以賽亞書・明治訳
以賽亞書 Isaiah
The vision of Isaiah the son of Amoz, which he saw concerning Judah and Jerusalem in the days of Uzziah, Jotham, Ahaz, and Hezekiah, kings of Judah.
1.1アモツの子イザヤがユダの王ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤのときに示されたるユダとヱルサレムとに係る異象
1.2天よきけ地よ耳をかたぶけよ ヱホバの語りたまふ言あり 曰く われ子をやしなひ育てしにかれらは我にそむけり
1.3牛はその主をしり驢馬はそのあるじの厩をしる 然どイスラエルは識ず わが民はさとらず
1.4ああ罪ををかせる國人よこしまを負ふたみ 惡をなす者のすゑ 壞りそこなふ種族 かれらはヱホバをすてイスラエルの聖者をあなどり之をうとみて退きたり
1.5なんぢら何ぞかさねがさね悖りて猶撻れんとするか その頭はやまざる所なくその心はつかれはてたり
1.6足のうらより頭にいたるまで全きところなくただ創痍と打傷と腫物とのみなり 而してこれを合すものなく包むものなく亦あぶらにて軟らぐる者もなし
1.7なんぢらの國はあれすたれなんぢらの諸邑は火にてやかれなんぢらの田畑はその前にて外人にのまれ旣にあだし人にくつがへされて荒廢れたり
1.8シオンの女はぶだうぞのの廬のごとく瓜田の假舎のごとくまた圍をうけたる城のごとく唯ひとり遺れり
1.9萬軍のヱホバわれらに少しの遺をとどめ給ふことなくば我儕はソドムのごとく又ゴモラに同じかりしならん
1.10なんぢらソドムの有司よヱホバの言をきけ なんぢらゴモラの民よ われらの神の律法に耳をかたぶけよ
1.11ヱホバ言たまはくなんぢらが獻ぐるおほくの犠牲はわれに何の益あらんや 我はをひつじの燔祭とこえたるけものの膏とにあけり われは牡牛あるひは小羊あるひは牡山羊の血をよろこばず
1.12なんぢらは我に見えんとてきたる このことを誰がなんぢらに要めしや 徒らにわが庭をふむのみなり
1.13むなしき祭物をふたたび携ふることなかれ 燻物はわがにくむところ 新月および安息日また會衆をよびあつむることも我がにくむところなり なんぢらは聖會に惡を兼ぬ われ容すにたへず
1.14わが心はなんぢらの新月と節會とをきらふ 是わが重荷なり われ負にうみたり
1.15我なんぢらが手をのぶるとき目をおほひ 汝等がおほくの祈禱をなすときも聞ことをせじ なんぢらの手には血みちたり
1.16なんぢら己をあらひ己をきよくしわが眼前よりその惡業をさり 惡をおこなふことを止め
1.17善をおこなふことをならひ 公平をもとめ 虐げらるる者をたすけ 孤子に公平をおこなひ 寡婦の訟をあげつらへ
1.18ヱホバいひたまはく 率われらともに論らはん なんぢらの罪は緋のごとくなるも雪のごとく白くなり紅のごとく赤くとも羊の毛のごとくにならん
1.19若なんぢら肯ひしたがはば地の美產をくらふことを得べし
1.20もし汝等こばみそむかば劍にのまるべし 此はヱホバその御口よりかたりたまへるなり
1.21忠信なりし邑いかにして妓女とはなれる 昔しは公平にてみち正義その中にやどりしに今は人をころす者ばかりとなりぬ
1.22なんぢの白銀は滓となり なんぢの葡萄酒は水をまじへ
1.23なんぢの長輩はそむきて盗人の伴侶となり おのおの賄賂をよろこび 贓財をおひもとめ 孤子に公平をおこなはず 寡婦の訟はかれらの前にいづること能はず
1.24このゆゑに主萬軍のヱホバ、イスラエルの全能者のたまはく 唉われ敵にむかひて念をはらし仇にむかひて報をすべし
1.25我また手をなんぢの上にそへ なんぢの滓をことごとく淨くし なんぢの鉛をすべて取去り
1.26なんぢの審士を舊のごとく なんぢの議官を始のごとくに復すべし 然るのちなんぢは正義の邑忠信の邑ととなへられん
1.27シオンは公平をもてあがなはれ 歸來るものも正義をもて贖はるべし
1.28されど愆ををかすものと罪人とはともに敗れ ヱホバをすつる者もまた亡びうせん
1.29なんぢらはその喜びたる橿樹によりて恥をいだき そのえらびたる園によりて慙赧むべし
1.30なんぢらは葉のかるる橿樹のごとく水なき園のごとくならん
1.31權勢あるものは麻のごとく その工は火花のごとく 二つのもの一同もえてこれを撲滅すものなし
2.1アモツの子イザヤが示されたるユダとヱルサレムとにかかる言
2.2すゑの日にヱホバの家の山はもろもろの山のいただきに堅立ち もろもろの嶺よりもたかく擧り すべての國は流のごとく之につかん
2.3おほくの民ゆきて相語いはん 率われらヱホバの山にのぼりヤコブの神の家にゆかん 神われらにその道ををしへ給はん われらその路をあゆむべしと そは律法はシオンよりいでヱホバの言はヱルサレムより出べければなり
2.4ヱホバはもろもろの國のあひだを鞫き おほくの民をせめたまはん 斯てかれらはその劒をうちかへて鋤となし その鎗をうちかへて鎌となし 國は國にむかひて劍をあげず 戰鬪のことを再びまなばざるべし
2.5ヤコブの家よきたれ 我儕ヱホバの光にあゆまん
2.6主よなんぢはその民ヤコブの家をすてたまへり 此はかれらのなかに東のかたの風俗みち 皆ペリシテ人のごとく陰陽師となり 異邦人のともがらと手をうちて盟をたてしが故なり
2.7かれらの國には黄金白銀みちて財寶の數かぎりなし かれらの國には馬みちて戰車のかず限りなし
2.8かれらの國には偶像みち 皆おのが手の工その指のつくれる者ををがめり
2.9賤しきものは屈められ尊きものは卑せらる かれらを容したまふなかれ
2.10なんぢ岩間にいり また土にかくれて ヱホバの畏るべき容貌とその稜威の光輝とをさくべし
2.11この日には目をあげて高ぶるもの卑せられ 驕る人かがめられ 唯ヱホバのみ高くあげられ給はん
2.12そは萬軍のヱホバの一の日あり すべて高ぶる者おごる者みづからを崇るものの上にのぞみて之をひくくし
2.13またレバノンのたかく聳たるすべての香柏バシヤンのすべての橿樹
2.14もろもろの高山もろもろの聳えたる嶺
2.15すべてのたかき櫓すべての堅固なる石垣
2.16およびタルシシのすべての舟すべての慕ふべき美はしきものに臨むべし
2.17この日には高ぶる者はかがめられ 驕る人はひくくせられ 唯ヱホバのみ高くあげられ給はん
2.18かくて偶像はことごとく亡びうすべし
2.19ヱホバたちて地を震動したまふとき人々そのおそるべき容貌とその稜威の光輝とをさけて巖の洞と地の穴とにいらん
2.20その日人々おのが拜せんとて造れる白銀のぐうざうと黄金のぐうざうとを鼹鼠のあな蝙蝠の穴になげすて
2.21岩々の隙けはしき山峽にいり ヱホバの起て地をふるひうごかしたまふその畏るべき容貌と稜威のかがやきとを避ん
2.22なんぢら鼻より息のいでいりする人に倚ることをやめよ斯るものは何ぞかぞふるに足らん
3.1みよ主ばんぐんのヱホバ、ヱルサレムおよびユダの賴むところ倚ところなる凡てその賴むところの糧 すべてその賴むところの水
3.2勇士 戰士 審士 預言者 卜筮者 長老
3.3五十人の首 貴顯者 議官 藝に長たる者および言語たくみなるものを除去りたまはん
3.4われ童子をもてかれらの君とし嬰兒にかれらを治めしめん
3.5民たがひに相虐げ 人おのおのその隣をしへたげ 童子は老たる者にむかひて高ぶり 賤しきものは貴きものに對ひてたかぶらん
3.6そのとき人ちちの家にて兄弟にすがりていはん 汝なほ衣あり われらの有司となりてこの荒敗をその手にてをさめよと
3.7その日かれ聲をあげていはん 我なんぢらを愈すものとなるを得じ わが家に糧なくまた衣なし 我をたてて民の有司とすることなかれと
3.8是かれらの舌と行爲とはみなヱホバにそむきてその榮光の目ををかししが故に ヱルサレムは敗れユダは仆れたればなり
3.9かれらの面色はその惡きことの證をなし ソドムのごとくその罪をあらはして隱すことをせざるなり かれらの靈魂はわざはひなるかな自らその惡の報をとれり
3.10なんぢら義人にいへ かならず福祉をうけんと 彼等はそのおこなひの實をくらふべければなり
3.11惡者はわざはひなる哉かならず災禍をうけん その手の報きたるべければなり
3.12わが民はをさなごに虐げられ婦女にをさめらる 唉わが民よなんぢを導くものは反てなんぢを迷はせ汝のゆくべき途を絶つ
3.13ヱホバ立いでて公理をのべ起てもろもろの民を審判し給ふ
3.14ヱホバ來りておのが民の長老ともろもろの君とをさばきて言給はん なんぢらは葡萄園をくひあらせり 貧きものより掠めとりたる物はなんぢらの家にあり
3.15いかなれば汝等わが民をふみにじり貧きものの面をすりくだくやと これ主萬軍のヱホバのみことばなり
3.16ヱホバまた言給はくシォンの女輩はおごり 項をのばしてあるき 眼にて媚をおくり 徐々としてあゆみゆくその足にはりんりんと音あり
3.17このゆゑに主シオンのむすめらの頭をかぶろにしヱホバ彼らの醜所をあらはし給はん
3.18その日主かれらが足にかざれる美はしき釧をとり 瓔珞 半月飾
3.19耳環 手釧 面帕
3.20華冠 脛飾 紳 香盒 符嚢
3.21指環 鼻環
3.22公服 上衣 外帔 金嚢
3.23鏡 細布の衣 首帕 被衣などを取除きたまはん
3.24而して馨はしき香はかはりて臭穣となり 紳はかはりて繩となり 美はしく編たる髮はかぶろとなり 華かなる衣はかはりて麁布のころもとなり 麗顔はかはりて烙鐵せられたる痕とならん
3.25なんぢの男はつるぎにたふれ なんぢの勇士はたたかひに仆るべし
3.26その門はなげきかなしみ シオンは荒廢れて地にすわらん
4.1その日七人のをんな一人の男にすがりていはん 我儕おのれの糧をくらひ己のころもを着るべし ただ我儕になんぢの名をとなふることを許してわれらの恥をとりのぞけと
4.2その日ヱホバの枝はさかえて輝かん 地よりなりいづるものの實はすぐれ並うるはしくして逃れのこれるイスラエルの益となるべし
4.3而してシオンに遣れるもの ヱルサレムにとどまれる者 すべて此等のヱルサレムに存ふる者のなかに録されたるものは聖ととなへられん
4.4そは主さばきするみたまと燒つくす靈とをもてシオンのむすめらの汚をあらひ ヱルサレムの血をその中よりのぞきたまふ期きたるべければなり
4.5爰にヱホバはシオンの山のすべての住所と もろもろの聚會とのうへに 晝は雲と煙とをつくり夜はほのほの光をつくり給はん あまねく榮のうへに覆庇あるべし
4.6また一つの假廬ありて 晝はあつさをふせぐ陰となり 暴風と雨とをさけてかくるる所となるべし
5.1われわが愛する者のために歌をつくり 我があいするものの葡萄園のことをうたはん わが愛するものは土肥たる山にひとつの葡萄園をもてり
5.2彼その園をすきかへし石をのぞきて嘉ぶだうをうゑ そのなかに望樓をたて酒榨をほりて嘉葡萄のむすぶを望みまてり 然るに結びたるものは野葡萄なりき
5.3さればヱルサレムに住るものとユダの人よ 請なんぢら我とわがぶだうぞのとの間をさばけ
5.4わが葡萄園にわれの作たるほか何のなすべき事ありや 我はよきぶだうの結ぶをのぞみまちしに 何なれば野葡萄をむすびしや
5.5然ばわれわが葡萄園になさんとすることを汝等につげん 我はぶだうぞのの籬芭をとりさりてその食あらさるるにまかせ その垣をこぼちてその踐あらさるるにまかせん
5.6我これを荒してふたたび剪ことをせず耕すことをせず棘と荊とをはえいでしめん また雲に命せてそのうへに雨ふることなからしめん
5.7それ萬軍のヱホバの葡萄園はイスラエルの家なり その喜びたまふところの植物はユダの人なり これに公平をのぞみたまひしに反りて血をながし これに正義をのぞみ給ひしにかへりて號呼あり
5.8禍ひなるかな彼らは家に家をたてつらね 田圃に田圃をましくはへて 餘地をあまさず 己ひとり國のうちに住んとす
5.9萬軍のヱホバ我耳につげて宣はく 實におほくの家はあれすたれ大にして美しき家は人のすむことなきにいたらん
5.10十段のぶだうぞの僅かに一バテをみのり一ホメルの穀種はわづかに一エパを實るべし
5.11禍ひなるかなかれらは朝つとにおきて濃酒をおひもとめ 夜のふくるまで止まりてのみ 酒にその身をやかるるなり
5.12かれらの酒宴には琴あり 瑟あり 鼓あり 笛あり 葡萄酒あり されどヱホバの作爲をかへりみずその手のなしたまふところに目をとめず
5.13斯るが故にわが民は無知にして虜にせられ その貴顯者はうゑ そのもろもろの民は渇によりて疲れはてん
5.14また陰府はその欲望をひろくし その度られざる口をはる かれらの榮華 かれらの群衆 かれらの饒富 および喜びたのしめる人みなその中におつべし
5.15賤しき者はかがめられ 貴きものは卑くせられ 目をあげて高ぶる者はひくくせらるべし
5.16されど萬軍のヱホバは公平によりてあがめられ 聖なる神は正義によりて聖とせられ給ふべし
5.17而して小羊おのが牧場にあるごとくに草をはみ 豐かなるものの田はあれて旅客にくらはれん
5.18禍ひなるかな彼等はいつはりを繩となして惡をひき 索にて車をひくごとく罪をひけり
5.19かれらは云 その成んとする事をいそぎて速かになせ 我儕これを見ん イスラエルの聖者のさだむることを逼來らせよ われらこれを知んと
5.20禍ひなるかな かれらは惡をよびて善とし善をよびて惡とし 暗をもて光とし光をもて暗とし 苦をもて甘とし甘をもて苦とする者なり
5.21わざはひなる哉 かれらは己をみて智しとし自らかへりみて聰とする者なり
5.22禍ひなるかな かれらは葡萄酒をのむに丈夫なり 濃酒を和するに勇者なり
5.23かれらは賄賂によりて惡きものを義となし 義人よりその義をうばふ
5.24此によりて火舌の刈株をくらふがごとく また枯草の火焰のなかにおつるがごとく その根はくちはてその花は塵のごとくに飛さらん かれらは萬軍のヱホバの律法をすててイスラエルの聖者のことばを蔑したればなり
5.25この故にヱホバその民にむかひて怒をはなち 手をのべてかれらを撃たまへり 山はふるひうごきかれらの屍は衢のなかにて糞土のごとくなれり 然はあれどヱホバの怒やまずして尚その手を伸したまふ
5.26かくて旗をたててとほき國々をまねき彼等をよびて地の極より來らしめたまはん 視よかれら趨りて速かにきたるべし
5.27その中には疲れたふるるものなく眠りまたは寢るものなし その腰の帶はとけずその履の紐はきれず
5.28その矢は鋭その弓はことごとく張り その馬のひづめは石のごとくその車の輪は疾風のごとしと稱へられん
5.29その嘷ること獅のごとく また小獅のごとく嘷うなりつつ獲物をつかみて掠去れども之をすくふ者なし
5.30その日かれらが嘯響めくこと海のなりどよめくがごとし もし地をのぞまば暗と難とありて光は黑雲のなかにくらくなりたるを見ん
6.1ウジヤ王のしにたる年われ高くあがれる御座にヱホバの坐し給ふを見しにその衣裾は殿にみちたり
6.2セラピムその上にたつ おのおの六の翼あり その二をもて面をおほひ その二をもて足をおほひ 其二をもて飛翔り
6.3たがひに呼いひけるは聖なるかな聖なるかな聖なるかな萬軍のヱホバ その榮光は全地にみつ
6.4斯よばはる者の聲によりて閾のもとゐ搖うごき家のうちに煙みちたり
6.5このとき我いへり 禍ひなるかな我ほろびなん 我はけがれたる唇の民のなかにすみて穢たるくちびるの者なるに わが眼ばんぐんのヱホバにまします王を見まつればなりと
6.6爰にかのセラピムのひとり鉗をもて壇の上よりとりたる熱炭を手にたづさへて我にとびきたり
6.7わが口に觸ていひけるは 視よこの火なんぢの唇にふれたれば旣になんぢの惡はのぞかれ なんぢの罪はきよめられたりと
6.8我またヱホバの聲をきく曰く われ誰をつかはさん誰かわれらのために往べきかと そのとき我いひけるはわれ此にあり我をつかはしたまへ
6.9ヱホバいひたまはく往てこの民にかくのごとく告よ なんぢら聞てきけよ然どさとらざるべし 見てみよ然どしらざるべしと
6.10なんぢこの民のこころを鈍くしその耳をものうくし その眼をおほへ 恐らくは彼らその眼にて見その耳にてきき その心にてさとり翻へりて醫さるることあらん
6.11ここに我いひけるは 主よいつまで如此あらんか 主こたへたまはく 邑はあれすたれて住むものなく 家に人なく 邦ことごとく荒土となり
6.12人々ヱホバに遠方までうつされ 廢りたるところ國中におほくならん時まで 如此あるべし
6.13そのなかに十分の一のこる者あれども此もまた呑つくされん されど聖裔のこりてこの地の根となるべし彼のテレビントまたは橿樹がきらるることありともその根ののこるがごとし
7.1ウジヤの子ヨタムその子ユダヤ王アハズのとき アラムの王レヂンとレマリヤの子イスラエル王ペカと上りきたりてヱルサレムを攻しがつひに勝ことあたはざりき
7.2ここにアラムとエフライムと結合なりたりとダビデの家につぐる者ありければ 王のこころと民の心とは林木の風にうごかさるるが如くに動けり
7.3その時ヱホバ、イザヤに言たまひけるは今なんぢと汝の子シヤルヤシユブと共にいでて布をさらす野の大路のかたはらなる上池の樋口にゆきてアハズを迎へ
7.4これに告べし なんぢ 謹みて靜かなれ アラムのレヂン及びレマリヤの子はげしく怒るとも二の燼餘りたる煙れる片柴のごとし 懼るるなかれ心をよわくするなかれ
7.5アラム、エフライム及びレマリヤの子なんぢにむかひて惡き謀ごとを企てていふ
7.6われらユダに攻上りて之をおびやかし我儕のためにこれを破りとり タビエルの子をその中にたてて王とせんと
7.7されど主ヱホバいひたまはく この事おこなはれずまた成ことなし
7.8アラムの首はダマスコ、ダマスコの首はレヂンなり エフライムは六十五年のうちに敗れて國をなさざるべし
7.9またエフライムの首はサマリヤ、サマリヤの首はレマリヤの子なり 若なんぢら信ぜずばかならず立ことを得じと
7.10ヱホバ再びアハズに告ていひたまはく
7.11なんぢの神ヱホバに一の豫兆をもとめよ 或はふかき處あるひは上のたかき處にもとめよ
7.12アハズいひけるは我これを求めじ 我はヱホバを試むることをせざるべし
7.13イザヤいひけるは ダビデのいへよ請なんぢら聞 なんぢら人をわづらはしこれを小事として亦わが神をも煩はさんとするか
7.14この故に主みづから一の豫兆をなんぢらに賜ふべし 視よをとめ孕みて子をうまん その名をインマヌエルと稱ふべし
7.15かれ惡をすて善をえらぶことを知ころほひにいたりて乳酥と蜂蜜とをくらはん
7.16そはこの子いまだ惡をすて善をえらぶことを知ざるさきになんぢが忌きらふ兩の王の地はすてらるべし
7.17ヱホバはエフライムがユダを離れし時よりこのかた臨みしことなき日を汝となんぢの民となんぢの父の家とにのぞませ給はん是アツスリヤの王なり
7.18其日ヱホバ、エジプトなる河々のほとりの蠅をまねきアツスリヤの地の蜂をよびたまはん
7.19皆きたりて荒たるたに岩穴すべての荊棘すべての牧場のうへに止まるべし
7.20その日主はかはの外ふより雇へるアツスリヤの王を剃刀として首と足の毛とを剃たまはん また髯をも除きたまふべし
7.21その日人わかき牝犢ひとつと羊ふたつとを飼をらん
7.22その出すところの乳おほきによりて乳酥をくらふことを得ん すべて國のうちに遺れるものは乳酥と蜂蜜とをくらふべし
7.23その日千株に銀一千の價をえたる葡萄ありし處もことごとく荊と棘はえいづべし
7.24荊とおどろと地にあまねきがゆゑに人々矢と弓とをもて彼處にゆくなり
7.25鋤をもて掘たがへしたる山々もいばらと棘のために人おそれてその中にゆくことを得じ その地はただ牛をはなち羊にふましむる處とならん
8.1ヱホバ我にいひたまひけるは一の大なる牌をとり そのうへに平常の文字にてマヘル シャラル ハシ バズと録せ
8.2われ信實の證者なる祭司ウリヤおよびエベレキヤの子ゼカリヤをもてその證をなさしむ
8.3われ預言者の妻にちかづきしとき彼はらみて子をうみければ ヱホバ我にいひたまはく その名をマヘル シャラル ハシ バズと稱へよ
8.4そはこの子いまだ我が父わが母とよぶことを知らざるうちに ダマスコの富とサマリヤの財寳はうばはれてアツスリヤ王のまへに到るべければなり
8.5ヱホバまた重て我につげたまへり云く
8.6この民はゆるやかに流るるシロアの水をすててレヂンとレマリヤの子とをよろこぶ
8.7此によりて主はいきほひ猛くみなぎりわたる大河の水をかれらのうへに堰入たまはん 是はアツスリヤ王とそのもろもろの威勢とにして 百の支流にはびこり もろもろの岸をこえ
8.8ユダにながれいり 溢れひろごりてその項にまで及ばん インマヌエルよ そののぶる翼はあまねくなんぢの地にみちわたらん
8.9もろもろの民よ さばめき騒げなんぢら摧かるべし 遠きくにぐにの者よ きけ 腰におびせよ 汝等くだかるべし 腰に帶せよ なんぢら摧かるべし
8.10なんぢら互にはかれ つひに徒勞ならん なんぢら言をいだせ遂におこなはれじ そは神われらとともに在せばなり
8.11ヱホバつよき手をもて此如われに示し この民の路にあゆまざらんことを我にさとして言給はく
8.12此民のすべて叛逆ととなふるところの者をなんぢら叛逆ととなふるなかれ 彼等のおそるるところを汝等おそるるなかれ慴くなかれ
8.13なんぢらはただ萬軍のヱホバを聖としてこれを畏みこれを恐るべし
8.14然らばヱホバはきよき避所となりたまはん 然どイスラエルの兩の家には躓く石となり妨ぐる磐とならん ヱルサレムの民には網罟となり機濫とならん
8.15おほくの人々これによりて蹶きかつ仆れやぶれ 網せられまた捕へらるべし
8.16證詞をつかね律法をわが弟子のうちに封べし
8.17いま面をおほひてヤコブの家をかへりみ給はずといへども 我そのヱホバを待そのヱホバを望みまつらん
8.18視よわれとヱホバが我にたまひたる子輩とはイスラエルのうちの豫兆なり奇しき標なり 此はシオンの山にいます萬軍のヱホバの與へたまふ所なり
8.19もし人なんぢらにつげて巫女および魔術者のさえづるがごとく細語がごとき者にもとめよといはば民はおのれの神にもとむべきにあらずや いかで活者のために死者にもとむることを爲んといへ
8.20ただ律法と證詞とを求むべし 彼等のいふところ此言にかなはずば晨光あらじ
8.21かれら國をへあるきて苦みうゑん その饑るとき怒をはなち己が王おのが神をさして誼ひかつその面をうへに向ん
8.22また地をみれば艱難と幽暗とくるしみの闇とあり かれらは昏黑におひやられん
9.1今くるしみを受れども後には闇なかるべし 昔しはゼブルンの地ナフタリの地をあなどられしめ給ひしかど 後には海にそひたる地ヨルダンの外の地 ことくに人のガリラヤに榮をうけしめ給へり
9.2幽暗をあゆめる民は大なる光をみ 死蔭の地にすめる者のうへに光てらせり
9.3なんぢ民をましその歡喜を大にしたまひければ かれらは收穫時によろこぶがごとく掠物をわかつときに樂むがごとく汝の前によろこべり
9.4そは汝かれらがおへる軛とその肩の笞と虐ぐるものの杖とを折り これを折りてミデアンの日のごとくなし給ひたればなり
9.5すべて亂れたたかふ兵士のよろひと血にまみれたる衣とはみな火のもえくさとなりて焚るべし
9.6ひとりの嬰兒われらのために生れたり 我儕はひとりの子をあたへられたり 政事はその肩にあり その名は奇妙また議士 また大能の神とこしへのちち 平和の君ととなへられん
9.7その政事と平和とはましくははりて窮りなし 且ダビデの位にすわりてその國ををさめ今よりのちとこしへに公平と正義とをもてこれを立これを保ちたまはん 萬軍のヱホバの熱心これを成たまふべし
9.8主一言をヤコブにおくり之をイスラエルの上にのぞませ給へり
9.9すべてのこの民エフライムとサマリヤに居るものとは知ならん かれらは高ぶり誇る心をもていふ
9.10瓦くづるるともわれら斫石をもて建 くはの木きらるるともわれら香柏をもて之にかへんと
9.11この故にヱホバ、レヂンの敵をあげもちゐてイスラエルを攻しめ その仇をたけび勇しめたまはん
9.12前にアラム人あり後にペシリテ人あり 口をはりてイスラエルを呑んとす 然はあれどヱホバの怒やまずして尚その手をのばしたまふ
9.13然どこの民はおのれをうつものに歸らず萬軍のヱホバを求めず
9.14斯るゆゑにヱホバ一日のうちに首と尾と椶櫚のえだと葦とをイスラエルより斷切たまはん
9.15その首とは老たるもの尊きもの その尾とは謊言をのぶる預言者をいふなり
9.16この民をみちびく者はこれを迷はせその引導をうくる者はほろぶるなり
9.17このゆゑに主はその少壯者をよろこびたまはず その孤兒と寡婦とを憐みたまはざるべし 是その民はことごとく邪まなり惡をおこなふ者なり おのおのの口は愚かなる言をかたればなり 然はあれどヱホバの怒やまずして尚その手をのばしたまふ
9.18惡は火のごとくもえ棘と荊とを食つくし茂りあふ林をやくべければみな煙となりむらがりて上騰らん
9.19萬軍のヱホバの怒によりて地はくろく燒 その民は火のもえくさとなり人々たがひに相憐むことなし
9.20人みぎに攫めどもなほ饑 ひだりに食へども尚あかず おのおのその腕の肉をくらふべし
9.21マナセはエフライムを エフライムはマナセをくらひ 又かれら相合てユダを攻めん 然はあれどヱホバの怒やまずして尚その手をのばしたまふ
10.1不義のおきてをさだめ暴虐のことばを録すものは禍ひなるかな
10.2かれらは乏きものの訴をうけず わが民のなかの貧しきものの權利をはぎ寡婦の資產をうばひ孤兒のものを掠む
10.3なんぢら懲しめらるる日きたらば何をなさんとするか 敗壞とほきより來らんとき何をなさんとするか なんぢら逃れゆきて誰にすくひを求めんとするか また何處になんぢらの榮をのこさんとするか
10.4ただ縛められたるものの下にかがみ 殺されたるもののしたに伏仆れんのみ 然はあれどヱホバのいかり止ずして尚ほその手をのばしたまふ
10.5咄アツスリヤ人 なんぢはわが怒の杖なり その手の笞はわが忿恚なり
10.6われ彼をつかはして邪曲なる國をせめ我かれに命じて我がいかれる民をせめてその所有をかすめその財寶をうばはしめ かれらを街の泥のごとくに蹂躪らしめん
10.7されどアツスリヤ人のこころざしは斯のごとくならず その心の念もまた斯のごとくならず そのこころは敗壞をこのみ あまたの國をほろぼし絶ん
10.8かれ云 わが諸侯はみな王にあらずや
10.9カルノはカルケミシの如く ハマテはアルパデの如く サマリヤはダマスコの如きにあらずや
10.10わが手は偶像につかふる國々を得たり その彫たる像はヱルサレムおよびサマリヤのものに勝れたり
10.11われ旣にサマリヤとその偶像とに行へるごとく亦ヱルサレムとその偶像とにおこなはざる可んやと
10.12このゆゑに主いひたまふ 我シオンの山とヱルサレムとに爲んとする事をことごとく遂をはらんとき 我アツスリヤ王のおごれる心の實とその高ぶり仰ぎたる眼とを罰すべし
10.13そは彼いへらく われ手の力と智慧とによりて之をなせり 我はかしこし 國々の境をのぞき その獲たるものをうばひ 又われは丈夫にしてかの位に坐するものを下したり
10.14わが手もろもろの民のたからを得たりしは巣をとるが如く また天が下を取收めたりしは遺しすてたる卵をとりあつむるが如くなりき あるひは翼をうごかし あるひは口をひらき あるひは喃々する者もなかりしなりと
10.15斧はこれをもちゐて伐ものにむかひて己みづから誇ることをせんや 鋸は これを動かす者にむかひて己みづから高ぶることをせんや 此はあだかも笞がおのれを擧るものを動かし杖みづから木にあらざるものを擧んとするにひとし
10.16このゆゑに主萬軍のヱホバは肥たるものを瘠しめ 且その榮光のしたに火のもゆるが如き火焰をおこし給はん
10.17イスラエルの光は火のごとく その聖者はほのほの如くならん 斯て一日のうちに荊とおどろとを燒ほろぼし
10.18又かの林と土肥たる田圃の榮をうせしめ 靈魂をも身をもうせしめて病るものの衰へたるが如くなさん
10.19かつ林のうちに殘れる木わづかにして童子も算へうるが如くになるべし
10.20その日イスラエルの遺れる者とヤコブの家ののがれたる者とは再びおのれを撃し者にたよらず誠意をもてイスラエルの聖者ヱホバにたよらん
10.21その遺れるものヤコブの遺れるものは大能の神にかへるべし
10.22ああイスラエルよ なんぢの民は海の沙のごとしといへども遺りて歸りきたる者はただ僅少ならん そは敗壞すでにさだまり義にて溢るべければなり
10.23主萬軍のヱホバの定めたまへる敗壞はこれを徧く國内におこなひ給ふべし
10.24このゆゑに主萬軍のヱホバいひたまはく シオンに住るわが民よアツスリヤ人エジプトの例にならひ笞をもて汝をうち杖をあげて汝をせむるとも懼るるなかれ
10.25ただ頃刻にして忿恚はやまん 我がいかりは彼等をほろぼして息ん
10.26萬軍のヱホバむかしミデアン人をオレブの巖のあたりにて撃たまひしごとくに禍害をおこして之をせめ 又その杖を海のうへに伸しエジプトの例にしたがひてこれを擧たまはん
10.27その日かれの重荷はなんぢの肩より下 かれの軛はなんぢの頸よりはなれ その軛はあぶらの故をもて壞れん
10.28かれアイにきたりミグロンを過ミクマシにてその輜重をとどめ
10.29渡口をすぎてゲバに宿る ここに於てラマはをののきサウルギべア人は逃れはしれり
10.30ガリムの女よなんぢ聲をあげて叫べ ライシよ耳をかたぶけて聽け アナトテよなんぢも聲をあげよ
10.31マデメナはさすらひゲビムの民はのがれ走れり
10.32この日かれノブに立とどまり シオンのむすめの山ヱルサレムの岡にむかひて手をふりたり
10.33主ばんぐんのヱホバは雄々しくたけびてその枝を斷たまはん 丈高きものは伐おとされ聳えたる者はひくくせらるべし
10.34また銕をもて茂りあふ林をきり給はん レバノンは能力あるものに倒さるべし
11.1ヱツサイの株より一つの芽いで その根より一つの枝はえて實をむすばん
11.2その上にヱホバの靈とどまらん これ智慧聰明の靈 謀略才能の靈 知識の靈 ヱホバをおそるるの靈なり
11.3かれはヱホバを畏るるをもて歡樂とし また目みるところによりて審判をなさず 耳きくところによりて斷定をなさず
11.4正義をもて貧しき者をさばき 公平をもて國のうちの卑しき者のために斷定をなし その口の杖をもて國をうちその口唇の氣息をもて惡人をころすべし
11.5正義はその腰の帶となり 忠信はその身のおびとならん
11.6おほかみは小羊とともにやどり 豹は小山羊とともにふし 犢 をじし 肥たる家畜ともに居てちひさき童子にみちびかれ
11.7牝牛と熊とはくひものを同にし 熊の子と牛の子とともにふし 獅はうしのごとく藁をくらひ
11.8乳兒は毒蛇のほらにたはふれ 乳ばなれの兒は手をまむしの穴にいれん
11.9斯てわが聖山のいづこにても害ふことなく傷ることなからん そは水の海をおほへるごとくヱホバをしるの知識地にみつべければなり
11.10その日ヱツサイの根たちてもろもろの民の旂となり もろもろの邦人はこれに服ひきたり榮光はそのとどまる所にあらん
11.11その日主はまたふたたび手をのべてその民ののこれる僅かのものをアツスリヤ、エジプト、パテロス、エテオピア、エラム、シナル、ハマテおよび海のしまじまより贖ひたまふべし
11.12ヱホバは國々の爲に旂をたててイスラエルの逐やられたる者をあつめ地の四極よりユダの散失たるものを集へたまはん
11.13またエフライムの猜はうせ ユダを惱ますものは斷れ エフライムはユダをそねまず ユダはエフライムを惱ますことなかるべし
11.14かれらは西なるペリシテ人の境にとびゆき相共にひがしの子輩をかすめ その手をエドムおよびモアブにのべアンモンの子孫をおのれに服はしめん
11.15ヱホバ、エジプトの海汊をからし河のうへに手をふりて熱風をふかせ その河をうちて七の小流となし 履をはきて渉らしめたまはん
11.16斯てその民ののこれる僅かのものの爲にアツスリヤより來るべき一つの大路あり 昔しイスラエルがエジプトの地よりいでし時のごとくなるべし
12.1その日なんぢ言ん ヱホバよ我なんぢに感謝すべし 汝さきに我をいかり給ひしかどその怒はやみて我をなぐさめたまへり
12.2視よ神はわが救なり われ依賴ておそるるところなし 主ヱホバはわが力わが歌なり ヱホバは亦わが救となりたまへりと
12.3此故になんぢら欣喜をもて救の井より水をくむべし
12.4その日なんぢらいはん ヱホバに感謝せよ その名をよべ その行爲をもろもろの民の中につたへよ その名のあがむべきことを語りつげよと
12.5ヱホバを頌うたへ そのみわざは高くすぐれたればなり これを全地につたへよ
12.6シオンに住るものよ聲をあげてよばはれ イスラエルの聖者はなんぢの中にて大なればなり
13.1アモツの子イザヤが示されたるバビロンにかかる重負の預言
13.2なんぢらかぶろの山に旂をたて聲をあげ手をふり彼等をまねきて貴族の門にいらしめよ
13.3われ旣にきよめ別ちたるものに命じ わが丈夫ほこりかにいさめる者をよびて わが怒をもらさしむ
13.4山におほくの人の聲きこゆ大なる民あるがごとし もろもろの國民のよりつどひて喧めく聲きこゆ これ萬軍のヱホバたたかひの軍兵を召したまふなり
13.5かれらはとほき國より天の極よりきたる これヱホバとその忿恚をもらす器とともに全國をほろぼさんとて來るなり
13.6なんぢら泣號ぶべしヱホバの日ちかづき全能者よりいづる敗亡きたるべければなり
13.7この故にすべての手はたれ凡の人のこころは消ゆかん
13.8かれら慴きおそれ艱難と憂とにせまられ 子をうまんとする婦のごとく苦しみ互におどろき 相みあひてその面は燄のごとくならん
13.9視よヱホバの日苛くして忿恚とはげしき怒とをもて來り この國をあらしその中よりつみびとを絶滅さん
13.10天のもろもろの星とほしの宿は光をはなたず 日はいでてくらく月は その光をかがやかさざるべし
13.11われ惡ことのために世をつみし 不義のために惡きものをばつし 驕れるものの誇をとどめ 暴ぶるものの傲慢をひくくせん
13.12われ人をして精金よりもすくなくオフルの黄金よりも少なからしめん
13.13かくて亦われ萬軍のヱホバの忿恚のとき烈しき怒りの日に天をふるはせ地をうごかしてその處をうしなはしむべし
13.14かれらは逐るる鹿のごとく集むるものなき羊のごとくなりて各自おのれの民にかへりおのれの國にのがれゆかん
13.15すべて其處にあるもの見出さるれば 刺れ 拘留らるるものは劍にたふされ
13.16彼等の嬰兒はその目前にてなげくだかれ その家財はかすめうばはれ その妻はけがさるべし
13.17視よわれ白銀をもかへりみず黄金をもよろこばざるメデア人をおこして之にむかはしめん
13.18かれらは弓をもて若きものを射くだき腹の實をあはれむことなく小子をみてをしむことなし
13.19すべての國の中にてうるはしくカルデヤ人がほこり飾となせるバビロンはむかし神にほろぼされたるソドム、ゴモラのごとくならん
13.20ここに住むもの永くたえ世々にいたるまで居ものなく アラビヤ人もかしこに幕屋をはらず牧人もまたかしこにはその群をふさすることなく
13.21ただ猛獸かしこにふし 吼るものその家にみち 鴕鳥かしこにすみ 牡山羊かしこに躍らん
13.22豺狼その城のなかになき野犬えいぐわの宮にさけばん その時のいたるは近きにあり その日は延ることなかるべし
14.1ヱホバ、ヤコブを憐みイスラエルをふたたび撰びて之をおのれの地におきたまはん 異邦人これに加りてヤコブの家にむすびつらなるべし
14.2もろもろの民はかれらをその處にたづさへいたらん而してイスラエルの家はヱホバの地にてこれを奴婢となし曩におのれを虜にしたるものを虜にし おのれを虐げたるものを治めん
14.3ヱホバなんぢの憂と艱難とをのぞき 亦なんぢが勤むるからき役をのぞきて安息をたまふの日
14.4なんぢこの歌をとなへバビロン王をせめていはん虐ぐる者いかにして息みしや 金をはたる者いかにして息みしやと
14.5ヱホバあしきものの笞ともろもろの有司の杖とををりたまへり
14.6かれらは怒をもてもろもろの民をたえず撃てはうち 忿恚をもてもろもろの國ををさむれど その暴虐をとどむる者なかりき
14.7今は全地やすみを得おだやかを得 ことごとく聲をあげてうたふ
14.8實にまつの樹およびレバノンの香柏さへもなんぢの故により歡びていふ 汝すでに仆たれば樵夫のぼりきたりてわれらを攻ることなしと
14.9下の陰府はなんぢの故により動きて汝のきたるをむかへ世のもろもろの英雄の亡靈をおこし國々のもろもろの王をその位より起おこらしむ
14.10かれらは皆なんぢに告ていはん 汝もわれらのごとく弱くなりしや 汝もわれらと同じくなりしやと
14.11なんぢの榮華となんぢの琴の音はすでに陰府におちたり 蛆なんぢの下にしかれ蚯蚓なんぢをおほふ
14.12あしたの子明星よいかにして天より隕しや もろもろの國をたふしし者よいかにして斫れて地にたふれしや
14.13汝さきに心中におもへらく われ天にのぼり我くらゐを神の星のうへにあげ北の極なる集會の山にざし
14.14たかき雲漢にのぼり至上者のごとくなるべしと
14.15然どなんぢは陰府におとされ坑の最下にいれられん
14.16なんぢを見るものは熟々なんぢを視なんぢに目をとめていはん この人は地をふるはせ列國をうごかし
14.17世を荒野のごとくし もろもろの邑をこぼち 捕へたるものをその家にときかへさざりしものなるかと
14.18もろもろの國の王たちはことごとく皆たふとき狀にておのおのその家にねぶる
14.19然どなんぢは忌きらふべき枝のごとく おのが墓のそとにすてられその周圍には劍にて刺ころされ坑におろされ 石におほはれたる者ありて踐つけらるる屍にことならず
14.20汝おのれの國をほろぼし おのれの民をころししが故に かれらとおなじく葬らるることあたはず それ惡をおこなふものの裔はとこしへに名をよばるることなかるべし
14.21先祖のよこしまの故をもて その子孫のために戮場をそなへ 彼等をしてたちて地をとり世界のおもてに邑をみたすことなからしめよ
14.22萬軍のヱホバのたまはく 我立てかれらを攻めバビロンよりその名と遺りたるものとを絶滅し その子その孫をたちほろぼさんと これヱホバの聖言なり
14.23われバビロンを刺蝟のすみかとし沼とし且ほろびの箒をもてこれを掃除かんと これ萬軍のヱホバのみことばなり
14.24萬軍のヱホバ誓をたてて言給はくわがおもひし事はかならず成 わがさだめし事はかならず立ん
14.25われアツスリヤ人をわが地にてうちやぶり わが山々にてふみにじらん ここにおいて彼がおきし軛はイスラエル人よりはなれ 彼がおはせし重負はイスラエル人の肩よりはなるべし
14.26これは全地のことにつきて定めたる謀略なり 是はもろもろの國のうへに伸したる手なり
14.27萬軍のヱホバさだめたまへり誰かこれを破ることを得んや その手をのばしたまへり誰かこれを押返すことを得んや
14.28アハズ王の死たる年おもにの預言ありき
14.29曰く ペリシテの全地よなんぢをうちし杖をれたればとて喜ぶなかれ 蛇の根より蝮いでその果はとびかける巨蛇となるべければなり
14.30いと貧しきものはものくひ乏しきものは安然にふさん われ饑饉をもてなんぢの根をしなせ汝がのこれる者をころすべし
14.31門よなげけ邑よさけべ ペリシテよなんぢの全地きえうせたり そはけぶり北よりいできたり その軍兵の列におくるるものなし
14.32その國の使者たちに何とこたふべきや 答へていはん ヱホバ、シオンの基をおきたまへり その民のなかの苦しむものは避所をこの中にえん
15.1モアブにかかる重負のよげん 曰く/モアブのアルは一夜の間にあらされて亡びうせ モアブのキルは一夜のまに荒されてほろびうせん
15.2かれバイテおよびデボンの高所にのぼりて哭き モアブはネボ及びメデバの上にてなげきさけぶ おのおのその頭を禿にしその鬚をことごとく剃たり
15.3かれら麁服をきてその衢にあり 屋蓋または廣きところにて皆なきさけび悲しむこと甚だし
15.4ヘシボンとエレアレと叫びてその聲ヤハズにまで聞ゆ この故にモアブの軍兵こゑをあげ その靈魂うちに在てをののけり
15.5わが心モアブのために叫びよばはれり その貴族はゾアルおよびヱグラテシリシヤにのがれ 哭つつルヒテの坂をのぼり ホロナイムの途にて敗亡の聲をあぐ
15.6ニムリムの水はかわき草はかれ苗はつきて緑蔬あらず
15.7このゆゑに彼等はその獲たる富とその藏めたる物をたづさへて柳の河をわたらん
15.8その泣號のこゑはモアブの境をめぐり 悲歎のこゑはエグライムにいたり なげきの聲はべエルエリムにいたる
15.9デモンの水は血にて充 われデモンの上にひとしほ禍害をくはへ モアブの遁れたる者とこの地の遺りたるものとに獅をおくらん
16.1なんぢら荒野のセラより羔羊をシオンの女の山におくりて國の首にをさむべし
16.2モアブの女輩はアルノンの津にありてさまよふ鳥のごとく巣をおはれたる雛のごとくなるべし
16.3相謀りて審判をおこなひ 亭午にもなんぢの蔭を夜のごとくならしめ 驅逐人をかくし 遁れきたるものを顯はすなかれ
16.4わが驅逐人をなんぢとともに居しめ 汝モアブの避所となりて之をそこなふ者のまへより脱れしめよ 勒索者はうせ害ふものはたえ暴虐者は地より絶れん
16.5ひとつの位あはれみをもて堅くたち眞實をおこなふ者そのうへに坐せん 彼ダビデの幕屋にをりて審判をなし公平をもとめて義をおこなふに速し
16.6われらモアブの傲慢をきけり その高ぶること甚だし われらその誇とたかぶりと忿恚とをきけり その大言はむなし
16.7この故にモアブはモアブの爲になきさけび民みな哭さけぶべし なんぢら必らず甚だしく心をいためてキルハレステの乾葡萄のためになげくべし
16.8そはヘシボンの畑とシブマのぶだうの樹とは凋みおとろへたり その枝さきにはヤゼルにまでいたりて荒野にはびこりのびて海をわたりしが 國々のもろもろの主その美はしき枝ををりたり
16.9この故にわれヤゼルの哭とひとしくシブマの葡萄の樹のためになかん ヘシボンよエレアレよわが涙なんぢをひたさん そは鬨聲なんぢが果物なんぢが收穫の實のうへにおちきたればなり
16.10欣喜とたのしみとは土肥たる畑より取さられ 葡萄園には謳ふことなく歡呼ばふことなく酒榨にはふみて酒をしぼるものなし 我そのよろこびたつる聲をやめしめたり
16.11このゆゑにわが心腸はモアブの故をもて琴のごとく鳴ひびき キルハレスの故をもてわが衷もまた然り
16.12モアブは高處にいでて倦つかれその聖所にきたりて祈るべけれど驗あらじ
16.13こはヱホバが曩にモアブに就てかたりたまへる聖言なり
16.14されど今ヱホバかたりて言たまはくモアブの榮はその大なる群衆とともに傭人の期にひとしく 三年のうちに恥かしめをうけ 遺れる者はなはだ少なくして力なからん
17.1ダマスコにかかはる重負の預言 いはく/視よダマスコは邑のすがたをうしなひて荒墟となるべし
17.2アロエルの諸邑はすてられん獸畜のむれそこにすみてその伏やすめるをおびやかす者もなからん
17.3エフライムの城はすたりダマスコの政治はやみ スリアの遺れる者はイスラエルの子輩のさかえのごとく消うせん 是は萬軍のヱホバの聖言なり
17.4その日ヤコブの榮はおとろへその肥たる肉はやせて
17.5あだかも收穫人の麥をかりあつめ腕をもて穂をかりたる後のごとくレパイムの谷に穂をひろひたるあとの如くならん
17.6されど橄欖樹をうつとき二つ三の核を杪にのこし あるひは四つ五をみのりおほき樹の外面のえだに遺せるが如く採のこさるるものあるべし 是イスラエルの神ヱホバの聖言なり
17.7その日人おのれを造れるものを仰ぎのぞみイスラエルの聖者に目をとめん
17.8斯ておのれの手の工なる祭壇をあふぎ望まず おのれの指のつくりたるアシラの像と日の像とに目をとめじ
17.9その日かれが堅固なるまちまちは 昔イスラエルの子輩をさけてすてさりたる森のなか嶺のうへに今のこれる荒跡のごとく荒地となるべし
17.10そは汝おのがすくひの神をわすれ 己がちからとなるべき磐を心にとめざりしによる このゆゑになんぢ美くしき植物をうゑ異やうの枝をさし
17.11かつ植たる日に籬をまはし朝に芽をいださしむれども 患難の日といたましき憂の日ときたりて收穫の果はとびさらん
17.12唉おほくの民はなりどよめけり海のなりどよめく如くかれらも鳴動めけり もろもろの國はなりひびけり大水のなりひびくが如くかれらも鳴響けり
17.13もろもろの國はおほくの水のなりひびくがごとく鳴響かん されど神かれらを攻たまふべし かれら遠くのがれて風にふきさらるる山のうへの粃糠のごとく また旋風にふきさらるる塵のごとくならん
17.14視よゆふぐれに恐怖あり いまだ黎明にいたらずして彼等は亡たり これ我儕をかすむる者のうくべき報われらを奪ふもののひくべき鬮なり
18.1唉エテオピアの河の彼方なるさやさやと羽音のきこゆる地
18.2この地蒹のふねを水にうかべ海路より使者をつかはさんとてその使者にいへらく 疾走る使よなんぢら河々の流のわかるる國にゆけ丈たかく肌なめらかなる 始めより今にいたるまで懼るべく繩もてはかり人を踐にじる民にゆけ
18.3すべて世にをるもの地にすむものよ 山のうへに旗のたつとき汝等これを見ラッパの鳴響くときなんぢら之をきけ
18.4そはヱホバわれに如此いひ給へりいはく 空はれわたり日てり收穫の熱むしてつゆけき雲のたるる間 われわが居所にしづかに居てながめん
18.5收穫のまへにその芽またく生その花ぶだうとなりて熟せんとするとき かれ鎌をもて蔓をかり枝をきり去ん
18.6斯てみな山のたけきとりと地の獸とになげあたへらるべし 猛鳥そのうへにて夏をすごし地のけものその上にて冬をわたらん
18.7そのとき河々の流のわかるる國の丈たかく肌なめらかなる 始めより今にいたるまで懼るべく繩もてはかり人をふみにじる民より 萬軍のヱホバにささぐる禮物をたづさへて 萬軍のヱホバの聖名のところシオンの山にきたるべし
19.1エジプトにかかる重負のよげん いはく/ヱホバははやき雲にのりてエジプトに來りたまふ エジプトのもろもろの偶像はその前にふるひをののき エジプト人のこころはその衷にて消ゆかん
19.2我エジプト人をたけび勇ましめてエジプト人を攻しめん斯てかれら各自その兄弟をせめおのおのその鄰をせめ 邑は邑をせめ國はくにを攻べし
19.3エジプト人の靈魂うせてその中むなしくならん われその謀略をほろぼすべし かれらは偶像および呪文をとなふるもの巫女魔術者にもとむることを爲ん
19.4われエジプト人を苛酷なる主人の手にわたさん あらあらしき王かれらを治むべし是主萬軍のヱホバの聖言なり
19.5海の水はつき河もまた涸てかわかん
19.6また河々はくさき臭をはなちエジプトの堭はみな漸次にへりてかわき葦と蘆とかれはてん
19.7ナイルのほとりの草原ナイルの岸にほどちかき所すべてナイルの最寄にまきたる者はことごとく枯てちりうせん
19.8漁者もまた歎き すべてナイルに釣をたるる者はかなしみ網を水のうへに施ものはおとろふべし
19.9練たる麻にて物つくるもの白布を織ものは恥あわて
19.10その柱はくだけ一切のやとはれたる者のこころ憂ひかなしまん
19.11誠やゾアンの諸侯は愚なりパロの最もかしこき議官のはかりごとは癡鈍べし 然ばなんぢら何でパロにむかひて我はかしこきものの子 われは古への王の子なりといふを得んや
19.12なんぢの智者いづくにありや 彼らもし萬軍のヱホバの定めたまひしエジプトに係はることを暁得ばこれをなんぢに告るこそよけれ
19.13ゾアンのもろもろの諸侯は愚かなり ノフの諸侯は惑ひたり かれらはエジプトのもろもろの支派の隅石なるに却てエジプトをあやまらせたり
19.14ヱホバ曲れる心をその中にまじへ給ひしにより 彼等はエジプトのすべて作ところを謬らせ恰かも酔る人の哇吐ときによろめくが如くならしめたり
19.15エジプトにて或は首あるひは尾あるひは椶櫚のえだまたは葦すべてその作ところの工なかるべし
19.16その日エジプトは婦女のごとくならん 萬軍のヱホバの動かしたまふ手のその上にうごくが故におそれをののくべし
19.17ユダの地はエジプトに懼れらる この事をかたりつぐれば聽くもの皆おそる これ萬軍のヱホバ、エジプトに對ひて定めたまへる謀略の故によるなり
19.18その日エジプトの地に五の邑あり カナンの方言をかたりまた萬軍のヱホバに誓ひをたてん その中のひとつは日邑ととなへらるべし
19.19その日エジプトの地の中にヱホバをまつる一つの祭壇あり その境にヱホバをまつる一柱あらん
19.20これエジプトの地にて萬軍のヱホバの徴となり證となるなり かれら暴虐者の故によりてヱホバに號求むべければ ヱホバは救ふもの護るものを遣してこれを助けたまはん
19.21ヱホバおのれをエジプトに知せたまはん その日エジプト人はヱホバをしり犠牲と祭物とをもて之につかへん 誓願をヱホバにたてて成とぐべし
19.22ヱホバ、エジプトを撃たまはん ヱホバこれを撃これを醫したまふ この故にかれらヱホバに歸らん ヱホバその懇求をいれて之をいやし給はん
19.23その日エジプトよりアツスリヤにかよふ大路ありて アツスリヤ人はエジプトにきたり エジプト人はアツスリヤにゆき エジプト人とアツスリヤ人と相共につかふることをせん
19.24その日イスラエルはエジプトとアツスリヤとを共にし三あひならび地のうへにて福祉をうくる者となるべし
19.25萬軍のヱホバこれを祝して言たまはく わが民なるエジプトわが手の工なるアツスリヤわが產業なるイスラエルは福ひなるかな
20.1アツスリヤのサルゴン王タルタンを遣してアシドドにゆかしむ 彼がアシドドを攻てとりし年にあたり
20.2この時ヱホバ、アモツの子イザヤに托てかたりたまはく 往なんぢの腰よりあらたへの衣をとき汝の足より履をぬげ ここに於てかれその如くなし赤裸跣足にて歩めり
20.3ヱホバ言給く わが僕イザヤは三年の間はだかはだしにてあゆみ エジプトとエテオピアとの豫兆となり奇しき標となりたり
20.4斯のごとくエジプトの虜とエテオピアの俘囚とはアツスリヤの王にひきゆかれ その若きも老たるもみな赤裸跣足にて臀までもあらはしエジプトの恥をしめすべし
20.5かれらはその恃とせるエテオピアその誇とせるエジプトのゆゑをもて懼れはぢん
20.6その日この濱邊の民いはん 視よ われらの恃とせる國われらが遁れゆきて助をもとめアツスリヤ王の手より救出されんとせし國すでに斯のごとし 我儕はいかにして脱かるるを得んやと
21.1うみべの荒野にかかる重負のよげん いはく/荒野よりおそるべき地より南のかたの暴風のふきすぐるが如くきたれり
21.2われ苛き默示をしめされたり 欺騙者はあざむき荒すものはあらすべし エラムよ上れメデアよかこめ 我すでにすべての歎息をやめしめたり
21.3この故にわが腰は甚だしくいたみ 產にのぞめる婦人の如き苦しみ我にせまれり われ悶へ苦しみて聞ことあたはず我をののきて見ことあたはず
21.4わが心みだれまどひて慴き怖ること甚だし わが樂しめる夕はかはりて懼れとなりぬ
21.5彼らは席をまうけ筵をしきてくひのみす もろもろの君よたちて盾にあぶらぬれ
21.6ヱホバかく我にいひ給へり 汝ゆきて斥候をおきその見るところを告しめよ
21.7かれ馬にのりて二列にならび來るものを見 また驢馬にのりたると駱駝にのりたるとをみば 耳をかたぶけて詳細にきくことをせしめよと
21.8かれ獅の如く呼はりて曰けるは わが主よわれ終日やぐらに立よもすがら斥候の地にたつ
21.9馬にのりて二列にならびたる者きたれり 彼こたへていはくバビロンは倒れたり 倒れたりそのもろもろの神の像はくだけて地にふしたり
21.10蹂躙らるるわが民よわが打場のたなつものよ 我イスラエルの神萬軍のヱホバに聞るところのものを汝につげたり
21.11ドマに係るおもにの預言 いはく/人ありセイルより我をよびていふ 斥候よ夜はなにのときぞ 斥候よ夜はなにの時ぞ
21.12ものみ答へていふ 朝きたり夜またきたる 汝もしとはんとおもはば問 なんぢら歸りきたるべし
21.13アラビヤにかかる重負のよげん 曰く/デダンの客商よなんぢらはアラビヤの林にやどらん
21.14テマの地のたみよ水をたづさへて渇ける者をむかへ 糧をもて逃遁れたるものを迎へよ
21.15かれらは刃をさけ 旣にぬきたる劍すでに張たる弓およびたたかひの艱難をさけて逃きたれり
21.16そは主われにいひたまはく 傭人の期にひとしく一年のうちにケダルのすべての榮華はつきはてん
21.17そののこれる弓士のかずとケダルの子孫のますらをとは少なかるべし 此はイスラエルの神ヱホバのかたり給へるなり
22.1異象の谷にかかる重負のよげん 曰く/なんぢら何故にみな屋蓋にのぼれるか
22.2汝はさわがしく喧すしき邑ほこりたのしむ邑 なんぢのうちの殺されたるものは劍をもて殺されしにあらず 亦たたかひにて死しにもあらず
22.3なんぢの有司はみな共にのがれゆきしかど弓士にいましめられ 汝の民はとほくにげゆきしかど見出されて皆ともに縛められたり
22.4この故にわれいふ回顧てわれを見るなかれ 我いたく哭かなしまん わが民のむすめの害はれたるによりて我をなぐさめんと勉むるなかれ
22.5そは主萬軍のヱホバ異象のたにに騒亂ふみにじり惶惑の日をきたらせたまふ 垣はくづれ號呼のこゑは山々にきこゆ
22.6エラムは箙をおひたり 歩兵と騎兵とありキルは盾をあらはせり
22.7かくて戰車はなんぢの美しき谷にみち 騎兵はその門にむかひてつらなれり
22.8ユダの庇護はのぞかる その日なんぢは林のいへの武具をあふぎのぞめり
22.9なんぢらダビデのまちの壞おほきを見る なんぢら下のいけの水をあつめ
22.10またヱルサレムの家をかぞへ且その家をこぼちて垣をかたくし
22.11一つの水坑をかきとかきとの間につくりて古池の水をひけりされどこの事をなし給へるものを仰望まず この事をむかしより營みたまへる者をかへりみざりき
22.12その日主萬軍のヱホバ命じて哭かなしみ首をかぶろにし麁服をまとへと仰せたまひしかど
22.13なんぢらは喜びたのしみ牛をほふり羊をころし肉をくらひ酒をのみていふ 我儕くらひ且のむべし明日はしぬべければなりと
22.14萬軍のヱホバ默示をわが耳にきかしめたまはく まことにこの邪曲はなんぢらが死にいたるまで除き清めらるるを得ずと これ主萬軍のヱホバのみことばなり
22.15主ばんぐんのヱホバ如此のたまふ ゆけ宮ををさめ庫をつかさどるセブナにゆきていへ
22.16なんぢここに何のかかはりありや また茲にいかなる人のありとして己がために墓をほりしや 彼はたかきところに墓をほり磐をうがちて己がために住所をつくれり
22.17視よヱホバはつよき人のなげうつ如くに汝をなげうち給はん
22.18なんぢを包みかためふりまはして闊かなる地に球のごとくなげいだしたまはん 主人のいへの恥となるものよ汝そこにて死そのえいぐわの車もそこにあらん
22.19我なんぢをその職よりおひその位よりひきおとさん
22.20その日われわが僕ヒルキヤの子エリアキムを召て
22.21なんぢの衣をきせ汝の帶をもて固め なんぢの政權をその手にゆだぬべし 斯て彼ヱルサレムの民とユダの家とに父とならん
22.22我またダビデのいへの鑰をその肩におかん 彼あくればとづるものなく彼とづればあくるものなし
22.23我かれをたてて堅處にうちし釘のごとくすべし 而してかれはその父の家のさかえの位とならん
22.24その父の家のもろもろの榮は彼がうへに懸る その子その孫およびすべての器のちひさきもの皿より瓶子にいたるまでも然らざるなし
22.25萬軍のヱホバのたまはくその日かたき處にうちたる釘はぬけいで斫れておちん そのうへにかかれる負もまた絶るべし こはヱホバ語り給へるなり
23.1ツロに係るおもにの預言 いはく/タルシシのもろもろの舟よなきさけべ ツロは荒廢れて屋なく入べきところなければなり かれら此事をキツテムの地にて告しらせらる
23.2うみべの民よもだせ 曩には海をゆきかふシドンの商賣くさぐさの物をかしこに充せたり
23.3ツロは大なる水をわたりくるシホルの種物とナイルがはの穀物とによりて収納をえたり ツロはもろもろの國のつどふ市なりき
23.4シドンよはづべし そは海すなはち海城かくいへり曰く われ苦しまずうまず壯男をやしなはず處女をそだてざりきと
23.5この音信のエジプトにいたるとき彼等ツロのおとづれによりて甚くうれふべし
23.6なんぢらタルシシにわたれ 海邊のたみよ汝等なきさけぶべし
23.7これは上れる世いにしへよりありし邑おのが足にてうつり遠くたびずまひせる邑なんぢらの樂しみの邑なりしや
23.8斯のごとくツロに對ひてはかりしは誰なるか ツロは冕をさづけし邑 その中のあきうどは君 その中の貿易するものは地のたふとき者なりき
23.9これ萬軍のヱホバの定め給ふところにして すべて華美にかざれる驕奢をけがし地のもろもろの貴者をひくくしたまはんが爲なり
23.10タルシシの女よナイルのごとく己が地にあふれよ なんぢを結びかたむる帶ふたたびなかるべし
23.11ヱホバその手を海の上にのべて國々をふるひうごかし給へり ヱホバ、カナンにつきて詔命をいだしその保砦をこぼたしめたまふ
23.12彼いひたまはく虐げられたる處女シドンのむすめよ 汝ふたたびよろこぶことなかるべし 起てキツテムにわたれ彼處にてなんぢまた安息をえじ
23.13カルデヤ人のくにを視よ この民はふたたびあることなし アツスリヤ人この國を野のけものの居所にさだめたり かれら櫓をたてもろもろの殿をこぼちて荒墟となせり
23.14タルシシのもろもろの舟よなきさけべ なんぢの保砦はくだかれたり
23.15その日ツロは七十年のあひだ忘れらるべし ひとりの王のながらふる日のかずなり七十年終りてのちツロは妓女のうたの如くならん
23.16さきに忘れられたるうかれめよ琴をとりて城市をへめぐり 巧に弾じておほくの歌をうたひ人にふたたび記念らるべし
23.17七十年をはりてヱホバまたツロを顧みたまはん ツロはふたたびその利潤をえて地のおもてにあるもろもろの國と淫をおこなふべし
23.18その貿易とその獲たる利潤とはきよめてヱホバに獻ぐべければ之をたくはへず積ことをせざるなり その貿易はヱホバの前にをるものの用となり飽くらふ料となり華美なるころもの料とならん
24.1視よヱホバこの地をむなしからしめ荒廢れしめこれを覆へしてその民をちらしたまふ
24.2かくて民も祭司もひとしく 僕も主もひとしく 下婢も主婦もひとしく 買ものも賣ものもひとしく 貸ものも借ものもひとしく 利をはたるものも利をいだす者もひとしくこの事にあふべし
24.3地はことごとく空しくことごとく掠められん こはヱホバの言たまへるなり
24.4地はうれへおとろへ世は萎おとろへ地のたふときものも萎はてたり
24.5民おきてにそむき法ををかし とこしへの契約をやぶりたるがゆゑに 地はその下にけがされたり
24.6このゆゑに呪詛は地をのみつくしそこに住るものは罪をうけまた地の民はやかれて僅かばかり遺れり
24.7あたらしき酒はうれへ葡萄はなえ 心たのしめるものはみな歎息せざるはなし
24.8鼓のおとは寂まり歡ぶものの聲はやみ琴の音もまたしづまれり
24.9彼等はふたたび歌うたひ酒のまず濃酒はこれをのむものに苦くなるべし
24.10騒ぎみだれたる邑はすでにやぶられ毎家はことごとく閉て人のいるなし
24.11街頭には酒の故によりて叫ぶこゑあり すべての歡喜はくらくなり地のたのしみは去ゆけり
24.12邑はあれすたれたる所のみのこり その門もこぼたれて破れぬ
24.13地のうちにてもろもろの民のなかにて遺るものは橄欖の樹のうたれしのちの果の如く葡萄の収穫はてしのちの實のごとし
24.14これらのもの聲をあげてよばはん ヱホバの稜威のゆゑをもて海より歡びよばはん
24.15この故になんぢら東にてヱホバをあがめ 海のしまじまにてイスラエルの神ヱホバの名をあがむべし
24.16われら地の極より歌をきけり いはく榮光はただしきものに歸すと/われ云らく我やせおとろへたり我やせおとろへたり 我はわざはひなるかな 欺騙者はあざむき欺騙者はいつはりをもて欺むけり
24.17地にすむものよ恐怖と陷阱と罟とはなんぢに臨めり
24.18おそれの聲をのがるる者はおとしあなに陷り おとしあなの中よりいづるものは罟にかかるべし そは高處の窓ひらけ地の基ふるひうごけばなり
24.19地は碎けにくだけ地はやぶれにやぶれ地は搖にゆれ
24.20地はゑへる者のごとく蹌きによろめき假廬のごとくふりうごく その罪はそのうへにおもく遂にたふれて再びおくることなし
24.21その日ヱホバはたかき處にて高きところの軍兵を征め 地にて地のもろもろの王を征めたまはん
24.22かれらは囚人が阱にあつめらるるごとく集められて 獄中にとざされ多くの日をへてのち刑せらるべし
24.23かくて萬軍のヱホバ、シオンの山およびヱルサレムにて統治め かつその長老たちのまへに榮光あるべければ 月は面あからみ日ははぢて色かはるべし
25.1ヱホバよ汝はわが神なり 我なんぢを崇めなんぢの名をほめたたへん 汝さきに妙なる事をおこなひ 古時より定めたることを眞實をもて成たまひたればなり
25.2なんぢ邑をかへて石堆となし 堅固なる城を荒墟となし 外人の京都を邑とならしめず永遠にたつることを得ざらしめたまへり
25.3この故につよき民はなんぢをあがめ 暴びたる國々の城はなんぢをおそるべし
25.4そはなんぢ弱きものの保砦となり 乏しきものの難のときの保砦となり 雨風のふききたりて垣をうつごとく暴ぶるものの荒きたるときの避所となり 熱をさくる蔭となりたまへり
25.5なんぢ外人の喧嘩をおさへて旱ける地より熱をとりのぞく如くならしめ 暴ぶるものの凱歌をとどめて雪の陰をもて熱をとどむる如くならしめたまはん
25.6萬軍のヱホバこの山にてもろもろの民のために肥たるものをもて宴をまうけ 久しくたくはへたる葡萄酒をもて宴をまうく 膸おほき肥たるもの久しくたくはへたる清るぶだう酒の宴なり
25.7又この山にてもろもろの民のかぶれる面帕と もろもろの國のおほへる外帔をとりのぞき
25.8とこしへまで死を呑たまはん 主ヱホバはすべての面より涙をぬぐひ 全地のうへよりその民の凌辱をのぞき給はん これはヱホバの語りたまへるなり
25.9その日此如いはん これはわれらの神なり われら俟望めり 彼われらを救ひたまはん 是ヱホバなり われらまちのぞめり 我儕そのすくひを歡びたのしむべしと
25.10ヱホバの手はこの山にとどまり モアブはその處にてあくたの水のなかにふまるる藁のごとく蹂躙られん
25.11彼そのなかにて游者のおよがんとして手をのばすが如く己が手をのばさん 然どヱホバその手の脆計とともにその傲慢を伏たまはん
25.12なんぢの垣たかき堅固なる城はヱホバかたぶけたふし 地におとして塵にまじへたまはん
26.1その日ユダの國にてこの歌をうたはん われらに堅固なる邑あり 神すくひをもてその垣その藩となしたまふべし
26.2なんぢら門をひらきて忠信を守るただしき國民をいれよ
26.3なんぢは平康にやすきをもて心志かたき者をまもりたまふ 彼はなんぢに依賴めばなり
26.4なんぢら常盤にヱホバによりたのめ 主ヱホバはとこしへの巌なり
26.5たかきに居るものを仆し そびえたる城をふせしめ 地にふせしめて塵にまじへ給へり
26.6かくて足これをふまん 苦しむものは足にて之をふみ 貧しき者はその上をあゆまん
26.7義きものの道は直からざるなし なんぢ義きものの途を直く平らかにし給ふ
26.8ヱホバよ審判をおこなひたまふ道にてわれら汝をまちのぞめり われらの心はなんぢの名となんぢの記念の名とをしたふなり
26.9わがこころ夜なんぢを慕ひたり わがうちなる靈あしたに汝をもとめん そは汝のさばき地におこなはるるとき世にすめるもの正義をまなぶべし
26.10惡者はめぐまるれども公義をまなばず 直き地にありてなほ不義をおこなひヱホバの稜威を見ることをこのまず
26.11ヱホバよなんぢの手たかく擧れどもかれら顧みず 然どなんぢが民をすくひたまふ熱心を見ばはぢをいだかん 火なんぢの敵をやきつくすべし
26.12ヱホバよ汝はわれらのために平和をまうけたまはん 我儕のおこなひしことは皆なんぢの成たまへるなり
26.13ヱホバわれらの神よなんぢにあらぬ他の主ども曩にわれらを治めたり 然どわれらはただ汝によりて汝の名をかたりつげん
26.14かれら死たればまたいきず 亡靈となりたればまた復らず なんぢかれらを糺してこれを滅ぼし その記念の名をさへ悉くうせしめたまへり
26.15ヱホバよなんぢこの國民をましたまへり此くにびとを増たまへり なんぢは尊ばれたまふ なんぢ地の界をことごとく擴めたまへり
26.16ヱホバよかれら苦難のときに汝をあふぎのぞめり 彼等なんぢの懲罰にあへるとき切になんぢに禱告せり
26.17ヱホバよわれらは孕める婦のうむとき近づきてくるしみ その痛みによりて叫ぶがごとく汝のまへに然ありき
26.18われらは孕みまた苦しみたれどその產るところは風ににたり われら救を地にほどこさず世にすむ者うまれいでざりき
26.19なんぢの死者はいきわが民の屍はおきん 塵にふすものよ醒てうたうたふべし なんぢの露は草木をうるほす露のごとく地はなきたまをいださん
26.20わが民よゆけ なんぢの室にいり汝のうしろの戸をとぢて忿恚のすぎゆくまで暫時かくるべし
26.21視よヱホバはその處をいでて地にすむものの不義をただしたまはん 地はその上なる血をあらはにして殺されたるものをまた掩はざるべし
27.1その日ヱホバは硬く大いなるつよき劍をもて 疾走るへびレビヤタン曲りうねる蛇レビヤタンを罰しまた海にある鱷をころし給ふべし
27.2その日如此うたはん うるはしき葡萄園あり之をうたへよ
27.3われヱホバこれを護り をりをり水そそぎ 夜も晝もまもりて害ふものあらざらしめん
27.4我にいきどほりなし願はくは荊棘のわれと戰はんことを 然ばわれすすみ迎へて皆もろともに焚盡さん
27.5寧ろわが力にたよりて我とやはらぎを結べ われと平和をむすぶべし
27.6後にいたらばヤコブは根をはりイスラエルは芽をいだして花さきその實せかいの面にみちん
27.7ヤコブ主にうたるるといへども彼をうちしものの主にうたるるが如きことあらんや ヤコブの殺さるるは彼をころししものの殺さるるが如きことあらんや
27.8汝がヤコブを逐たまへる懲罰は度にかなひぬ 東風のふきし日なんぢあらき風をもてこれをうつし給へり
27.9斯るがゆゑにヤコブの不義はこれによりて潔められん これに因てむすぶ果は罪をのぞくことをせん 彼は祭壇のもろもろの石を碎けたる石灰のごとくになし アシラの像と日の像とをふたたび建ることなからしめん
27.10堅固なる邑はあれてすさまじく棄去れたる家のごとく また荒野のごとし 犢このところにて草をはみ此所にてふし 且そこなる樹のえだをくらはん
27.11その枝かるるとき折とらる 婦人きたりてこれを燒ん これは無知の民なるが故に之をつくれる者あはれまず これを形づくれるもの惠まざるべし
27.12その日なんぢらイスラエルの子輩よ ヱホバは打落したる果をあつむるごとく 大河の流よりエジプトの川にいたるまでなんぢらを一つ一つにあつめたまふべし
27.13その日大なるラッパ鳴ひびきアツスリヤの地にさすらひたる者 エジプトの地におひやられたる者 きたりてヱルサレムの聖山にてヱホバを拜むべし
28.1酔るものなるエフライム人よなんぢらの誇の冠はわざはひなるかな 酒におぼるるものよ肥たる谷の首にある凋んとする花のうるはしき飾はわざはひなるかな
28.2みよ主はひとりの力ある强剛者をもち給へり それは雹をまじへたる暴風のごとく壞りそこなふ狂風のごとく大水のあぶれ漲るごとく烈しくかれを地になげうつべし
28.3酔るものなるエフライム人のほこりの冠は足にて踐にじられん
28.4肥たる谷のかしらにある凋んとする花のうるはしきかざりは 夏こぬに熟したる初結の無花果のごとし 見るものこれをみて取る手おそしと呑いるるなり
28.5その日萬軍のヱホバその民ののこれる者のために榮のかんむりとなり美しき冠となり給はん
28.6さばきの席にざするものには審判の靈をあたへ軍を門よりおひかへす者には力をあたへ給ふべし
28.7然どかれらも酒によりてよろめき濃酒によりてよろぼひたり 祭司と預言者とは濃酒によりてよろめき 酒にのまれ濃酒によりてよろぼひ 而して默示をみるときにもよろめき審判をおこなふときにも躓けり
28.8すべて膳には吐たるものと穢とみちて潔きところなし
28.9かれは誰にをしへて知識をあたへんとするか 誰にしめして音信を暁らせんとするか 乳をたち懷をはなれたる者にするならんか
28.10そは誡命にいましめをくはへ誡命にいましめをくはへ 度にのりをくはへ度にのりをくはへ 此にもすこしく彼にもすこしく敎ふ
28.11このゆゑに神あだし唇と異なる舌とをもてこの民にかたりたまはん
28.12曩にかれらに言たまひけるは此は安息なり疲困者にやすみをあたへよ 此は安慰なりと されど彼らは聞ことをせざりき
28.13斯るがゆゑにヱホバの言かれらにくだりて 誡命にいましめをくはへ誡命にいましめをくはへ 度にのりをくはへ度にのりをくはへ 此にもすこしく彼にも少しくをしへん 之によりて彼等すすみてうしろに仆れそこなはれ罟にかかりて捕へらるべし
28.14なんぢら此ヱルサレムにある民ををさむるところの輕慢者よヱホバの言をきけ
28.15なんぢらは云り 我ら死と契約をたて陰府とちぎりをむすべり 漲りあふるる禍害のすぐるときわれらに來らじ そはわれら虛僞をもて避所となし欺詐をもて身をかくしたればなりと
28.16このゆゑに神ヱホバかくいひ給ふ 視よわれシオンに一つの石をすゑてその基となせり これは試をへたる石たふとき隅石かたくすゑたる石なり これに依賴むものはあわつることなし
28.17われ公平を準繩とし正義を錘とす 斯て雹はいつはりにてつくれる避所をのぞきさり水はその匿れたるところに漲りあふれん
28.18汝らが死とたてし契約はきえうせ陰府とむすべるちぎりは成ことなし されば漲り溢るるわざはひのすぐるとき汝等はこれに踐たふさるべし
28.19その過るごとになんぢらを捕へん 朝々にすぎ晝も夜もすぐ この音信をきき わきまふるのみにても慴きをるなり
28.20その狀は床みじかくして身をのぶることあたはず 衾せまくして身をおほふこと能はざるが如し
28.21そはヱホバ往昔ペラヂムの山にて起たまひしがごとくにたち ギベオンの谷にて忿恚をはなちたまひしが如くにいきどほり 而してその所爲をおこなひ給はん 奇しき所爲なり その工を成たまはん 異なる工なり
28.22この故になんぢら侮るなかれ 恐くはなんぢらの縲絏きびしくならん 我すでに全地のうへにさだまれる敗亡あるよしを主萬軍のヱホバより聞たればなり
28.23なんぢら耳をかたぶけてわが聲をきけ懇ろにわが言をきくべし
28.24農夫たねをまかんに何で日々たがへし日々その地をすき その土塊をくだくことのみを爲んや
28.25もし地の面をたひらかにせばいかで罌粟をまき 馬芹の種をおろし 小麥をうねにうゑ 大麥をさだめたる處にうゑ 粗麥を畔にうゑざらんや
28.26斯のごときはかれの神これに智慧をあたへて敎へたまへるなり
28.27けしは連耞にてうたず 馬芹はそのうへに車輪をきしらせず罌栗をうつには杖をもちひ 馬芹をうつには棒をもちふ
28.28麥をくだくか否くるまにきしらせ馬にふませて落すことはすれども斷ずしかするにあらず これを碎くことをせざるべし
28.29此もまた萬軍のヱホバよりいづ その謀略はくすしくその智慧はすぐれたり
29.1ああアリエルよアリエルよ ああダビデの營をかまへたる邑よ としに年をくはへ節會まはりきたらば
29.2われアリエルをなやまし之にかなしみと歎息とあらしめん 彼をアリエルのごとき者となすべし
29.3われ汝のまはりに營をかまへ保砦をきづきて汝をかこみ櫓をたててなんぢを攻べし
29.4かくてなんぢは卑くせられ 地にふしてものいひ塵のなかより低聲をいだしてかたらん 汝のこゑは巫女のこゑのごとく地よりいで汝のことばは塵のなかより囀づるがごとし
29.5然どなんぢのあだの群衆はこまやかなる塵の如く あらぶるものの群衆はふきさらるる粃糠の如くならん 俄にまたたく間にこの事あるべし
29.6萬軍のヱホバはいかづち 地震 おほごゑ 暴風 つむじかぜ及びやきつくす火の燄をもて臨みたまふべし
29.7斯てアリエルを攻てたたかふ國々のもろもろ アリエルとその城とをせめたたかひて難ますものは みな夢のごとく夜のまぼろしの如くならん
29.8饑たるものの食ふことを夢みて醒きたればその心なほ空しきがごとく 渇けるものの飮ことを夢みて醒きたれば疲れかつ頻にのまんことを欲するがごとく シオンの山をせめて戰ふくにぐにの群衆もまた然あらん
29.9なんぢらためらへ而しておどろかん なんぢら放肆にせよ而して目くらまん かれらは酔りされど酒のゆゑにあらず かれらはよろめけりされど濃酒のゆゑにあらず
29.10そはヱホバ酣睡の靈をなんぢらの上にそそぎ 而してなんぢらの目をとぢ なんぢらの面をおほひたまへり その目は預言者そのかほは先知者なり
29.11かかるが故にすべての默示はなんぢらには封じたる書のことばのごとくなり 文字しれる人にわたして請これを讀といはんに答へて封じたるがゆゑによむこと能はずといはん
29.12また文字しらぬ人にわたして請これをよめといはんにこたへて文字しらざるなりといはん
29.13主いひ給はく この民は口をもて我にちかづき口唇をもてわれを敬へども その心はわれに遠かれり そのわれを畏みおそるるは人の誡命によりてをしへられしのみ
29.14この故にわれこの民のなかにて再びくすしき事をおこなはん そのわざは奇しくしていとあやし かれらの中なる智者のちゑはうせ聰明者のさときはかくれん
29.15己がはかりごとをヱホバに深くかくさんとする者はわざはひなるかな 暗中にありて事をおこなひていふ 誰かわれを見んや たれか我をしらんやと
29.16なんぢらは曲れり いかで陶工をみて土塊のごとくおもふ可んや 造られし者おのれを作れるものをさして我をつくれるにあらずといふをえんや 形づくられたる器はかたちづくりし者をさして智慧なしといふを得んや
29.17暫くしてレバノンはかはりて良田となり 良田は林のごとく見ゆるとききたるならずや
29.18その日聾者はこの書のことばをきき盲者の目はくらきより闇よりみることを得べし
29.19謙だるものはヱホバによりてその歡喜をまし 人のなかの貧きものはイスラエルの聖者によりて快樂をうべし
29.20暴るものはたえ 侮慢者はうせ 邪曲の機をうかがふ者はことごとく斷滅さるべければなり
29.21かれらは訟をきく時まげて人をつみし 邑門にていさむるものを謀略におとしいれ 虛しき語をかまへて義人をしりぞく
29.22この故にむかしアブラハムを贖ひたまひしヱホバはヤコブの家につきて如此いひたまふ ヤコブは今より恥をかうむらず その面はいまより色をうしなはず
29.23かれの子孫はその中にわがおこなふ手のわざをみん その時わが名を聖としヤコブの聖者を聖としてイスラエルの神をおそるべし
29.24心あやまれるものも知識をえ つぶやけるものも敎誨をまなばん
30.1ヱホバのたまはく 悖るる子輩はわざはひなるかな かれら謀略をすれども我によりてせず 盟をむすべどもわが靈にしたがはず ますます罪につみをくはへん
30.2かれらわが口にとはずしてエジプトに下りゆきパロの力をかりておのれを强くしエジプトの蔭によらん
30.3パロのちからは反てなんぢらの恥となり エジプトの蔭によるは反てなんぢらの辱かしめとなるべし
30.4かれの君たちはゾアンにあり かれの使者たちはハネスにきたれり
30.5かれらは皆おのれを益することあたはざる民によりて恥をいだく かの民はたすけとならず益とならず かへりて恥となり謗となれり
30.6南のかたの牲畜にかかる重負のよげん 曰く/かれらその財貨を若き驢馬のかたにおはせ その寳物を駱駝の背におはせて 牝獅 牡獅 まむし及びとびかける蛇のいづる苦しみと艱難との國をすぎて 己をえきすること能はざる民にゆかん
30.7そのエジプトの助はいたづらにして虛し このゆゑに我はこれを休みをるラハブとよべり
30.8いま往てこれをその前にて牌にしるし書にのせ 後の世に傳へてとこしへに證とすべし
30.9これは悖れる民いつはりをいふ子輩ヱホバの律法をきくことをせざる子輩なり
30.10かれら見るものに對ひていふ見るなかれと 默示をうる者にむかひていふ直きことを示すなかれ 滑かなることをかたれ虛僞をしめせ
30.11なんぢら大道をさり逕をはなれ われらが前にイスラエルの聖者をあらしむるなかれと
30.12此によりてイスラエルの聖者かくいひ給ふ なんぢらこの言をあなどり暴虐と邪曲とをたのみて之にたよれり
30.13斯るがゆゑにこの不義なんぢらには凸出ておちんとするたかき垣のさけたるところのごとく その破壞にはかに暫しが間にきたらんと
30.14主これを破りあだかも陶工の瓶をくだきやぶるがごとくして惜みたまはず その碎のなかに爐より火をとり池より水をくむほどの一片だに見出すことなからん
30.15主ヱホバ、イスラエルの聖者かくいひたまへり なんぢら立かへりて靜かにせば救をえ 平穩にして依賴まば力をうべしと 然どなんぢらこの事をこのまざりき
30.16なんぢら反ていへり 否われら馬にのりて逃走らんと この故になんぢら逃走らん 又いへりわれら疾きものに乗んと この故になんぢらを追もの疾かるべし
30.17ひとり叱咤すれば千人にげはしり 五人しつたすればなんぢら逃走りて その遺るものは僅かに山嶺にある杆のごとく 岡のうへにある旗のごとくならん
30.18ヱホバこれにより俟てのち恩惠を汝等にほどこし これにより上りてのちなんぢらを憐れみたまはん ヱホバは公平の神にましませり 凡てこれを俟望むものは福ひなり
30.19シオンにをりヱルサレムにをる民よ なんぢは再びなくことあらじ そのよばはる聲に應じて必ずなんぢに惠をほどこしたまはん 主ききたまふとき直にこたへたまふべし
30.20主はなんぢらになやみの糧とくるしみの水とをあたへ給はん なんぢを敎るもの再びかくれじ 汝の目はその敎るものを恒にみるべし
30.21なんぢ右にゆくも左にゆくもその耳に これは道なりこれを歩むべしと後邊にてかたるをきかん
30.22又なんぢら白銀をおほひし刻める像 こがねをはりし鑄たる像をけがれとし 穢物のごとく打棄ていはん 去れと
30.23なんぢが地にまく種に主は雨をあたへ また地になりいづる糧をたまふ その土產こえて豐かならん その日なんぢの家畜はひろき牧場に草をはむべし
30.24地をたがへす牛と驢馬とは團扇にてあふぎ箕にてとほし鹽をくはへたる飼料をくらはん
30.25大なる殺戮の日やぐらのたふるる時もろもろのたかき山もろもろのそびえたる嶺に河とみづの流とあるべし
30.26かくてヱホバその民のきずをつつみ そのうたれたる創痍をいやしたまふ日には月のひかりは日の光のごとく日のひかりは七倍をくはへて七の日のひかりの如くならん
30.27視よヱホバの名はとほき所よりきたり そのはげしき怒はもえあがる焰のごとく その唇はいきどほりにてみち その舌はやきつくす火のごとく
30.28その氣息はみなぎりて項にまでいたる流のごとし 且ほろびの篩にてもろもろの國をふるひ又まどはす韁をもろもろの民の口におきたまはん
30.29なんぢらは歌うたはん節會をまもる夜のごとし なんぢらは心によろこばん笛をならしヱホバの山にきたりイスラエルの磐につくときの如し
30.30ヱホバはその稜威のこゑをきかしめ 烈しき怒をはなちて燒つくす火のほのほと暴風と大雨と雹とをもて その臂のくだることを示したまはん
30.31ヱホバのこゑによりてアツスリヤ人はくじけん 主はこれを笞にてうち給ふべし
30.32ヱホバの豫じめさだめたまへる杖をアツスリヤのうへにくはへたまふごとに 鼓をならし琴をひかん 主はうごきふるふ戰闘をもてかれらとたたかひ給ふべし
30.33トペテは往古よりまうけられ また王のために備へられたり これを深くしこれを廣くしここに火とおほくの薪とをつみおきたり ヱホバの氣息これを硫黄のながれのごとくに燃さん
31.1助をえんとてエジプトにくだり馬によりたのむものは禍ひなるかな 戰車おほきが故にこれにたのみ騎兵はなはだ强きがゆゑに之にたのむ されどイスラエルの聖者をあふがずヱホバを求ることをせざるなり
31.2然はあれどもヱホバもまた智慧あるべし かならず禍害をくだしてその言をひるがへしたまはず 起てあしきものの家をせめ また不義を行ふ者の助をせめ給はん
31.3かのエジプト人は人にして神にあらずその馬は肉にして靈にあらず ヱホバその手をのばしたまはば助くるものも蹟き たすけらるる者もたふれてみなひとしく亡びん
31.4ヱホバ如此われにいひたまふ 獅のほえ壯獅の獲物をつかみてほえたけれるとき 許多のひつじかひ相呼つどひてむかひゆくとも その聲によりて挫けずその喧譁しきによりて臆せざるごとく 萬軍のヱホバくだりてシオンの山およびその岡にて戰ひ給ふべし
31.5鳥の雛をまもるがごとく萬軍のヱホバはヱルサレムをまもりたまはん これを護りてこれをすくひ踰越てこれを援けたまはん
31.6イスラエルの子輩よなんぢらさきには甚だしく主にそむけり 今たちかへるべし
31.7なんぢらおのが手につくりて罪ををかしし白銀のぐうざう黄金の偶像をその日おのおのなげすてん
31.8爰にアツスリヤびとは劍にてたふれん されど人のつるぎにあらず 劍かれらをほろぼさん されど世の人のつるぎにあらず かれら劍のまへより逃はしりその壯きものは役丁とならん
31.9かれらの磐はおそれによりて逝去り その君たちは旗をみてくじけん こはヱホバの御言なり ヱホバの火はシオンにありヱホバの爐はヱルサレムにあり
32.1茲にひとりの王あり 正義をもて統治め その君たちは公平をもて宰さどらん
32.2また人ありて風のさけどころ暴雨ののがれどころとなり 旱ける地にある水のながれのごとく 倦つかれたる地にある大なる岩陰の如くならん
32.3見るものの目はくらまず 聞ものの耳はかたぶけきくをうべし
32.4躁がしきものの心はさとりて知識をえ 吃者の舌はすみやけくあざやかに語るをうべし
32.5愚かなる者はふたたび尊貴とよばるることなく 狡猾なる者はふたたび大人とよばるることなかるべし
32.6そは愚なるものは愚なることをかたり その心に不義をかもし邪曲をおこなひ ヱホバにむかひて妄なることをかたり 饑たる者のこころを空しくし渇けるものの飮料をつきはてしむ
32.7狡猾なるものの用ゐる器はあしし 彼あしき企圖をまうけ虛僞のことばをもて苦しむ者をそこなひ 乏しき者のかたること正理なるも尚これを害へり
32.8たふとき人はたふとき謀略をまうけ恒にたふとき事をおこなふ
32.9安逸にをる婦等よおきてわが聲をきけ 思煩ひなき女等よわが言に耳を傾けよ
32.10思煩ひなきをんなたちよ一年あまりの日をすぎて摺きあわてん そは葡萄の収穫むなしく果ををさむる期きたるまじければなり
32.11やすらかにをる婦等よふるひおそれよ おもひわづらひなき者よをののきあわてよ 衣をぬぎ裸體になりて腰に麁服をまとへ
32.12かれら良田のため實りゆたかなる葡萄の樹のために胸をうたん
32.13棘と荊わが民の地にはえ 樂みの邑なるよろこびの家々にもはえん
32.14そは殿はすてられ にぎはひたる邑はあれすたれ オペルと櫓とはとこしへに洞穴となり 野の驢馬のたのしむところ羊のむれの草はむところとなるべし
32.15されど遂には靈うへより我儕にそそぎて 荒野はよき田となり 良田は林のごとく見ゆるとききたらん
32.16そのとき公平はあれのにすみ 正義はよき田にをらん
32.17かくて正義のいさをは平和 せいぎのむすぶ果はとこしへの平隱とやすきなり
32.18わが民はへいわの家にをり 思ひわづらひなき住所にをり 安らかなる休息所にをらん
32.19されどまづ雹ふりて林くだけ邑もことごとくたふるべし
32.20なんぢらもろもろの水のほとりに種をおろし 牛および驢馬の足をはなちおく者はさいはひなり
33.1禍ひなるかななんぢ害はれざるに人をそこなひ 欺かれざるに人をあざむけり なんぢが害ふこと終らば汝そこなはれ なんぢが欺くことはてなば汝あざむかるべし
33.2ヱホバよわれらを惠み給へわれらなんぢを俟望めり なんぢ朝ごとにわれらの臂となり また患難のときにわれらの救となりたまへ
33.3なりとどろく聲によりてもろもろの民にげはしり なんぢの起たまふによりてもろもろの國はちりうせぬ
33.4蟊賊のものをはみつくすがごとく人なんぢらの財をとり盡さん また蝗のとびつどふがごとく人なんぢらの財にとびつどふべし
33.5ヱホバは最たかし高處にすみたまふなり ヱホバはシオンに公正と正義とを充せたまひたり
33.6なんぢの代はかたくたち 救と智惠と知識とはゆたかにあらん ヱホバをおそるるは國の寳なり
33.7視よかれらの勇士は外にありてさけび 和をもとむる使者はいたく哭く
33.8大路あれすたれて旅客たえ 敵は契約をやぶり諸邑をなみし人をもののかずとせず
33.9地はうれへおとろへ レバノンは恥らひて枯れ シヤロンはアラバの如くなり バシヤンとカルメルとはその葉をおとす
33.10ヱホバ言給はく われ今おきん今たたん 今みづからを高くせん
33.11なんぢらの孕むところは枇糠のごとく なんぢらの生ところは藁のごとし なんぢらの氣息は火となりてなんぢらを食ひつくさん
33.12もろもろの民はやかれて灰のごとくなり 荊のきられて火にもやされたるが如くならん
33.13なんぢら遠にあるものよ わが行ひしことをきけ なんぢら近にあるものよ わが能力をしれ
33.14シオンの罪人はおそる 戰慄はよこしまなる者にのぞめり われらの中たれか燒つくす火に止ることを得んや 我儕のうち誰かとこしへに燒るなかに止るをえんや
33.15義をおこなふもの直をかたるもの虐げてえたる利をいとひすつるもの手をふりて賄賂をとらざるもの 耳をふさぎて血をながす謀略をきかざるもの 目をとぢて惡をみざる者
33.16かかる人はたかき處にすみ かたき磐はその櫓となり その糧はあたへられその水はともしきことなからん
33.17なんぢの目はうるはしき狀なる王を見 とほくひろき國をみるべし
33.18汝の心はかの懼しかりしことどもを思ひいでん 會計せし者はいづくにありや 貢をはかりし者はいづくにありや 櫓をかぞへし者はいづくにありや
33.19汝ふたたび暴民をみざるべし かの民の言語はふかくして悟りがたくその舌は異にして解がたし
33.20われらの節會の邑シオンを見よ なんぢの目はやすらかなる居所となれるヱルサレムを見ん ヱルサレムはうつさるることなき幕屋にして その杙はとこしへにぬかれず その繩は一すぢだに斷れざるなり
33.21ヱホバ我らとともに彼處にいまして稜威をあらはし給はん 斯てそのところはひろき川ひろき流あるところとなりて その中には漕舟もいらず巨艦もすぐることなかるべし
33.22ヱホバはわれらを鞫きたまふもの ヱホバはわれらに律法をたてたまひし者 ヱホバはわれらの王にましまして我儕をすくひ給ふべければなり
33.23なんぢの船纜はとけたり その桅杆のもとを結びかたむることあたはず 帆をあぐることあたはず その時おほくの財をわかち跛者までも掠物あらん
33.24かしこに住るものの中われ病りといふ者なし彼處にをる民の咎はゆるされん
34.1もろもろの國よちかづきてきけ もろもろの民よ耳をかたぶけよ 地と地にみつるもの世界とせかいより出るすべての者きけ
34.2ヱホバはよろづの國にむかひて怒り そのよろづの軍にむかひて忿恚り かれらをことごとく滅し かれらを屠らしめたまふ
34.3かれらは殺されて抛棄られ その屍の臭氣たちのぼり山はその血にて融されん
34.4天の萬象はきえうせ もろもろの天は書巻のごとくにまかれん その萬象のおつるは葡萄の葉のおつるがごとく無花果のかれたる葉のおつるが如くならん
34.5わが劍は天にてうるほひたり 視よエドムの上にくだり滅亡に定めたる民のうへにくだりて之をさばかん
34.6ヱホバの劍は血にてみち脂にてこえ小羊と山羊との血 牡羊の腎のあぶらにて肥ゆ ヱホバはボズラにて牲のけものをころしエドムの地にて大にほふることをなし給へり
34.7その屠場には野牛 こうし 牡牛もともに下る そのくには血にてうるほされ その塵はあぶらにて肥さるべし
34.8こはヱホバの仇をかへしたまふ日にしてシオンの訟のために報をなしたまふ年なり
34.9エドムのもろもろの河はかはりて樹脂となり その塵はかはりて硫磺となり その土はかはりてもゆる樹脂となり
34.10晝も夜もきえずその烟つくる期なく上騰らん かくて世々あれすたれ永遠までもその所をすぐる者なかるべし
34.11鵜と刺猬とそこを己がものとなし鷺と鴉とそこにすまん ヱホバそのうへに亂をおこす繩をはり空虛をきたらする錘をさげ給ふべし
34.12國をつぐべき者をたてんとて貴者ふたたび呼集ることをせじ もろもろの諸侯はみな失てなくなるべし
34.13その殿にはことごとく荊はえ 城にはことごとく刺草と薊とはえ 野犬のすみか駝鳥の場とならん
34.14野のけものと豺狼とここにあひ 牡山羊その友をよび 鴟鴞もまた宿りてここを安所とせん
34.15蛇ここに穴をつくり卵をうみてこれを孚しおのれの影の下に子をあつむ 鳶もまたその偶とともに此處にあつまらん
34.16なんぢらヱホバの書をつまびらかにたづねて讀べし これらのもの一つも缺ることなく又ひとつもその偶をかくものあらじ そはヱホバの口このことを命じ その靈これらを集めたまふべければなり
34.17ヱホバこれらのものに鬮をひかせ手づから繩をもて量り この地をわけあたへて永くかれらに保たしめ 世々にいたるまでここに住しめたまはん
35.1荒野とうるほひなき地とはたのしみ 沙漠はよろこびて番紅の花のごとくに咲かがやかん
35.2盛に咲かがやきてよろこび且よろこび且うたひ レバノンの榮をえカルメルおよびシヤロンの美しきを得ん かれらはヱホバのさかえを見われらの神のうるはしきを見るべし
35.3なんぢら萎たる手をつよくし弱りたる膝をすこやかにせよ
35.4心さわがしきものに對ていへ なんぢら雄々しかれ懼るるなかれ なんぢらの神をみよ 刑罰きたり神の報きたらん 神きたりてなんぢらを救ひたまふべし
35.5そのとき瞽者の目はひらけ聾者の耳はあくことを得べし
35.6そのとき跛者は鹿の如くにとびはしり唖者の舌はうたうたはん そは荒野に水わきいで沙漠に川ながるべければなり
35.7やけたる沙は池となり うるほひなき地はみづの源となり 野犬のふしたるすみかは蘆葦のしげりあふ所となるべし
35.8かしこに大路あり そのみちは聖道ととなへられん 穢れたるものはこれを過ることあたはず ただ主の民のために備へらる これを歩むものはおろかなりとも迷ふことなし
35.9かしこに獅をらず あらき獸もその路にのぼることなし 然ばそこにて之にあふ事なかるべし ただ贖はれたる者のみそこを歩まん
35.10ヱホバに贖ひすくはれし者うたうたひつつ歸てシオンにきたり その首にとこしへの歡喜をいただき樂とよろこびとをえん 而して悲哀となげきとは逃さるべし
36.1ヒゼキヤ王の十四年にアツスリヤの王セナケリブ上りきたりてユダのもろもろの堅固なる邑をせめとれり
36.2アツスリヤ王ラキシよりラブシヤケをヱルサレムに遣はし大軍をひきゐてヒゼキヤ王のもとに往しむ ラブシヤケ漂工の野のおほぢの傍なる上の池の樋にそひてたてり
36.3この時ヒゼキヤの子なる家司エリアキム 書記セブナ、アサフの子なる史官ヨア出てこれを迎ふ
36.4ラブシヤケかれらにいひけるは なんぢら今ヒゼキヤにいへ大王アツスリヤの王かくいへり なんぢの恃とするその恃むところは何なるか
36.5我いふ なんぢが説ところの軍のはかりごととその能力とはただ口唇のことばのみ 今なんぢ誰によりたのみて我にさかふことをなすや
36.6視よなんぢエジプトに依賴めり これ傷める葦の杖によりたのめるがごとし もし人これに倚もたれなばその手をつきさされん エジプト王パロがすべて己によりたのむものに對するは斯のごとし
36.7汝われらはわれらの神ヱホバに依賴めりと我にいはんかそは曩にヒゼキヤが高きところと祭壇とをみな取去てユダとヱルサレムとにむかひ汝等ここなる一つの祭壇のまへにて拜すべしといへる夫ならずや
36.8いま請わが君アツスリヤ王に賭をせよ われ汝に二千の馬を與ふべければ汝よりこれに乗ものをいだせ 果して出しうべしや
36.9然ばいかで我君のいとちひさき僕の長一人をだに退くることを得んや なんぞエジプトによりたのみて戰車と騎兵とをえんとするや
36.10いま我のぼりきたりてこの國をせめほろぼすはヱホバの旨にあらざるべけんや ヱホバわれにいひたまはく のぼりゆきてこの國をせめぼろぼせと
36.11爰にエリアキムとセブナとヨアと共にラブシヤケにいひけるは請スリアの方言にて僕輩にかたれ我儕これをさとりうるなり石垣のうへなる民のきくところにてはユダヤの方言をもてわれらに語るなかれ
36.12ラブシヤケいひけるは わが君はこれらのことをなんぢの君となんぢとにのみ語らんために我をつかはししならんや なんぢらと共におのが糞をくらひおのが溺をのまんとする石垣のうへに坐する人々にも我をつかはししならずや
36.13斯てラブシヤケたちてユダヤの方言もて大聲によばはりいひけるは なんぢら大王アツスリヤ王のことばをきくべし
36.14王かくのたまへり なんぢらヒゼキヤに惑はさるるなかれ 彼なんぢらを救ふことあたはず
36.15ヒゼキヤがなんぢらをヱホバに賴しめんとする言にしたがふなかれ 彼いへらく ヱホバかならず我儕をすくひこの邑はアツスリヤ王の手にわたさるることなしと
36.16ヒゼキヤに聽從ふなかれ アツスリヤ王かくのたまへり なんぢらわれと親和をなし出できたりて我にくだれ おのおのその葡萄とその無花果とをくらひ かのおのその井の水をのむことを得べし
36.17遂には我きたりて汝等をほかの國にたづさへゆかん その國はなんぢの國のごとき國にして 穀物 ぶだう酒 パンおよび葡萄園あり
36.18おそらくはをヒゼキヤなんぢらに説てヱホバわれらを救ふべしといはん 然どももろもろの國の神等のなかにその國をアツスリヤ王の手より救へる者ありしや
36.19ハマテ、アルバデの神等いづこにありや セバルワイムの神等いづこにありや 又わが手よりサマリヤを救出しし神ありや
36.20これらの國のもろもろの神のなかに誰かその國をわが手よりすくひいだしし者ありや さればヱホバも何でわが手よりヱルサレムを救ひいだし得んと
36.21如此ありければ民は默して一言をもこたへざりき そは之にこたふるなかれとの王のおほせありつればなり
36.22そのときヒルキヤの子なる家司エリアキム書記セブナおよびアサフの子なる史官ヨアころもを裂てヒゼキヤにゆき之にラブシヤケの言をつげたり
37.1ヒゼキヤ王これをききてその衣をさき麁衣をまとひてヱホバの家にゆき
37.2家司エリアキム書記セブナおよび祭司のなかの長老等をして皆あらたへをまとはせてアモツの子預言者イザヤのもとにゆかしむ
37.3かれらイザヤにいひけるは ヒゼキヤ如此いへり けふは患難と責と辱かしめの日なり そは子うまれんとして之をうみいだすの力なし
37.4なんぢの神ヱホバあるひはラブシヤケがもろもろの言をききたまはん 彼はその君アツスリヤ王につかはされて活る神をそしれり なんぢの神ヱホバその言をききて或はせめたまふならん されば請なんぢこの遺れるもののために祈禱をささげよと
37.5かくてヒゼキヤ王の諸僕イザヤにいたる
37.6イザヤかれらに言けるは なんぢらの君につげよ ヱホバ斯いひたまへり曰く アツスリヤ王のしもべら我をののしりけがせり なんぢらその聞しことばによりて懼るるなかれ
37.7視よわれかれが意をうごかすべければ 一つの風聲をききておのが國にかへらん かれをその國にて劍にたふれしむべし
37.8爰にラブシヤケはアツスリヤ王がラキシを離れさりしとききて歸りけるとき際しも王はリブナを攻をれり
37.9このときエテオピアの王テルハカの事についてきけり云く かれいでて汝とたたかふべしと このことをききて使者をヒゼキヤに遣していふ
37.10なんぢらユダの王ヒゼキヤにつげて如此いへ なんぢが賴める神なんぢを欺きてヱルサレムはアツスリヤ王の手にわたされじといふを聽ことなかれ
37.11視よアツスリヤの王等もろもろの國にいかなることをおこなひ如何してこれを悉くほろぼししかを汝ききしならん されば汝すくはるることを得んや
37.12わが先祖たちの滅ぼししゴザン、ハラン、レゼフおよびテラサルなるエデンの族など此等のくにぐにの神はその國をすくひたりしや
37.13ハマテの王アルバデの王セバルワイムの都の王ヘナの王およびイワの王はいづこにありやと
37.14ヒゼキヤつかひの手より書をうけて之を讀り しかしてヒゼキヤ、ヱホバの宮にのぼりゆきヱホバの前にこのふみを展ぶ
37.15ヒゼキヤ、ヱホバに祈ていひけるは
37.16ケルビムの上に坐したまふ萬軍のヱホバ、イスラエルの神よ ただ汝のみ地のうへなるよろづの國の神なり なんぢは天地をつくりたまへり
37.17ヱホバよ耳をかたむけて聽たまへ ヱホバよ目をひらきて視たまへ セナケリブ使者して活る神をそしらしめし言をことごとくききたまへ
37.18ヱホバよ實にアツスリヤの王等はもろもろの國民とその地とをあらし毀ち
37.19かれらの神たちを火になげいれたり これらのものは神にあらず 人の手の工にして あるひは木あるひは石なり 斯るがゆゑに滅ぼされたり
37.20さればわれらの神ヱホバよ 今われらをアツスリヤ王の手より救ひいだして 地のもろもろの國にただ汝のみヱホバなることを知しめたまへ
37.21ここにアモツの子イザヤ人をつかはしてヒゼキヤにいはせけるは イスラエルの神ヱホバかくいひたまふ 汝はアツスリヤ王セナケリブのことにつきて我にいのれり
37.22ヱホバが彼のことにつきて語り給へるみことばは是なり いはくシオンの處女はなんぢを侮りなんぢをあざけり ヱルサレムの女子はなんぢの背後より頭をふれり
37.23汝がそしりかつ罵れるものは誰ぞ なんぢが聲をあげ目をたかく向てさからひたるものはたれぞ イスラエルの聖者ならずや
37.24なんぢその使者によりて主をそしりていふ 我はおほくの戰車をひきゐて山々のいただきに登りレバノンの奧にまでいりぬ 我はたけたかき香柏とうるはしき松樹とをきり またその境なるたかき處にゆき腴たる地の林にゆかん
37.25我は井をほりて水をのみたり われは足跖をもてエジプトの河々をからさんと
37.26なんぢ聞ずや これらのことはわが昔よりなす所 いにしへの日よりさだめし所なり 今なんぢがこの堅城をこぼちあらして石堆となすも亦わがきたらしし所なり
37.27そのなかの民はちから弱くをののきて恥をいだき 野草のごとく靑き菜のごとく屋蓋の草のごとく未だそだたざる苗のごとし
37.28我なんぢが居ること出入すること又われにむかひて怒りさけべることをしる
37.29なんぢが我にむかひて怒りさけべると汝がほこれる言とわが耳にいりたれば我なんぢの鼻に環をはめ汝のくちびるに鑣をつけて汝がきたれる路よりかへらしめん
37.30ヒゼキヤよ我がなんぢにたまふ徴はこれなり なんぢら今年は落穂より生たるものを食ひ 明年は糵生より出たるものを食はん 三年にあたりては種ことをなし收ことをなし 葡萄ぞのを作りてその果を食ふべし
37.31ユダの家ののがれて遺れる者はふたたび下は根をはり上は果を結ぶべし
37.32そは遺るものはヱルサレムよりいで脱るるものはシオンの山よりいづるなり 萬軍のヱホバの熱心これを成たまふべし
37.33この故にヱホバ、アツスリヤの王については如此いひたまふ 彼はこの城にいらず ここに箭をはなたず盾を城のまへにならべず 壘をきづきて攻ることなし
37.34かれはそのきたりし道よりかへりてこの城にいらず
37.35我おのれの故によりて僕ダビデの故によりて この城をまもり この城をすくはん これヱホバ宣給るなり
37.36ヱホバの使者いできたりアツスリヤの陣營のなかにて十八萬五千人をうちころせり早晨におきいでて見ればみな死てかばねとなれり
37.37アツスリヤ王セナケリブ起てかへりゆきニネベにとどまる
37.38一日おのが神ニスロクのみやにて禮拜をなし居しにその子アデランメレクとシヤレゼルと劍をもて彼をころし而してアララテの地ににげゆけり かれが子エサルハドンつぎて王となりぬ
38.1そのころヒゼキヤやみて死んとせしにアモツの子預言者イザヤきたりて彼にいふ ヱホバ如此いひたまはく なんぢ家に遺言をとどめよ 汝しにて活ることあたはざればなり
38.2爰にヒゼキヤ面を壁にむけてヱホバに祈りいひけるは
38.3ああヱホバよ 願くはわがなんぢの前に眞實をもて一心をもてあゆみ なんぢの目によきことを行ひたるをおもひいでたまへ 斯てヒゼキヤ甚くなきぬ
38.4ヱホバの言イザヤにのぞみて曰く
38.5なんぢ往てヒゼキヤにいへ なんぢの祖ダビデの神ヱホバかくいひ給はく 我なんぢの禱告をききなんぢの涙をみたり 我なんぢの齢を十五年ましくはへ
38.6且なんぢとこの城とを救ひてアツスリヤわうの手をのがれしめん又われこの城をまもるべし
38.7ヱホバ語りたまひたる此事を成たまふ證にこの徴をなんぢに賜ふ
38.8視よわれアハズの日晷にすすみたる日影を十度しりぞかしめんといひければ乃ちひばかりにすすみたる日影十度しりぞきぬ
38.9ユダの王ヒゼキヤ病にかかりてその病のいえしのち記しし書は左のごとし
38.10我いへり わが齢ひの全盛のとき陰府の門にいりわが餘年をうしなはんと
38.11我いへり われ再びヱホバを見奉ることあらじ再びいけるものの地にてヱホバを見奉ることあらじ われは無ものの中にいりてふたたび人を見ることあらじ
38.12わが住所はうつされて牧人の幕屋をとりさるごとくに我をはなる わがいのちは織工の布をまきをはりて機より翦はなすごとくならん なんぢ朝夕のあひだに我をたえしめたまはん
38.13われは天明におよぶまで己をおさへてしづめたり 主は獅のごとくに我もろもろの骨を碎きたまふ なんぢ朝夕の間にわれを絶しめたまはん
38.14われは燕のごとく鶴のごとくに哀みなき鳩のごとくにうめき わが眼はうへを視ておとろふ ヱホバよわれは迫りくるしめらる 願くはわが中保となりたまへ
38.15主はわれとものいひ且そのごとくみづから成たまへり われ何をいふべきか わが世にある間わが靈魂の苦しめる故によりて愼みてゆかん
38.16主よこれらの事によりて人は活るなり わが靈魂のいのちも全くこれらの事によるなり 願くはわれを醫しわれを活したまへ
38.17視よわれに甚しき艱苦をあたへたまへるは我に平安をえしめんがためなり 汝わがたましひを愛して滅亡の穴をまぬかれしめ給へり そはわが罪をことごとく背後にすてたまへり
38.18陰府はなんぢに感謝せず 死はなんぢを讃美せず 墓にくだる者はなんぢの誠實をのぞまず
38.19唯いけるもののみ活るものこそ汝にかんしやするなれ わが今日かんしやするが如し 父はなんぢの誠實をその子にしらしめん
38.20ヱホバ我を救ひたまはん われら世にあらんかぎりヱホバのいへにて琴をひきわが歌をうたはん
38.21イザヤいへらく無花果の一團をとりきたりて腫物のうへにつけよ 王かならずいえん
38.22ヒゼキヤも亦いへらく わがヱホバの家にのぼることにつきては何の兆あらんか
39.1そのころバラダンの子バビロン王メロダクバラダン、ヒゼキヤが病をうれへて愈しことをききければ書と禮物とをおくれり
39.2ヒゼキヤその使者のきたるによりて喜びこれに財物 金銀 香料 たふとき油ををさめたる家およびすべての軍器ををさめたる家また庫のなかなる物をことごとく見す おほよそヒゼキヤのいへの裏にあるものと全國のうちにあるものと 見せざるものは一もあらざりき
39.3ここに預言者イザヤ、ヒゼキヤ王のもとに來りていひけるは この人々はなにをいひしや何處よりなんぢのもとに來りしや ヒゼキヤ曰けるは かれらはとほき國よりバビロンより我にきたれり
39.4イザヤいふ 彼等はなんぢの家にてなにを見たりしや ヒゼキヤ答ふ かれらはわが家にあるものを皆みたり又わが庫のなかにあるものは一つをもかれらに見せざるものなかりき
39.5イザヤ、ヒゼキヤにいふ なんぢ萬軍のヱホバの言をきけ
39.6みよ日きたらん なんぢの家のものなんぢの列祖がけふまで蓄へたるものは皆バビロンにたづさへゆかれて遺るもの一もなかるべし 是はヱホバのみことばなり
39.7なんぢの身より生れいでん者もとらはれ寺人とせられてバビロン王の宮のうちにあらん
39.8ヒゼキヤ、イザヤにいひけるは 汝がかたるヱホバのみことばは善し また云 わが世にあるほどは太平と眞理とあるべしと
40.1なんぢらの神いひたまはく なぐさめよ汝等わが民をなぐさめよ
40.2懇ろにヱルサレムに語り之によばはり告よ その服役の期すでに終り その咎すでに赦されたり そのもろもろの罪によりてヱホバの手よりうけしところは倍したりと
40.3よばはるものの聲きこゆ云く なんぢら野にてヱホバの途をそなへ沙漠にわれらの神の大路をなほくせよと
40.4もろもろの谷はたかくもろもろの山と岡とはひくくせられ 曲りたるはなほく崎嶇はたひらかにせらるべし
40.5斯てヱホバの榮光あらはれ人みな共にこれを見ん こはヱホバの口より語りたまへるなり
40.6聲きこゆ云く よばはれ答へていふ何とよばはるべきか いはく人はみな草なり その榮華はすべて野の花のごとし
40.7草はかれ花はしぼむ ヱホバの息そのうへに吹ければなり 實に民はくさなり
40.8草はかれ花はしぼむ 然どわれらの神のことばは永遠にたたん
40.9よき音信をシオンにつたふる者よ なんぢ高山にのぼれ 嘉おとづれをヱルサレムにつたふる者よ なんぢ強く聲をあげよ こゑを揚ておそるるなかれ ユダのもろもろの邑につけよ なんぢらの神きたり給へりと
40.10みよ主ヱホバ能力をもちて來りたまはん その臂は統治めたまはん 賞賜はその手にあり はたらきの値はその前にあり
40.11主は牧者のごとくその群をやしなひ その臂にて小羊をいだき之をその懷中にいれてたづさへ乳をふくまする者をやはらかに導きたまはん
40.12たれか掌心をもてもろもろの水をはかり指をのばして天をはかり また地の塵を量器にもり天秤をもてもろもろの山をはかり權衡をもてもろもろの岡をはかりしや
40.13誰かヱホバの靈をみちびきその議士となりて敎しや
40.14ヱホバは誰とともに議りたまひしや たれかヱホバを聰くしこれに公平の道をまなばせ知識をあたへ明通のみちを示したりしや
40.15視よもろもろの國民は桶のひとしづくのごとく 權衡のちりのごとくに思ひたまふ島々はたちのぼる塵埃のごとし
40.16レバノンは柴にたらずそのなかの獸は燔祭にたらず
40.17ヱホバの前にはもろもろの國民みななきにひとし ヱホバはかれらを無もののごとく空きもののごとく思ひたまふ
40.18然ばなんぢら誰をもて神にくらべ いかなる肖像をもて神にたぐふか
40.19偶像はたくみ鑄てつくり 金工こがねをもて之をおほひ白銀をもて之がために鏈をつくれり
40.20かかる寳物をそなへえざる貧しきものは朽まじき木をえらみ良匠をもとめてうごくことなき像をたたしむ
40.21なんぢら知ざるか なんぢら聞ざるか 始よりなんぢらに傳へざりしか なんぢらは地の基をおきしときより悟らざりしか
40.22ヱホバは地のはるか上にすわり地にすむものを蝗のごとく視たまふ おほぞらを薄絹のごとく布き これを住ふべき幕屋のごとくはり給ふ
40.23又もろもろの君をなくならしめ地の審士をむなしくせしむ
40.24かれらは僅かに植られ僅かに播れ その幹わづかに地に根ざししに 神そのうへを吹たまへば即ちかれて藁のごとく暴風にまきさらるべし
40.25聖者いひ給はく さらばなんぢら誰をもて我にくらべ我にたぐふか
40.26なんぢら眼をあげて高をみよ たれか此等のものを創造せしやをおもへ 主は數をしらべてその萬象をひきいだしおのおのの名をよびたまふ 主のいきほひ大なり その力のつよきがゆゑに一も缺ることなし
40.27ヤコブよなんぢ何故にわが途はヱホバにかくれたりといふや イスラエルよ汝なにゆゑにわが訟はわが神の前をすぎされりとかたるや
40.28汝しらざるか聞ざるかヱホバはとこしへの神地のはての創造者にして倦たまふことなく また疲れたまふことなく その聰明こと測りがたし
40.29疲れたるものには力をあたへ勢力なきものには強きをまし加へたまふ
40.30年少きものもつかれてうみ壯んなるものも衰へおとろふ
40.31然はあれどヱホバを俟望むものは新なる力をえん また鷲のごとく翼をはりてのぼらん 走れどもつかれず歩めども倦ざるべし
41.1もろもろの島よわがまへに默せ もろもろの民よあらたなる力をえて近づききたれ 而して語れ われら寄集ひて諭らはん
41.2たれか東より人をおこししや われは公義をもて之をわが足下に召し その前にもろもろの國を服せしめ また之にもろもろの王ををさめしめ かれらの劍をちりのごとくかれらの弓をふきさらるる藁のごとくならしむ
41.3斯て彼はこれらのものを追 その足いまだ行ざる道をやすらかに過ゆけり
41.4このことは誰がおこなひしや たが成しや たが太初より世々の人をよびいだししや われヱホバなり 我ははじめなり終なり
41.5もろもろの島はこれを見ておそれ地の極はをののきて寄集ひきたれり
41.6かれら互にその隣をたすけ その兄弟にいひけるは なんぢ雄々しかれ
41.7木匠は鐵工をはげまし鎚をもて平らぐるものは鐵碪をうつものを勵ましていふ 接合せいとよしと また釘をもて堅うして搖くことなからしむ
41.8然どわが僕イスラエルよ わが選めるヤコブわが友アブラハムの裔よ
41.9われ地のはてより汝をたづさへきたり地のはしよりなんぢを召 かくて汝にいへり 汝はわが僕われ汝をえらみて棄ざりきと
41.10おそるるなかれ 我なんぢとともにあり 驚くなかれ我なんぢの神なり われなんぢを強くせん 誠になんぢを助けん 誠にわがただしき右手なんぢを支へん
41.11視よなんぢにむかひて怒るものはみな恥をえて惶てふためかん なんぢと爭ふものは無もののごとくなりて滅亡せん
41.12なんぢ尋ぬるとも汝とたたかふ人々にあはざるべし 汝といくさする者はなきものの如くなりて虚しくなるべし
41.13そは我ヱホバなんぢの神はなんぢの右手をとりて汝にいふ 懼るるなかれ我なんぢを助けんと
41.14またヱホバ宣給ふ なんぢ虫にひとしきヤコブよイスラエルの人よ おそるるなかれ我なんぢをたすけん汝をあがなふものはイスラエルの聖者なり
41.15視よわれ汝をおほくの鋭歯ある新しき打麥の器となさん なんぢ山をうちて細微にし岡を粃糠のごとくにすべし
41.16なんぢ簸げば風これを巻さり 狂風これを吹ちらさん 汝はヱホバによりて喜びイスラエルの聖者によりて誇らん
41.17貧しきものと乏しきものと水を求めて水なくその舌かわきて衰ふるとき われヱホバ聽てこたへん 我イスラエルの神かれらを棄ざるなり
41.18われ河をかぶろの山にひらき泉を谷のなかにいだし また荒野を池となし乾ける地を水の源と變ん
41.19我あれのに香柏 合歎樹 もちの樹 および油の樹をうゑ沙漠に松 杉 及び黄楊をともに置ん
41.20かくて彼等これを見てヱホバの手の作たまふところイスラエルの聖者の造り給ふ所なるをしり且こころをとめ且ともどもにさとらん
41.21ヱホバ言給く なんぢらの道理をとり出せ ヤコブの王いひたまはく 汝等のかたき證をもちきたれ
41.22これを持來りてわれらに後ならんとする事をしめせ そのいやさきに成るべきことを示せ われら心をとめてその終をしらん 或はきたらんとする事をわれらに聞すべし
41.23なんぢら後ならんとすることをしめせ我儕なんぢらが神なることを知らん なんぢら或はさいはひし或はわざはひせよ 我儕ともに見ておどろかん
41.24視よなんぢらは無もののごとし なんぢらの事はむなし なんぢらを撰ぶものは憎むべきものなり
41.25われ一人を起して北よりきたらせ我が名をよぶものを東よりきたらしむ 彼きたりもろもろの長をふみて泥のごとくにし陶工のつちくれを踐がごとくにせん
41.26たれか初よりこれらの事をわれらに告てしらしめたりや たれか上古よりわれらに告てこは是なりといはしめたりや 一人だに告るものなし一人だに聞するものなし 一人だになんぢらの言をきくものなし
41.27われ豫じめシオンにいはん なんぢ視よ かれらを見よと われ又よきおとづれを告るものをヱルサレムに予へん
41.28われ見るに一人だになし かれらのなかに謀略をまうくるもの一人だになし 我かれらに問どこたふるもの一人だになし
41.29かれらの爲はみな徒然にして無もののごとし その偶像は風なりまた空しきなり
42.1わが扶くるわが僕わが心よろこぶわが撰人をみよ 我わが靈をかれにあたへたり かれ異邦人に道をしめすべし
42.2かれは叫ぶことなく聲をあぐることなくその聲を街頭にきこえしめず
42.3また傷める蘆ををることなくほのくらき燈火をけすことなく 眞理をもて道をしめさん
42.4かれは衰へず喪膽せずして道を地にたてをはらん もろもろの島はその法言をまちのぞむべし
42.5天をつくりてこれをのべ 地とそのうへの產物とをひらき そのうへの民に息をあたへ その中をあゆむものに靈をあたへたまふ神ヱホバかく言給ふ
42.6云くわれヱホバ公義をもてなんぢを召たり われなんぢの手をとり汝をまもり なんぢを民の契約とし異邦人のひかりとなし
42.7而して瞽の目を開き俘囚を獄よりいだし 暗にすめるものを檻のうちより出さしめん
42.8われはヱホバなり是わが名なり 我はわが榮光をほかの者にあたへず わがほまれを偶像にあたへざるなり
42.9さきに預言せるところはや成れり 我また新しきことをつげん 事いまだ兆さざるさきに我まづなんぢらに聞せんと
42.10海にうかぶもの 海のなかに充るもの もろもろの島およびその民よ ヱホバにむかひて新しき歌をうたひ 地の極よりその頌美をたたへまつれ
42.11荒野とその中のもろもろの邑とケダル人のすめるもろもろの村里はこゑをあげよ セラの民はうたひて山のいただきよりよばはれ
42.12榮光をヱホバにかうぶらせ その頌美をもろもろの島にて語りつげよ
42.13ヱホバ勇士のごとく出たまふ また戰士のごとく熱心をおこし 聲をあげてよばはり大能をあらはして仇をせめ給はん
42.14われ久しく聲をいださず默して己をおさへたり 今われ子をうまんとする婦人のごとく叫ばん 我いきづかしくかつ喘がん
42.15われ山と岡とをあらし且すべてその上の木草をからし もろもろの河を島としもろもろの池を涸さん
42.16われ瞽者をその未だしらざる大路にゆかしめ その未だしらざる徑をふましめ 暗をその前に光となし 曲れるをその前になほくすべし 我これらの事をおこなひて彼らをすてじ
42.17刻みたる偶像にたのみ鑄たる偶像にむかひて汝等はわれらの神なりといふものは退けられて大に恥をうけん
42.18聾者よきけ 瞽者よ眼をそそぎてみよ
42.19瞽者はたれぞ わが僕にあらずや 誰かわがつかはせる使者の如き瞽者あらんや 誰かわが友の如きめしひあらんや 誰かヱホバの僕のごときめしひあらんや
42.20汝おほくのことを見れども顧みず 耳をひらけども聞ざるなり
42.21ヱホバおのれ義なるがゆゑに大にしてたふとき律法をたまふをよろこび給へり
42.22然るにこの民はかすめられ奪はれて みな穴中にとらはれ獄のなかに閉こめらる 斯てその掠めらるるを助くる者なく その奪はれたるを償へといふ者なし
42.23なんぢらのうち誰かこのことに耳をかたぶけん たれか心をもちゐて後のために之をきかん
42.24ヤコブを奪はせしものは誰ぞ かすむる者にイスラエルをわたしし者はたれぞ 是ヱホバにあらずや われらヱホバに罪ををかし その道をあゆまず その律法にしたがふことを好まざりき
42.25この故にヱホバ烈しき怒をかたぶけ 猛きいくさをきたらせ その烈しきこと火の如く四圍にもゆれども彼しらず その身に焚せまれども心におかざりき
43.1ヤコブよなんぢを創造せるヱホバいま如此いひ給ふ イスラエルよ汝をつくれるもの今かく言給ふ おそるるなかれ我なんぢを贖へり 我なんぢの名をよべり汝はわが有なり
43.2なんぢ水中をすぐるときは我ともにあらん河のなかを過るときは水なんぢの上にあふれじ なんぢ火中をゆくとき焚るることなく火焰もまた燃つかじ
43.3我はヱホバなんぢの神イスラエルの聖者 なんぢの救主なり われエジプトを予えてなんぢの贖代となし エテオピアとセバとをなんぢに代ふ
43.4われ看てなんぢを寶とし尊きものとして亦なんぢを愛す この故にわれ人をもてなんぢにかへ 民をなんぢの命にかへん
43.5懼るるなかれ我なんぢとともにあり 我なんぢの裔を東よりきたらせ西より汝をあつむべし
43.6われ北にむかひて釋せといひ南にむかひて留るなかれといはん わが子輩を遠きよりきたらせ わが女らを地の極よりきたらせよ
43.7すべてわが名をもて稱へらるる者をきたらせよ 我かれらをわが榮光のために創造せり われ曩にこれを造りかつ成をはれり
43.8目あれども瞽者のごとく耳あれど聾者のごとき民をたづさへ出よ
43.9國々はみな相集ひもろもろの民はあつまるべし 彼等のうち誰かいやさきに成るべきことをつげ之をわれらに聞することを得んや その證人をいだして己の是なるをあらはすべし 彼等ききて此はまことなりといはん
43.10ヱホバ宣給くなんぢらはわが證人わがえらみし僕なり 然ばなんぢら知てわれを信じわが主なるをさとりうべし 我よりまへにつくられし神なく我よりのちにもあることなからん
43.11ただ我のみ我はヱホバなり われの外にすくふ者あることなし
43.12われ前につげまた救をほどこし また此事をきかせたり 汝等のうちには他神なかりき なんぢらはわが證人なり 我は神なり これヱホバ宣給るなり
43.13今よりわれは主なりわが手より救ひいだし得るものなし われ行はば誰かとどむることを得んや
43.14なんぢらを贖ふものイスラエルの聖者ヱホバかく言たまふ なんぢらの爲にわれ人をバビロンにつかはし彼處にあるカルデヤ人をことごとく下らせ その宴樂の船にのりてのがれしむ
43.15われはヱホバなんぢらの聖者イスラエルを創造せしもの又なんぢらの王なり
43.16ヱホバは海のなかに大路をまうけ大なる水のなかに徑をつくり
43.17戰車および馬 軍兵 武士をいできたらせ ことごとく仆れて起ることあたはず 皆ほろびて燈火のきえうするが如くならしめ給へり
43.18ヱホバ言給く なんぢら往昔のことを思ひいづるなかれ また上古のことをかんがふるなかれ
43.19視よわれ新しき事をなさん頓ておこるべし なんぢら知ざるべけんや われ荒野に道をまうけ沙漠に河をつくらん
43.20野の獸われを崇むべし 野犬および駝鳥もまた然り われ水を荒野にいだし河を沙漠にまうけてわが民わがえらびたる者にのましむべければなり
43.21この民はわが頌美をのべしめんとて我おのれのために造れるなり
43.22然るにヤコブよ汝われを呼たのまざりき イスラエルよ汝われを厭ひたり
43.23なんぢ燔祭のひつじを我にもちきたらず犠牲をもて我をあがめざりき われ汝にそなへものの荷をおはせざりき また乳香をもて汝をわづらはせざりき
43.24なんぢは銀貨をもて我がために菖蒲をかはず 犠牲のあぶらをもて我をあかしめず 反てなんぢの罪の荷をわれに負せ なんぢの邪曲にて我をわづらはせたり
43.25われこそ我みづからの故によりてなんぢの咎をけし汝のつみを心にとめざるなれ
43.26なんぢその是なるをあらはさんがために己が事をのべて我に記念せしめよ われら相共にあげつらふべし
43.27なんぢの遠祖つみををかし汝のをしへの師われにそむけり
43.28この故にわれ聖所の長たちを汚さしめヤコブを詛はしめイスラエルをののしらしめん
44.1されどわが僕ヤコブよわが撰みたるイスラエルよ今きけ
44.2なんぢを創造し なんぢを胎内につくり又なんぢを助くるヱホバ如此いひたまふ わがしもベヤコブよわが撰みたるヱシュルンよおそるるなかれ
44.3われ渇けるものに水をそそぎ乾たる地に流をそそぎ わが靈をなんぢの子輩にそそぎ わが恩惠をなんぢの裔にあたふべければなり
44.4斯てかれらは草のなかにて川のほとりの柳のごとく生そだつべし
44.5ある人はいふ我はヱホバのものなりと ある人はヤコブの名をとなへん ある人はヱホバの有なりと手にしるしてイスラエルの名をなのらん
44.6ヱホバ、イスラエルの王イスラエルをあがなふもの萬軍のヱホバ如此いひたまふ われは始なりわれは終なり われの外に神あることなし
44.7我いにしへの民をまうけしより以來 たれかわれのごとく後事をしめし又つげ又わが前にいひつらねんや 試みに成んとすること來らんとすることを告よ
44.8なんぢら懼るるなかれ慴くなかれ 我いにしへより聞せたるにあらずや告しにあらずや なんぢらはわが證人なり われのほか神あらんや 我のほかには磐あらず われその一つだに知ことなし
44.9偶像をつくる者はみな空しく かれらが慕ふところのものは益なし その證を見るものは見ことなく知ことなし 斯るがゆゑに恥をうくべし
44.10たれか神をつくり又えきなき偶像を鑄たりしや
44.11視よその伴侶はみなはぢん その匠工らは人なり かれら皆あつまりて立ときはおそれてもろともに恥るなるべし
44.12鐵匠は斧をつくるに炭の火をもてこれをやき鎚もてこれを鍛へつよき碗をもてこれをうちかたむ 饑れば力おとろへ水をのまざればつかれはつべし
44.13木匠はすみなはをひきはり朱にてゑがき鐁にてけづり文回をもて畫き 之を人の形にかたどり人の美しき容にしたがひて造り 而して家のうちに安置す
44.14あるひは香柏をきりあるひは槲をとり あるひは橿をとり 或ははやしの樹のなかにて一をえらび あるひは杉をうゑ雨をえて長たしむ
44.15而して人これを薪となし之をもておのが身をあたため又これを燃してパンをやき又これを神につくりてをがみ偶像につくりてその前にひれふす
44.16その半は火にもやしその半は肉をにて食ひ あるひは肉をあぶりてくひあき また身をあたためていふ ああ我あたたまれり われ熱きをおぼゆ
44.17斯てその餘をもて神につくり偶像につくりてその前にひれふし之ををがみ之にいのりていふ なんぢは吾神なり我をすくへと
44.18これらの人は知ことなく悟ることなし その眼ふさがりて見えず その心とぢてあきらかならず
44.19心のうちに思ふことをせず智識なく明悟なきがゆゑに我そのなかばを火にもやしその炭火のうへにパンをやき肉をあぶりて食ひ その木のあまりをもて我いかで憎むべきものを作るべけんや 我いかで木のはしくれに俯伏すことをせんやといふ者もなし
44.20かかる人は灰をくらひ 迷へる心にまどはされて己がたましひを救ふあたはず またわが右手にいつはりあるにあらずやとおもはざるなり
44.21ヤコブよ イスラエルよ 此等のことを心にとめよ 汝はわが僕なり 我なんぢを造れり なんぢわが僕なり イスラエルよ我はなんぢを忘れじ
44.22我なんぢの愆を雲のごとくに消し なんぢの罪を霧のごとくにちらせり なんぢ我にかへれ我なんぢを贖ひたればなり
44.23天よ うたうたへヱホバこのことを成たまへり 下なる地よよばはれ もろもろの山よ林およびその中のもろもろの木よ こゑを發ちてうたふべし ヱホバはヤコブを贖へり イスラエルのうちに榮光をあらはし給はん
44.24なんぢを贖ひなんぢを胎内につくれるヱホバかく言たまふ 我はヱホバなり我よろづのものを創造し ただ我のみ天をのべ みづから地をひらき
44.25いつはるものの豫兆をむなしくし卜者をくるはせ智者をうしろに退けてその知識をおろかならしむ
44.26われわが僕のことばを遂しめ わが使者のはかりごとを成しめ ヱルサレムについては民また住はんといひ ユダのもろもろの邑については重ねて建らるべし我その荒廢たるところを舊にかへさんといふ
44.27また淵に命ず かわけ我なんぢのもろもろの川をほさんと
44.28又クロスについては彼はわが牧者すべてわが好むところを成しむる者なりといひ ヱルサレムについてはかさねて建られその宮の基すゑられんといふ
45.1われヱホバわが受膏者クロスの右手をとりてもろもろの國をそのまへに降らしめ もろもろの王の腰をとき扉をその前にひらかせて門をとづるものなからしめん
45.2われ汝のまへにゆきて崎嶇をたひらかにし 銅の門をこぼち くろがねの關木をたちきるべし
45.3われなんぢに暗ところの財貨とひそかなるところに藏せるたからとを予へ なんぢに我はヱホバなんぢの名をよべるイスラエルの神なるを知しめん
45.4わが僕ヤコブわが撰みたるイスラエルのために我なんぢの名をよべり 汝われを知ずといへどわれ名をなんぢに賜ひたり
45.5われはヱホバなり 我のほかに神なし 一人もなし 汝われをしらずといへども我なんぢを固うせん
45.6而して日のいづるところより西のかたまで人々我のほかに神なしと知べし 我はヱホバなり他にひとりもなし
45.7われは光をつくり又くらきを創造す われは平和をつくりまた禍害をさうざうす 我はヱホバなり 我すべてこれらの事をなすなり
45.8天ようへより滴らすべし 雲よ義をふらすべし 地はひらけて救を生じ義をもともに萌いだすべし われヱホバ之を創造せり
45.9世人はすゑものの中のひとつの陶器なるに己をつくれる者とあらそふはわざはひなるかな 泥塊はすゑものつくりにむかひて汝なにを作るかといふべけんや 又なんぢの造りたる者なんぢを手なしといふべけんや
45.10父にむかひて汝なにゆゑに生むことをせしやといひ 婦にむかひて汝なにゆゑに產のくるしみをなししやといふ者はわざはひなるかな
45.11ヱホバ、イスラエルの聖者イスラエルを造れるもの如此いひたまふ 後きたらんとすることを我にとへ またわが子女とわが手の工とにつきて汝等われに言せよ
45.12われ地をつくりてそのうへに人を創造せり われ自らの手をもて天をのべ その萬象をさだめたり
45.13われ義をもて彼のクロスを起せり われそのすべての道をなほくせん 彼はわが邑をたてわが俘囚を價のためならず報のためならずして釋すべし これ萬軍のヱホバの聖言なり
45.14ヱホバ如此いひたまふ エジプトがはたらきて得しものとエテオピアがあきなひて得しものとはなんぢの有とならん また身のたけ高きセバ人きたりくだりて汝にしたがひ繩につながれて降り なんぢのまへに伏しなんぢに祈りていはん まことに神はなんぢの中にいませり このほかに神なし一人もなしと
45.15救をほどこし給ふイスラエルの神よ まことに汝はかくれています神なり
45.16偶像をつくる者はみな恥をいだき辱かしめをうけ諸共にはぢあわてて退かん
45.17されどイスラエルはヱホバにすくはれて永遠の救をえん なんぢらは世々かぎりなく恥をいだかず辱かしめをうけじ
45.18ヱホバは天を創造したまへる者にしてすなはち神なり また地をもつくり成てこれを堅くし徒然にこれを創造し給はず これを人の住所につくり給へり ヱホバかく宣給ふ われはヱホバなり我のほかに神あることなしと
45.19われは隱れたるところ地のくらき所にてかたらず 我はヤコブの裔になんぢらが我をたづぬるは徒然なりといはず 我ヱホバはただしき事をかたり直きことを告ぐ
45.20汝等もろもろの國より脱れきたれる者よ つどひあつまり共にすすみききたれ 木の像をになひ救ふことあたはざる神にいのりするものは無智なるなり
45.21なんぢらその道理をもちきたりて述よ また共にはかれ 此事をたれか上古より示したりや 誰かむかしより告たりしや 此はわれヱホバならずや 我のほかに神あることなし われは義をおこなひ救をほどこす神にして我のほかに神あることなし
45.22地の極なるもろもろの人よ なんぢら我をあふぎのぞめ然ばすくはれん われは神にして他に神なければなり
45.23われは己をさして誓ひたり この言はただしき口よりいでたれば反ることなし すべての膝はわがまへに屈み すべての舌はわれに誓をたてん
45.24人われに就ていはん正義と力とはヱホバにのみありと 人々ヱホバにきたらん すべてヱホバにむかひて怒るものは恥をいだくべし
45.25イスラエルの裔はヱホバによりて義とせられ且ほこらん
46.1ベルは伏しネボは屈む かれらの像はけものと家畜とのうへにあり なんぢらが擡げあるきしものは荷となりて疲れおとろへたるけものの負ところとなりぬ
46.2かれらは屈みかれらは共にふし その荷となれる者をすくふこと能はずして己とらはれゆく
46.3ヤコブの家よイスラエルのいへの遺れるものよ 腹をいでしより我におはれ胎をいでしより我にもたげられしものよ 皆われにきくべし
46.4なんぢらの年老るまで我はかはらず白髮となるまで我なんぢらを負ん 我つくりたれば擡ぐべし我また負ひかつ救はん
46.5なんぢら我をたれに比べ たれに配ひ たれに擬らへ かつ相くらぶべきか
46.6人々ふくろより黄金をかたぶけいだし權衡をもて白銀をはかり金工をやとひてこれを神につくらせ之にひれふして拜む
46.7彼等はこれをもたげて肩にのせ 負ひゆきてその處に安置す すなはち立てその處をはなれず 人これにむかひて呼はれども答ふること能はず 又これをすくひて苦難のうちより出すことあたはず
46.8なんぢら此事をおもひいでて堅くたつべし 悖逆者よこのことを心にとめよ
46.9汝等いにしへより以來のことをおもひいでよ われは神なり我のほかに神なし われは神なり我のごとき者なし
46.10われは終のことを始よりつげ いまだ成ざることを昔よりつげ わが謀畧はかならず立つといひ すべて我がよろこぶことを成んといへり
46.11われ東より鷲をまねき遠國よりわが定めおける人をまねかん 我このことを語りたれば必らず來らすべし 我このことを謀りたればかならず成すべし
46.12なんぢら心かたくなにして義にとほざかるものよ我にきけ
46.13われわが義をちかづかしむ可ればその來ること遠からず わが救おそからず 我すくひをシオンにあたへ わが榮光をイスラエルにあたへん
47.1バビロンの處女よ くだりて塵のなかにすわれ カルデヤ人のむすめよ座にすわらずして地にすわれ 汝ふたたび婀娜にして嬌なりととなへらるることなからん
47.2礱をとりて粉をひけ 面帕をとりさり袿をぬぎ髓をあらはして河をわたれ
47.3なんぢの肌はあらはれなんぢの恥はみゆべし われ仇をむくいて人をかへりみず
47.4われらを贖ひたまふ者はその名を萬軍のヱホバ、イスラエルの聖者といふ
47.5カルデヤ人のむすめよ なんぢ口をつぐみてすわれ 又くらき所にいりてをれ 汝ふたたびもろもろの國の主母ととなへらるることなからん
47.6われわが民をいきどほりわが產業をけがして之をなんぢの手にあたへたり 汝これに憐憫をほどこさず年老たるもののうへに甚だおもき軛をおきたり
47.7汝いへらく我とこしへに主母たらんと 斯てこれらのことを心にとめず亦その終をおもはざりき
47.8なんぢ歡樂にふけり安らかにをり 心のうちにただ我のみにして我のほかに誰もなく我はやもめとなりてをらず また子をうしなふことを知まじとおもへる者よなんぢ今きけ
47.9子をうしなひ寡婦となるこの二つのこと一日のうちに俄になんぢに來らん汝おほく魔術をおこなひひろく呪詛をほどこすと雖もみちみちて汝にきたるべし
47.10汝おのれの惡によりたのみていふ 我をみるものなしと なんぢの智慧となんぢの聰明とはなんぢを惑せたり なんぢ心のうちにおもへらくただ我のみにして我のほかに誰もなしと
47.11この故にわざはひ汝にきたらん なんぢ呪ひてこれを除くことをしらず 艱難なんぢに落きたらん 汝これをはらふこと能はず なんぢの思ひよらざる荒廢にはかに汝にきたるべし
47.12今なんぢわかきときより勤めおこなひたる呪詛とおほくの魔術とをもて立むかふべしあるひは益をうることあらん あるひは敵をおそれしむることあらん
47.13なんぢは謀畧おほきによりて倦つかれたり かの天をうらなふもの星をみるもの新月をうらなふ者もし能はば いざたちて汝をきたらんとする事よりまぬかれしむることをせよ
47.14彼らは藁のごとくなりて火にやかれん おのれの身をほのほの勢力よりすくひいだすこと能はず その火は身をあたたむべき炭火にあらず又その前にすわるべき火にもあらず
47.15汝がつとめて行ひたる事は終にかくのごとくならん 汝のわかきときより汝とうりかひしたる者おのおのその所にさすらひゆきて一人だになんぢを救ふものなかるべし
48.1ヤコブの家よなんぢら之をきけ 汝らはイスラエルの名をもて稱へられ ユダの根源よりいでヱホバの名によりて誓ひイスラエルの神をかたりつぐれども 眞實をもてせず正義をもてせざるなり
48.2かれらはみづから聖京のものととなへイスラエルの神によりたのめり その名は萬軍のヱホバといふ
48.3われ今よりさきに成しことを旣にいにしへより告たり われ口よりいだして旣にのべつたへたり 我にはかにこの事をおこなひ而して成ぬ
48.4われ汝がかたくなにして項の筋はくろがねその額はあかがねなるを知れり
48.5このゆゑに我はやくよりかの事をなんぢにつげ その成ざるさきに之をなんぢに聞しめたり 恐くはなんぢ云ん わが偶像これを成せり刻みたるざう鑄たる像これを命じたりと
48.6なんぢ旣にきけり 凡てこれを視よ 汝ら之をのべつたへざるか われ今より新なる事なんぢが未だしらざりし秘事をなんぢに示さん
48.7これらの事はいま創造せられしにて上古よりありしにあらず この日よりさきに汝これを聞ざりき 然らずば汝いはん視よわれこれを知れりと
48.8汝これを聞こともなく知こともなく なんぢの耳はいにしへより開けざりき 我なんぢが欺きあざむきて生れながら悖逆者ととなへられしを知ればなり
48.9わが名のゆゑによりて我いかりを遲くせん わが頌美のゆゑにより我しのびてなんぢを絶滅すことをせじ
48.10視よわれなんぢを煉たり されど白銀の如くせずして患難の爐をもてこころみたり
48.11われ己のため我おのれの爲にこれを成ん われ何でわが名をけがさしむべき 我わが榮光をほかの者にあたることをせじ
48.12ヤコブよわが召たるイスラエルよ われにきけ われは是なり われは始また終なり
48.13わが手は地のもとゐを置わが右の手は天をのべたり 我よべば彼等はもろともに立なり
48.14汝ら皆あつまりてきけ ヱホバの愛するものヱホバの好みたまふ所をバビロンに成し その腎はカルデヤ人のうへにのぞまん 彼等のうち誰かこれらの事をのべつげしや
48.15ただ我のみ我かたれり 我かれをめし我かれをきたらせたり その道さかゆべし
48.16なんぢら我にちかよりて之をきけ 我はじめより之をひそかに語りしにあらず その成しときより我はかしこに在り いま主ヱホバわれとその靈とをつかはしたまへり
48.17なんぢの贖主イスラエルの聖者ヱホバかく言給く われはなんぢの神ヱホバなり 我なんぢに益することを敎へ なんぢを導きてそのゆくべき道にゆかしむ
48.18願くはなんぢわが命令にききしたがはんことを もし然らばなんぢの平安は河のごとく 汝の義はうみの波のごとく
48.19なんぢの裔はすなのごとく 汝の體よりいづる者は細沙のごとくになりて その名はわがまへより絶るることなく亡さるることなからん
48.20なんぢらバビロンより出てカルデヤ人よりのがれよ なんらぢ歡の聲をもてのべきかせ地のはてにいたるまで語りつたへ ヱホバはその僕ヤコブをあがなひ給へりといへ
48.21ヱホバかれらをして沙漠をゆかしめ給へるとき彼等はかわきたることなかりき ヱホバ彼等のために磐より水をながれしめ また磐をさきたまへば水ほどばしりいでたり
48.22ヱホバいひたまはく惡きものには平安あることなし
49.1もろもろの島よ我にきけ 遠きところのもろもろの民よ耳をかたむけよ 我うまれいづるよりヱホバ我を召し われ母の胎をいづるよりヱホバわが名をかたりつげたまへり
49.2ヱホバわが口を利劍となし我をその手のかげにかくし 我をとぎすましたる矢となして箙にをさめ給へり
49.3また我にいひ給はく 汝はわが僕なり わが榮光のあらはるべきイスラエルなりと
49.4されど我いへり われは徒然にはたらき益なくむなしく力をつひやしぬと 然はあれど誠にわが審判はヱホバにあり わが報はわが神にあり
49.5ヤコブをふたたび己にかへらしめイスラエルを己のもとにあつまらせんとて 我をうまれいでしより立ておのれの僕となし給へるヱホバいひ給ふ(我はヱホバの前にたふとくせらる 又わが神はわが力となりたまへり)
49.6その聖言にいはく なんぢわが僕となりてヤコブのもろもろの支派をおこし イスラエルのうちののこりて全うせしものを歸らしむることはいと輕し 我また汝をたてて異邦人の光となし 我がすくひを地のはてにまで到らしむ
49.7ヱホバ、イスラエルの贖主イスラエルの聖者は人にあなどらるるもの 民にいみきらはるるもの 長たちに役せらるる者にむかひて如此いひたまふ もろもろの王は見てたちもろもろの君はみて拜すべし これ信實あるヱホバ、イスラエルの聖者なんぢを選びたまへるが故なり
49.8ヱホバ如此いひたまふ われ惠のときに汝にこたへ救の日になんぢを助けたり われ汝をまもりて民の契約とし國をおこし荒すたれたる地をまた產業としてかれらにつがしめん
49.9われ縛しめられたる者にいでよといひ暗にをるものに顯れよといはん かれら途すがら食ふことをなし もろもろの禿なる山にも牧草をうべし
49.10かれらは饑ずかわかず 又やけたる砂もあつき日もうつことなし 彼等をあはれむもの之をみちびきて泉のほとりに和かにみちびき給ければなり
49.11我わがもろもろの山を路とし わが大路をたかくせん
49.12視よ人々あるひは遠きよりきたり あるひは北また西よりきたらん 或はまたシニムの地よりきたるべし
49.13天ようたへ地よよろこべ もろもろの山よ聲をはなちてうたへ ヱホバはその民をなぐさめその苦むものを憐みたまへばなり
49.14然どシオンはいへりヱホバ我をすて主われをわすれたまへりと
49.15婦その乳兒をわすれて己がはらの子をあはれまざることあらんや 縦ひかれら忘るることありとも我はなんぢを忘るることなし
49.16われ掌になんぢを彫刻めり なんぢの石垣はつねにわが前にあり
49.17なんぢの子輩はいそぎ來り なんぢを毀つもの汝をあらす者は汝より出さらん
49.18なんぢ目をあげて環視せよ これらのもの皆あひあつまりて汝がもとに來るべし ヱホバ宣給く われは活なんぢ此等をみな身によそほひて飾となし 新婦の帶のごとくに之をまとふべし
49.19なんぢの荒かつ廢れたるところ毀たれたる地は こののち住ふもの多くして狹きをおぼえん なんぢを呑つくししもの遙にはなれ去るべし
49.20むかし別れたりしなんぢの子輩はのちの日なんぢの耳のあたりにて語りあはん云く ここは我がために狹し なんぢ外にゆきて我にすむべき所をえしめよと
49.21その時なんぢ心裏にいはん 誰かわがために此等のものを生しや われ子をうしなひて獨居りかつ俘れ且さすらひたり 誰かこれを育てしや 視よわれ一人のこされたり 此等はいづこに居しや
49.22主ヱホバいひたまはく 視よわれ手をもろもろの國にむかひてあげ 旗をもろもろの民にむかひてたてん 斯てかれらはその懷中になんぢの子輩をたづさへ その肩になんぢの女輩をのせきたらん
49.23もろもろの王はなんぢの養父となり その后妃はなんぢの乳母となり かれらはその面を地につけて汝にひれふし なんぢの足の塵をなめん 而して汝わがヱホバなるをしり われを俟望むものの恥をかうぶることなきを知るならん
49.24勇士がうばひたる掠物をいかでとりかへし 強暴者がかすめたる虜をいかで救いだすことを得んや
49.25されどヱホバ如此いひたまふ云く ますらをが掠めたる虜もとりかへされ 強暴者がうばひたる掠物もすくひいださるべし そは我なんぢを攻るものをせめてなんぢの子輩をすくふべければなり
49.26我なんぢを虐ぐるものにその肉をくらはせ またその血をあたらしき酒のごとくにのませて酔しめん 而して萬民はわがヱホバにして汝をすくふ者なんぢを贖ふものヤコブの全能者なることを知るべし
50.1ヱホバかくいひ給ふ わがなんぢらの母をさりたる離書はいづこにありや 我いづれの債主になんぢらを賣わたししや 視よなんぢらはその不義のために賣られ なんぢらの母は汝らの咎戻のために去られたり
50.2わがきたりし時なにゆゑ一人もをらざりしや 我よびしとき何故ひとりも答ふるものなかりしや わが手みぢかくして贖ひえざるか われ救ふべき力なからんや 視よわれ叱咤すれば海はかれ河はあれのとなりそのなかの魚は水なきによりかわき死て臭氣をいだすなり
50.3われ黑きころもを天にきせ麁布をもて蔽となす
50.4主ヱホバは敎をうけしものの舌をわれにあたへ言をもて疲れたるものを扶支ふることを知得しめたまふ また朝ごとに醒しわが耳をさまして敎をうけし者のごとく聞ことを得しめたまふ
50.5主ヱホバわが耳をひらき給へり われは逆ふことをせず退くことをせざりき
50.6われを撻つものにわが背をまかせわが鬚をぬくものにわが頬をまかせ 恥と唾とをさくるために面をおほふことをせざりき
50.7主ヱホバわれを助けたまはん この故にわれ恥ることなかるべし 我わが面を石の如くして恥しめらるることなきを知る
50.8われを義とするもの近きにあり たれか我とあらそはんや われら相共にたつべし わが仇はたれぞや近づききたれ
50.9主ヱホバわれを助け給はん 誰かわれを罪せんや 視よかれらはみな衣のごとくふるび蠧のためにくひつくされん
50.10汝等のうちヱホバをおそれその僕の聲をきくものは誰ぞや 暗をあゆみて光をえざるともヱホバの名をたのみおのれの神にたよれ
50.11火をおこし火把を帶るものよ汝等みなその火のほのほのなかをあゆめ 又なんぢらの燃したる火把のなかをあゆめ なんぢら斯のごとき事をわが手よりうけて悲みのうちに臥べし
51.1義をおひ求めヱホバを尋ねもとむるものよ我にきけ なんぢらが斫出されたる磐となんぢらの掘出されたる穴とをおもひ見よ
51.2なんぢらの父アブラハム及びなんぢらを生たるサラをおもひ見よ われ彼をその唯一人なりしときに召しこれを祝してその子孫をまし加へたり
51.3そはヱホバ、シオンを慰め またその凡てあれたる所をなぐさめて その荒野をエデンのごとくその沙漠をヱホバの園のごとくなしたまへり 斯てその中によろこびと歡樂とあり感謝とうたうたふ聲とありてきこゆ
51.4わが民よわが言にこころをとめよ わが國人よわれに耳をかたぶけよ 律法はわれより出づ われわが途をかたく定めてもろもろの民の光となさん
51.5わが義はちかづきわが救はすでに出たり わが臂はもろもろの民をさばかん もろもろの島はわれを俟望み わがかひなに依賴ん
51.6なんぢら目をあげて天を觀また下なる地をみよ 天は烟のごとくきえ地は衣のごとくふるびその中にすむ者これとひとしく死ん されどわが救はとこしへにながらへ わが義はくだくることなし
51.7義をしるものよ心のうちにわが律法をたもつ民よ われにきけ 人のそしりをおそるるなかれ人のののしりに慴くなかれ
51.8そはかれら衣のごとく蠧にはまれ羊の毛のごとく蟲にはまれん されどわが義はとこしへに存らへ わがすくひ萬代におよぶべし
51.9さめよ醒よヱホバの臂よちからを着よ さめて古への時むかしの代にありし如くなれ ラハブをきりころし鱷をさしつらぬきたるは汝にあらずや
51.10海をかわかし大なる淵の水をかわかし また海のふかきところを贖はれたる人のすぐべき路となししは汝にあらずや
51.11ヱホバに贖ひすくはれしもの歌うたひつつ歸りてシオンにきたり その首にとこしへの歡喜をいただきて快樂とよろこびとをえん 而してかなしみと歎息とはにげさるべし
51.12我こそ我なんぢらを慰むれ 汝いかなる者なれば死べき人をおそれ草の如くなるべき人の子をおそるるか
51.13いかなれば天をのべ地の基をすゑ汝をつくりたまへるヱホバを忘れしや 何なれば汝をほろぼさんとて豫備する虐ぐるものの憤れるをみて常にひねもす懼るるか 虐ぐるものの忿恚はいづこにありや
51.14身をかがめゐる俘囚はすみやかに解れて 死ることなく穴にくだることなく その食はつくること無るべし
51.15我は海をふるはせ波をなりどよめかする汝の神ヱホバなり その御名を萬軍のヱホバといふ
51.16我わが言をなんぢの口におきわが手のかげにて汝をおほへり かくてわれ天をうゑ地の基をすゑ シオンにむかひて汝はわが民なりといはん
51.17ヱルサレムよさめよさめよ起よ なんぢ前にヱホバの手よりその忿恚のさかづきをうけて飮み よろめかす大杯をのみ且すひほしたり
51.18なんぢの生るもろもろの子のなかに汝をみちびく者なく 汝のそだてたるもろもろの子の中にてなんぢの手をたづさふる者なし
51.19この二のこと汝にのぞめり誰かなんぢのために歎んや 荒廢の饑饉ほろびの劍なんぢに及べり我いかにして汝をなぐさめんや
51.20なんぢの子らは息たえだえにして網にかかれる羚羊のごとくし街衢の口にふす ヱホバの忿恚となんぢの神のせめとはかれらに滿たり
51.21このゆゑに苦しめるもの酒にあらで酔たるものよ之をきけ
51.22なんぢの主ヱホバおのが民の訟をあげつらひ給ふ なんぢの神かくいひ給ふ 我よろめかす酒杯をなんぢの手より取除き わがいきどほりの大杯をとりのぞきたり 汝ふたたびこれを飮ことあらじ
51.23我これを汝をなやますものの手にわたさん 彼らは曩になんぢの靈魂にむかひて云らく なんぢ伏せよわれら越ゆかんと 而してなんぢその背を地のごとくし衢のごとくし彼等のこえゆくに任せたり
52.1シオンよ醒よさめよ汝の力を衣よ 聖都ヱルサレムよなんぢの美しき衣をつけよ 今より割禮をうけざる者および潔からざるものふたたび汝にいること無るべければなり
52.2なんぢ身の塵をふりおとせ ヱルサレムよ起よすわれ 俘れたるシオンのむすめよ汝がうなじの繩をときすてよ
52.3そはヱホバかく言給ふ なんぢらは價なくして賣られたり 金なくして贖はるべし
52.4主ヱホバ如此いひ給ふ 曩にわが民エジプトにくだりゆきて彼處にとどまれり アツスリヤ人ゆゑなくして彼等をしへたげたり
52.5ヱホバ宣給く わが民はゆゑなくして俘れたり されば我ここに何をなさん ヱホバのたまはく 彼等をつかさどる者さけびよばはり わが名はつねに終日けがさるるなり
52.6この故にわが民はわが名をしらん このゆゑにその日には彼らこの言をかたるものの我なるをしらん 我ここに在り
52.7よろこびの音信をつたへ平和をつげ 善おとづれをつたへ救をつげ シオンに向ひてなんぢの神はすべ治めたまふといふものの足は山上にありていかに美しきかな
52.8なんぢが斥候の聲きこゆ かれらはヱホバのシオンに歸り給ふを目と目とあひあはせて視るが故にみな聲をあげてもろともにうたへり
52.9ヱルサレムの荒廢れたるところよ聲をはなちて共にうたふべし ヱホバその民をなぐさめヱルサレムを贖ひたまひたればなり
52.10ヱホバそのきよき手をもろもろの國人の目のまへにあらはしたまへり 地のもろもろの極までもわれらの神のすくひを見ん
52.11なんぢら去よされよ 彼處をいでて汚れたるものに觸るなかれ その中をいでよ ヱホバの器をになふ者よ なんぢら潔くあれ
52.12なんぢら急ぎいづるにあらず趨りゆくにあらず ヱホバはなんぢらの前にゆきイスラエルの神はなんぢらの軍後となり給ふべければなり
52.13視よわがしもべ智慧をもておこなはん 上りのぼりて甚だたかくならん
52.14曩にはおほくの人かれを見ておどろきたり(その面貌はそこなはれて人と異なりその形容はおとろへて人の子とことなれり)
52.15後には彼おほく國民にそそがん 王たち彼によりて口を緘まん そはかれら未だつたへられざることを見いまだ聞ざることを悟るべければなり
53.1われらが宣るところを信ぜしものは誰ぞや ヱホバの手はたれにあらはれしや
53.2かれは主のまへに芽えのごとく 燥きたる土よりいづる樹株のごとくそだちたり われらが見るべきうるはしき容なく うつくしき貌はなく われらがしたふべき艶色なし
53.3かれは侮られて人にすてられ 悲哀の人にして病患をしれり また面をおほひて避ることをせらるる者のごとく侮られたり われらも彼をたふとまざりき
53.4まことに彼はわれらの病患をおひ我儕のかなしみを擔へり 然るにわれら思へらく彼はせめられ神にうたれ苦しめらるるなりと
53.5彼はわれらの愆のために傷けられ われらの不義のために碎かれ みづから懲罰をうけてわれらに平安をあたふ そのうたれし痍によりてわれらは癒されたり
53.6われらはみな羊のごとく迷ひておのおの己が道にむかひゆけり 然るにヱホバはわれら凡てのものの不義をかれのうへに置たまへり
53.7彼はくるしめらるれどもみづから謙だりて口をひらかず 屠場にひかるる羔羊の如く毛をきる者のまへにもだす羊の如くしてその口をひらかざりき
53.8かれは虐待と審判とによりて取去れたり その代の人のうち誰か彼が活るものの地より絶れしことを思ひたりしや 彼はわが民のとがの爲にうたれしなり
53.9その墓はあしき者とともに設けられたれど 死るときは富るものとともになれり かれは暴をおこなはずその口には虚僞なかりき
53.10されどヱホバはかれを碎くことをよろこびて之をなやましたまへり 斯てかれの靈魂とがの献物をなすにいたらば彼その末をみるを得その日は永からん かつヱホバの悦び給ふことは彼の手によりて榮ゆべし
53.11かれは己がたましひの煩勞をみて心たらはん わが義しき僕はその知識によりておほくの人を義とし又かれらの不義をおはん
53.12このゆゑに我かれをして大なるものとともに物をわかち取しめん かれは強きものとともに掠物をわかちとるべし 彼はおのが靈魂をかたぶけて死にいたらしめ愆あるものとともに數へられたればなり 彼はおほくの人の罪をおひ愆あるものの爲にとりなしをなせり
54.1なんぢ孕まず子をうまざるものよ歌うたふべし 產のくるしみなきものよ聲をはなちて謳ひよばはれ 夫なきものの子はとつげるものの子よりおほしと 此はヱホバの聖言なり
54.2汝が幕屋のうちを廣くし なんぢが住居のまくをはりひろげて吝むなかれ 汝の綱をながくしなんぢの杙をかたくせよ
54.3そはなんぢが右に左にひろごり なんぢの裔はもろもろの國をえ 荒廢れたる邑をもすむべき所となさしむべし
54.4懼るるなかれなんぢ恥ることなからん 惶てためくことなかれ汝はぢしめらるることなからん 若きときの恥をわすれ寡婦たりしときの恥辱をふたたび覺ることなからん
54.5なんぢを造り給へる者はなんぢの夫なり その名は萬軍のヱホバ なんぢを贖ひ給ふものはイスラエルの聖者なり 全世界の神ととなへられ給ふべし
54.6ヱホバ汝をまねきたまふ 棄られて心うれふる妻また若きとき嫁てさられたる妻をまねくがごとしと 此はなんぢの神のみことばなり
54.7我しばし汝をすてたれど大なる憐憫をもて汝をあつめん
54.8わが忿恚あふれて暫くわが面をなんぢに隱したれど 永遠のめぐみをもて汝をあはれまんと 此はなんぢをあがなひ給ふヱホバの聖言なり
54.9このこと我にはノアの洪水のときのごとし 我むかしノアの洪水をふたたび地にあふれ流るることなからしめんと誓ひしが そのごとく我ふたたび汝をいきどほらず 再びなんぢを責じとちかひたり
54.10山はうつり岡はうごくとも わが仁慈はなんぢよりうつらず 平安をあたふるわが契約はうごくことなからんと 此はなんぢを憐みたまふヱホバのみことばなり
54.11なんぢ苦しみをうけ暴風にひるがへされ 安慰をえざるものよ 我うるはしき彩色をなしてなんぢの石をすゑ 靑き玉をもてなんぢの基をおき
54.12くれなゐの玉をもてなんぢの櫓をつくり むらさきの玉をもてなんぢの門をつくり なんぢの境内はあまねく寳石にてつくるべし
54.13又なんぢの子輩はみなヱホバに敎をうけ なんぢの子輩のやすきは大ならん
54.14なんぢ義をもて堅くたち 虐待よりとほざかりて慴ることなく また恐懼よりとほざかるべし そは恐懼なんぢに近づくことなければなり
54.15縦ひかれら群集ふとも我によるにあらず 凡てむれつどひて汝をせむる者はなんぢの故にたふるべし
54.16みよ炭火をふきおこして用ゐべき器をいだす鐵工はわが創造するところ 又あらし滅ぼす者もわが創造するところなり
54.17すべてなんぢを攻んとてつくられしうつはものは利あることなし 興起ちてなんぢとあらそひ訴ふる舌はなんぢに罪せらるべし これヱホバの僕等のうくる產業なり 是かれらが我よりうくる義なりとヱホバのたまへり
55.1噫なんぢら渇ける者ことごとく水にきたれ 金なき者もきたるべし 汝等きたりてかひ求めてくらへ きたれ金なく價なくして葡萄酒と乳とをかへ
55.2なにゆゑ糧にもあらぬ者のために金をいだし 飽ことを得ざるもののために勞するや われに聽從へ さらばなんぢら美物をくらふをえ脂をもてその靈魂をたのしまするを得ん
55.3耳をかたぶけ我にきたりてきけ 汝等のたましひは活べし われ亦なんぢらととこしへの契約をなしてダビデに約せし變らざる惠をあたへん
55.4視よわれ彼をたててもろもろの民の證とし又もろもろの民の君となし命令する者となせり
55.5なんぢは知ざる國民をまねかん 汝をしらざる國民はなんぢのもとに走りきたらん 此はなんぢの神ヱホバ、イスラエルの聖者のゆゑによりてなり ヱホバなんぢを尊くしたまへり
55.6なんぢら遇ことをうる間にヱホバを尋ねよ 近くゐたまふ間によびもとめよ
55.7惡きものはその途をすて よこしまなる人はその思念をすててヱホバに反れ さらば憐憫をほどこしたまはん 我等の神にかへれ豐に赦をあたへ給はん
55.8ヱホバ宣給くわが思はなんぢらの思とことなり わが道はなんぢらのみちと異なれり
55.9天の地よりたかきがごとく わが道はなんぢらの道よりも高く わが思はなんぢらの思よりもたかし
55.10天より雨くだり雪おちて復かへらず 地をうるほして物をはえしめ 萌をいださしめて播ものに種をあたへ 食ふものに糧をあたふ
55.11如此わが口よりいづる言もむなしくは我にかへらず わが喜ぶところを成し わが命じ遣りし事をはたさん
55.12なんぢらは喜びて出きたり平穩にみちびかれゆくべし山と岡とは聲をはなちて前にうたひ野にある樹はみな手をうたん
55.13松樹はいばらにかはりてはえ岡拈樹は棘にかはりてはゆべし 此はヱホバの頌美となり並とこしへの徴となりて絶ることなからん
56.1ヱホバ如此いひ給ふ なんぢら公平をまもり正義をおこなふべし わが救のきたるはちかく わが義のあらはるるは近ければなり
56.2安息日をまもりて汚さず その手をおさへて惡きことをなさず 斯おこなふ人かく堅くまもる人の子はさいはひなり
56.3ヱホバにつらなれる異邦人はいふなかれ ヱホバ必ず我をその民より分ち給はんと 寺人もまたいふなかれ われは枯たる樹なりと
56.4ヱホバ如此いひたまふ わが安息日をまもり わが悦ぶことをえらみて我が契約を堅くまもる寺人には
56.5我わが家のうちにてわが垣のうちにて子にも女にもまさる記念のしるしと名とをあたへ 並とこしへの名をたまふて絶ることなからしめん
56.6またヱホバにつらなりこれに事へ ヱホバの名を愛しその僕となり 安息日をまもりて汚すことなく凡てわが契約をかたくまもる異邦人は
56.7我これをわが聖山にきたらせ わが祈の家のうちにて樂ましめん かれらの燔祭と犠牲とはわが祭壇のうへに納めらるべし わが家はすべての民のいのりの家ととなへらるべければなり
56.8イスラエルの放逐れたるものを集めたまふ主ヱホバのたまはく 我さらに人をあつめて旣にあつめられたる者にくはへん
56.9野獸よみなきたりてくらへ 林にをるけものよ皆きたりてくらへ
56.10斥候はみな瞽者にしてしることなし みな唖なる犬にして吠ることあたはず みな夢みるもの臥ゐるもの眠ることをこのむ者なり
56.11この犬はむさぼること甚だしくして飽ことをしらず かれらは悟ることを得ざる牧者にして皆おのが道にむかひゆき 何れにをる者もおのおの己の利をおもふ
56.12かれら互にいふ請われ酒をたづさへきたらん われら濃酒にのみあかん かくて明日もなほ今日のごとく大にみち足はせんと
57.1義者ほろぶれども心にとむる人なく 愛しみ深き人々とりさらるれども義きものの禍害のまへより取去るるなるを悟るものなし
57.2かれは平安にいり 直きをおこなふ者はその寐床にやすめり
57.3なんぢら巫女の子 淫人また妓女の裔よ 近ききたれ
57.4なんぢら誰にむかひて戯れをなすや 誰にむかひて口をひらき舌をのばすや なんぢらは悖逆の子輩いつはりの黨類にあらずや
57.5なんぢらは橿樹のあひだ緑りなる木々のしたに心をこがし 谷のなか岩の狹間に子をころせり
57.6なんぢは谷のなかの滑かなる石をうくべき嗣業とし これをなんぢが所有とす なんぢ亦これに灌祭をなし之にそなへものを献げたり われ之によりていかで心をなだむべしや
57.7なんぢは高くそびえたる山の上になんぢの床をまうけ かつ其處にのぼりゆきて犠牲をささげたり
57.8また戸および柱のうしろに汝の記念をおけり なんぢ我をはなれて他人に身をあらはし 登りゆきてその床をひろくし かれらと誓をなし 又かれらの床を愛し これがためにその所をえらびたり
57.9なんぢ香膏とおほくの薫物とをたづさへて王にゆき 又なんぢの使者をとほきにつかはし陰府にまで己をひくくせり
57.10なんぢ途のながきに疲れたれどなほ望なしといはず なんぢ力をいきかへされしによりて衰弱ざりき
57.11なんぢ誰をおそれ誰のゆゑに慴きていつはりをいひ 我をおもはず亦そのことを心におかざりしや われ久しく默したれど汝かへりて我をおそれざりしにあらずや
57.12我なんぢの義をつげしめさん なんぢの作はなんぢに益せじ
57.13なんぢ呼るときその集めおきたるもの汝をすくへ 風はかれらを悉くあげさり 息はかれらを吹さらん 然どわれに依賴むものは地をつぎわが聖山をうべし
57.14また人いはん 土をもり土をもりて途をそなへよ わが民のみちより躓礙をとりされと
57.15至高く至上なる永遠にすめるもの聖者となづくるもの如此いひ給ふ 我はたかき所きよき所にすみ 亦こころ碎けてへりくだる者とともにすみ 謙だるものの靈をいかし碎けたるものの心をいかす
57.16われ限なくは爭はじ我たえずは怒らじ 然らずば人のこころ我がまへにおとろへん わが造りたる靈はみな然らん
57.17彼のむさぼりの罪により我いかりて之をうちまた面をおほひて怒りたり 然るになほ悖りて己がこころの途にゆけり
57.18されど我その途をみたり 我かれを愈すべし 又かれを導きてふたたび安慰をかれとその中のかなしめる者とにかへすべし
57.19我くちびるの果をつくれり 遠きものにも近きものにも平安あれ平安あれ 我かれをいやさん 此はヱホバのみことばなり
57.20然はあれど惡者はなみだつ海のごとし 靜かなること能はずしてその水つねに濁と泥とをいだせり
57.21わが神いひたまはく惡きものには平安あることなしと
58.1大によばはりて聲ををしむなかれ 汝のこゑをラッパのごとくあげ わが民にその愆をつげヤコブの家にその罪をつげしめせ
58.2かれらは日々われを尋求めわが途をしらんことをこのむ 義をおこなひ神の法をすてざる國のごとく義しき法をわれにもとめ神と相近づくことをこのめり
58.3かれらはいふ われら斷食するになんぢ見たまはず われら心をくるしむるになんぢ知たまはざるは何ぞやと 視よなんぢらの斷食の日にはおのがこのむ作をなし その工人をことごとく惱めつかふ
58.4視よなんぢら斷食するときは相あらそひ相きそひ惡の拳をもて人をうつ なんぢらの今のだんじきはその聲をうへに聞えしめんとにあらざるなり
58.5斯のごとき斷食はわが悦ぶところのものならんや かくのごときは人その靈魂をなやますの日ならんや その首を葦のごとくにふし麁服と灰とをその下にしくをもて斷食の日またヱホバに納らるる日ととなふべけんや
58.6わが悦ぶところの斷食はあくの繩をほどき 軛のつなをとき虐げらるるものを放ちさらしめ すべての軛ををるなどの事にあらずや
58.7また饑たる者になんぢのパンを分ちあたへ さすらへる貧民をなんぢの家にいれ裸かなるものを見てこれに衣せ おのが骨肉に身をかくさざるなどの事にあらずや
58.8しかる時はなんぢのひかり暁の如くにあらはれいで 汝すみやかに愈さるることを得 なんぢの義はなんぢの前にゆき ヱホバの榮光はなんぢの軍後となるべし
58.9また汝よぶときはヱホバ答へたまはん なんぢ叫ぶときは我ここに在りといひ給はん/もし汝のなかより軛をのぞき指點をのぞき惡きことをかたるを除き
58.10なんぢの靈魂の欲するものをも饑たる者にほどこし 苦しむものの心を滿足しめば なんぢの光くらきにてりいで なんぢの闇は晝のごとくならん
58.11ヱホバは常になんぢをみちびき 乾けるところにても汝のこころを滿足しめ なんぢの骨をかたうし給はん なんぢは潤ひたる園のごとく水のたえざる泉のごとくなるべし
58.12汝よりいづる者はひさしく荒廢れたる所をおこし なんぢは累代やぶれたる基をたてん 人なんぢをよびて破隙をおぎなふ者といひ 市街をつくろひてすむべき所となす者といふべし
58.13もし安息日になんぢの歩行をとどめ 我聖日になんぢの好むわざをおこなはず 安息日をとなへて樂日となし ヱホバの聖日をとなへて尊むべき日となし 之をたふとみて己が道をおこなはず おのが好むわざをなさず おのが言をかたらずば
58.14その時なんぢヱホバを樂しむべし ヱホバなんぢを地のたかき處にのらしめ なんぢが先祖ヤコブの產業をもて汝をやしなひ給はん こはヱホバ口より語りたまへるなり
59.1ヱホバの手はみぢかくして救ひえざるにあらず その耳はにぶくして聞えざるにあらず
59.2惟なんぢらの邪曲なる業なんぢらとなんぢらの神との間をへだてたり 又なんぢらの罪その面をおほひて聞えざらしめたり
59.3そはなんぢらの手は血にてけがれ なんぢらの指はよこしまにて汚れ なんぢらのくちびるは虚僞をかたり なんぢらの舌は惡をささやき
59.4その一人だに正義をもてうつたへ眞實をもて論らふものなし 彼らは虚浮をたのみ虚僞をかたり 惡しきくはだてをはらみ不義をうむ
59.5かれらは蝮の卵をかへし蛛網をおる その卵をくらふものは死るなり 卵もし踐るればやぶれて毒蛇をいだす
59.6その織るところは衣になすあたはず その工をもて身をおほふこと能はず かれらの工はよこしまの工なり かれらの手には暴虐のおこなひあり
59.7かれらの足はあくにはしり罪なき血をながすに速し かれらの思念はよこしまの思念なり 殘害と滅亡とその路徑にのこれり
59.8彼らは平穩なる道をしらず その過るところに公平なく又まがれる小徑をつくる 凡てこれを踐ものは平穩をしらず
59.9このゆゑに公平はとほくわれらをはなれ正義はわれらに追及ず われら光をのぞめど暗をみ 光輝をのぞめど闇をゆく
59.10われらは瞽者のごとく牆をさぐりゆき目なき者のごとく模りゆき正午にても日暮のごとくにつまづき 強壯なる者のなかにありても死るもののごとし
59.11我儕はみな熊のごとくにほえ鴿のごとくに甚くうめき 審判をのぞめどもあることなく 救をのぞめども遠くわれらを離る
59.12われらの愆はなんぢの前におほく われらのつみは證してわれらを訟へ われらのとがは我らとともに在り われらの邪曲なる業はわれら自らしれり
59.13われら罪ををかしてヱホバを棄われらの神にはなれてしたがはず 暴虐と悖逆とをかたり虚僞のことばを心にはらみて説出すなり
59.14公平はうしろに退けられ正義ははるかに立り そは 眞實は衢間にたふれ 正直はいることを得ざればなり
59.15眞實はかけてなく惡をはなるるものは掠めうばはる/ヱホバこれを見てその公平のなかりしを悦びたまはざりき
59.16ヱホバは人なきをみ中保なきを奇しみたまへり 斯てその臂をもてみづから助け その義をもてみづから支たまへり
59.17ヱホバ義をまとひて護胸とし救をその頭にいただきて兜となし 仇をまとひて衣となし 熱心をきて外服となしたまへり
59.18かれらの作にしたがひて報をなし敵にむかひていかり仇にむかひて報をなし また島々にむくいをなし給はん
59.19西方にてヱホバの名をおそれ 日のいづる所にてその榮光をおそるべし ヱホバは堰ぎとめたる河のその氣息にふき潰えたるがごとくに來りたまふ可ればなり
59.20ヱホバのたまはく贖者シオンにきたりヤコブのなかの愆をはなるる者につかんと
59.21ヱホバいひ給く なんぢの上にあるわが靈なんぢの口におきたるわがことばは 今よりのち永遠になんぢの口よりなんぢの裔の口より汝のすゑの裔の口よりはなれざるべし わがかれらにたつる契約はこれなりと此はヱホバのみことばなり
60.1起よひかりを發て なんぢの光きたりヱホバの榮光なんぢのうへに照出たればなり
60.2視よくらきは地をおほひ闇はもろもろの民をおほはん されど汝の上にはヱホバ照出たまひてその榮光なんぢのうへに顯はるべし
60.3もろもろの國はなんぢの光にゆき もろもろの王はてり出るなんぢが光輝にゆかん
60.4なんぢの目をあげて環視せ かれらは皆つどひて汝にきたり 汝の子輩はとほきより來り なんぢの女輩はいだかれて來らん
60.5そのときなんぢ視てよろこびの光をあらはし なんぢの心おどろきあやしみ且ひろらかになるべし そは海の富はうつりて汝につき もろもろの國の貨財はなんぢに來るべければなり
60.6おほくの駱駝ミデアンおよびエバのわかき駱駝なんぢの中にあまねくみち シバのもろもろの人こがね乳香をたづさへきたりてヱホバの譽をのべつたへん
60.7ケダルのひつじの群はみな汝にあつまりきたり ネバヨテの牡羊はなんぢに事へ わが祭壇のうへにのぼりて受納られん 斯てわれわが榮光の家をかがやかすべし
60.8雲のごとくにとび鳩のその窠にとびかへるが如くしてきたる者はたれぞ
60.9もろもろの島はわれを俟望み タルシシのふねは首先になんぢの子輩をとほきより載きたり 並かれらの金銀をともにのせきたりてなんぢの神ヱホバの名にささげ イスラエルの聖者にささげん ヱホバなんぢを輝かせたまひたればなり
60.10異邦人はなんぢの石垣をきづき かれらの王等はなんぢに事へん そは我いかりて汝をうちしかどまた惠をもて汝を憐みたればなり
60.11なんぢの門はつねに開きて夜も日もとざすことなし こは人もろもろの國の貨財をなんぢに携へきたり その王等をひきゐ來らんがためなり
60.12なんぢに事へざる國と民とはほろび そのくにぐには全くあれすたるべし
60.13レバノンの榮はなんぢにきたり 松 杉 黄楊はみな共にきたりて我が聖所をかがやかさん われ亦わが足をおく所をたふとくすべし
60.14汝を苦しめたるものの子輩はかがみて汝にきたり 汝をさげしめたる者はことごとくなんぢの足下にふし 斯て汝をヱホバの都イスラエルの聖者のシオンととなへん
60.15なんぢ前にはすてられ憎まれてその中をすぐる者もなかりしが 今はわれ汝をとこしへの華美よよの歡喜となさん
60.16なんぢ亦もろもろの國の乳をすひ王たちの乳房をすひ 而して我ヱホバなんぢの救主なんぢの贖主ヤコブの全能者なるを知るべし
60.17われ黄金をたづさへきたりて赤銅にかへ 白銀をたづさへきたりて鐵にかへ 赤銅を木にかへ鐵を石にかへ なんぢの施政者をおだやかにし なんぢを役するものを義うせん
60.18強暴のこと再びなんぢの地にきこえず 殘害と敗壞とはふたたびなんぢの境にきこえず 汝その石垣をすくひととなへ その門を譽ととなへん
60.19晝は日ふたたびなんぢの光とならず 月もまた輝きてなんぢを照さず ヱホバ永遠になんぢの光となり なんぢの神はなんぢの榮となり給はん
60.20なんぢの日はふたたび落ず なんぢの月はかくることなかるべし そはヱホバ永遠になんぢの光となり 汝のかなしみの日畢るべければなり
60.21汝の民はことごとく義者となりてとこしへに地を嗣ん かれはわが植たる樹株わが手の工わが榮光をあらはす者となるべし
60.22その小きものは千となり その弱きものは強國となるべし われヱホバその時いたらば速かにこの事をなさん
61.1主ヱホバの靈われに臨めり こはヱホバわれに膏をそそぎて貧きものに福音をのべ傳ふることをゆだね 我をつかはして心の傷める者をいやし俘囚にゆるしをつげ 縛められたるものに解放をつげ
61.2ヱホバのめぐみの年とわれらの神の刑罰の日とを告しめ 又すべて哀むものをなぐさめ
61.3灰にかへ冠をたまひてシオンの中のかなしむ者にあたへ 悲哀にかへて歡喜のあぶらを予へ うれひの心にかへて讃美の衣をかたへしめたまふなり かれらは義の樹 ヱホバの植たまふ者 その榮光をあらはす者ととなへられん
61.4彼等はひさしく荒たる處をつくろひ 上古より廢れたる處をおこし 荒たる邑々をかされて新にし世々すたれたる處をふたたび建べし
61.5外人はたちてなんぢらの群をかひ 異邦人はなんぢらの畑をたがへす者となり 葡萄をつくる者とならん
61.6然どなんぢらはヱホバの祭司ととなへられ われらの神の役者とよばれ もろもろの國の富をくらひ かれらの榮をえて自らほこるべし
61.7曩にうけし恥にかへ倍して賞賜をうけ凌辱にかへ嗣業をえて樂むべし 而してその地にありて倍したる賞賜をたもち永遠によろこびを得ん
61.8われヱホバは公平をこのみ邪曲なるかすめごとをにくみ 眞實をもて彼等にむくいをあたへ 彼等ととこしへの契約をたつべければなり
61.9かれらの裔はもろもろの國のなかに知れ かれらの子輩はもろもろの民のなかに知れん すべてこれを見るものはそのヱホバの祝したまへる裔なるを辨ふべし
61.10われヱホバを大によろこび わが靈魂はわが神をたのしまん そは我にすくひの衣をきせ義の外服をまとはせて 新郎が冠をいただき新婦が玉こがねの飾をつくるが如くなしたまへばなり
61.11地は芽をいだし畑はまけるものを生ずるがごとく 主ヱホバは義と譽とをもろもろの國のまへに生ぜしめ給ふべし
62.1われシオンの義あさ日の光輝のごとくにいで ヱルサレムの救もゆる松火のごとくになるまではシオンのために默さずヱルサレムのために休まざるべし
62.2もろもろの國はなんぢの義を見 もろもろの王はみななんぢの榮をみん 斯てなんぢはヱホバの口にて定め給ふ新しき名をもて稱へらるべし
62.3また汝はうるはしき冠のごとくヱホバの手にあり 王の冕のごとくなんぢの神のたなごころにあらん
62.4人ふたたび汝をすてられたる者といはず 再びなんぢの地をあれたる者といはじ 却てなんぢをヘフジバ(わが悦ぶところ)ととなへ なんぢの地をベウラ(配偶)ととなふべし そはヱホバなんぢをよろこびたまふ なんぢの地は配偶をえん
62.5わかきものの處女をめとる如くなんぢの子輩はなんぢを娶らん 新郎の新婦をよろこぶごとくなんぢの神なんぢを喜びたまふべし
62.6ヱルサレムよ我なんぢの石垣のうへに斥候をおきて終日終夜たえず默すことなからしむ なんぢらヱホバに記念したまはんことを求むるものよ 自らやすむなかれ
62.7ヱホバ、ヱルサレムをたてて全地に譽をえしめ給ふまでは息め奉るなかれ
62.8ヱホバその右手をさしその大能の臂をさし誓ひて宣給く われ再びなんぢの五穀をなんぢの敵にあたへて食はせず 異邦人はなんぢが勞したる酒をのまざるべし
62.9収穫せしものは之をくらひてヱホバを讃たたへ 葡萄をあつめし者はわが聖所の庭にて之をのむべし
62.10門よりすすみゆけ進みゆけ 民の途をそなへ土をもり土をもりて大路をまうけよ 石をとりのぞけ もろもろの民に旗をあげて示せ
62.11ヱホバ地の極にまで告てのたまはく 汝等シオンの女にいへ 視よなんぢらの救きたる 視よ主の手にその恩賜あり はたらきの價はその前にあり
62.12而してかれらはきよき民またヱホバにあがなはれたる者ととなへられん なんぢは人にもとめ尋らるるもの棄られざる邑ととなへらるべし
63.1このエドムよりきたり緋衣をきてボヅラよりきたる者はたれぞ その服飾はなやかに大なる能力をもて嚴しく歩みきたる者はたれぞ これは義をもてかたり大にすくひをほどこす我なり
63.2なんぢの服飾はなにゆゑに赤くなんぢの衣はなにゆゑに酒榨をふむ者とひとしきや
63.3我はひとりにて酒榨をふめり もろもろの民のなかに我とともにする者なし われ怒によりて彼等をふみ忿恚によりてかれらを蹈にじりたれば かれらの血わが衣にそそぎわが服飾をことごとく汚したり
63.4そは刑罰の日わが心の中にあり 救贖の歳すでにきたれり
63.5われ見てたすくる者なく扶る者なきを奇しめり この故にわが臂われをすくひ我いきどほり我をささへたり
63.6われ怒によりてもろもろの民をふみおさへ 忿恚によりてかれらを酔しめ かれらの血を地に流れしめたり
63.7われはヱホバのわれらに施したまへる各種のめぐみとその譽とをかたりつげ 又その憐憫にしたがひ其おほくの恩惠にしたがひてイスラエルの家にほどこし給ひたる大なる恩寵をかたり告ん
63.8ヱホバいひたまへり 誠にかれらはわが民なり 虚僞をせざる子輩なりと 斯てヱホバはかれらのために救主となりたまへり
63.9かれらの艱難のときはヱホバもなやみ給ひてその面前の使をもて彼等をすくひ その愛とその憐憫とによりて彼等をあがなひ彼等をもたげ昔時の日つねに彼等をいだきたまへり
63.10然るにかれらは悖りてその聖靈をうれへしめたる故にヱホバ翻然かれらの仇となりて自らこれを攻たまへり
63.11爰にその民いにしへのモーセの日をおもひいでて曰けるは かれらとその群の牧者とを海より携へあげし者はいづこにありや 彼等のなかに聖靈をおきしものは何處にありや
63.12榮光のかひなをモーセの右にゆかしめ 彼等のまへに水をさきて自らとこしへの名をつくり
63.13彼等をみちびきて馬の野をはしるがごとく躓かで淵をすぎしめたりし者はいづこに在りや
63.14谷にくだる家畜の如くにヱホバの靈かれらをいこはせ給へり 主よなんぢは斯おのれの民をみちびきて榮光の名をつくり給へり
63.15ねがはくは天より俯觀なはし その榮光あるきよき居所より見たまへ なんぢの熱心となんぢの大能あるみわざとは今いづこにありや なんぢの切なる仁慈と憐憫とはおさへられて我にあらはれず
63.16汝はわれらの父なり アブラハムわれらを知ず イスラエルわれらを認めず されどヱホバよ汝はわれらの父なり 上古よりなんぢの名をわれらの贖主といへり
63.17ヱホバよ何故にわれらをなんぢの道より離れまどはしめ我儕のこころを頑固にして汝を畏れざらしめたまふや 願くはなんぢの僕等のためになんぢの產業なる支派のために歸りたまへ
63.18汝のきよきたみ地をえて久しからざるにわれらの敵なんぢの聖所をふみにじれり
63.19我儕はなんぢに上古より治められざる者のごとく なんぢの名をもて稱られざる者のごとくなりぬ
64.1願くはなんぢ天を裂てくだり給へ なんぢのみまへに山々ふるひ動かんことを
64.2火の柴をもやし火の水を沸すがごとくして降りたまへ かくて名をなんぢの敵にあらはし もろもろの國をなんぢのみまへに戰慄かしめたまへ
64.3汝われらが逆料あたはざる懼るべき事をおこなひ給ひしときに降りたまへり 山々はその前にふるひうごけり
64.4上古よりこのかた汝のほかに何なる神ありて俟望みたる者にかかる事をおこなひしや いまだ聽ず いまだ耳にいらず いまだ目にみしことなし
64.5汝はよろこびて義をおこなひなんぢの途にありてなんぢを紀念するものを迎へたまふ 視よなんぢ怒りたまへり われらは罪ををかせり かかる狀なること旣にひさし 我儕いかで救はるるを得んや
64.6我儕はみな潔からざる物のごとくなり われらの義はことごとく汚れたる衣のごとし 我儕はみな木葉のごとく枯れ われらのよこしまは暴風のごとく我らを吹去れり
64.7なんぢの名をよぶ者なく みづから勵みて汝によりすがる者なし なんぢ面をおほひてわれらを顧みたまはず われらが邪曲をもてわれらを消失せしめたまへり
64.8されどヱホバよ汝はわれらの父なり われらは泥塊にしてなんぢは陶工なり 我らは皆なんぢの御手のわざなり
64.9ヱホバよいたく怒りたまふなかれ 永くよこしまを記念したまふなかれ 願くは顧みたまへ 我儕はみななんぢの民なり
64.10汝のきよき諸邑は野となりシオンは野となりヱルサレムは荒廢れたり
64.11我らの先祖が汝を讃たたへたる榮光ある我儕のきよき宮は火にやかれ 我儕のしたひたる處はことごとく荒はてたり
64.12ヱホバよこれらの事あれども汝なほみづから制へたまふや なんぢなほ默してわれらに深くくるしみを受しめたまふや
65.1我はわれを求めざりしものに問もとめられ 我をたづねざりしものに見出され わが名をよばざりし國にわれ曰らく われは此にあり我はここに在と
65.2善らぬ途をあゆみおのが思念にしたがふ悖れる民をひねもす手をのべて招けり
65.3この民はまのあたり恒にわが怒をひき 園のうちにて犠牲をささげ 瓦の壇にて香をたき
65.4墓のあひだにすわり隱密なる處にやどり 猪の肉をくらひ憎むべきものの羹をその器皿にもりて
65.5人にいふなんぢ其處にたちて我にちかづくなかれ そは我なんぢよりも聖しと 彼らはわが鼻のけぶり終日もゆる火なり
65.6視よこの事わが前にしるされたり われ默さずして報いかへすべし 必ずかれらの懷中に報いかへすべし
65.7ヱホバいひ給く なんぢらの邪曲となんぢらが列祖のよこしまとはともに報いかへすべし かれらは山上にて香をたき岡のうへにて我を汚ししがゆゑに 我まづその作をはかりてその懷中にかへすべし
65.8ヱホバ如此いひたまふ 人ぶだうのなかに汁あるを見ばいはん これを壞るなかれ福祉その中にあればなりと 我わが僕等のために如此おこなひてことごとくは壞らじ
65.9ヤコブより一裔をいだしユダよりわれ山々をうけつぐべき者をいださん わが撰みたる者はこれをうけつぎ我がしもべらは彼處にすむべし
65.10シヤロンは羊のむれの牧場となりアコルの谷はうしの群のふす所となりて我をたづねもとめたるわが民の有とならん
65.11然どなんぢらヱホバを棄わがきよき山をわすれ 机をガド(禍福の神)にそなへ雜合せたる酒をもりてメニ(運命の神)にささぐる者よ
65.12われ汝らを劍にわたすべく定めたり なんぢらは皆かがみて屠らるべし 汝等はわが呼しときこたへず わが語りしとききかず わが目にあしき事をおこなひ わが好まざりし事をえらみたればなり
65.13このゆゑに主ヱホバかく言給ふ わが僕等はくらへども汝等はうゑ わが僕等はのめども汝等はかわき 我しもべらは喜べどもなんぢらははぢ
65.14わが僕等はこころ樂きによりて歌うたへども汝等はこころ哀きによりて叫び また靈魂うれふるによりて泣嗁ぶべし
65.15なんぢらが遺名はわが撰みたるものの呪詛の料とならん 主ヱホバなんぢらを殺したまはん 然どおのれの僕等をほかの名をもて呼たまふべし
65.16斯るがゆゑに地にありて己のために福祉をねがふものは眞實の神にむかひて福祉をもとめ 地にありて誓ふものは眞實の神をさして誓ふべし さきの困難は忘れられてわが目よりかくれ失たるに因る
65.17視よわれ新しき天とあたらしき地とを創造す 人さきのものを記念することなく之をその心におもひ出ることなし
65.18然どなんぢらわが創造する者によりて永遠にたのしみよろこべ 視よわれはヱルサレムを造りてよろこびとしその民を快樂とす
65.19われヱルサレムを喜びわが民をたのしまん 而して泣聲とさけぶ聲とはふたたびその中にきこえざるべし
65.20日數わづかにして死る嬰兒といのちの日をみたさざる老人とはその中にまたあることなかるべし 百歳にて死るものも尚わかしとせられ 百歳にて死るものを詛れたる罪人とすべし
65.21かれら家をたてて之にすみ葡萄園をつくりてその果をくらふべし
65.22かれらが建るところにほかの人すまず かれらが造るところの果はほかの人くらはず そはわが民のいのちは樹の命の如く 我がえらみたる者はその手の工ふるびうするとも存ふべければなり
65.23かれらの勤勞はむなしからず その生ところの者はわざはひにかからず 彼等はヱホバの福祉をたまひしものの裔にしてその子輩もあひ共にをる可ればなり
65.24かれらが呼ざるさきにわれこたへ 彼らが語りをへざるに我きかん
65.25豺狼とこひつじと食物をともにし 獅は牛のごとく藁をくらひ 蛇はちりを糧とすべし 斯てわが聖山のいづこにても害ふことなく傷ることなからん これヱホバの聖言なり
66.1ヱホバ如此いひたまふ 天はわが位地はわが足臺なり なんぢら我がために如何なる家をたてんとするか 又いかなる處かわが休憩の場とならん
66.2ヱホバ宣給く 我手はあらゆる此等のものを造りてこれらの物ことごとく成れり 我はただ苦しみまた心をいため我がことばを畏れをののくものを顧みるなりと
66.3牛をほふるものは人をころす者のごとく 羔を犠牲とするものは狗をくびりころす者のごとく 祭物をささぐるものは豕の血をささぐる者のごとく 香をたくものは偶像をほむる者のごとし 彼等はおのが途をえらみその心ににくむべき者をたのしみとせり
66.4我もまた災禍をえらびて彼等にあたへ その懼るるところの事を彼らに臨ましめん そは我よびしとき應ふるものなく我かたりしとき聽ことをせざりき わが目にあしき事をおこなひわが好まざる事をえらみたればなり
66.5なんぢらヱホバの言をおそれをののく者よヱホバの言をきけ なんぢらの兄弟なんぢらを憎みなんぢらをわが名のために逐出していふ 願くはヱホバその榮光をあらはして我儕になんぢらの歡喜を見せしめよと 然どかれらは恥をうけん
66.6騒亂るこゑ邑よりきこえ聲ありて宮よりきこゆ 此はヱホバその仇にむくいをなしたまふ聲なり
66.7シオンは產のなやみを知ざるさきに生 その劬勞きたらざるさきに男子をうみいだせり
66.8誰がかかる事をききしや誰がかかる類をみしや 一の國はただ一日のくるしみにて成べけんや 一つの國民は一時にうまるべけんや 然どシオンはくるしむ間もなく直にその子輩をうめり
66.9ヱホバ言給く われ產にのぞましめしに何でうまざらしめんや なんぢの神いひたまはく 我はうましむる者なるにいかで胎をとざさんや
66.10ヱルサレムを愛するものよ皆かれとともに喜べ かれの故をもてたのしめ 彼のために悲めるものよ皆かれとともに喜びたのしめ
66.11そはなんぢら乳をすふ如くヱルサレムの安慰をうけて飽ことを得ん また乳をしぼるごとくその豐なる榮をうけておのづから心さわやかならん
66.12ヱホバ如此いひたまふ 視よわれ河のごとく彼に平康をあたへ 漲ぎる流のごとく彼にもろもろの國の榮をあたへん 而して汝等これをすひ背におはれ膝におかれて樂しむべし
66.13母のその子をなぐさむるごとく我もなんぢらを慰めん なんぢらはヱルサレムにて安慰をうべし
66.14なんぢら見て心よろこばん なんぢらの骨は若草のさかゆるごとくだるべし ヱホバの手はその僕等にあらはれ又その仇をはげしく怒りたまはん
66.15視よヱホバは火中にあらはれて來りたまふその 車輦ははやちのごとし 烈しき威勢をもてその怒をもらし火のほのほをもてその譴をほどこし給はん
66.16ヱホバは火をもて劍をもてよろづの人を刑ひたまはん ヱホバに刺殺さるるもの多かるべし
66.17ヱホバ宣給く みづからを潔くしみづからを別ちて園にゆき その中にある木の像にしたがひ 豕の肉けがれたる物および鼠をくらふ者はみな共にたえうせん
66.18我かれらの作爲とかれらの思念とをしれり 時きたらばもろもろの國民ともろもろの族とをあつめん 彼等きたりてわが榮光をみるべし
66.19我かれらのなかに一つの休徴をたてて逃れたる者をもろもろの國すなはちタルシシよく弓をひくブル、ルデおよびトバル、ヤワン又わが聲名をきかずわが榮光をみざる遙かなる諸島につかはさん 彼等はわが榮光をもろもろの國にのべつたふべし
66.20ヱホバいひ給ふ かれらはイスラエルの子輩がきよき器にそなへものをもりてヱホバの家にたづさへきたるが如く なんぢらの兄弟をもろもろの國の中よりたづさへて馬 車 轎 騾 駱駝にのらしめ わが聖山ヱルサレムにきたらせてヱホバの祭物とすべし
66.21ヱホバいひ給ふ 我また彼等のうちより人をえらびて祭司としレビ人とせんと
66.22ヱホバ宣給く わが造らんとする新しき天とあたらしき地とわが前にながくとどまる如く なんちの裔となんぢの名はながくとどまらん
66.23ヱホバいひ給ふ新月ごとに安息日ごとによろづの人わが前にきたりて崇拜をなさん
66.24かれら出てわれに逆きたる人の屍をみん その蛆しなずその火きえず よろづの人にいみきらはるべし