぢに感謝せん なんぢはわが神なり我なんぢを崇めまつらん
118.29ヱホバにかんしやせよ ヱホバは恩惠ふかくその憐憫とこしへに絶ることなし
アレフ
119.1おのが道をなほくしてヱホバの律法をあゆむ者はさいはひなり
119.2ヱホバのもろもろの證詞をまもり 心をつくしてヱホバを尋求むるものは福ひなり
119.3かかる人は不義をおこなはずしてヱホバの道をあゆむなり
119.4ヱホバよなんぢ訓諭をわれらに命じてねんごろに守らせたまふ
119.5なんぢわが道をかたくたててその律法をまもらせたまはんことを
119.6われ汝のもろもろの誡命にこころをとむるときは恥ることあらじ
119.7われ汝のただしき審判をまなばば 直き心をもてなんぢに感謝せん
119.8われは律法をまもらん われを棄はてたまふなかれ
○ベテ
119.9わかき人はなにによりてかその道をきよめん 聖言にしたがひて愼むのほかぞなき
119.10われ心をつくして汝をたづねもとめたり 願くはなんぢの誡命より迷ひいださしめ給ふなかれ
119.11われ汝にむかひて罪ををかすまじき爲になんぢの言をわが心のうちに蔵へたり
119.12讃べきかなヱホバよねがはくは律法をわれに敎へたまへ
119.13われわが口唇をもてなんぢの口よりいでしもろもろの審判をのべつたへたり
119.14我もろもろの財貨をよろこぶごとくに汝のあかしの道をよろこべり
119.15我なんぢの訓諭をおもひ汝のみちに心をとめん
119.16われは律法をよろこび聖言をわするることなからん
○ギメル
119.17ねがはくは汝のしもべを豊にあしらひて存へしめたまへ さらばわれ聖言をまもらん
119.18なんぢわが眼をひらき なんぢの法のうちなる奇しきことを我にみせたまへ
119.19われは世にある旅客なり 我になんぢの誡命をかくしたまふなかれ
119.20斷るときなくなんぢの審判をしたふが故にわが霊魂はくだくるなり
119.21汝はたかぶる者をせめたまへり なんぢの誡命よりまよひづる者はのろはる
119.22我なんぢの證詞をまもりたり 我より謗とあなどりとを取去たまへ
119.23又もろもろの侯は坐して相語りわれをそこなはんとせり 然はあれど汝のしもべは律法をふかく思へり
119.24汝のもろもろの證詞はわれをよろこばせわれをさとす者なり
○ダレテ
119.25わが霊魂は塵につきぬ なんぢの言にしたがひて我をいかしたまへ
119.26我わがふめる道をあらはししかば汝こたへを我になしたまへり なんぢの律法をわれに敎へたまへ
119.27なんぢの訓諭のみちを我にわきまへしめたまへ われ汝のくすしき事跡をふかく思はん
119.28わがたましひ痛めるによりてとけゆく ねがはくは聖言にしたがひて我にちからを予へたまへ
119.29願くはいつはりの道をわれより遠ざけ なんぢの法をもて我をめぐみたまへ
119.30われは眞實のみちをえらび 恒になんぢのもろもろの審判をわが前におけり
119.31我なんぢの證詞をしたひて離れず ヱホバよねがはくは我をはづかしめ給ふなかれ
119.32われ汝のいましめの道をはしらん その時なんぢわが心をひろく爲たまふべし
○へ
119.33ヱホバよ願くはなんぢの律法のみちを我にをしへたまへ われ終にいたるまで之をまもらん
119.34われに智慧をあたへ給へ さらば我なんぢの法をまもり心をつくして之にしたがはん
119.35われに汝のいましめの道をふましめたまへ われその道をたのしめばなり
119.36わが心をなんぢの證詞にかたぶかしめて 貪利にかたぶかしめ給ふなかれ
119.37わが眼をほかにむけて虚しきことを見ざらしめ 我をなんぢの途にて活し給へ
119.38ひたすらに汝をおそるる汝のしもべに 聖言をかたくしたまへ
119.39わがおそるる謗をのぞきたまへ そはなんぢの審判はきはめて善し
119.40我なんぢの訓諭をしたへり 願くはなんぢの義をもて我をいかしたまへ
○ワウ
119.41ヱホバよ聖言にしたがひてなんぢの憐憫なんぢの拯救を我にのぞませたまへ
119.42さらば我われを謗るものに答ふることをえん われ聖言によりたのめばなり
119.43又わが口より眞理のことばをことごとく除き給ふなかれ われなんぢの審判をのぞみたればなり
119.44われたえずいや永久になんぢの法をまもらん
119.45われなんぢの訓諭をもとめたるにより障なくしてあゆまん
119.46われまた王たちの前になんぢの證詞をかたりて恥ることあらじ
119.47我わが愛するなんぢの誡命をもて己をたのしましめん
119.48われ手をわがあいする汝のいましめに擧げ なんぢの律法をふかく思はん
○ザイン
119.49ねがはくは汝のしもべに宣ひたる聖言をおもひいだしたまへ 汝われに之をのぞましめ給へり
119.50なんぢの聖言はわれを活ししがゆゑに 今もなほわが艱難のときの安慰なり
119.51高ぶる者おほいに我をあざわらへり されど我なんぢの法をはなれざりき
119.52ヱホバよわれ汝がふるき往昔よりの審判をおもひいだして自から慰めたり
119.53なんぢの法をすつる惡者のゆゑによりて 我はげしき怒をおこしたり
119.54なんぢの律法はわが旅の家にてわが歌となれり
119.55ヱホバよわれ夜間になんぢの名をおもひいだして なんぢの法をまもれり
119.56われ汝のさとしを守りしによりてこの事をえたるなり
○ヘテ
119.57ヱホバはわがうくべき有なり われ汝のもろもろの言をまもらんといへり
119.58われ心をつくして汝のめぐみを請求めたり ねがはくは聖言にしたがひて我をあはれみたまへ
119.59我わがすべての途をおもひ 足をかへしてなんぢの證詞にむけたり
119.60我なんぢの誡命をまもるに速けくしてたゆたはざりき
119.61惡きものの繩われに纏ひたれども 我なんぢの法をわすれざりき
119.62我なんぢのただしき審判のゆゑに 夜半におきてなんぢに感謝せん
119.63われは汝をおそるる者 またなんぢの訓諭をまもるものの侶なり
119.64ヱホバよ汝のあはれみは地にみちたり 願くはなんぢの律法をわれにをしへたまへ
○テテ
119.65ヱホバよなんぢ聖言にしたがひ惠をもてその僕をあしらひたまへり
119.66われ汝のいましめを信ず ねがはくはわれに聡明と智識とををしへたまへ
119.67われ苦しまざる前にはまよひいでぬ されど今はわれ聖言をまもる
119.68なんぢは善にして善をおこなひたまふ ねがはくは汝のおきてを我にをしへたまへ
119.69高ぶるもの虚偽をくはだてて我にさからへり われ心をつくしてなんぢの訓諭をまもらん
119.70かれらの心はこえふとりて脂のごとし されど我はなんぢの法をたのしむ
119.71困苦にあひたりしは我によきことなり 此によりて我なんぢの律法をまなびえたり
119.72なんぢの口の法はわがためには千々のこがね白銀にもまされり
○ヨーデ
119.73なんぢの手はわれを造りわれを形づくれり ねがはくは智慧をあたへて我になんぢの誡命をまなばしめたまへ
119.74なんぢを畏るるものは我をみて喜ばん われ聖言によりて望をいたきたればなり
119.75ヱホバよ我はなんぢの審判のただしく又なんぢが眞實をもて我をくるしめたまひしを知る
119.76ねがはくは汝のしもべに宣ひたる聖言にしたがひて 汝の仁慈をわが安慰となしたまへ
119.77なんぢの憐憫をわれに臨ませたまへ さらばわれ生ん なんぢの法はわが樂しめるところなり
119.78高ぶるものに恥をかうぷらせたまへ かれらは虚偽をもて我をくつがへしたればなり されど我なんぢの訓諭をふかくおもはん
119.79汝をおそるる者となんぢの證詞をしるものとを我にかへらしめたまへ
119.80わがこころを全くして汝のおきてを守らしめたまへ さらばわれ恥をかうぶらじ
○カフ
119.81わが霊魂はなんぢの救をしたひてたえいるばかりなり 然どわれなほ聖言によりて望をいだく
119.82なんぢ何のとき我をなぐさむるやといひつつ 我みことばを慕ふによりて眼おとろふ
119.83我は煙のなかの革嚢のごとくなりぬれども 尚なんぢの律法をわすれず
119.84汝のしもべの日は幾何ありや 汝いづれのとき我をせむるものに審判をおこなひたまふや
119.85たかぶる者われを害はんとて阱をほれり かれらはなんぢの法にしたがはず
119.86なんぢの誡命はみな眞實なり かれらは虚偽をもて我をせむ ねがはくは我をたすけたまへ
119.87かれらは地にてほとんど我をほろぼせり されど我はなんぢの訓諭をすてざりき
119.88願くはなんぢの仁慈にしたがひて我をいかしたまへ 然ばわれ御口よりいづる證詞をまもらん
○ラメテ
119.89ヱホバよみことばは天にてとこしえに定まり
119.90なんぢの眞實はよろづ世におよぶ なんぢ地をかたく立たまへば地はつねにあり
119.91これらのものはなんぢの命令にしたがひ 恒にありて今日にいたる 萬のものは皆なんぢの僕なればなり
119.92なんぢの法わがたのしみとならざりしならば我はつひに患難のうちに滅びたるならん
119.93われ恒になんぢの訓諭をわすれじ 汝これをもて我をいかしたまへばなり
119.94我はなんぢの有なりねがはくは我をすくひたまへ われ汝のさとしを求めたり
119.95惡きものは我をほろぼさんとして窺ひぬ われは唯なんぢのもろもろの證詞をおもはん
119.96我もろもろの純全に限あるをみたり されど汝のいましめはいと廣し
○メム
119.97われなんぢの法をいつくしむこといかばかりぞや われ終日これを深くおもふ
119.98なんぢの誡命はつねに我とともにありて 我をわが仇にまさりて慧からしむ
119.99我はなんぢの證詞をふかくおもふが故に わがすべての師にまさりて智慧おほし
119.100我はなんぢの訓諭をまもるがゆゑに 老たる者にまさりて事をわきまふるなり
119.101われ聖言をまもらんために わが足をとどめてもろもろのあしき途にゆかしめず
119.102なんぢ我ををしへたまひしによりて 我なんぢの審判をはなれざりき
119.103みことばの滋味はわが腭にあまきこといかばかりぞや 蜜のわが口に甘きにまされり
119.104我なんぢの訓諭によりて智慧をえたり このゆゑに虚偽のすべての途をにくむ
○ヌン
119.105なんぢの聖言はわがあしの燈火わが路のひかりなり
119.106われなんぢのただしき審判をまもらんことをちかひ且かたくせり
119.107われ甚いたく苦しめり ヱホバよねがはくは聖言にしたがひて我をいかしたまヘ
119.108ヱホバよねがはくは誠意よりするわが口の献物をうけて なんぢの審判ををしへたまへ
119.109わが霊魂はつねに危険ををかす されど我なんぢの法をわすれず
119.110あしき者わがために羂をまうけたり されどわれ汝のさとしより迷ひいでざりき
119.111われ汝のもろもろの證詞をとこしへにわが嗣業とせり これらの證詞はわが心をよろこばしむ
119.112われ汝のおきてを終までとこしへに守らんとて之にこころを傾けたり
○サメク
119.113われ二心のものをにくみ汝のおきてを愛しむ
119.114なんぢはわが匿るべき所わが盾なり われ聖言によりて望をいだく
119.115惡きをなすものよ我をはなれされ われわが神のいましめを守らん
119.116聖言にしたがひ我をささへて生存しめたまへ わが望につきて恥なからしめたまへ
119.117われを支へたまへ さらばわれ安けかるべし われ恒になんぢの律法にこころをそそがん
119.118すべて律法よりまよひいづるものを汝かろしめたまへり かれらの欺詐はむなしければなり
119.119なんぢは地のすべての惡きものを渣滓のごとく除きさりたまふ この故にわれ汝のあかしを愛す
119.120わが肉體なんぢを懼るるによりてふるふ 我はなんぢの審判をおそる
○アイン
119.121われは審判と公義とをおこなふ 我をすてて虐ぐるものに委ねたまふなかれ
119.122汝のしもべの中保となりて福祉をえしめたまへ 高ぶるものの我をしへたぐるを容したまふなかれ
119.123わが眼はなんぢの救となんぢのただしき聖言とをしたふによりておとろふ
119.124ねがはくはなんぢの憐憫にしたがひてなんぢの僕をあしらひ 我になんぢの律法ををしへたまへ
119.125我はなんぢの僕なり われに智慧をあたへてなんぢの證詞をしらしめたまへ
119.126彼等はなんぢの法をすてたり 今はヱホバのはたらきたまふべき時なり
119.127この故にわれ金よりもまじりなき金よりもまさりて汝のいましめを愛す
119.128この故にもろもろのことに係るなんぢの一切のさとしを正しとおもふ 我すべてのいつはりの途をにくむ
○べ
119.129汝のあかしは妙なり かかるが故にわが霊魂これをまもる
119.130聖言うちひらくれば光をはなちて 愚かなるものをさとからしむ
119.131我なんぢの誡命をしたふが故に わが口をひろくあけて喘ぎもとめたり
119.132ねがはくは聖名を愛するものに恒になしたまふごとく身をかへして我をあはれみたまへ
119.133聖言をもてわが歩履をととのへ もろもろの邪曲をわれに主たらしめたまふなかれ
119.134われを人のしへたげより贖ひたまへ さらばわれ訓諭をまもらん
119.135ねがはくは聖顔をなんぢの僕のうへにてらし 汝のおきてを我にをしへ給へ
119.136人なんぢの法をまもらざるによりて わが眼のなみだ河のごとくに流る
○ツァデー
119.137ヱホバよなんぢは義しくなんぢの審判はなほし
119.138汝ただしきと此上なき眞實とをもて その證詞を命じ給へり
119.139わが敵なんぢの聖言をわすれたるをもて わが熱心われをほろぼせり
119.140なんぢの聖言はいときよし 此故になんぢの僕はこれを愛す
119.141われは微なるものにて人にあなどらるれども汝のさとしを忘れず
119.142なんぢの義はとこしへの義なり汝ののりは眞理なり
119.143われ患難と憂とにかかれども 汝のいましめはわが喜樂なり
119.144なんぢの證詞はとこしへに義し ねがはくはわれに智慧をたまへ 我ながらふることを得ん
○コフ
119.145われ心をつくしてよばはれり ヱホバよ我にこたへたまへ 我なんぢの律法をまもらん
119.146われ汝をよばはれり ねがはくはわれを救ひ給へ 我なんぢの證詞をまもらん
119.147われ詰朝おきいでて呼はれり われ聖言によりて望をいだけり
119.148夜の更のきたらぬに先だち わが眼はさめて汝のみことばを深くおもふ
119.149ねがはくはなんぢの仁慈にしたがひてわが聲をききたまへ ヱホバよなんぢの審判にしたがひて我をいかしたまへ
119.150惡をおひもとむるものは我にちかづけり 彼等はなんぢの法にとほくはなる
119.151ヱホバよ汝はわれに近くましませり なんぢのすべての誡命はまことなり
119.152われ早くよりなんぢの證詞によりて汝がこれを永遠にたてたまへることを知れり
○レシ
119.153ねがはくはわが患難をみて我をすくひたまへ 我なんぢの法をわすれざればなり
119.154ねがはくはわが訟をあげつらひて我をあがなひ 聖言にしたがひて我をいかしたまへ
119.155すくひは惡きものより遠くはなる かれらはなんぢの律法をもとめざればなり
119.156ヱホバよなんぢの憐憫はおほいなり 願くはなんぢの審判にしたがひて我をいかしたまへ
119.157我をせむる者われに敵するものおほし 我なんぢの證詞をはなるることなかりき
119.158虚偽をおこなふもの汝のみことばを守らざるにより 我かれらを見てうれへたり
119.159ねがはくはわが汝のさとしを愛すること幾何なるをかへりみたまへ ヱホバよなんぢの仁慈にしたがひて我をいかしたまへ
119.160なんぢのみことばの總計はまことなり 汝のただしき審判はとこしへにいたるまで皆たゆることなし
○シン
119.161もろもろの侯はゆゑなくして我をせむ 然どわが心はただ汝のみことばを畏る
119.162われ人のおほいなる掠物をえたるごとくに 汝のみことばをよろこぶ
119.163われ虚偽をにくみ之をいみきらへども 汝ののりを愛す
119.164われ汝のただしき審判のゆゑをもて 一日に七次なんぢを讃稱ふ
119.165なんぢの法をあいするものには大なる平安あり かれらには躓礙をあたふる者なし
119.166ヱホバよ我なんぢの救をのぞみ汝のいましめをおこなへり
119.167わが霊魂はなんぢの證詞をまもれり 我はいたく之をあいす
119.168われなんぢの訓諭となんぢの證詞とをまもりぬ わがすべての道はみまへにあればなり
○タウ
119.169ヱホバよ願くはわがよぶ聲をみまへにちかづけ 聖言にしたがひて我にちゑをあたへたまへ
119.170わが願をみまへにいたらせ 聖言にしたがひて我をたすけたまへ
119.171わがくちびるは讃美をいだすべし 汝われに律法ををしへ給へばなり
119.172わが舌はみことばを謳ふべし なんぢの一切のいましめは義なればなり
119.173なんぢの手をつねにわが助となしたまへ われなんぢの訓諭をえらび用ゐたればなり
119.174ヱホバよ我なんぢの救をしたへり なんぢの法はわがたのしみなり
119.175願くはわが霊魂をながらへしめたまへ さらば汝をほめたたへん 汝のさばきの我をたすけんことを
119.176われは亡はれたる羊のごとく迷ひいでぬ なんぢの僕をたづねたまへ われ汝のいましめを忘れざればなり
京詣のうた
120.1われ困苦にあひてヱホバをよびしかば我にこたへたまへり
120.2ヱホバよねがはくは虚偽のくちびる欺詐の舌よりわが霊魂をたすけいだしたまへ
120.3あざむきの舌よなんぢに何をあたへられ 何をくはへらるべきか
120.4ますらをの利き箭と金萑花のあつき炭となり
120.5わざはひなるかな我はメセクにやどりケダルの幕屋のかたはらに住めり
120.6わがたましひは平安をにくむものと偕にすめり
120.7われは平安をねがふ されど我ものいふときにかれら戰爭をこのむ
京まうでの歌
121.1われ山にむかひて目をあぐ わが扶助はいづこよりきたるや
121.2わがたすけは天地をつくりたまへるヱホバよりきたる
121.3ヱホバはなんぢの足のうごかさるるを容したまはず 汝をまもるものは微睡たまふことなし
121.4視よイスラエルを守りたまふものは微睡こともなく寝ることもなからん
121.5ヱホバは汝をまもる者なり ヱホバはなんぢの右手をおほふ蔭なり
121.6ひるは日なんぢをうたず夜は月なんぢを傷じ
121.7ヱホバはなんぢを守りてもろもろの禍害をまぬかれしめ並なんぢの霊魂をまもりたまはん
121.8ヱホバは今よりとこしへにいたるまで 汝のいづると入るとをまもりたまはん
ダビデがよめる京まうでの歌
122.1人われにむかひて率ヱホバのいへにゆかんといへるとき我よろこべり
122.2ヱルサレムよわれらの足はなんぢの門のうちにたてり
122.3ヱルサレムよなんぢは稠くつらなりたる邑のごとく固くたてり
122.4もろもろのやから即ちヤハの支派かしこに上りきたり イスラエルにむかひて證詞をなし またヱホバの名にかんしやをなす
122.5彼處にさばきの寳座まうけらる これダビデの家のみくらなり
122.6ヱルサレムのために平安をいのれ ヱルサレムを愛するものは榮ゆべし
122.7ねがはくはなんぢの石垣のうちに平安あり なんぢの諸殿のうちに福祉あらんことを
122.8わが兄弟のためわが侶のために われ今なんぢのなかに平安あれといはん
122.9われらの神ヱホバのいへのために我なんぢの福祉をもとめん
京まうでの歌
123.1天にいますものよ我なんぢにむかひて目をあぐ
123.2みよ僕その主の手に目をそそぎ 婢女その主母の手に目をそそぐがごとく われらはわが神ヱホバに目をそそぎて そのわれを憐みたまはんことをまつ
123.3ねがはくはわれらを憐みたまヘ ヱホバよわれらを憐みたまへ そはわれらに軽侮はみちあふれぬ
123.4おもひわづらひなきものの凌辱と たかぶるものの軽侮とはわれらの霊魂にみちあふれぬ
ダビデのよめる京まうでの歌
124.1今イスラエルはいふべし ヱホバもしわれらの方にいまさず
124.2人々われらにさからひて起りたつとき ヱホバもし我儕のかたに在さざりしならんには
124.3かれらの怒のわれらにむかひておこりし時 われらを生るままにて呑しならん
124.4また水はわれらをおほひ 流はわれらの霊魂をうちこえ
124.5高ぶる水はわれらの霊魂をうちこえしならん
124.6ヱホバはほむべきかな我儕をかれらの歯にわたして噛くらはせたまはざりき
124.7我儕のたましひは捕鳥者のわなをのがるる鳥のごとくにのがれたり 羅はやぶれてわれらはのがれたり
124.8われらの助は天地をつくりたまへるヱホバの名にあり
みやこ詣のうた
125.1ヱホバに依賴むものはシオンの山のうごかさるることなくして永遠にあるがごとし
125.2ヱルサレムを山のかこめるごとくヱホバも今よりとこしへにその民をかこみたまはん
125.3惡の杖はただしきものの所領にとどまることなかるべし斯てただしきものはその手を不義にのぶることあらじ
125.4ヱホバよねがはくは善人とこころ直きものとに福祉をほどこしたまへ
125.5されどヱホバは轉へりておのが曲れる道にいるものを惡きわざをなすものとともに去しめたまはん 平安はイスラエルのうへにあれ
京まうでの歌
126.1ヱホバ、シオンの俘囚をかへしたまひし時 われらは夢みるもののごとくなりき
126.2そのとき笑はわれらの口にみち歌はわれらの舌にみてり ヱホバかれらのために大なることを作たまへりといへる者もろもろの國のなかにありき
126.3ヱホバわれらのために大なることをなしたまひたれば我儕はたのしめり
126.4ヱホバよ願くはわれらの俘囚をみなみの川のごとくに歸したまへ
126.5涙とともに播くものは歡喜とともに穫らん
126.6その人は種をたづさへ涙をながしていでゆけど禾束をたづさへ喜びてかへりきたらん
ソロモンがよめる京まうでのうた
127.1ヱホバ家をたてたまふにあらずば 建るものの勤勞はむなしく ヱホバ城をまもりたまふにあらずば衛士のさめをるは徒勞なり
127.2なんぢら早くおき遅くいねて辛苦の糧をくらふはむなしきなり 斯てヱホバその愛しみたまふものに寝をあたへたまふ
127.3みよ子輩はヱホバのあたへたまふ嗣業にして 胎の實はその報のたまものなり
127.4年壯きころほひの子はますらをの手にある矢のごとし
127.5矢のみちたる箙をもつ人はさいはひなり かれら門にありて仇とものいふとき恥ることあらじ
京まうでの歌
128.1ヱホバをおそれその道をあゆむものは皆さいはひなり
128.2そはなんぢおのが手の勤勞をくらふべければなり なんぢは福祉をえまた安處にをるべし
128.3なんぢの妻はいへの奧にをりておほくの實をむすぶ葡萄の樹のごとく汝の子輩はなんぢの筵に円居してかんらんの若樹のごとし
128.4見よヱホバをおそるる者はかく福祉をえん
128.5ヱホバはシオンより惠をなんぢに賜はん なんぢ世にあらんかぎりヱルサレムの福祉をみん
128.6なんぢおのが子輩の子をみるべし 平安はイスラエルの上にあり
京まうでのうた
129.1今イスラエルはいふべし彼等はしばしば我をわかきときより惱めたり
129.2かれらはしばしば我をわかきときより惱めたり されどわれに勝ことを得ざりき
129.3耕すものはわが背をたがへしてその畎をながくせり
129.4ヱホバは義し あしきものの繩をたちたまへり
129.5シオンをにくむ者はみな恥をおびてしりぞかせらるべし
129.6かれらは長たざるさきにかるる屋上の草のごとし
129.7これを刈るものはその手にみたず 之をつかぬるものはその束ふところに盈ざるなり
129.8かたはらを過るものはヱホバの惠なんぢの上にあれといはず われらヱホバの名によりてなんぢらを祝すといはず
京まうでの歌
130.1ああヱホバよわれふかき淵より汝をよべり
130.2主よねがはくはわが聲をきき汝のみみをわが懇求のこゑにかたぶけたまへ
130.3ヤハよ主よなんぢ若もろもろの不義に目をとめたまはば誰たれかよく立ことをえんや
130.4されどなんぢに赦あれば人におそれかしこまれ給ふべし
130.5我ヱホバを俟望む わが霊魂はまちのぞむ われはその聖言によりて望をいだく
130.6わがたましひは衛士があしたを待にまさり 誠にゑじが旦をまつにまさりて主をまてり
130.7イスラエルよヱホバによりて望をいだけ そはヱホバにあはれみあり またゆたかなる救贖あり
130.8ヱホバはイスラエルをそのもろもろの邪曲よりあがなひたまはん
ダビデのよめる京まうでのうた
131.1ヱホバよわが心おごらずわが目たかぶらず われは大なることと我におよばぬ奇しき事とをつとめざりき
131.2われはわが霊魂をもださしめまた安からしめたり 乳をたちし嬰兒のその母にたよるごとく 我がたましひは乳をたちし嬰兒のごとくわれに恃れり
131.3イスラエルよ今よりとこしへにヱホバにたよりて望をいだけ
京まうでの歌
132.1ヱホバよねがはくはダビデの爲にそのもろもろの憂をこころに記たまへ
132.2ダビデ、ヱホバにちかひヤコブの全能者にうけひていふ
132.3 132.4 132.5われヱホバのために處をたづねいだし ヤコブの全能者のために居所をもとめうるまでは 我家の幕屋にいらず わが臥床にのぼらず わが目をねぶらしめず わが眼瞼をとぢしめざるべしと
132.6われらエフラタにて之をききヤアルの野にて見とめたり
132.7われらはその居所にゆきて その承足のまへに俯伏さん
132.8ヱホバよねがはくは起きて なんぢの稜威の櫃とともになんぢの安居所にいりたまへ
132.9なんぢの祭司たちは義を衣 なんぢの聖徒はみな歓びよばふべし
132.10なんぢの僕ダビデのためになんぢの受膏者の面をしりぞけたまふなかれ
132.11ヱホバ眞實をもてダビデに誓ひたまひたれば之にたがふことあらじ 曰くわれなんぢの身よりいでし者をなんぢの座位にざせしめん
132.12なんぢの子輩もしわがをしふる契約と證詞とをまもらばかれらの子輩もまた永遠になんぢの座位にざすべしと
132.13ヱホバはシオンを擇びておのが居所にせんとのぞみたまへり
132.14曰くこれは永遠にわが安居處なり われここに住ん そはわれ之をのぞみたればなり
132.15われシオンの糧をゆたかに祝し くひものをもてその貧者をあかしめん
132.16われ救をもてその祭司たちに衣せん その聖徒はみな聲たからかによろこびよばふべし
132.17われダビデのためにかしこに一つの角をはえしめん わが受膏者のために燈火をそなへたり
132.18われかれの仇にはぢを衣せん されどかれはその冠弁さかゆべし
ダビデがよめる京まうでの歌
133.1觀よはらから相睦てともにをるはいかに善いかに樂きかな
133.2首にそそがれたる貴きあぶら鬚にながれ アロンの鬚にながれ その衣のすそにまで流れしたたるるがごとく
133.3またヘルモンの露くだりてシオンの山にながるるがごとし そはヱホバかしこに福祉をくだし窮なき生命をさへあたへたまへり
京まうでの歌
134.1夜間ヱホバの家にたちヱホバに事ふるもろもろの僕よ ヱホバをほめまつれ
134.2なんぢら聖所にむかひ手をあげてヱホバをほめまつれ
134.3ねがはくはヱホバ天地をつくりたまへるもの シオンより汝をめぐみたまはんことを
135.1なんぢらヱホバを讃稱へよ ヱホバの名をほめたたへよ ヱホバの僕等ほめたたへよ
135.2ヱホバの家われらの神のいへの大庭にたつものよ讃稱へよ
135.3ヱホバは惠ふかし なんぢらヱホバをほめたたへよ その聖名はうるはし讃うたへ
135.4そはヤハおのがためにヤコブをえらみ イスラエルをえらみてその珍寳となしたまへり
135.5われヱホバの大なるとわれらの主のもろもろの神にまされるとをしれり
135.6ヱホバその聖旨にかなふことを天にも地にも海にも淵にもみなことごとく行ひ給ふなり
135.7ヱホバは地のはてより霧をのぼらせ 雨のために電光をつくりその庫より風をいだしたまふ
135.8ヱホバは人より畜類にいたるまでエジプトの首出をうちたまへり
135.9エジプトよヱホバはなんぢの中にしるしと奇しき事跡とをおくりて パロとその僕とに臨ませ給へり
135.10ヱホバはおほくの國々をうち 又いきほひある王等をころし給へり
135.11アモリ人のわうシホン、バシヤンの王オグならびにカナンの國々なり
135.12かれらの地をゆづりとしその民イスフルの嗣業としてあたへ給へり
135.13ヱホバよなんぢの名はとこしへに絶ることなし ヱホバよなんぢの記念はよろづ世におよばん
135.14ヱホバはその民のために審判をなしその僕等にかかはれる聖意をかへたまふ可ればなり
135.15もろもろのくにの偶像はしろかねと金にして人の手のわざなり
135.16そのぐうざうは口あれどいはず目あれど見ず
135.17耳あれどきかず またその口に氣息あることなし
135.18これを造るものと之によりたのむものとは皆これにひとしからん
135.19イスラエルの家よヱホバをほめまつれ アロンのいへよヱホバをほめまつれ
135.20レビの家よヱホバをほめまつれ ヱホバを畏るるものよヱホバをほめまつれ
135.21ヱルサレムにすみたまふヱホバはシオンにて讃まつるべきかな ヱホバをほめたたへよ
136.1ヱホバに感謝せよヱホバはめぐみふかし その憐憫はとこしへに絶ることなければなり
136.2もろもろの神の神にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.3もろもろの主の主にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.4ただ獨りおほいなる奇跡なしたまふものに感謝せよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.5智慧をもてもろもろの天をつくりたまへるものに感謝せよ そのあはれみはとこしへにたゆることなければなり
136.6地を水のうへに布たまへるものに感謝せよ そのあはれみは永遠にたゆることなければなり
136.7巨大なる光をつくりたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへに絶ることなければなり
136.8晝をつかさどらするために日をつくりたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.9夜をつかさどらするために月ともろもろの星とをつくりたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.10もろもろの首出をうちてエジプトを責たまへるものに感謝せよ そのあはれみは永遠にたゆることなければなり
136.11イスラエルを率てエジプト人のなかより出したまへる者にかんしやせよ そのあはれみはとこしへに絶ることなければなり
136.12臂をのばしつよき手をもて之をひきいだしたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.13紅海をふたつに分たまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.14イスラエルをしてその中をわたらしめ給へるものに感謝せよ そのあはれみは永遠にたゆることなければなり
136.15パロとその軍兵とを紅海のうちに仆したまへるものに感謝せよ そのあはれみは永遠にたゆることなければなり
136.16その民をみちびきて野をすぎしめたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.17大なる王たちを撃たまへるものに感謝せよ そのあはれみは永遠にたゆることなければなり
136.18名ある王等をころしたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへに絶ることなければなり
136.19アモリ人のわうシホンをころしたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.20バシヤンのわうオグを誅したまへるものに感謝せよ そのあはれみは永遠にたゆることなければなり
136.21かれらの地を嗣業としてあたへたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへにたゆることなければなり
136.22その僕イスラエルにゆづりとして之をあたへたまへるものに感謝せよ そのあはれみは永遠にたゆることなければなり
136.23われらが微賤かりしときに記念したまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへに絶ることなければなり
136.24わが敵よりわれらを助けいだしたまへる者にかんしやせよ その憐憫はとこしへに絶ることなければなり
136.25すべての生るものに食物をあたへたまふものに感謝せよ そのあはれみはとこしへに絶ることなければなり
136.26天の神にかんしやせよ その憐憫はとこしへに絶ることなければなり
137.1われらバビロンの河のほとりにすわり シオンをおもひいでて涙をながしぬ
137.2われらそのあたりの柳にわが琴をかけたり
137.3そはわれらを虜にせしものわれらに歌をもとめたり 我儕をくるしむる者われらにおのれを歓ばせんとて シオンのうた一つうたへといへり
137.4われら外邦にありていかでヱホバの歌をうたはんや
137.5エルサレムよもし我なんぢをわすれなばわが右の手にその巧をわすれしめたまへ
137.6もしわれ汝を思ひいでず もしわれヱルサレムをわがすべての歓喜の極となさずばわが舌をわが腭につかしめたまヘ
137.7ヱホバよねがはくはヱルサレムの日にエドムの子輩がこれを掃除けその基までもはらひのぞけといへるを聖意にとめたまへ
137.8ほろぼさるべきバビロンの女よ なんぢがわれらに作しごとく汝にむくゆる人はさいはひなるべし
137.9なんぢの嬰兒をとりて岩のうへになげうつものは福ひなるべし
ダビデのうた
138.1われはわが心をつくしてなんぢに感謝し もろもろの神のまへにて汝をほめうたはん
138.2我なんぢのきよき宮にむかひて伏拝み なんぢの仁慈とまこととの故によりて聖名にかんしやせん そは汝そのみことばをもろもろの聖名にまさりて高くしたまひたればなり
138.3汝わがよばはりし日にわれにこたへ わが霊魂にちからをあたへて雄々しからしめたまへり
138.4ヱホバよ地のすべての王はなんぢに感謝せん かれらはなんぢの口のもろもろの言をききたればなり
138.5かれらはヱホバのもろもろの途についてうたはん ヱホバの榮光おほいなればなり
138.6ヱホバは高くましませども卑きものを顧みたまふ されど亦おごれるものを遠よりしりたまへり
138.7縦ひわれ患難のなかを歩むとも汝われをふたたび活し その手をのばしてわが仇のいかりをふせぎ その右の手われをすくひたまふべし
138.8ヱホバはわれに係れることを全うしたまはん ヱホバよなんぢの憐憫はとこしへにたゆることなし願くはなんぢの手のもろもろの事跡をすてたまふなかれ
伶長にうたはしめたるダビデの歌
139.1ヱホバよなんぢは我をさぐり我をしりたまへり
139.2なんぢはわが坐るをも立をもしり 又とほくよりわが念をわきまへたまふ
139.3なんぢはわが歩むをもわが臥をもさぐりいだし わがもろもろの途をことごとく知たまへり
139.4そはわが舌に一言ありとも觀よヱホバよなんぢことごとく知たまふ
139.5なんぢは前より後よりわれをかこみ わが上にその手をおき給へり
139.6かかる知識はいとくすしくして我にすぐ また高くして及ぶことあたはず
139.7我いづこにゆきてなんぢの聖霊をはなれんや われいづこに往てなんぢの前をのがれんや
139.8われ天にのぼるとも汝かしこにいまし われわが榻を陰府にまうくるとも 觀よなんぢ彼處にいます
139.9我あけぼのの翼をかりて海のはてにすむとも
139.10かしこにて尚なんぢの手われをみちびき汝のみぎの手われをたもちたまはん
139.11暗はかならす我をおほひ 我をかこめる光は夜とならんと我いふとも
139.12汝のみまへには暗ものをかくすことなく 夜もひるのごとくに輝けり なんぢにはくらきも光もことなることなし
139.13汝はわがはらわたをつくり 又わがははの胎にわれを組成たまひたり
139.14われなんぢに感謝す われは畏るべく奇しくつくられたり なんぢの事跡はことごとくくすし わが霊魂はいとつばらに之をしれり
139.15われ隠れたるところにてつくられ地の底所にて妙につづりあはされしとき わが骨なんぢにかくるることなかりき
139.16わが體いまだ全からざるに なんぢの目ははやくより之をみ 日々かたちづくられしわが百體の一だにあらざりし時に ことごとくなんぢの冊にしるされたり
139.17神よなんぢりもろもろの思念はわれに寶きこといかばかりぞや そのみおもひの總計はいかに多きかな
139.18我これを算へんとすれどもそのかずは沙よりもおほし われ眼さむるときも尚なんぢとともにをる
139.19神よなんぢはかならず惡者をころし給はん されば血をながすものよ我をはなれされ
139.20かれらはあしき企圖をもて汝にさからひて言ふ なんぢの仇はみだりに聖名をとなふるなり
139.21ヱホバよわれは汝をにくむ者をにくむにあらずや なんぢに逆ひておこりたつものを厭ふにあらずや
139.22われ甚くかれらをにくみてわが仇とす
139.23神よねがはくは我をさぐりてわが心をしり 我をこころみてわがもろもろの思念をしりたまへ
139.24ねがはくは我によこしまなる途のありやなしやを見て われを永遠のみちに導きたまへ
伶長にうたはしめたるダビデのうた
140.1ヱホバよねがはくは惡人よりわれを助けいだし 我をまもりて強暴人よりのがれしめたまへ
140.2かれらは心のうちに殘害をくはだて たえず戰闘をおこす
140.3かれらは蛇のごとくおのが舌を利す そのくちびるのうちに蝮の毒あり セラ
140.4ヱホバよ願くはわれを保ちてあしきひとの手よりのがれしめ 我をまもりてわが足をつまづかせんと謀るあらぶる人よりのがれしめ給へ
140.5高ぶるものはわがために羂と索とをふせ 路のほとりに網をはり かつ機をまうけたり セラ
140.6われヱホバにいへらく汝はわが神なり ヱホバよねがはくはわが祈のこゑをきき給へ
140.7わが救のちからなる主の神よ なんぢはたたかひの日にわが首をおほひたまへり
140.8ヱホバよあしきひとの欲のままにすることをゆるしたまふなかれ そのあしき企圖をとげしめたまふなかれ おそらくは彼等みづから誇らん セラ
140.9われを圍むものの首はおのれのくちびるの殘害におほはるべし
140.10もえたる炭はかれらのうへにおち かれらは火になげいれられ ふかき穴になげいれられて再びおきいづることあたはざるべし
140.11惡言をいふものは世にたてられず 暴ぶるものはわざはひに追及れてたふさるべし
140.12われは苦しむものの訴とまづしきものの義とをヱホバの守りたまふを知る
140.13義者はかならず聖名にかんしやし直者はみまへに住ん
ダビデのうた
141.1ヱホバよ我なんぢを呼ふ ねがはくは速かにわれにきたりたまへ われ汝をよばふときわが聲に耳をかたぶけたまへ
141.2われは薫物のごとくにわが祈をみまへにささげ 夕のそなへものの如くにわが手をあげて聖前にささげんことをねがふ
141.3ヱホバよねがはくはわが口に門守をおきて わがくちびるの戸をまもりたまへ
141.4惡事にわがこころを傾かしめて邪曲をおこなふ者とともに惡きわざにあづからしめ給ふなかれ 又かれらの珍饈をくらはしめたまふなかれ
141.5義者われをうつとも我はこれを愛しみとしその我をせむるを頭のあぶらとせん わが頭はこれを辭まず かれらが禍害にあふときもわが祈はたえじ
141.6その審士ははほの崕になげられん かれらわがことばの甘美によりて聽ことをすべし
141.7人つちを耕しうがつがごとく我儕のほねははかの口にちらさる
141.8されど主ヱホバよわが目はなほ汝にむかふ 我なんぢに依賴めり ねがはくはわが霊魂をともしきままに捨おきたまなかれ
141.9我をまもりてかれらがわがためにまうくる羂とよこしまを行ふものの機とをまぬかれしめたまへ
141.10われは全くのがれん あしきものをおのれの網におちいらしめたまへ
ダビデが洞にありしときよみたる敎へのうたなり祈なり
142.1われ聲をいだしてヱホバによばはり 聲をいだしてヱホバにこひもとむ
142.2われはその聖前にわが歎息をそそぎいだし そのみまへにわが患難をあらはす
142.3わが霊魂わがうちにきえうせんとするときも汝わがみちを識たまへり 人われをとらへんとてわがゆくみちに羂をかくせり
142.4願くはわがみぎの手に目をそそぎて見たまへ 一人だに我をしるものなし われには避所なくまたわが霊魂をかへりみる人なし
142.5ヱホバよわれ汝をよばふ 我いへらく汝はわがさけどころ有生の地にてわがうべき分なりと
142.6ねがはくはわが號呼にみこころをとめたまへ われいたく卑くせられたればなり 我をせむる者より助けいだしたまへ 彼等はわれにまさりて強ければなり
142.7願くはわがたましひを囹圄よりいだし われに聖名を感謝せしめたまへ なんぢ豊かにわれを待ひたまふべければ 義者われをめぐらん
ダビデのうた
143.1ヱホバよねがはくはわが祈をきき わが懇求にみみをかたぶけたまへ なんぢの眞實なんぢの公義をもて我にこたへたまへ
143.2汝のしもべの審判にかかつらひたまふなかれ そはいけるもの一人だにみまへに義とせらるるはなし
143.3仇はわがたましひを迫めわが生命を地にうちすて 死てひさしく世を經たるもののごとく我をくらき所にすまはせたり
143.4又わがたましひはわが衷にきえうせんとし わが心はわがうちに曠さびれたり
143.5われはいにしへの日をおもひいで 汝のおこなひたまひし一切のことを考へ なんぢの手のみわざをおもふ
143.6われ汝にむかひてわが手をのべ わがたましひは燥きおとろへたる地のごとく汝をしたへり セラ
143.7ヱホバよ速かにわれにこたへたまへ わが霊魂はおとろふ われに聖顔をかくしたまふなかれ おそらくはわれ穴にくだるもののごとくならん
143.8朝になんぢの仁慈をきかしめたまへ われ汝によりたのめばなり わが歩むべき途をしらせたまへ われわが霊魂をなんぢに擧ればなり
143.9ヱホバよねがはくは我をわが仇よりたすけ出したまへ われ匿れんとして汝にはしりゆく
143.10汝はわが神なり われに聖旨をおこなふことををしへたまへ 惠ふかき聖霊をもて我をたひらかなる國にみちびきたまへ
143.11ヱホバよねがはくは聖名のために我をいかし なんぢの義によりてわがたましひを患難よりいだしたまへ
143.12又なんぢの仁慈によりてわが仇をたち 霊魂をくるしむる者をことごとく滅したまへ そは我なんぢの僕なり
ダビデのうた
144.1戰することをわが手にをしへ 闘ふことをわが指にをしへたまふ わが磐ヱホバはほむべきかな
144.2ヱホバはわが仁慈わが城なり わがたかき櫓われをすくひたまふ者なり わが盾わが依賴むものなり ヱホバはわが民をわれにしたがはせたまふ
144.3ヱホバよ人はいかなる者なれば之をしり 人の子はいかなる者なれば之をみこころに記たまふや
144.4人は氣息にことならず その存らふる日はすぎゆく影にひとし
144.5ヱホバよねがはくはなんぢの天をたれてくだり 手を山につけて煙をたたしめたまへ
144.6電光をうちいだして彼等をちらし なんぢの矢をはなちてかれらを敗りたまへ
144.7上より手をのべ我をすくひて 大水より外人の手よりたすけいだしたまへ
144.8かれらの口はむなしき言をいひ その右の手はいつはりのみぎの手なり
144.9神よわれ汝にむかひて新らしき歌をうたひ 十絃の琴にあはせて汝をほめうたはん
144.10なんぢは王たちに救をあたへ 僕ダビデをわざはひの劍よりすくひたまふ神なり
144.11ねがはくは我をすくひて外人の手よりたすけいだしたまへ かれらの口はむなしき言をいひ その右の手はいつはりのみぎの手なり
144.12われらの男子はとしわかきとき育ちたる草木のごとくわれらの女子は宮のふりにならひて刻みいだしし隅の石のごとくならん
144.13われらの倉はみちたらひてさまざまのものをそなへ われらの羊は野にて千萬の子をうみ
144.14われらの牡牛はよく物をおひ われらの衢にはせめいることなく亦おしいづることなく叫ぶこともなからん
144.15かかる状の民はさいはひなり ヱホバをおのが神とする民はさいはひなり
ダビデの讃美のうた
145.1わがかみ王よわれ汝をあがめ 世かぎりなく聖名をほめまつらん
145.2われ日ごとに汝をほめ世々かぎりなく聖名をはめたたへん
145.3ヱホバは大にましませば最もほむべきかな その大なることは尋ねしることかたし
145.4この代はかの代にむかひてなんぢの事跡をほめたたへ なんぢの大能のはたらきを宣つたへん
145.5われ汝のほまれの榮光ある稜威となんぢの奇しきみわざとを深くおもはん
145.6人はなんぢのおそるべき動作のいきほひをかたり 我はなんぢの大なることを宣つたへん
145.7かれらはなんぢの大なる惠の跡をいひいで なんぢの義をほめうたはん
145.8ヱホバは惠ふかく憐憫みち また怒りたまふことおそく憐憫おほいなり
145.9ヱホバはよろづの者にめぐみあり そのふかき憐憫はみわざの上にあまねし
145.10ヱホバよ汝のすべての事跡はなんぢに感謝し なんぢの聖徒はなんぢをほめん
145.11かれらは御國のえいくわうをかたり汝のみちからを宣つたへて
145.12その大能のはたらきとそのみくにの榮光あるみいづとを人の子輩にしらすべし
145.13なんぢの國はとこしへの國なり なんぢの政治はよろづ代にたゆることなし
145.14ヱホバはすべて倒れんとする者をささへ かがむものを直くたたしめたまふ
145.15よろづのものの目はなんぢを待 なんぢは時にしたがひてかれらに糧をあたへ給ふ
145.16なんぢ手をひらきてもろもろの生るものの願望をあかしめたまふ
145.17ヱホバはそのすべての途にただしく そのすべての作爲にめぐみふかし
145.18すべてヱホバをよぶもの 誠をもて之をよぶものに ヱホバは近くましますなり
145.19ヱホバは己をおそるるものの願望をみちたらしめ その號呼をききて之をすくひたまふ
145.20ヱホバはおのれを愛しむものをすべて守りたまへど 惡者をことごとく滅したまはん
145.21わが口はヱホバの頌美をかたり よろづの民は世々かぎりなくそのきよき名をほめまつるべし
146.1ヱホバを讃稱へよ わがたましひよヱホバをほめたたへよ
146.2われ生るかぎりはヱホバをほめたたへ わがながらふるほどはわが神をほめうたはん
146.3もろもろの君によりたのむことなく 人の子によりたのむなかれ かれらに助あることなし
146.4その氣息いでゆけばかれ土にかへる その日かれがもろもろの企圖はほろびん
146.5ヤコブの神をおのが助としその望をおのが神ヱホバにおくものは福ひなり
146.6此はあめつちと海とそのなかなるあらゆるものを造り とこしへに眞實をまもり
146.7虐げらるるもののために審判をおこなひ 饑ゑたるものに食物をあたへたまふ神なり ヱホバはとらはれたる人をときはなちたまふ
146.8ヱホバはめしひの目をひらき ヱホバは屈者をなほくたたせ ヱホバは義しきものを愛しみたまふ
146.9ヱホバは他邦人をまもり 孤子と寡婦とをささへたまふ されど惡きものの徑はくつがへしたまふなり
146.10ヱホバはとこしへに統治めたまはん シオンよなんぢの神はよろづ代まで統治めたまはん ヱホバをほめたたへよ
147.1ヱホバをほめたたへよ われらの神をほめうたふは善ことなり樂しきことなり 稱へまつるはよろしきに適へり
147.2ヱホバはヱルサレムをきづきイスラエルのさすらへる者をあつめたまふ
147.3ヱホバは心のくだけたるものを醫しその傷をつつみたまふ
147.4ヱホバはもろもろの星の數をかぞへてすべてこれに名をあたへたまふ
147.5われらの主はおほいなりその能力もまた大なりその智慧はきはまりなし
147.6ヱホバは柔和なるものをささへ惡きものを地にひきおとし給ふ
147.7ヱホバに感謝してうたへ琴にあはせてわれらの神をほめうたヘ
147.8ヱホバは雲をもて天をおほひ地のために雨をそなへ もろもろの山に草をはえしめ
147.9くひものを獣にあたへ並なく小鴉にあたへたまふ
147.10ヱホバは馬のちからを喜びたまはず 人の足をよみしたまはず
147.11ヱホバはおのれを畏るるものと おのれの憐憫をのぞむものとを好したまふ
147.12ヱルサレムよヱホバをほめたたへよ シオンよなんぢの神をほめたたへよ
147.13ヱホバはなんぢの門の關木をかたうし 汝のうちなる子輩をさきはひ給ひたればなり
147.14ヱホバは汝のすべての境にやはらぎをあたへ いと嘉麥をもて汝をあかしめたまふ
147.15ヱホバはそのいましめを地にくだしたまふ その聖言はいとすみやかにはしる
147.16ヱホバは雪をひつじの毛のごとくふらせ霜を灰のごとくにまきたまふ
147.17ヱホバは氷をつちくれのごとくに擲ちたまふ たれかその寒冷にたふることをえんや
147.18ヱホバ聖言をくだしてこれを消し その風をふかしめたまへばもろもろの水はながる
147.19ヱホバはそのみことばをヤコブに示し そのもろもろの律法とその審判とをイスラエルにしめしたまふ
147.20ヱホバはいづれの國をも如此あしらひたまひしにあらず ヱホバのもろもろの審判をかれらはしらざるなり ヱホバをほめたたへよ
148.1ヱホバをほめたたへよ もろもろの天よりヱホバをほめたたへよ もろもろの高所にてヱホバをほめたたへよ
148.2その天使よみなヱホバをほめたたへよ その萬軍よみなヱホバをほめたたへよ
148.3日よ月よヱホバをほめたたへよ ひかりの星よみなヱホバをほめたたへよ
148.4もろもろの天のてんよ 天のうへなる水よ ヱホバをほめたたへよ
148.5これらはみなヱホバの聖名をほめたたふべし そはヱホバ命じたまひたればかれらは造られたり
148.6ヱホバまた此等をいやとほながに立たまひたり 又すぎうすまじき詔命をくだしたまへり
148.7龍よ すべての淵よ地よりヱホバをほめたたへよ
148.8火よ霰よ雪よ霧よみことばにしたがふ狂風よ
148.9もろもろの山もろもろのをか實をむすぶ樹すべての香柏よ
148.10獣もろもろの牲畜はふもの翼ある鳥よ
148.11地の王たち もろもろのたみ 地の諸侯よ 地のもろもろの審士よ
148.12少きをのこ 若きをみな 老たる人 をさなきものよ
148.13みなヱホバの聖名をほめたたふべし その聖名はたかくして類なく そのえいくわうは地よりも天よりもうへにあればなり
148.14ヱホバはその民のために一つの角をあげたまへり こはそもろもろの聖徒のほまれ ヱホバにちかき民なるイスラエルの子輩のほまれなり ヱホバを讃稱へよ
149.1ヱホバをほめたたへよ ヱホバに對ひてあたらしき歌をうたへ 聖徒のつどひにてヱホバの頌美をうたへ
149.2イスラエルはおのれを造りたまひしものをよろこび シオンの子輩は己が王のゆゑによりて樂しむべし
149.3かれらをどりつつその聖名をほめたたへ 琴鼓にてヱホバをほめうたべし
149.4ヱホバはおのが民をよろこび 救にて柔和なるものを美しくしたまへばなり
149.5聖徒はえいくわうの故によりてよろこび その寝牀にてよろこびうたふべし
149.6その口に神をほむるうたあり その手にもろはの劍あり
149.7こはもろもろの國に仇をかへし もろもろの民をつみなひ
149.8かれらの王たちを鏈にてかれらの貴人をくろかねの械にていましめ
149.9録したる審判をかれらに行ふべきためなり 斯るほまれはそのもろもろの聖徒にあり ヱホバをほめたたへよ
150.1ヱホバをほめたたへよ その聖所にて神をほめたたへよ その能力のあらはるる穹蒼にて神をほめたたへよ
150.2その大能のはたらきのゆゑをもて神をほめたたへよ その秀ておほいなることの故によりてヱホバをほめたたへよ
150.3ラッパの聲をもて神をほめたたへよ 筝と琴とをもて神をほめたたへよ
150.4つづみと蹈舞とをもて神をほめたたへよ 絃簫をもて神をほめたたへよ
150.5音のたかき鐃鈸をもて神をほめたたへよ なりひびく鐃鈸をもて神をほめたたへよ
150.6氣息あるものは皆ヤハをほめたたふべし なんぢらヱホバをほめたたへよ